借りた本が臓器移植に関する内容だった。
そういえば最近ニュースで見聞きしなくなった。
どこかで移植がされているのだろうか。
当初、15歳以上であったのがそれ未満でも認めると法改正がされ
初めて15歳未満の移植が行われたと伝えられた。
移植ということは死をもって行うということ。
永らく日本では心停止をもっていわゆる死という概念があった。
その後医療技術の発達により脳の機能が停止していても心臓に血液を送り続け栄養剤を
チューブで送ることで生を保たせる。
だがこれでは極端な話、10年でも行き名が得ることになる。
家族にしてみれば手を握れば暖かい。胸に耳を充てれば鼓動が聞こえる。
呼びかけて返事がなくともそれだけで死と受け入れることはできないであろう。
だが、一方で移植以外に助かる術のない重篤な病を持つ者を家族に持つ側から見れば
一刻も早く臓器移植を願うだけだ。
それを悪魔の囁きと片づけられるだろうか。
所持している健康保険証には裏面に臓器提供の意志を記入するようになっている。
若いうちならまだしも高齢者になって使えるものはすべて使ってと意思表示しても
たぶん無理だろうという気がする。
肝臓・心臓・腎臓・肺などある。
どれも治療を受けているわけではない。過去に治療とか手術を受けてもいない。
70を超えた高齢者はどうだろうか。
因みに15歳以下が認められたのも子供に大人の臓器では無理があるのだろう。
子供は子供どうし。
そうなると提供の意志は親ということになるだろう。
子供にそのような判断をする段階ではないから。
臓器移植をテーマにした小説をと知らず読むうちにこのような思いが頭に浮かんできた。