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シルバー年齢のサイクリング記録です

9- リーフトン ⇒ マルイア温泉

2006-12-26 10:47:39 | NZ(Kiwi) cycling


 雨の中を出発。相棒が先に走り始めるが途中でみたサインにはグレイマウスとスティルウオータしかなく、クライストチャーチは見当たらなかった。相棒は川沿いの道だから大丈夫と言い張るが、実はこの川はマルイア温泉から流れてきてリーフトンを経由してウエストポートにいたる。したがって彼の主張は正しいが川沿いを遡上するという情報が欠落していた。引き返しニュージランドで最初に建設された水力発電所の傍を通って雨林帯に向かう。

 このあたりはタスマニア海から湿気をたくさん含んだ風が山にぶつかり多くの雨をもたらすと思う。この豊富な水と寒すぎない気候が素晴らしい雨林帯を作り上げている。
 道は徐々に高度を上げていき両脇には巨大なブナが見え始める。見た事のない東北のブナの原生林もきっとこのようなものだろう。
 自転車は我々だけで時折山から切り出したばかりの丸太を満載したフルトレーラーが高速で通り過ぎていく。雨が降っているのでトレーラーが巻き上げる水で一瞬前方か見えなくなる、恐ろしいサイクリングである。ワイパーつきのメガネを誰か作ってくれないかな~。

 コースを決める前にこの道とルイス峠越えが心配であったので問い合わせたところ次のメイルをICTからもらった。

Kia Ora Shiro and thanks for your enquiry regarding booking a self guided tour of the South Island.
Further to your email I can confirm the daily distances as listed below:-
Day 6 is 60km in distance and involves a 200m climb [gradient 8%] later in the day and several 100m climbs earlier in the day. Overall there is 400m-altitude gain over the day.
Day 7 is 79km in distance and involves a 300m climb [gradient 6%] to start the day and several 100m climbs later in the day. There is however a 300m-altitude loss over the day, so most people find it reasonably okay.

 Kia Oraはマオリの言葉でこんにちはだと思う。6日目のコースは60kmで200mの登りで勾配は6%、つまり100m走って6m登ることになる。コースの始めの部分で100mくらいの登りがある。最終的には400m高度をかせぐ。7日目の分については次の章で説明するが難しさは大概の人たちには問題ないとのこと。ウエストポートを出るときにジャン親父さんからかなりきついので自転車を押して登ることになると脅かされたが、全く問題なく一度も自転車から降りることはなかった。
 この道は4500m級の南アルプスを横断して東と西を行き来するためにルイスという人が開発したもので、今走っている道、国道7号線は「遺産街道」と名前がつけられている東西を結ぶ重要な産業・商業道路だ。

 ラフ鞍部に着いたか否かは距離計でしか分からない。後で気がついたがGPSでは高度も分かるのでそれで確認すればよかった。距離としては今鞍部に居る、そして道の傍にあった川も見えなくなったから間違いないだろう。やがて道は下りの連続になり突然スプリング・ジャンクションのサインが見えてきた。

 ここはウエストポート、ネルソン、そしてクライストチャーチを結ぶ要所であり、大きなガソリンスタンドとカフテリアがあり多くの観光客で賑わっていた。余りにも寒かったのでコーヒーで暖をとりピッツアで腹を膨らました。あと10キロで今日の目的地マルイア温泉である。

 マルイア温泉が突然木立の中に見えてきた。ホテルに入ろうとしたならばなんとドアがロックされている。なぜか分からないがドアをドンドンと音がするほどノックするとやっとのことでクラークが気がついてくれる。少し時間が早すぎたかもしれない。チェックインする時に今夜の食事の予約を聞かれたので、メニューを確認すると日本料理がびっしり。値段は書いていないがジャン親父さんの評判では高いらしいが寄せ鍋を奮発した。

 部屋はまだ掃除中であり入れないので軒下に自転車を置いてバーに行き、無事を感謝して乾杯、勿論モンティースで。

 マルイア温泉は赤倉のホテル秀山の社長が開発したもので、温泉は日本式のものと西洋式のものが設備されている。早速日本式へ入るが日本みたいに石鹸など置いていない。私は温泉が好きでないが温度が低かったのでゆったりとつかることができた。
 次の写真は温泉に通じる通路と温泉の屋根。正面左に家族風呂、正面が西洋式露天風呂、右は見えないが和式風呂がある。温泉は対岸の山の中にありパイプでこちらまで導いてくる。庭には桜やクレマチィスが植えられている。



 携帯が接続できないのでやることはない。時間になったのでレストラン秀山へ向かう。
 レストランにはさきほどカウンターの奥にいたクラークが今度はウェィトレスとして働いていた。彼女は千葉県出身で3年の就労ビザを取得してここで働いているとのこと。ワーキング・ホリデーは3ヶ月毎に雇用主を変えなければならないので落ち着かないが3年の就労ビザは安心して働けるとのこと。他にも多くの日本の青年が働いていた。

 日本酒をいただき鍋をつっつく、至福だね。ご飯は雑炊にする。全て日本式。

 宿泊客は日本の新婚さんが1組の他は全部他の国の方、水着を着て浮き袋を持って温泉に向かう姿は私にしてみればチンケイ。

 高価といわれるこのホテルの代金は以下のとおり。ただし部屋代は捌。普通じゃないですか。

 寄せ鍋 1人前 $55.00、 ジャックダニエル シングル $3.80、モンティース 小瓶 $6.00、 千寿 辛口 1合 $14.80

本日の走行距離60.7km, 最高速度34.5km/H, 平均速度11.4km/H, 移動時間5:20:08

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