和泉の日記。

気が向いたときに、ちょっとだけ。

劇場版。

2011-10-28 22:15:46 | いつもの日記。
遅ればせながら、劇場版BLEACH地獄篇、見ました。

面白かった。うん、素直に、普通に面白かった。
不満点といえば最後の一護の変身? あれがちょっと、オサレすぎたところくらい。
それもまぁ、こないだ本誌でやってた変身ほどじゃないし。

今回、設定というかバックボーンがすげえしっかりしてたと思うんですよね。
これ原作者が絡んでるんだっけ?
その利点を上手く活かしてたと思います。
地獄という概念、咎人という存在が、非常に重苦しくていい感じ。
ちゃんとひとつの世界として成立した「劇場版」になってたかと。
なので、敵も味方もみんなちゃんと魅力的に見えました。

無理して大人数をワラワラださなかったのも正解だよね。
チャドが早々にリタイヤしたところとか、もはや様式美すら感じました。最高。
で、白哉とか山本総隊長とかもちゃんと最低限は出てくる。
バッチリです。
その方針でいいと思うんだよね。劇場版なんて、90分かそこらなんだし。
人数絞ったといっても、一護、恋次、ルキア、石田の4人VS敵で乱戦までやったんだから、
これはもう十分だと思います。
普段乱戦なんか絶対やらないでしょ、この漫画。

そして劇場版クオリティの画面。
すげえ綺麗。
んで、バトルがすげえ迫力。
地獄というひとつの世界でハデにバトるには、これくらいの画面じゃないと駄目だよね。
月牙天衝ひとつとっても、超かっけーの。
爆発も大盤振る舞いだったし。

そんなわけで、全体として非常に満足でした。
文句の付け所なんて、ほとんどねえな。
原作が好きなら、かなり楽しめると思いますよ。
っていうか、BLEACHファンなら絶対見るべき。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【SS】告白

2011-10-28 14:44:55 | 小説。
女の子に、告白した。
生まれて初めて。

夕方の教室。
ふたりきり。
背中を向けたままの彼女。
息も出来ずに返事を待つ僕。

「――で、何かしら?」

一世一代の告白は、見事にスルーされていた。

「い、いやいやいや、聞こえたよね? 絶対今の聞こえてたよね?」
「好きです僕と付き合って下さいあばばば、までしか聞こえなかったわ」
「それ全部じゃん! っていうか『あばばば』とか言ってねーよ!?」
「携帯いじってたから、意識がそっちに行ってたのかしらね」
よく見ると、右手には確かに携帯が。
そしてその指は未だポチポチとキーを打っている。
「・・・何してんの?」
「ツイッター」
「今やることかそれは!」
「コクられなう」
「僕の告白をネットにばらまくな!」
「逆ギレられなう」
「だから! 僕の恥を世界に発信しないで!」
散々だった。何でこんな女を好きになったんだろうか僕は。

ああ間違った先走ったしくじった。
軽く自分の感性に疑念を抱いていると。
「こういう時、どうしたらいいのか分からないのよ――初めてだから」
彼女が、俯いてそんなことを言う。
そうか、彼女も緊張していたのかもしれない。
そう思えば。
なんだ、可愛いものじゃないか。
「だから、念のためにブログにしておいた方がいいかしら」
「ネットから離れろ!」
一瞬緩んだ僕の心を返せ! 可愛いと思った心を返せ!
「写真付きの方が?」
「そうじゃねえ!」
「大丈夫、私の顔は隠しておくから」
「僕の顔は? ねえ、僕の顔はそのままなの!?」
「仕方ないわね、美肌加工はしてあげるわ」
「嬉しくないからな!?」
多分、僕はもう一生分のツッコミを使い果たしたと思う。
それくらい消耗した。

「とにかく」
こうなれば、半ばヤケだ。
僕は開き直って、彼女に問う。
「聞こえてたのは――間違いないよね」
「・・・・・・」
「返事を聞かせて欲しいんだ」
「今、すぐに?」
「うん」
考える時間は、あったと思う。
仕草で、態度で、いつも僕は――彼女に好きだと告げていたから。
昨日今日の付き合いではない。
同じクラスになって、1年近く。
仲は、いい方だと思うんだ。
だったら――全く考えてないなんてことは、ないだろう。
「そうね――」
彼女は、僕の目を見ない。
それはいつも通りの彼女ではあるのだけれど。
今は、不安要素でしかなかった。
そうして、ゆっくり間を取って。
じゃあ、と彼女が口を開く。

「じゃあ、赤外線通信から始めましょう」

携帯を差し出す彼女。
意味が分からず、だけど慌てて僕も自分の携帯を取り出す。
赤外線通信――彼女の名前と、電話番号、メールアドレスが通知される。
1年近くの付き合いで。
初めて、彼女の連絡先を入手した瞬間だった。
「これは・・・その、OKと受け取っても、いいのかな・・・?」
僕も、赤外線で自分の情報を送り返す。
「まだ」
赤外線を受信すると、彼女は再び後ろを向いた。
「まだ、付き合うとか――そんなことは、考えられないけれど」
それは、多分。
「夜、寝る前にメール交換をするくらいは、してあげてもいいわ」
彼女なりの、照れ隠しなんだと思った。

その夜。
『おやすみ』
考えた挙句、僕はたった4文字を送信した。
そっけなさすぎるだろうか。
だけど、最初の距離感なんて、よく分からない。
色々と考えて、1周回って、結果こうなった。
そして、返信が届く。

『おやすみ(*ノωノ)だーりん愛してる・:*:・゜★,。・:*:・゜♪('∇^*)♪。・:*:・゜★,。・:*:・゜☆』

・・・・・・。
どうしよう。
彼女のテンションの落差が、分からない。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする