高知ファンクラブ

“高知をもっと元気にする”ボランティア集団、「高知ファンクラブ」のブログです。

連載第3回 若草幼稚園「すくすくの森」と子どもたち・・・知的好奇心を育む(その4 年中児の知的好奇心)

2011-03-31 | 2011年2月~の記事

連載第3回 若草幼稚園「すくすくの森」と子どもたち・・・知的好奇心を育む(その4 年中児の知的好奇心)

           高知市若草幼稚園 園長 岡林道生 執筆 〔『保育の実践と研究』(第15巻第4号)より転載〕

 

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3.知的好奇心を育む 

(3)年中児の知的好奇心(興味、関心)の特徴 

②こだわる、集める、並べる 

 年中児が森で遊んでいる様子を見ていますと、一つのものにこだわる、こだわった物を集める、集めたものを並べるという特徴が見られます。そうしながら、現実と物語の世界を行きつ戻りつして遊んでいます。

深い森の中には、子どもたちへの贈り物がたくさん落ちています。椿の花がポトリポトリと落ちていたり、くちなしの花びらがポツンと落ちていたりします。秋が深まってくると赤や黄、茶色の落ち葉と一緒にドングリの実が大小様々丸いのや長いのがそこらじゅうに落ちています。

 

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 この日は、Hちゃんのグループが黄色い葉っぱを集めて遊んでいました。「先生、黄色い葉っぱきれいでしょう。」「そうね、きれいな黄色やね。」「お船みたいなかたちでしょう。」「ほんとね、お舟みたいやね。」「そうでしょう。」「Hちゃん、赤い葉っぱもきれいだよ、ほらっ」と私が手にとって見せると「そうね」という顔を見せるだけでした。

 

そして、「Rちゃん、黄色い葉っぱ集めよう。」「そうしよう」とRちゃん。「あ、あそこにあるよ」とHちゃん。「あっ、ここにもあるよ」とちょっと離れたところからYちゃんが届けてくれました。

 

石を台に見立てて、MちゃんとKちゃんが集めた葉っぱを並べ始めました。「ねー、黄色い葉っぱってきれいでね。」とKちゃんが言います。Rちゃんが小さい棒を持ってきて、「これでバーベキュー作ろう」と言い、そうしようと6人で作り始めました。「先生、バーベキューいりませんか。」「おいしそうだから頂きます。いくらですか?」「いくらにする?」などとやり取りが始まりました。

 

途中で私が「赤い葉っぱのも欲しいなー。」と言うと、「今日はありません」とHちゃんが言い、みんなも「今日はありません」と言います。なぜ、他の色はいけないのでしょう。そういえば、Iくんのグループはドングリばかり集めて遊んでいるようです。それも同じ形、同じ色のどんぐりばかりを集めています。拾ってきたドングリを道の斜面に並べていたNくんが「ねね、このまんま行きよったら魔法使いの家に行くがやない?」と言い出しました。

 

「お菓子の家が見つかるかもしれん。」とTくん。「そうで!」とNくん。FくんとOくんとSくんはドングリを磨いては並べる動きを黙々と続けていましたが、5mほど並べたときFくんが「もし夜になって帰れんなったらどうする?」と言いました。「ドングリがあるきわかる」とOくん。「けんどリスが食べたらどうする?」「大丈夫で、園長先生がこの森にはリスがおらんて言いよった。」5人は、安心したようにほっと息をつき、また並べ始めました。

 

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 年中児は自分の姿、形、生活の仕方を通して対象物を見、それにこだわって、集める、並べるという動きがよく見られます。その関わりのなかで、様々な違いに対する興味、関心を深め、広げています。

 

したがって、その関わり方に虚と実が入り混じっていることもよくあります。また友だち同士で驚きや発見を共有する喜びも味わうようになっていて、そうした関係が知る喜びを深めていることもわかります。

 

対象物にこだわる分、様々な特徴に気づき、とても熱心な様子で質問をしてくるので、よっぽど知りたいのだろうと推察し、知っている限り丁寧に答えるのですが、フーンと受け流すような答えが返ってくることが多く、拍子抜けしてしまいます。

 

きっと、大人が知っていると思うからこそ問うのでしょうが、返ってきた答えをどんなふうに自分の中に位置づけたらいいのかわからないのでしょう。全く別の場面で思い出したり、「さっきのよー。」ともう一度同じ質問をしてくることがよくあります。年中児が自分なりに咀嚼し、消化できるまで、繰り返される質問には丁寧に答えていく必要があります。

 

 

このようなこだわりを見せる年中児の表現活動は、全体をバランスよく描くよりも、ある部分をリアルに描く傾向があります。まるで本当に動き出すかのような生き生きとした描写は、観る者に驚きや感動を与えてくれます。

 

HN:ちるどれん  

かしこくて、たくましい子どもに育てる(高知市・若草幼稚園の実践)

 

 

 

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栄ちゃんの四国霊場巡り・・・33霊場 雪蹊寺(せっけいじ) 

2011-03-30 | 2011年2月~の記事

栄ちゃんの四国霊場巡り・・・33霊場 雪蹊寺(せっけいじ) 

     (四国33霊場 雪蹊寺(せっけいじ)  09/09/16) 

   (四国33霊場 雪蹊寺(せっけいじ)  09/09/16)

 

 

    (四国33霊場 雪蹊寺(せっけいじ)  09/09/16)

 

 

 

    (四国33霊場 雪蹊寺(せっけいじ)  09/09/16)

 

    (四国33霊場 雪蹊寺(せっけいじ)  09/09/16)

 

    (四国33霊場 雪蹊寺(せっけいじ)  09/09/16)

 

 

出典:四国ネット・・・四国33霊場 雪蹊寺(せっけいじ)

昔の遍路は種崎から長浜へ船で渡ったが、今は浦戸大橋ができて便利になった。長浜は長曽我部元親の城下町としてひらけたところで、町を抜けると秦神社があり、祭神に元親の像がまつられている。この神社の隣りに雪蹊寺がある。

延暦年間に弘法大師によって開創され、当初少林山高福寺と称し、その後運慶、湛慶のゆかりで慶運寺に改めた。石柱の門を入れば観音堂、鐘楼、大師堂、本堂がある。

ご本尊は薬師如来。脇他は日光・月光菩薩、いずれも運慶晩年の作。毘沙門天と脇仏の吉祥天女、善賦師童子は運慶の子湛慶の作。寺歴をたどると後に寺は荒廃し、月峰和尚が元親に依頼されて寺を再興し、元親の死後その菩提寺となり、元親の法号にちなみ、雪蹊寺となった。

明治以後は大玄和尚が再興された。三島龍沢寺の今はなき山本玄峰師は、若い頃失明に近い眼病にかかり、その回復を祈願し素足で七回目の遍路中、大玄和尚と出会い「心眼をひらけ」の一言で出家したという。

 

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連載第3回 若草幼稚園「すくすくの森」と子どもたち・・・知的好奇心を育む(その3 年中児の知的好奇心)

2011-03-29 | 2011年2月~の記事

連載第3回 若草幼稚園「すくすくの森」と子どもたち・・・知的好奇心を育む(その3 年中児の知的好奇心)

           高知市若草幼稚園 園長 岡林道生 執筆 〔『保育の実践と研究』(第15巻第4号)より転載〕


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3.知的好奇心を育む 

(3)年中児の知的好奇心(興味、関心)の特徴

 

①自分の姿、形、生活の仕方を通して、興味、関心を持つ

 

 年中児になると、年少の時に比べて色々なことに気づいてよく質問してくるようになります。その年中児の質問には特徴があって、自分の姿、形や生活の仕方を通して質問してきます。 

A「先生」

T「なんですか?」

A「あのよー」の後、しばらく間があくので、

T「うん?何?」

A「あのよー」

T「何?」

A「先生、」

T「何を聞きたいが?」

A「あのよ、先生、イチョウの木は葉っぱを落としてしまうろう。」

T「そうね、秋になったら黄色くなって落ちてしまうね。」

A「なんでかなー。僕は寒くなったら洋服今よりもっと着るでねー。イチョウの木は服を脱いでしもうて、寒うないろうか。」

T「ほんとうね、寒うないろうかね」

と、こんな具合です。

ある時、森を奥へ進んだ谷川の手前でMくんが念願のカブトムシを見つけました。大喜びです。「みんなー、カブトムシがおったでー。」と知らせ、男の子数人が飛ぶようにしてかけつけました。

カブトムシがいることはわかっていましたが、なかなか見つからないで本当にいるのかどうかも疑っていたくらいでしたから、先生も駆けつけました。あまり大きなものではありませんでしたが、正真正銘、オスのカブトムシでした。ワイワイガヤガヤいうなかで、見つけたO君くんがカブトムシをひっくり返し、「どれが手?」と言い出しました。

S「えっ、足が6本で。」

M「けんどよ、僕には手と足がある。カブトムシにはなんで手がないがよ。

  先生、手が本当に無いが?」

S「無い。無いがよねー。人間と違うき。」

M「カブトムシはよ、ケンカするとき、どんなにするが?」

S「ケンカする時は、前足を使うが。」

M「えっ、蹴るが?」S「違うで、掴むがで。」

M「ほら、掴むがやったら手やんか、ねー、先生。」

 

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と、同意を求めるMくんの横でSくんが「ウーン」と考え始めました。カマキリを見つけたときも、MくんとSくんの仲間は、大人か子どもかオスかメスかで喧々諤諤です。

 

「大きいき、お父さん。家で一番大きいもんね。」「僕、もっと大きいカマキリ見たことあるで。お母さんやない?」「お母さんやったらお腹が大きいで。」「えっ、けんど僕のお母さんはお腹大きくないで。」「やっぱり子どもやない?」「子どもやったら、もっと小さいで。僕らーと同じくらいやない?」「えっ、そしたら若草幼稚園に行くが?」「行くわけないやん、虫やき。」「けどここは若草幼稚園の森でね。」「やっぱり僕らーと一緒くらいの年でねー。」とへんな納得の仕方に吹き出すしかありませんが、年中児の疑問や質問、互いの会話の多くは、このように自分を通して行われます。

 

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HN:ちるどれん  

かしこくて、たくましい子どもに育てる(高知市・若草幼稚園の実践)

 

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栄ちゃんの四国霊場巡り・・・32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 

2011-03-28 | 2011年2月~の記事

栄ちゃんの四国霊場巡り・・・32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 

     (四国32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 09/09/16)

     (四国32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 09/09/16)

     (四国32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 09/09/16)

     (四国32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 09/09/16)

     (四国32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 09/09/16)

     (四国32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 09/09/16)

     (四国32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 09/09/16)

      (四国32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 09/09/16)

 

     (四国32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 09/09/16)

 

     (四国32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ) 09/09/16)

 

 

出典:四国ネット・・・四国32霊場  禅師峰寺(ぜんじぶじ)

五台山をあとに、下田川を渡り、トンネルを抜けると、目前に百㍍あまりの小高い山があらわれる。この山容が観世音の補陀洛山(理想の山)さながらで八葉の蓮台に似ていることから、大同二年(八〇七)弘法大師が巡錫して八葉山の山号をつけ、霊場としたという。

山麓から頂上の寺までの急な坂道を登り、仁王門へたどりつくと、奇怪な岩石があり、幽寂な空気がただよう。弘法大師はこの山に登られて求聞持の修法をされ、土佐沖を航行する船舶の海上安全を祈願して、自刻の十一面観世音を安置された。

以来「…のりのはやぶね」とご詠歌にあるように船魂の観音」とよばれ、歴代の藩主は浦戸湾を出帆するとき、必ず海上安全を祈った。また、一般漁民の信仰もあつく、一般には峰寺ともよばれている。

 境内からは遠く桂浜がみえる。白砂青松の美しい砂浜で西に龍王、東に龍頭の岬があり砂浜は弓形にながくのびている。

 

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3月20日の伊藤木材さんでの「みつばちの巣箱・現地視察」

2011-03-27 | 2011年2月~の記事

83プロジェクトの皆様、おはようございます

(BCCでPC所有の方に送信させていただきました。)

 

 

 先日(3月20日)の伊藤木材さんでの「みつばちの巣箱・現地視察」参加の

皆様、どうもありがとうございました。16名の参加でした。

都合で参加できなかった皆さんの参考になれば、幸いです。

 

 伊藤さんが、「土佐弁」で語られるみつばちの話やアメ(ハチミツのこと)

の話は、たいへん面白かったですね。

 伊藤さんは、一代で一千町歩の山の持ち主になられたそうですが、

長年の体験から生み出された蜂とのつきあい方や、採蜂・採蜜の方法、

など興味深く、たいへん勉強になりました。

 

 <伊藤語録?!>を列記してみました。

 

  ・くいつくような(かみつくような)蜂は、飼ってはいかん。

  ・蜂ばあ飼いやすいものは、ない。

  ・アメ(ハチミツ)がおいしいのは、アメに聞いてみて。

 

●以下、伊藤さんの話の概略を箇条書きにしてみました。

 (全部は、書ききれませんでした。)

 いっぱい、いろいろなことを話してくれましたが、 私の理解不足・誤り

 もあるかもしれません。

 間違っていましたら、連絡(返信)ください。

 

  ①トチの木を蜜源のハチミツが、おいしいので谷沿い(谷ぶち)に

   400本ほど、育てている。「本川」は、トチがよいそうです。

   この木から取れるハチミツは、香りもよいそうです。

   また、最近道路沿いによく植えられる「シマトネリコ」も蜜源植物として、

   いいそうです。

 

  ②ハチミツの効用のひとつ―ヤケドによいそうです。

   膝のところに熱湯をこぼした人に「ハチミツ」をズボンの上からそのまま、

   塗ってあげたが、水ぶくれにもならず、化膿もせず、大丈夫だったそうです。

 

  ③スムシ対策:

   巣箱の下部四方に板切れなどをしいて=巣箱の下部を少し上げて、

   風通しをよくする。乾燥するのでスムシ対策に効果あるそうです。

 

  ④巣箱:

   巣箱を作ったあとで、巣箱の内部・外部とも、少しこげめの

   あるくらい、焼く。

   巣箱を作る時、板と板との間は、木工ボンドで接着する。

   (木工ボンドを使っても蜂が入らない、と言うことは、ない)

   巣箱の置き場所―

     山だったら崖地など。

     周囲が伐採されたところなどは、好適地(蜂に入ってもらいやすい)。

 

  ⑤採蜜のときの巣箱の取り扱い―次のような説明でしたか?

   ふたをひっくり返し、巣箱の上部のはしに平らにかけて(乗せて)、

   その上部に蜂群をのせる。

   巣箱に戻すときは、ふたたびひっくり返して、巣箱の出入り口に

   近づけると、巣箱に自然に戻って行く。

     

 

  ⑥クマ蜂防止の網は、はらない(使っていない)。

 

  ⑦採蜜は、垂らして取る。

   円心分離機は、使わず、「ザル」を使い、その下に受ける容器を

   置いて取る。

 

★★★この日、参加された会員の須崎の三好朝男さんが、ブログに

 載せてくれました。(3月23日の記事です。)

 

 三好さん、ありがとうございます。

 

http://plaza.rakuten.co.jp/hitorisinbun/

 

 機会を作って、「現地視察」をしたいと思っています。

 

 その時には、三好さんよろしくお願いします。

 

 

83プロジェクト

 代表  根木勢介  携帯:090-2825-2069

 

 

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連載第3回 若草幼稚園「すくすくの森」と子どもたち・・・知的好奇心を育む(その2 年少児の出会い方)

2011-03-27 | 2011年2月~の記事

連載第3回 若草幼稚園「すくすくの森」と子どもたち・・・知的好奇心を育む(その2 年少児の出会い方

           高知市若草幼稚園 園長 岡林道生 執筆 〔『保育の実践と研究』(第15巻第4号)より転載〕

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3.知的好奇心を育む 

 

(2)年少児の出会い方

 

 

②身体を通して出会う 

 

 年少児は、初めてのときよりも二回目、三回目の方が「森のお約束」を集中して聞くようになります。「森」という場所を侮ってはならないということを肌で感じ、自分の身を守るためにルールは守るべきだと思うようになるのでしょう。それと同時に、目や耳や身体は森へと開かれ、さまざまな出会いを楽しむようになります。 

 

 三角広場には、草群が残されています。そこには、野の花が咲き、多くの虫たちが住んでいます。初夏から秋の終わりにかけて、ここでは生き物との出会いや発見がたくさんあり、子どもたちの好奇心はくすぐられて止みません。 

 

 年少児の様子を見ていますと、興味を持った対象物の名前を積極的に知ろうとしたり、大人の言葉に反応することが少ないように思います。例えば、すくすくの森にはビオトープがあって、色々なトンボの生息地になっており、真冬近くまで飛んでいます。

 

Kくんは、虫が大好きで、この日念願のトンボを捕まえることができました。嬉しくて嬉しくて仕様がありません。「先生、見て見て、トンボ捕まえたで。」と大喜びです。私も彼がトンボを捕まえるために奮闘しているのを見ていましたから、「よかったねー。」と一緒に喜んでいると、お母さんが走り寄ってきて、「ね、ね、Kくん、これ、シオカラトンボよ、シオカラトンボ。」と教えてくれました。

 

しかしKくんは「何言ってんだろう」という顔をして、トンボを顔の横に持っていき、ニコッと笑って走り去っていきました。Kくんのお兄ちゃん、年長児のRくんなら、「先生、シオカラトンボ捕まえたで、オオカラシオとは色が違うし大きさも違う、これはシオカラ」と教えてくれるだろうなー、と思いながらKくんの去っていく後姿とガックリされたようなお母さんに笑顔を向けていました。 

 

 

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Uくんは、以前はあまり虫が好きではなく、ダンゴムシを見せられて触ってごらんと言われても後じさりしていましたが、この日は草群に足を踏み入れ、次々飛び出す虫たちに誘われて、追いかけていました。

 

バッタがピョーンと飛ぶと同じようにピョーンと飛んで追いかけ、次にイナゴがピョンと飛ぶと同じようにピョンと飛んでいます。コオロギがピョンピョンと飛ぶとUくんもピョンピョンと飛ぶのです。誰かが「バッタ飛んだで」と言うのを聞いてから、Uくんは草群から飛び出す虫を全部「バッタ、バッタ」といって追いかけていましたが、その虫を捕まえようとする手や足や身体の動かし方は、バッタやイナゴ、コオロギの飛び方にそっくりです。まるでUくん自身が虫になったようで、とても面白くて目が離せませんでした。

 

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年少児の出会い方と言うのは、相手の動きに同調するという特徴があるようです。模倣するといってもいいかもしれません。自然と相手の動きに自分の身体を合わせているのです。

 

Yちゃんは蝶々が好きで、いつも蝶々を目に留め、追いかけます。蝶々が荻の花に止まると、Yちゃんも立ち止まってしゃがみます。そして、蝶々が飛び立つとYちゃんも蝶々のように高く低く一緒に飛んでいくのです。Hちゃんは、萩の花が風に揺れるのに合わせて、座ったまま身体を左右にゆっくりと動かしていました。まるでHちゃんが、風で揺れる花のように見えます。 

 

年少児は虫になり、蝶になり、花になり、風や雲になってそのものと同調し、親しみを持っていくなかで知的好奇心の扉を開いていくように思います。だから、「これは何?」とあまり質問してくることはありません。

 

対象物をじーっと見つめて不思議そうな顔をしているので、名前を教えたり何故なのかを話してみても、唯見つめ返されることがよくあります。こんな時、まだ知的好奇心というものはないのだろうかと考えたりしますが、そうではないのです。年少児には年少児の出会い方というものがあるのだと思います。 

 

ある時、園庭の藤棚の藤の幹にとりすがって年少児のTくんが「園長先生、僕、何か、」と尋ねてきました。「ウーン」と頭を傾けていると、「鳴くで僕、ミーン、ミーン。」「Tくん、セミ?セミやろう」「そうそう」と、せみになって遊んでいました。(クマゼミやアブラゼミとは言いません。)

 

またある時は、画用紙で作った大きな鎌を手につけて、「カマキリだぞー」と園庭を走り回っている姿もありました。新聞紙で6本の足を作って背中に貼り付け、自分の手を合わせて8本足のクモになって遊ぶ子どももいます。このような姿を見ていると、本当に年少児というのはおもしろいなと思います。

 

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HN:ちるどれん 

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仁淀川・四国カルストジオパーク 推進協議会ニュース 第11号

2011-03-26 | 2011年2月~の記事

仁淀川・四国カルストジオパーク 推進協議会ニュース 第11号

宇宙を旅した桜「稚木の桜」開花

佐川町の稚木の桜が全国14の宇宙を旅した桜の中で一番最初に開花しました。 

この桜は平成20年5月中旬尾川小学校の児童達が採取して、(株)有人宇宙宇宙システムの手によってアメリカ航空宇宙局に届けられ、同年11月15日に宇宙へ飛び立ちました。

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                                                                                                     種子採取中尾川小児童 

 地球上空約400kmを時速約27,500Kmで飛行、地球を1時間30分で1周し、1日に地球を約16周し、8ヶ月半で地球を約4,000周し、平成21年7月31日宇宙飛行士若田光一さんがこの種子を地球に持って帰ってくれました。

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                                                                                                平成21年11月中旬日本で最初に発芽した宇宙桜

日本初、咲いた!宇宙桜!

平成21年9月7日(株)有人宇宙システムの手によって生まれ故郷の佐川町尾川へ帰ってきた宇宙桜の種子は、採取した尾川小学校の児童の手に返還されました。その後この宇宙桜の種子は、危険分散を計るため複数の機関へ分散して保管され、また一部種子は、一度冬(寒さ)を体験しないと発芽しないため、園芸研究所で冬を体験するために冷蔵庫へ入れられ、保管されました。その冬の状態を体験した種子を播種したものから、平成21年11月中旬日本で初めて5本の発芽が観測されました。 

この5本の宇宙桜はその後尾川小学校児童の手によって大切に育てられ、平成23年1月には1.35cmまでに成長しました。稚木の桜が1年2ヶ月位でこのように大きく成長する事は大変珍しいので、新聞社や放送局が取材に来て、その成長の様子を紹介してくれました。

 

 

日本で最初に咲いた宇宙桜

この桜の種子はアメリカ航空宇宙局の規程により宇宙へ旅立つときに、種子水分を完全に除去し無ければならなかったので、発芽が大変難しいと思われていたものが発芽し、平成23年3月中旬には日本で最初に宇宙桜の花を咲かせました。牧野博士が尾川で発見し、宇宙を旅した桜はその故郷の地で花開きました。この宇宙を旅した桜は3月中に尾川小学校と佐川地質館へ定植され、大切に育てられています。この宇宙桜の様子はNHK松山放送局が4月8日(金)午後8時からの「四国なぞ解き行脚~春編~」で紹介してくれます。 

是非ご覧下さい。

 

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連載第3回 若草幼稚園「すくすくの森」と子どもたち・・・知的好奇心を育む(その1 子どもと知的好奇心)

2011-03-25 | 2011年2月~の記事

連載第3回 若草幼稚園「すくすくの森」と子どもたち・・・知的好奇心を育む(その1 子どもと知的好奇心)

            高知市若草幼稚園 園長 岡林道生 執筆 〔『保育の実践と研究』(第15巻第4号)より転載〕

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3.知的好奇心を育む  

(1)子どもと知的好奇心 

 人は皆、知らないことを「知りたい」という欲求や「知る」ということの喜びを持っています。周りに起こる事象に興味や関心を寄せて、なぜだろう、どうしてだろう、と考えます。 

 

そして、人に聞いたり、図鑑で調べたり、様々な方法で知的好奇心を満たしていきます。知らないもの、知らないことに出会う喜び、なぜ、どうしてを考える楽しさ、調べる時の期待感、わかった時の満たされた感情は、また新たな探究心を育みます。その繰り返しは、生きる喜びの一つと言っても過言ではないと思います。 

 

 すくすくの森には、季節の移り変わりの中で起こる事象の変化やそこに暮す多くの動植物との出会いがあります。行く度に、「これ何?」「あれは?」「どうして?」が繰り返されます。 

 

すくすくの森では、年少児も、年中児も、年長児も表現の仕方は違うものの、知的好奇心に促されて身体も心も躍動しているのが良く分かります。そして、年齢を重ねる毎に、知的な働きは深まりを帯び、広がりを見せるようになります。

 

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(2)年少児の出会い方 

①言葉にならない出会い 

今日は、すくすくの森に行く日だと先生や保護者から聞いていても、最初は、何のことか想像もつきません。けれども子どもたちは、先生の声の調子やバスに乗って行くことですくすくの森には、楽しいことがありそうだと感じているようです。

 

バスを降りるとセンダンの木の下に集って、先生から「森のお約束」を聞きます。でも、何のことを話しているのか、余りよくは分かっていないでしょう。初めて見る森の景色にびっくりして、四方をキョロキョロ見回し、落ち着きのない子どももいます。 

先生の話が済むと、森では一番平坦な三角広場へと進みます。子どもたちは、新しい物や出来事に出会うと、まるで呼吸を忘れたかのように息を呑み、目を瞠ります。何も言いません。唯、驚くばかりです。 

 

Mちゃんは、保育室でも園庭でも新しいことに出会うと興味を持ってよく見、よく質問してきます。そのMちゃんが、びっくりした様子で指をさして、じーっと見つめているものがありました。何だろうと近寄っていくと、大きなムカデが斜面を登っていくところでした。「ムカデやねー。」と私が言うと、「ムカデ?」と首をかしげて問い返し、「そう、ムカデ。」と答えると「ふーん、ムカデ」とつぶやいて、その動きから目を離しませんでした。赤黒い大きなムカデは、ゆっくり、ガサゴソと草むらの中に消えて行きました。Mちゃんは、「フー」とため息をつくとその場を離れ、日のあたる方へ駆け出して行きました。 

 

離れて見ていると、また立ち止まり、しばらくすると動き始め、また立ち止まるということを繰り返しています。Mちゃんは、この日何度目を瞠り、息を呑み、ため息をついたでしょうか。きっと休む暇もなく驚き続けたに違いありません。Mちゃんの経験は、どの子どもの経験でもありました。

 

お昼ごはんを食べる時や帰りのバスの中で「楽しかったですか?」と聞くと数人が「楽しかった」と答え、「恐かったですか」と聞くと数人がこっくりと頷き、「びっくりしましたか?」と聞くと「びっくりしたー」とMちゃんや元気な男の子が答えてきました。そして、「また来たいですか。」の質問に、先生の手を一時も離さなかったKちゃんも「また来る。」と小さい声で答えました。初めての森は年少児の子ども一人ひとりに大きなインパクトを与えたようです。

 

 

HN:ちるどれん 

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83プロジェクトで、日本ミツバチの勉強会に行きました。(その2)

2011-03-24 | 2011年2月~の記事

83プロジェクトで、日本ミツバチの勉強会に行きました。(その2)

3月20日、ミツバチの箱を500くらい設置して、沢山の日本ミツバチから、ひときわおいしい蜂蜜を「ながいそ」という食堂で販売している、いの町吾北の伊藤さんを「ながいそ」という食堂に訪ねて、楽しいお話を聞く事ができました。

この勉強会には、高知市をはじめ安芸市や須崎市・南国市・香美市などから16名が参加し、皆さん熱心に質問して、熟練者のノウハウ取得に務めていました。

83プロジェクトの根木代表の挨拶の後、およそ1000haの山を持っていると言う伊藤さんは、息子さんと一緒に作業班をもって木材の伐採・搬出などの林業を本業に、シイタケ生産や炭焼きなどをやる傍らで、日本ミツバチを飼っている・・・などの話がありました。

その歴史は親から受け継ぎ、自らのハチ好きが功をそうして、楽しみながら年間相当量のはちみつを確保されているようでした。

日本ミツバチの生態をよく観察して詳しいだけでなく、自分の山にも蜜源になるトチノキなどを大量に植えたりしているとの話もありました。

  日本ミツバチの生態をよく観察しており、質問者にも分かりやすく説明されていました。

店の前にも「ミツドウ」を設置しており、どんなところに設置するとハチが入りやすいのか?などの質問が殺到していました。

蜂蜜の搾りかすや、搾った販売用の蜂蜜などの説明もありました。研修会終了後、この蜂蜜を購入された方が沢山おられました。

私たちも先日、ここに買いに来て2升購入しました。名古屋にいる友人は、1ヶ月ほど前に4升購入しましたが、昨夜も「お母さんにも食べさせてあげたいので・・・」と、また3升注文しておいて・・・と電話が入りました。

毎朝パンに付けて食べていますが、何よりの健康と滋養の薬だと思っています。これまでも、日本ミツバチの蜂蜜をあちこちで購入して食べてきましたが、こんなに美味しいのは初めて・・・と妻と話ています。

 

研修会の後は、伊藤さんの妹さんがやっている「ながいそ」食堂自慢のシシ鍋料理やお姉さんも応援に来て、ちらし寿司やたけのこ寿司・コンニャクのシラエ・ぜんざい・小豆ようかん・わさびのしらあえなど・・・食べきれないほどの地元の料理を堪能しました。

伊藤さん親子や姉妹さんにお礼を言いながら、参加者は蜂蜜をはじめシイタケやコンニャクなど沢山の地場産品を購入して、帰途につきました。

素晴らしい研修会と美味しい食事を準備していただいたお礼に、また近くへ来たら食事によって行こうね!また友人にも教えてあげよう・・・と話しながら 解散しました。

 

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栄ちゃんの四国霊場巡り・・・31番霊場 竹林寺(ちくりんじ)

2011-03-24 | 2011年2月~の記事

栄ちゃんの四国霊場巡り・・・31番霊場 竹林寺(ちくりんじ) 

 

 

             (四国31番霊場 竹林寺(ちくりんじ) 09/08/17)

  

              (四国31番霊場 竹林寺(ちくりんじ) 09/08/17) 

 

             (四国31番霊場 竹林寺(ちくりんじ) 09/08/17)

 

             (四国31番霊場 竹林寺(ちくりんじ) 09/08/17)             

 

             (四国31番霊場 竹林寺(ちくりんじ) 09/08/17) 

             (四国31番霊場 竹林寺(ちくりんじ) 09/08/17)  

 

出典:四国ネット・・・四国31番霊場 竹林寺(ちくりんじ)

聖武天皇は唐の五台山で文殊菩薩を拝まれている夢をみられ、わが国にもこれに似た霊地があるにちがいないと、行基菩薩に探し出すよう命じられた。

神亀元年(七二四)行基菩薩は五台山に似た山容を見つけ、ここに寺を建立し、栴檀の木に文殊菩薩を刻んで安置した。これが竹林寺のはじまりで、後に弘法大師が巡錫され、札所に定められた。

 五台山は高知市の中心から約六㌔。海抜百三十四㍍の山頂からは高知市街や、浦戸湾、浜まで一望できる。ここは高知第一の景勝地。

 現存の本堂は文殊堂ともよばれ、文明年間の建立。単層、入母屋造り、柿葦で堂内には秘仏の本尊文殊菩薩が安置されており、本堂の向いに大師堂、一段高いところに総高三十二㍍朱塗もあざやかな五重塔がある。

塔は昭和五十五年の建立。夢窓国師の庭園や宝物舘もある。はりまや橋で知られる純信・おうまの悲恋物語。純信は寺の脇坊、妙高寺の僧でその寺跡は牧野植物園になっている。 

 

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83プロジェクトで、日本ミツバチの勉強会に行きました(その1)

2011-03-23 | 2011年2月~の記事

83プロジェクトで、日本ミツバチの勉強会に行きました。(その1)

3月20日、ミツバチの箱を500くらい設置して、沢山の日本ミツバチから、ひときわおいしい蜂蜜を「ながいそ」という食堂で販売している、いの町吾北の伊藤さんを「ながいそ」という食堂に訪ねて、楽しいお話を聞く事ができました。

この勉強会には、高知市をはじめ安芸市や須崎市・南国市・香美市などから16名が参加し、皆さん熱心に質問して、熟練者のノウハウ取得に務めていました。

83プロジェクトの根木代表の挨拶の後、およそ1000haの山を持っていると言う伊藤さんは、息子さんと一緒に作業班をもって木材の伐採・搬出などの林業を本業に、シイタケ生産や炭焼きなどをやる傍らで、日本ミツバチを飼っている・・・などの話がありました。

その歴史は親から受け継ぎ、自らのハチ好きが功をそうして、楽しみながら年間相当量のはちみつを確保されているようでした。

日本ミツバチの生態をよく観察して詳しいだけでなく、自分の山にも蜜源になるトチノキなどを大量に植えたりしているとの話もありました。

 

 

 日本ミツバチの生態をよく観察しており、質問者にも分かりやすく説明されていました。

 

 

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栄ちゃんの四国霊場巡り・・・30番霊場 善楽寺(ぜんらくじ)

2011-03-23 | 2011年2月~の記事

栄ちゃんの四国霊場巡り・・・30番霊場 善楽寺(ぜんらくじ)

             (四国30番霊場 善楽寺(ぜんらくじ) 09/08/17)

             (四国30番霊場 善楽寺(ぜんらくじ) 09/08/17)

 

             (四国30番霊場 善楽寺(ぜんらくじ) 09/08/17)

 

 

出典:四国ネット・・・30番霊場 善楽寺(ぜんらくじ)

国分寺から高知の市街へ入る手前に土佐一宮がある。かつては神辺郷といい、土佐では最も古く開けたところで、桓武天皇のころ、弘法大師がこの地に巡錫し、土佐一ノ宮の別当寺として善楽寺を建立し、三十番の霊場とした。

以来、一ノ宮別当寺として法灯を維持してきたが、明治の廃仏毀釈で廃寺となった。昭和四年、大師像や寺宝がもどり、三十番善楽寺は復興する。なお善楽寺の廃寺を受け、三十番札所の代行を務めていた安楽寺は現在三十番奥ノ院となっている。

霊場の中でも復興が遅く、アスファルトの境内に銅ぶきの本堂が建立する、近代的な寺院だが厄払いや、交通安全の霊験あらたかと言われている厄除大師や文化十三年に作られた首から上の病に、御利益があると伝えられている梅見地蔵等、御詠歌にもあるように昔も今も変わらず、お参りの方々で賑わっています。

 

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鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」 ・・・理系・文系は受験科目だけにしよう

2011-03-22 | 2011年2月~の記事

理系・文系は受験科目だけにしよう      情報プラットフォーム、No.282、3月号、2011、掲載 

 

神戸大の文学部長だった名誉教授の死亡を文科省は公務災害と認定し たとの報道である。社会学が専攻。助手時代の地場産業研究で、化学工場での従業員の聞き取り調査中に、多量の石綿を吸ったことが原因とある。

「社 会学は文系」の固定観念の中で、記事を書いたと思われる。この記者は「連字符社会学」を知っているのだろうか。連字符とはハイフンであり、「(領 域)-社会学」の形を意味する。「環境-社会学」、「地域-社会学」など、社会学の分野を限定するが、同時に領域の数だけ社会学の範囲を無限に広 げる。

文学部だから、社会学部だから文系と考えることが間違っているのである。裁判に関わる検察官、裁判官、弁護士は、法学部や法科系大学院を出ているから文系なのだろうか。

刑事・民事を問わず、何らかの形で科学的・技術的要素が含まれない係争事件は無いし、法律は論理体系そのものであ る。また、心理学や精神医学はどちらに入るのだろうか。 

それならば、経済のこと、司法のことなら分かるとでも言うのだろうか。経済問題も、法律問題も実は理系なのであ る。論理的思考が要求されるのである。 


 科学者でも文学者でもある寺田寅彦のように、また好奇心一杯の牧野富太郎のようでありたい。暗記一辺倒の受験の仕組みの中で、受験科目を限定して、文系・理系の概念が出来てしまった。文系、理系は受験の科目選択に過ぎないと悟るべきである。

ハーバード大学の白熱講義、サンデル教授の政治哲学の講義 を見た方も多いだろう。好奇心と探求心、そして思考過程が、そして、美しさにも感動できることが大切であることを示している。 

高知工科大学に起業家コースを設置するに当たって「工学部に文系コースを置くのですか」との質問が多かった。大学の就職斡旋に依存しない学生、 起業出来る人材を作りたかったのである。

コンビニを大学の近くに作りたいと女子学生が尋ねてきた時は、思惑通りと嬉しかった。末松学長も越田副学 長もより凄いことを考えていた。芸術系学科を作りたかったのである。

感性に支えられる右脳の世界である。情報メディアの進歩の中で感性豊かな人材 が新しいアートを生み出す仕掛け作りを考えた。管理棟にスタジオを設け、また情報系学科に3Dの映像処理のできる空間を作った。

京都精華大学のマ ンガ学科の先生方のアドバイスも頂いた。映画・演劇のプロデューサーや建築・アートのデザイナーを生み出す工科大でもありたいと願った。工業製品 にアートとしての付加価値を付け得る人材を輩出できたら素晴らしい。

理系や文系の分類ではなく、右脳と左脳の兼ね合いである。 リポーターは「特殊なカメラで撮影した温度分布を見ると、・・・」とテレビ
番組を作る。なぜ「赤外線カメラで撮影した・・・」と言わないのだろ うか。


リポーター自身の不勉強を棚に上げ、素人の視聴者が理解できないと勝手に思い込んでの言いぶりである。思考停止を強要する「特殊な」より は、具体的な専門用語を使った方がはるかに啓蒙的である。このリポーターは自分を文系と決めつけて、理科の範疇の受け入れを拒絶している。

専門用 語が無闇に使われるのは健康に関わる分野である。自分の健康や病気となれば、素人でも、時には的外れな蘊蓄もあるが、医者を困らせる程の知見を持 ち得るのである。

文系と理系の間の無いはずの壁が思考停止状態を作っている。技術的問題に直面したり、論理的思考が必然である場合など、ものぐさ病が出て「私は文系だから」と思考を停止させるのである。見出しには、「文系教員 初の公務災害、石綿被害者、研究で中皮腫死」(2010,10,9、高知新聞)とある。

 

ご感想、ご意見、耳寄りな情報をお聞かせ下さい。

鈴木朝夫   s-tomoo@diary.ocn.ne.jp

高知県香美郡土佐山田町植718   Tel 0887-52-5154

 

 鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」

鈴木朝夫の講演・出版の記録

情報がてんこもり  「高知ファンクラブ」 での連載もの 

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5月15日、NPO高知県メタンハイドレート開発研究会の設立総会・記念講演のご案内

2011-03-21 | 2011年2月~の記事

NPO高知県メタンハイドレート開発研究会の設立総会・記念講演のご案内(参加無料)

 

 

とき:2011年5月15日、午後2時~4時 (午後1時30分~受付) 

 

ところ:サンピアセリーズ(旧ウエルサンピア高知)高知市高須砂地155 電話088-866-7000

 

 

記念講演Ⅰ:「仮題:エネルギー資源開発と国際戦略」(20分)

講師:馬場錬成 (NPO21世紀構想研究会 理事長・東京理科大学大学院教授)

 

記念講演Ⅱ:「仮題:海底資源開発と高知県の役割」30分)

講師:平 朝彦(MH実用化研究委員会委員長・ 独立行政法人 海洋研究開発機構理事)

 

記念講演Ⅲ:「仮題:MHを取り出すには、この方法20分)

講師:鈴木朝夫(高知工科大学名誉教授・東京工業大学名誉教授)

 

特別講演  :「仮題:豊かな高知県、四国、日本を目指して進もう!10分)

講師:尾崎正直(高知県知事)(予定)

 

 

引き続いてNPO高知県メタンハイドレート開発研究会 設立総会 40分)

活動方針案・会則案・役員案などを、事前にブログ「NPO高知県メタンハイドレート開発研究会 設立準備会http://blog.goo.ne.jp/metanh-k などに提示し、ご意見なども事前にメールやファックスなどでいただき(メーリングリストの中で情報を共有しながら)短時間での設立総会の運びに挑戦したいと思っています。

 

メタンハイドレート事務局

 

ブログ NPO高知県メタンハイドレート開発研究会 設立準備会

 

鈴木朝夫の「ぷらっとウオーク」 ・・・活力は土佐沖の海底より出づ


東北地震に寄せて。台湾ありがとう、中国ありがとう!

2011-03-21 | 2011年2月~の記事

台湾ありがとう!中国ありがとう!世界のみんなありがとう! 

東北関東大震災で被害を受けた人たちを支援しようと、台湾で18日夜、テレビ各局が合同でチャリティー番組を放送し、馬英九総統や台湾の芸能人が参加して義援金を呼びかけました。 

チャリティー番組は、台湾の赤十字と、10以上のテレビ局とラジオ局が合同で企画したもので、18日夜、4時間にわたって生放送されました。番組には台湾の歌手や俳優など200人以上が出演し、ジュディ・オングさんやビビアン・スーさんら日本でも活躍する人が加わりました。 

日本からもサッカー元日本代表の中田英寿さんが参加して、サッカーのユニフォームとシューズをオークションに出して支援を呼びかけました。スタジオには馬英九総統も駆けつけ、「友人が困っているときは全力で手を差し伸べよう」と述べて、夫人とともに視聴者からの義援金を電話で受け付けるボランティアを手伝いました。番組では、日本の被災者を励まそうと作られたテーマソングも披露されました。主催者によりますと、番組終了までに7億8800万台湾元(日本円にして21億円余り)の義援金が寄せられ、台湾の赤十字を通じて日本に贈られるということです。

 また中国の吉林省政府は地震後の3月14日こんなに早く、義捐金を10万ドル(8,200,000円)を省政府として日本に援助。

(NHKニュース) 

 台湾は旧日本の植民地なのに「4時間半の放送」で「21億円」も義捐金を集めてくれました。この金額の意味するところを、私たち日本人はもっともっと深く考えなければなりません。「台湾の人口は2300万人強」である言う事実を。日本では「24時間テレビ」でこれを集めるとなると?台湾の総人口は2300万人、方や日本は12,700万人。もし同じ情況が日本国内で展開された場合、24時間テレビで集めなければならない義援金は126億円。24時間で126億円ですが、台湾はわずか4時間で21億円なので、単純に126億円を4時間のペースに置き換えると、24時間なら696億円集まることになる。まあこんなに単純には計算はできないとしても、台湾国民の対応のなんとすごい事か。また日本への思いやりの深さに感動する。この事実を僕はもっともっと多くの日本人に知ってもらいたい。

  また中国の吉林省政府は地震後の3月14日こんなに早く、義捐金を10万ドル(8,200,000円)を省政府として日本に即刻振り込んでくれた。ありがたいことです。

 佐川と交流のあるアメリカの日系四世の団体も寄付金を集め始め出しました。

  この恩は日本が立派に立ち直る事で返していこう!

 

HN: 佐川地質館・Hashikake の記事