(み)生活

ネットで調べてもいまいち自分にフィットしないあんなこと、こんなこと
浅く広く掘っていったらいろいろ出てきました

( ´艸`)☆更新履歴☆(´~`ヾ)

(ガラスの・Fiction)49巻以降の話、想像してみた*INDEX (2019.9.23)・・記事はこちら ※ep第50話更新※
(ガラスの・INDEX)文庫版『ガラスの仮面』あらすじ*INDEX (2015.03.04)・・記事はこちら ※文庫版27巻更新※
(美味しん)美味しんぼ全巻一気読み (2014.10.05)・・記事はこちら ※05巻更新※
(孤独の)孤独のグルメマップ (2019.01.18)・・記事はこちら ※2018年大晦日SP更新完了※

(・Θ・)★せめて一言だけでも毎日更新★ (´∩ω∩`*)

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舞台『ガラスの仮面』2016観劇

2016-09-26 11:38:49 | 雑談

2014年8月に青山劇場でガラスの仮面の舞台を観てから2年の時を経て
2016年9月、新橋演舞場での再演をまたまた観劇して参りました~~~

思い起こせば2014年に舞台を観て以来、漫画読み返したり
あらすじ書いたり、はたまた続き妄想しちゃったり
そんな日々を送っているうちに再演ですよ。

感想は改めていうまでもなくな所なのですが、
いい意味でいろいろ刺激され、私の頭の中を
貫地谷しほりのマヤちゃんが走り回っている気がします。

は~、この子の行く末をしばらく妄想しながら
50巻でも待ちますか。気長に。

良く考えたら、50巻出た段階で私の49巻の続き妄想は
糸の切れた凧=パラレルワールドになるわけで
そうなったときに続きを描くモチベーションが残っているか
不安なので、逆に今を好機ととらえ、
新刊が出る前になんとか二人のハッピーハッピーウエディングまで
書ききりたい!!気分です。

で、肝心の舞台の件ですが
再演ということでしたが実際は結構変わっていました。
基本軸の「ふたりの王女」は変わりませんが
演じられたエピソードは結構変わっていて
相変わらずの説明調な長セリフは健在ながらも
よりつなぎがスムーズで
時系列の前後も頭に入ってきやすかったです。

・・・てか
観に来ている人ほとんど話知ってるよね!?

劇中劇のふたりの王女がとても良くて・・・
前回よりぐぐぐっとアルディス&オリゲルドに引き込まれて
普通に観てました。

あと、やっぱりリアルな人間がやるととてもキュンキュンな
真澄&マヤの掛け合い漫才のとことか。
あの、冷血鬼社長があんな小さな女の子と・・・!!!!
という気になりました、いやそりゃなるさ。

ひとつ気になったのは妙に粘着質な話し方をする
紫織さんですかね・・・・なんであんなしゃくれてるんだろう。

当ブログでも行った、鷹宮紫織名誉回復キャンペーン(?)でも
登場したての頃はしおりん素敵な女性でしたのよ。
恋が真澄が彼女の中の狂気を呼び起こしただけですのよ。

というわけで、登場頭っからあんな鼻につくお嬢でなくても
よかったのにな、と思いました。

あと月影先生の紅天女も・・・・良かった。
正直原作では飛ばし読みしがちな紅天女・・・・。

セリフは難しいけれど、あのアストリア号の甲板で
マヤが熱演して真澄にみせたあのシーンでセリフは頭に
エンリピされてますので、大丈夫。


と、いうわけでなんのこっちゃな観劇感想でした。


【あらすじ・感想】雑誌掲載版・『ガラスの仮面』別冊・別冊花とゆめ版【ネタバレばれ】※文庫版26巻の続き

2016-09-26 10:51:01 | ガラスの・・・あらすじ
※※『ガラスの仮面』文庫版読み返してます。あらすじと感想まとめてます。※※
※※内容ネタバレ、感想主観です。※※


仮面年表は こちら
紫のバラ心情移り変わりは こちら
49巻以降の話、想像してみた(FICTION)*INDEX*はこちら

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『ガラスの仮面』別冊・別冊花とゆめ版 ※第14章(途中から)(途中まで)

第14章 めぐりあう魂
※いつか出る(はずの)50巻の一部を先出し公開!!という触れ込み・・・



速水の屋敷を出て、ホテル暮らしを始めた真澄は
先日の伊豆の別荘での自身のとっさの行動にいまだ
動揺していた。
いくらマヤを奪われたくないとはいえ、長年にわたって
仕えてくれている腹心の部下、聖に対して殺意を抱くほど
自分をコントロールできなくなっている自分に戸惑いと
恐怖を感じている。

「幸せになる決心をして下さい」
心から自分を思う聖のその言葉に、真澄はこれまで自分が
こだわってきた事のはかなさと、唯一譲れないマヤへの
思いを確信する。

真澄の居なくなった速水邸では、英介が一人どこか
寂しげに生活していた。
これまでも真澄が屋敷をあけることなどいくらでもあったはずなのに
何故かもう永遠に戻ってこないような気がして
それが英介を不安に、そして空虚にさせる。
どこか元気のない英介に使用人達も心配げだったが
そんな初めての感情に英介自身が戸惑っていた。


その頃鷹宮邸では鷹宮総帥、そして紫織の両親に向かい
改めて婚約破棄の申し出をする真澄の姿があった。
真澄の身勝手な申し出に怒りを抑えきれない鷹宮家
しかし真澄の放つ悲痛なまでのオーラが
彼のゆるぎない決意を何より物語っていた。

自分の心を押し殺してでも、紫織を幸せにしたいと
思っていたこと
しかしそれがどんなに努力をしても不可能であることを悟ったこと
このまま無理に結婚しても更なる悲劇を生むだけだと

真澄の気迫に押された鷹宮は、紫織を元の姿に
戻すことを条件に婚約解消を受け入れることを認めた。

"やさしく聡明だった元の彼女を取り戻すため
 一生をかけてでもその責任を果たすーーーー"

真澄はこの屋敷から遠く離れたサナトリウムで
療養させるため、周囲の静止も振り切り
紫織がいる奥の部屋へ足を踏み込んだ。

その部屋には
うずだかく盛られた紫のバラに囲まれた中
ただひたすらその花をちぎり続ける紫織が居た。



コミックス50巻へは・・・こちらから(刊行未)
*****感想**************************************
世代が違う事もあり、これまで雑誌連載を読んだことは
殆どありませんでした。
噂には聞いていましたが、連載時とコミックスで全く話が変わるという
恐ろしいパラレル性のあるマンガ・・・ということで
既に注釈も付いていましたが本当に50巻に載るか怪しい
別冊☆別冊花とゆめの超短い先出し公開部分を載せておきます。

サウンドノベル的話の分岐をきたして来たらどうしよう・・・。
勝手に書いてる続きの妄想との整合性はもはや考えないようにしています。

個人的感想としては、結末に向けての様々な難題を
真澄さんのオーラ一つで強引にやり過ごそうとしている感じで
それはそれで最終回が近いのなら歓迎です(笑)

いろいろと妄想ルートはありますが、今回の先出しで

とりあえず紫織のために結婚→マヤを忘れられないから無理!
マヤが他の人と結婚→自分が何をやらかすか分からないから無理!

という自分の気持ちははっきりしたみたいで、妥協して
結婚しつつマヤとも・・・という昨今はやりのコースは眼中になさそうです。

私としては、目的と方向性が一致したことが何より安心材料。
紫織回復=婚約解消
これ、重要!!!

あとは紅天女の試演部分がふたりの王女並みにならないことを祈るばかりです。
それ以上に幻の伊豆で交通事故エピソードの復活もないことを祈るばかりです。


【あらすじ・感想】文庫版・『ガラスの仮面』第27巻【ネタバレばれ】

2016-09-26 10:38:14 | ガラスの・・・あらすじ
※※『ガラスの仮面』文庫版読み返してます。あらすじと感想まとめてます。※※
※※内容ネタバレ、感想主観です。※※


仮面年表は こちら
紫のバラ心情移り変わりは こちら
49巻以降の話、想像してみた(FICTION)*INDEX*はこちら

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『ガラスの仮面』文庫版第27巻 ※第14章(途中から)(途中まで)

第14章 めぐりあう魂


これまでのような、動きの激しい、華やかで舞台映えする演技からは一転、
抑え目ながらもより神秘性を増した亜弓の神々しい紅天女の姿に、小野寺、そして赤目は
引きずり込まれる。
一真が、仏像は彫れないと彫刻刀を投げ捨てる場面、
歌子は稽古場の証明を落とし、暗闇に包まれる。
そのまま芝居を続けろという指示に、亜弓は暗闇の中散らばった彫刻刀をすべて拾い集め、
それを一真に差し出した。
稽古が終わって、今までとは違う紅天女を褒める小野寺達に対し歌子は、
亜弓の目がほとんど見えていないことを伝える。

オンディーヌの稽古場に復帰した亜弓だったが、
目の事を知っているのは小野寺と赤目だけである。
決して共演者やスタッフに悟られてはいけない。
勝手知ったるオンディーヌビル、亜弓の目がよく見えていないことなど
周囲は全く気付く様子もない。
しかしカメラマンのピーター・ハミルは、亜弓の表情の微妙な変化に敏感だった。
亜弓をはめるように、目の状態について白状させたハミルは、
なぜ身の危険を顧みず紅天女を目指すのか問うた。
体より大切なものなどないだろう。
しかし亜弓はきっぱりと、紅天女への情熱を語り、
一歩だって引くつもりはない決意を語った。
暗闇でハミルの姿を感覚だけで掴み取り、優しくライターの火を灯した亜弓の顔は
とても美しく、その表情にハミルは吸い込まれるように惹かれていく。
演劇にすべてを捧げる若く美しい女優、姫川亜弓ーーー

稽古を再開しても定期的に休みを取る亜弓の行動を不審に思った記者が、
目の状態について勘付きはじめる。
ある日、亜弓がいつものように稽古を早退して病院に向かおうと
エレベーター前に立ったその時、ハミルが声をかけてきた。
邪魔をしないでとつっけんどんに対応する亜弓に
自分に従った方がいいと小声で忠告する。
エレベーターには「故障中」の張り紙がしてあったのだ。
もしこの前でずっと、動くはずのないエレベーターを待っている姿を目撃されたら、
亜弓の目の事はすぐにばれてしまう。
ハミルの機転でその場を逃れた亜弓は、
病院へ向かう姿をスクープしようと待ち構えていた記者たちの前に、
ハミルと腕を組みながら親しげに現れた。
姫川亜弓、世界的カメラマンピーター・ハミルと熱愛!?
この日は結局病院へは向かわずそのまま帰宅することにした亜弓。
別れ際に言ったハミルの言葉が、耳に残る・・
「ジュテーム、この言葉の日本語を今度教えて下さい・・・」

黒沼組では、怪我を負った桜小路が松葉づえをつきながら稽古に復帰していた。
足をかばいながらの必死の演技、バランスを崩し倒れそうになる桜小路を
思わず抱きかかえて支えるマヤ。
出来る、どんな一真でも私が受ける・・・!

稽古が終われば相変わらず、桜小路とマヤの間にぎこちない雰囲気が漂う。
これまで毎日一緒に昼食をとっていた二人が別々に過ごしている情景は
稽古場でも話題となる。
しかし一人過ごす休憩時間でも、目を閉じればあの日のあの朝焼けの様子が
マヤの脳裏に鮮やかに浮かび上がる。
真澄と過ごした夢のような時間。
待っていてくれるかという真澄の言葉。
マヤの心は幸せでいっぱいになる。

桜小路とマヤのぎこちない様子に、何故桜小路が事故に遭ったのか疑問に思う黒沼。
マヤに訊いてもあいまいな返事しか返ってこない。
北島を迎えに行ったはずなのに・・・なぜ。
なぜ、北島は桜小路を一人で帰らせたのか。
マヤによると、小切手は返したらしい。しかし歯切れが悪い。
黒沼は若手役者に船会社へ電話をかけさせ、事情を探らせた。
紫織は船には乗っていなかった。
マヤは船に乗った。そして小切手は返した。
紫織が船に同乗するような相手と言えば・・・
速水真澄!
黒沼は、桜小路とマヤの後ろに、見えない真澄の影を感じた。

真澄は伊豆の別荘で、マヤの事を思っていた。
何よりも、マヤの事を守る。そして、自分の気持ちに正直になる。
いい形でマヤ、君をここに迎え入れたい・・・

**
「僕との結婚を考え直してくれませんか、紫織さん・・・」
真澄は、結婚式の打合せのため約束していたサロンで、
紫織が指輪を故意にマヤの鞄に忍ばせたこと、そしてウエディングドレスを
汚させるようにしたことを白状させたのち、婚約解消を申し出た。
「どうしてあんなことをしたのです?紫織さん・・・・」
責めるでもなく淡々と語る真澄に、紫織は思わず
「あなたが、こっそりとあの子に紫のバラを送ったりしていたからですわっ!」
と声を荒げると、真澄はにっこりと笑いながら、
「ええ、僕が紫のバラの人です」
と答えた。
「僕はあの子のファンですから・・・」
あくまで女優として、舞台上で輝くマヤを応援していた。
芸能社の社長の立場では、おおっぴらにファンということは出来なかったので、
隠していた、そう語った。
絶対に気付かれてはいけない、マヤとの関係。
マヤを傷つけるようなことは、あってはならない。
真澄はマヤを守りたい一心で、自分の本心を正直に伝えることはなかった。

「あの日、船であの部屋を見たとき、あなたとは結婚できないと思いました」
そう語る真澄だったが、
「バカなことをしてみたくなった・・・」
と語る真澄の心のうちに、マヤへの愛情があるのは間違いようもない。
「僕ではあなたを幸せにできない・・・、僕もまた・・・・」
「どんなに泣いても・・・無理なのですね。」
涙でぐちゃぐちゃになった顔をハンカチで拭きながら、紫織は最後の質問を投げかけた。
「あの部屋は、使われましたの?あの子と・・・あの夜・・・」
「・・・・いいえ。鍵をなくしてしまいましたから。」
その言葉を聞くと紫織は、化粧直しをすると席を立ち、化粧室へ向かった。
「私も、幸せになれないのはイヤですわ・・・」

化粧室の鏡に映る哀れな自分の姿に、紫織は絶望した。
真澄とマヤの関係を疑い、引き裂こうとした自分。
しかし皮肉にも自分の策略によって二人は出会い、一夜を共にした。
何もなかったという真澄の言葉が本当だとしても、
うわべだけでも優しくしてくれた真澄すら、もういない。
真澄はあの子を選んだ。真澄が離れていく。
初めて愛した男性・・・
紫織は生きる意味を失い、コンパクトの鏡を割ると、その破片で自らの左手首を切ったーーーー

長すぎる紫織の中座に不穏な物を感じた真澄は、
女子トイレに倒れる紫織を発見する。
手首からは鮮血が流れ出ていた。


**
試演が開催されるシアターXという名の旧汐門水駅再開発現場で、
紅天女上演実行委員会による記者会見が行われた。
演出家及び紅天女・一真役の俳優もそれぞれ同席している。

シアターX この会場を選んだのは月影千草本人である。
最低限の安全のため、崩れかかっている屋根や壁、路上の危険物だけを撤去、
基本的には廃墟のままでの上演となる。
大道具や舞台セットは一切なし、照明もシンプルに必要最低限の明かりにとどめられる。
持込が許可されるのは小道具や芝居に必要な道具のみ、
衣裳は自由

会場は線路の跡や崩れかけた駅のホームなど、あちらこちらに
ブロック片が転がる工業的な場所。
自然に囲まれた紅天女の里、梅の谷とは全く趣が異なる。
「ごっこ遊びみたいで、楽しみです」
無邪気に笑うマヤの言葉に、亜弓は脅威を覚えた。
こんなところで、目もよく見えないまま、演技が出来るだろうか、紅天女を演れるだろうか。
亜弓が改めて振り返り会場を見たその時、そこにはないはずの一面の梅の姿がはっきりと見えた。
見えづらい分、感覚で・・・・見えるのか・・・。
目に不安を抱える亜弓は、足場の悪い会場で何とか気づかれないようにと
マヤとの握手を拒絶し、二人のピリピリとした対戦ムードは
雑誌にも大きく掲載された。
試演前の舞台稽古は
来週金曜日:黒沼グループ・金曜日:小野寺グループ
各チーム1回しか許されない。

相手はあのマヤ・・・・。
不安を抱える亜弓は、人気もなくなった会場にこっそり立ち入ると、
会場の大きさや置いてあるものなどを一つ一つ体に叩き込んだ。
心配でついてきたハミルは、その悲壮感すら漂わせた亜弓の動きを
じっと見守る。
つまづいて転んだ亜弓を助け起こそうとして亜弓に拒否される。
「舞台の上ではたとえ何が起こっても全部自分で対応しなければならない。
 助けないで下さい。」
空気の中に湿気を感じた亜弓は、間もなく雨が降ることを察知し、
その場を後にすることにした。
少しずつ、紅天女の感覚をつかみかける亜弓、
わたしが動けば火も動く
わたしが思えば水も動く
わたしが思えば・・・・水に神宿る・・!!

**
真澄から破談を申し渡され絶望した紫織が自殺未遂・・・・
鷹宮邸では、ひたすら頭を下げる真澄と、それに対峙する鷹宮会長の姿、
そして駆けつけた速水英介の姿もあった。
かわいい孫娘、初めて好きになった男性に裏切られ、ショックを受けたその姿
あれを見てもまだ、婚約を破棄するというのか・・・!!
「真澄さまは、わたくしがお嫌い・・・・わたくしは紫のバラが大嫌い・・・・」
布団の上の紫織は心神喪失状態で、ただひたすら紫のバラをむしっている。
その姿はもはやこれまで知る紫織のものではなかった。

数日経っても依然紫織は真澄の問いかけに答えることもなく、
ただ紫のバラをちぎっては捨て、捨ててはちぎりを繰り返していた。
孫娘の頼みだからと、紫織の布団の周りにはありったけの紫のバラが集められた。
寝室にうずだかく積み上げられた紫のバラは、紫織のマヤに対する恨みの思い。
その情景に、真澄の背筋は凍った。
紫織をここまで追い詰めてしまった罪悪感。
マヤに敵意が向けられることへの危機感。
真澄は紫織の回復を最優先に仕事をセーブし、暇を見つけては鷹宮邸を訪ねる。
しかし紫織の状態は一向に回復の兆しを見せない。
そして紫のバラを片づけようとした使用人の腕を剪定ばさみで傷つけてしまう。
「紫のバラ、この子は悪い子なの。始末しなくちゃ。」

そんな時マヤと亜弓、二人の紅天女の記事が掲載された雑誌が発売された。
その記事を屋敷で見つけた紫織は、雑誌からマヤの写真のページを破り取ると
ベッドの上に積み上げた紫のバラにそれを乗せ、バラもろとも火をつけた。
鷹宮邸から上がる火
慌てて駆け付けた真澄はその凄惨な光景を目にする。
「お葬式をしてあげたの・・・」
そういう紫織、残された燃えカスから、紫織が燃やそうとしたのが
マヤの記事であることに気づき、いよいよマヤの身に危険が迫ることを恐れる真澄。
そんな哀れな孫娘の姿に、鷹宮会長は膝を付き、真澄に婚約破棄を再考してくれるよう
頭を下げた。
鷹通の全てを差し出してもいい、頼むから紫織を助けてやってくれ・・・。
その事を聞いた英介は、高笑いで喜ぶ。
まさかあの鷹宮が、全てを大都に差し出すとは、真澄もやってくれるわ・・・・。
それでも自分を待ってくれているマヤのためになんとしても婚約を破棄する意思を曲げずにいた。
何とかして紫織を立ち直らせたい・・・。
真澄は鷹宮邸に泊まり込みで紫織の経過を見守る。
しかしーーーー
寝室が焼け、座敷で休んでいた紫織は夜中に目を覚ますと、そばの紫のバラを胸に、
庭の池に身を投げた。
紫織が床から姿を消したことに気付いた真澄は、
池に浮かぶ紫織を助け出すと、鷹宮会長の紫織と結婚してやってくれとの言葉に
「・・・・はい」
と答えるしかなかった。
“すまない・・・・マヤ・・・!!!”

**
「速水社長、いよいよ結婚だって!」
「鷹通の取締役にも就任するそうよ。」
稽古場でそんな噂を耳にしたマヤは、動揺を隠せなかった。
嘘だ・・・・待っていてくれって、言ってくれた・・・速水さんが、まさか。
稽古場を飛び出したマヤは、大都芸能に向かう。
ビルから出てきた真澄の前に現れたマヤ、
震えるような目で何かを語ろうとするマヤに真澄は冷たく、
「この前はいい暇つぶしになったよ・・・」
と告げ、その場を去るように警告したあと、車に乗り込んで去って行った。
「どうして・・・速水さん・・・・待ってろって、船の上で言ってくれたのに・・・」
座り込んで泣きじゃくりながらそう漏らすマヤを慰めながら、
水城は真澄が急に態度をかえ、婚約を破棄しようとした理由を悟った。
涙が止まらないマヤを何とか稽古場まで送り戻した水城は、
真澄に質問をした。
マヤも真澄と同じ気持ちだったこと
船上で二人は思いを確かめ合ったこと
マヤのために、婚約を破棄しようとしたこと
それにより紫織が心神喪失状態に陥ったこと
紫織の怒りの矛先がマヤに向く事を恐れ、マヤを守るため、結婚を承諾したこと
水城の仮説を、否定することなくただ、
「昔の自分に戻るだけだ・・・」
と突き放した真澄の目は、これまで見たことがない、ただの冷たさと厳しさの塊だった。
結婚式は身内のみ、披露宴は当面延期と招待客には通知される
紫織は体調不良ということで世間から隔離され、鷹宮邸で療養を続ける
真澄は結婚後当面、鷹宮邸に住まうこととなった。

水城に連れられ稽古場に戻ったマヤ、しかし集中することが出来ず泣き続けている。
その様子を見ていた桜小路は、マヤが真澄の結婚のニュースに深く傷ついている事を悟り、
真澄を直接問いただす。
松葉づえをつきながら真澄を訪ねた桜小路は、
自分の気持ちを知りながら、マヤをもてあそんで許せないと罵った。
船着場でのマヤとの抱擁を見られていたことを知った真澄だったが、
桜小路に
「安心しろ、マヤは君のものだ・・・・」
と言い放って背中を向けた。

マヤは聖を呼び出し、紫のバラの人に会いたいと泣きながら訴えた。
真澄の本当の気持ちを知りたい、紫のバラの人、あなたに逢いたい・・・
マヤの切実な訴えに、聖も何とかしてあげたいと思う、しかし・・・。

全ての心のよりどころを失ってボロボロのマヤは、演劇協会理事長のもとに身を寄せている
千草のもとを訪ね、魂の片割れについて尋ねる。
自分が魂の片割れと思っていた人から投げつけられた冷たい言葉。
本当に魂の片割れは存在するのか。
マヤが本気でその人の事を愛している事を知った千草は優しく教えた。
その相手が本当にマヤの魂の片割れならば、あなたがつらい時はきっとその人も同じくらいつらいはず。
あなたが苦しんでいる時はあなたと同じように苦しんでいるはず。
あなたに冷たくするのは、あなたに冷たくしなければならない事情がある。
たとえうわべでどんなことがあっても、魂の片割れならば相手を信じて待つ事・・・・
千草の言葉にマヤは勇気づけられる。

信じよう、速水さん、あなたを
阿古夜が一真を信じていたように・・・!

伊豆の別荘で、マヤの伝言を聖から伝えられた真澄だったが、
会うつもりはないと冷たくつっぱねる。
紫のバラは、ビリビリに破られた写真と共に届けられて以降、マヤの手元には贈られていない。
このままもう、バラを贈ることはない。そうすれば、あの写真が真実になる・・・。
完全に心を封印し、マヤを拒絶することでギリギリのバランスを取っていた真澄、しかし
「それでは私がマヤ様を頂きます。」
聖の言葉に真澄の顔がひきつる。
「マヤがお前を愛するはずがない・・・」
「いいえ、簡単です。私が紫のバラの人だと言えば・・・」
失礼します、と部屋を去ろうと後ろを向いた聖に、
「やめろ・・・!!」
と真澄はとっさにペーパーナイフを投げつけた。
「頼む・・・・聖・・・・それだけはやめてくれ・・・」
でないと俺は、お前を殺すかもしれん・・・!
マヤが誰かの物になる、その想像が現実になりそうになった時、
封印した思いをそのままにできるほど真澄の心は鉄壁ではなかった。
「マヤ様が誰かの物になると思っただけで、部下である私にまで手をあげるほどなのに、
 そんな気持ちを抱えたまま、あなたは一体何をなさろうとしているのですか?」
腹心の部下、聖の後押しで、真澄は決意を固めた。

**
「今まで世話になったな。ありがとう」
速水の屋敷をでる真澄の言葉はまるでもう二度とここへは戻ってこないような雰囲気を感じさせた。
紫織が回復するまで、滞った業務を処理するため、
そう言って真澄は速水邸を離れ、しばらくホテル住まいをすることを英介に告げた。
「速水」という名でやってきた25年間
最後まで仕事というつながりしかなかった英介との父子関係ーーー
真澄は初めて、自分に正直になることを決意した。
自分の心に素直に、速水の家を出ることになろうとも。

試演一週間前、
各グループ1日だけ許された会場での舞台稽古。
黒沼チームは貴重なその機会を大胆にも、ごっこ遊びに費やした。
みんながそれぞれ思い描く紅天女の舞台をイメージして、自由に動き回る。
マヤも必死で紅天女への最後の調整を行っていた。
そこへ記者を装って現れた聖。

「お会いになるそうです。あの方が、あなたに・・・」


コミックス50巻へは・・・こちらから(刊行未)
別冊・別冊花とゆめへは・・・こちらから

*****感想**************************************
2016年9月に、コミックス48・49巻をまとめて文庫版27巻が
発売されましたので、
これまでコミックス版として掲載していたあらすじを
こちらにまとめました。改筆はしていません。
これにより、世に出ているガラスの仮面の全ては
文庫版で出版されたことになります。

・・・もう後はないのですよ。
続きはよ。続きはよ。続きはよ~~~~





ep第38話【架空の話】49巻以降の話、想像してみた【勝手な話】

2016-09-23 14:44:09 | ガラスの・・・Fiction
ep第37話←                  →ep第39話
********************
『Letouch of Love』
ミナト(北島マヤ) カナデ(由比隼平)

恋人同士のミナトとカナデはある日不慮の事故に遭う
懸命の救出作業にも関わらず
カナデは意識不明の重体、そして
ミナトは帰らぬ人となった

カナデがこん睡状態から意識を回復したのは2ヶ月後、
後遺症からか事故当時の記憶を一切失っていた。
事故に遭ったという事実自体を全く覚えていないカナデ
そして事故と共に、最愛の恋人ミナトの事も
記憶から消えていた。

九死に一生を得たカナデにさらにショックを与えたくないと思う
周囲の人々は
ミナトの事は伏せ、まるでそんな人などいなかったかのように
いつもの日常に戻っていった。

そんなある日、カナデの前に一人の女性が現れる。
「私よ、ミナトよ」
それは、幽霊となって姿を現したミナトだった。

カナデにだけ見える幽霊、ミナト。
しかも彼女は自分の恋人だという。
一切の記憶がないため戸惑うばかりのカナデに対し
あくまでこれまでのように恋人として接してくるミナト。

カナデがミナトのことを思い出す日は来るのか
そしてミナトの魂はどうなるのか

自分の生命だけでなく、愛する人の中にある自分の存在までも
失ってしまったミナトの切ないまでの健気な愛が
カナデに届く時は来るのか・・・・



「身辺調査は済んでおります」
そういって水城は資料を差し出した。

"由比隼平に関する調査報告書"

「劇団"新KIZOKU"所属の27歳
 これまでは自身の劇場での活動がおもだっていましたが
 昨年より他の舞台にも積極的に出演するようになり
 特にあの奇才の演出家横澤克彦手がけるシェークスピアの
 舞台に抜擢されてからは業界での認知度もうなぎ上りです。
 今年は既に3本のドラマに脇役ながら出演をし、
 知る人ぞ知る期待の若手俳優の一人としてこれからの活躍が
 期待されています」
渡された資料及び写真を見ながら真澄は水城の報告を
聞いていた。
「表向きの活動は分かった。」
私生活は?と問う真澄に、水城は淡々と次のページをめくる。
「両親は若いころに他界、幼少期は父の兄夫婦とともに
 アメリカで生活していたようです。
 日本に戻ってきたのは中学生の時、高校卒業後
 現在の劇団に入団、演劇活動を開始しています。」
「と、いうことは・・・・」
芸歴はほぼマヤと同じくらい・・・か と
頭の中ですばやく計算をした真澄は、そのまま水城に先を促す。
「演じる役によって印象ががらりと変わる様子はまさに
 かつてのマヤを彷彿とさせるほどと評判、その代わり私生活は
 まったく知られていません。
 同じ劇団員も劇場で会う以外はほとんど交流はないようですが、
 特に女性の姿があるわけでもなく、時間を見つけては
 映画や舞台を観て回る毎日を送っているようです。」
水城が差し出した隠し撮りと思われる写真は
ラフな格好に身を包んで一人で映画館に入る姿や
パンフレットを抱えて劇場から出てくる様子ばかりだった。
「とりあえず、これまでにスキャンダルはないようだな。」
「はい、むしろ・・・・」
女性嫌いという噂すら・・・と水城は言葉を区切る。
「演じた役の印象もあるのでしょうが、どちらかというと
 女性に対して潔癖という印象が一般的なようです」
そのため、今回の恋愛ドラマ出演は意外性が高いのだとか。
「なるほど。演技の幅を広げるためか、自分の可能性を見せるためか
 今回のドラマを選んだわけか。」
「もともと演劇を目指すきっかけとなったのはアメリカ時代にみた
 ブロードウェイの影響が強いようで、日本でも舞台中心の活動を
 行ってきたようですが、本格的なアメリカ進出を前に少しでも
 知名度を上げておきたいというのが本音のようです。」
それに・・・と水城は更にもう一つの資料を差し出す。
「彼は『紅天女』一真役のオーディションも受けています」
「!?」
「最終選考まで残りましたが結局赤目慶に決まったようです」
「・・・ということはもしかしたら」
「はい、姫川亜弓と共演していたかもしれません」

報告を終え、静かに書類を整理する水城は
「とにかく、少なくとも由比隼平は共演者に手当たり次第
 モーションをかけるようなタイプではないという点は間違いないようです。」
まるで"ご安心を!"といっているかのような水城の視線を感じながらも
真澄は改めて由比の写真に目を落とした。
「むしろ心配なのは・・・・・」
真澄の脳裏に、幽霊姿でさまようマヤの姿が浮かんでは消えていた。



「あ、危ない!」
次の瞬間、マヤの体は何者かの胸に収まっていた。
そのまさに目と鼻の先を、大きなクラクションを
鳴らせたトラックが通過していく。
"随分と昔にも、こんな感じ・・・"
場違いにものんびりと昔の記憶を思い出していたマヤの頭上から
「どこかぶつけた??」
と声がかけられる。
物思いにふけるマヤをショックで呆然としていると
勘違いしたのか、その声は優しくいたわるようだ。
「あ、す、すみません!わたしぼーっとしてて!」
「いやいや、とりあえず無事でよかったよ」
どんどん車道の方に寄っていくからびっくりしちゃって・・
と笑いながら頭をかく人の姿をその時はじめて
マヤはまともに見た。
年の頃はマヤより少し上といったところだろうか、
大きめの黒縁メガネをかけたその男性は、
穏やかで人を惹きつける柔らかな笑顔をしていた。
「ありがとうございます!!」
改めて深々と頭をさげるマヤに、気をつけてねと
ポンと肩をたたいて、その人は去っていった。
「・・・・役のこと考えすぎて車にひかれそうになるなんて、
速水さんにバレたらまたおこられちゃう・・・」
さきほどの感触に、昔の雪の日を思い出しながら、
マヤは家路を急いだ。


「本当の幽霊になろうとするのだけは勘弁してくれ」
昼間のことなど知らないはずの真澄から突然そんなことを言われて
マヤは思わずせきこんだ。
「ゴフッゴフッ・・・ま、まさかそんなこと・・・」
真澄の表情に、冗談で言っただけだと安堵しながら、
マヤは食事の後片付けに立った。
久しぶりに早めの帰宅を果たした真澄と夕食をともに
したのはいったいいつぶりだろうか。
「冗談はさておき、どうだ役作りは順調か?」
幽霊役とはいえ、動きは普通の姿の時と変わりない。
それが逆に、幽霊っぽさを見せることを難しくさせていた。
「いっそのこと、こうやって分かりやすいかっこうできれば
 いいんですけど・・・」
そういって両手をおばけのように胸の辺りでたらしてみせるマヤを
真澄は優しく見つめる。
「マヤ、君の相手役が決まったよ」
そういって宣材写真をテーブルに広げた。
「ゆい・・・じゅんぺい・・・さん・・・」

恋愛ドラマである今作品、その相手役といえば当然恋人となる。
といっても少し変則的なのだが。
「どういった作品に出ているんですか?」
マヤの質問に、真澄があげたいくつかの舞台作品の名、
「へえ・・・」
その舞台はマヤも知っている有名な作品ばかりだった。
演出家が厳しいことで有名なその舞台、きっと才能のある
素晴らしい役者さんなのだろう。
そんな人相手に、自分は恋をするのだ。
「わたし、この人のこと大好きなんですよね」
大好きで、大好きで、幽霊になってでもそばにいたいほどの人。
「好きで好きで、この人しか目に入らないほど・・・」
テーブルの上の写真を手に取り、ブツブツと自分の世界に入っていくマヤ。
分かってはいることだが、この瞬間はいつも真澄をとてつもなく切ない気分にさせる。
役者としての本能が、マヤを奪っていく。
マヤのなかにある自分の居場所が閉じていくようで
いたたまれなくなった真澄は静かにその場を去った。
こうしてすぐそばにいても遠くにいるように感じるときがある。
しかし、だからこそこうして一緒にいる道を選んだのだと、
真澄は燻らす煙に思いを馳せた。

「・・・・天国みたいな場所って、ないですかね」
いつの間にかうたた寝をしていた真澄の体をなにか暖かな物が包む
気配とともに、遠くからマヤの声らしき音が響く気がしながら
真澄はまどろんでいた。
「この世に私とあなたしかいない、そんな場所・・・」
全てのものがあって、君だけがいない世界と
何もない、ただ君だけがいる世界は
いったいどっちが自分にとっての天国なのだろう・・・・
もうろうとする思考の波に漂いながら、真澄は本能的に
側を離れようとする細い腕をつかんで、その暖かな世界に
引っ張り込んだ。




「うっわーーーーぁ!素敵!」
車から降りたマヤは目の前に広がる絵画のような景色に
魅了された。
「気に入ったか?」
目の前に広がる透明な湖は、光の加減なのか七色に姿を変える。
まだまだ残暑が厳しい東京とは打って変わって
ひんやりとした空気に、木漏れ日が温かい。
「仕事があるので、俺は東京に帰るが・・・」
真澄が用意したこの山間の別荘でこれから一週間、いわゆる
"幽霊"としての役作りを行うこととなった。
半分眠りの中にあったようで、先日マヤが耳元でささやいていた言葉を
増す見はしっかりと記憶していたようだ。

「部屋の管理は頼んでいるから特に問題ない。
 君は自由に外にでるなり中で過ごすなりしてくれていい、但しーーーー」
勝手に外泊しないことや定期的な連絡は怠らないことを何度となく
念押しし、さらにマネージャーの大原にもくどいほど確認をした後、
真澄は車で別荘を後にした。
「と、いう訳で本当なら私も一緒にここに滞在すべきなんでしょうけど・・・」
マヤ不在の東京でも、マネージャーにはいろいろとやるべき仕事がある。
申し訳なさそうな大原に気にしないでと元気な笑顔を見せたマヤは
「こういうの、慣れてますから!」
と手を振り見送った。
「さて・・・・ではとりあえず・・・」
マヤは鞄の中から『Letouch of Love』第1話の台本を取り出した。
(仮)と書かれた台本は文字通り仮台本。
通常の舞台とは違い、ドラマは撮影と同時進行で台本が制作されることも
少なくない。
特に昨今はOA後の反応をみて出演シーンが増えたり減ったりすることも
多く、ギリギリでの撮影が続く。
「ミナト・・・・大学生の女の子・・・・」
不慮の事故で死んでしまっても、恋人の事が忘れられない
恋人以外は自分の存在に気づいていない
その最愛の恋人も自分の事を覚えていない
「もし私だったら・・・・・速水さんの所に迷わず出てこられるかな・・・」
幽霊だもん、誰にも知られず速水さんの仕事しているすぐそばで
バリバリ働いている所見ちゃおっかな
たまにお仕事の邪魔しちゃったり・・・・
あ、でも他のきれいな女優さんと親しそうに話している所みたら
私どうなっちゃうだろう
私の知らない速水さん・・・・・そして

私を知らない速水さん・・・・・

いつの間にかマヤの目からは大粒の涙がとめどなく流れていた。



**
「ゆいちゃん、ど~こいってたの!」
劇団「新KIZOKU」事務所に入ってくるなり、マネージャー兼事務員に
大きな声をかけられた由比隼平は軽く手を上げた。
「ごめんごめん、ちょっと時間が空いたから映画見てた」
だから携帯つながらなかったのね・・・と小言が続くマネージャーを後目に
隼平はどっかとソファに腰掛けた。
「あ、これ今度のドラマの資料だよね」
テーブルの上にはドラマの概要、そしてキャストの写真等が並んでいた。
「そう、今度のドラマはあの北島マヤ初主演作として
 注目されているわ。あなたはその相手役。
 うまくいけば一気にあなたの知名度は上がる。」
もし失敗すれば・・・・という言葉を遮るように、隼平はペラペラと
台本をめくる。
「あ、このシーン・・・、オーディションで使った部分だね。」
今回のドラマ『Letouch of Love』は、あの北島マヤ初主演ドラマという
こともあり、かなり慎重に相手役が選ばれたようだ。
隼平も、オーディションを経てその役を勝ち取った。
「でも、なかなかこの枠のドラマでオーディションなんてめずらしいよね」
「そうね、そりゃなんていっても大都芸能の若手No.1女優でしょ。
 あの速水社長のことだもの、相手役選びに神経質にならないはずがないわ!」
速水真澄ーーーその名ぐらい、この世界にいればいやでも耳にする。
なんでも若干33歳にして芸能界のトップを激走する芸能事務所を仕切っている
やり手実業家だ。
「でもなんで俺なんかが受かったんだろうな」
「なーに言っちゃってんの」
もっと自信もちなさいよ、というマネージャーの声を聞きながら
隼平はいやいやホントの話・・・とかぶりを振った。
「だって、どっちかというと俺和風顔じゃない。『紅天女』は落ちちゃったから
 あ~やっぱり俺ってまだまだなんだなと思ってたら・・・」
「・・・・ゆいちゃんが和風顔だなんて、誰が思ってるかしらね。」
ことり、とお茶の入ったグラスをテーブルに出しながら、マネージャーは首をかしげた。
「この写真、この写真、あとこの写真もか・・・。あなたには一つとして同じ顔がないの」
そういって並べられた写真はここ数年で出演した舞台での写真だった。
「あなたの最大の武器はこの"カメレオン性"。どんな役にもすぐになりきって
 前作のイメージなんてふっとんちゃう。それがいいところでもあり・・・・」
弱点でもある・・・と続けた。
「あなたには良くも悪くもイメージがない。それは確かにいろんな役をやる上では
 武器になるけれど、反対に主役として圧倒的に人々を惹きつけるオーラが
 かけているともいえるわ」
私は、今回の作品はいい意味で由比隼平を裏切るエポックメイキングなものに
なると思っている、と真剣に続けた。
「何しろ相手役はあの北島マヤ。不足がないどころかおつりが出るくらいの女優よ」
「それは確かに・・・・」
一真役に落ちたとはいえ、作品自体に魅力を感じていた隼平は
それこそ何度となく『紅天女』に足を運んでいる。
舞台の度に新鮮な感動を与えてくれるあの作品は、さっきのマネージャーの話ではないが
圧倒的な主役としてのオーラに支えられているといっても過言ではない。
軽口をたたいていながら、実の所隼平自身が誰よりも興奮し緊張しているのだ。
「それに最終的にあなたを選んだのは他でもない、あの速水社長だそうよ」
「え??」
それは初耳だ。
確かに最終選考にはドラマ制作関係者と共に、テレビ局の上役、そして
大都芸能社長・速水真澄の姿も審査員席にあった。
「自分の所の大切な箱入り女優の相手役は、自分で見つけるってか・・・」
その過保護なまでのやり方に、改めて今度の仕事が自分にとって重要なものになる
気がして、ぶるっと体が震えた。
「でもなんで俺を選んだんだろうね。」
「さあ、それは分からないけれど・・・」
来週本読みで顔合わせがあるから、機会があれば聞いてみれば?と軽く言うマネージャーに対し
あの威圧感のある美しく冷たい顔を思い出した隼平は
とんでもない、と頭を振った。
「目が合っただけで殺されそうだよ・・・なんといっても」
大切な箱入り女優の恋の相手なんだろ、俺 といって肩をすくめた。


ep第37話←                  →ep第39話
~~~~解説・言い訳~~~~~~~~
劇団「新KIZOKU」ダッサ~~~~(笑)
なんかこのダサさが欲しくて命名しました。
ゆっちゃ~悪いが絶対メジャー受けしてなさそう・・・・

特に書く予定はないですが、相変わらずマヤちゃんは
別荘でガラガラガッシャ~~ン!!と
備品を破壊しまくりの役作りをしているのでしょうか。
幽霊なんだから、どこも突き抜けられるわ!と
壁に激突☆とか・・・・
~~~~~~~~~~~~~~~~

★TOKYO★Cafe & Restaurant Research Map★いつかのための★

2016-09-21 10:17:19 | とりまとめ系

東京は夜の7時~~

女子で集まってのランチ会
仕事帰りの飲み会
ママさんも参加しての忘年会
東京へ遊びに来た友人をもてなす会

とかく東京は店選びが大変。
今日行ったあの店、明日もあるとは限らない。
この面子で行くのに、雰囲気はどうかしら。
TPOに合わせたお店選びのため、
持てる駒を取りまとめ、いざという時に備えておくと便利です。
あと、TVで紹介されたお店とか、忘れたころに思い出したいよね。

そんな、とりまとめページ。
生息地的にロケーションが偏りがち・・・


@恵比寿
Hearth(ハース)HP イタリアン・ガレット・チーズフォンデュ
 ※ランチあり
 ※女子会向け
 ※カジュアルで使いやすい
 ※利用経験あり(ほんとにいざという時頼りになります!)

TOOTH TOOTH(トゥーストゥース) HP フレンチビストロ・バー
 ※ランチあり
 ※結婚式2次会できそう
 ※ムーディーな二軒目にも
 ※やや高め?
 ※ちょっとおしゃれに過ごしたいなら
 ※利用経験あり(2軒目で入ったのでお酒だけでしたけど、ご飯もおいしそうでした)
 
ura ebis.(うらえびす) HP カジュアルフレンチ
 ※ランチあり
 ※coci yao 系列店
 ※オシャレ系接待にも
 ※人数多いとコースで要予約
 ※利用経験なし(人数多くてコースで要予約だったので・・・)

coci(コチ) HP 創作タイ料理
 ※ランチあり
 ※ura ebis. yao 系列店
 ※オシャレ系接待にも
 ※利用経験あり(ランチのみ)

牛ちゃん HP 肉
 ※ランチなし
 ※肉を炊く がコンセプト
 ※TVで紹介されてました
 ※利用経験なし



@表参道
MERCER CAFE TERRACE HOUSE HP ダイニング
 ※ランチあり
 ※オシャレカフェダイニング
 ※系列店多数あり
 ※利用経験なし(ですが、系列の恵比寿MERCER CAFE danroはランチで良く使ってます)

montoak(モントーク) HP カフェ
 ※ランチあり
 ※こじゃれたカフェ 食事もできる
 ※利用経験あり(ママ込/子供同伴なしランチ女子会しました)

un cafe(アンカフェ) HP カジュアルフレンチ
 ※ランチあり
 ※広めなので人数多めでも対応できて便利
 ※利用経験あり(ほんとに困ったときはここにすがります)


@原宿
yao(ヤオ) HP 隠れ家系創作アジアン
 ※ランチあり
 ※恵比寿coci(コチ)ura ebis.(うらえびす)の系列店
 ※予約がその日の3週間前しか受け付けてくれなくて、
  いそいそと電話したら貸切が入っていますって言われました。
  それはそれで予め教えてくれてもいい気がするんですけど・・・
  と、思いつついつかは行きたい。
 ※そんなわけで利用経験なし


@渋谷
Banks (バンクス)HP カフェダイニング・パンケーキ
 ※ランチあり
 ※利用経験なし
 ※パンケーキ帯(カフェ時間)は予約不可


@銀座
Den HIBIYA(でんひびや) HP チーズフォンデュ・ラクレット
 ※ランチなし
 ※利用経験なし(予約取れずで)
 ※女子2名でささやかな食事会を開催しようかとピックアップしたお店


HONA icoca(ほないこか)食べログ 野菜系イタリアンバル
 ※ランチなし
 ※野菜メインのカジュアルダイニング
 ※女子会向け
 ※多分コスパ良し
 ※利用経験あり
 ※状況した女友達と利用。美味しくて安い。
 ※女性の店員さんがめっちゃいい人