5月6日に開催された日本大と関西学院大のアメリカンフットボール定期戦にて日大守備選手が悪質なタックルをして関学大クオーターバック(QB)を負傷させた問題。(Wikipediaによる詳細)
焦点は当時の監督、及びコーチから当該選手への「反則行為の指示」があったか、どうかという点。
当該選手は会見にて監督・コーチから精神的圧力をかけられ、正常な判断ができない状況で反則行為の指示を受けたと証言。「指示があったにしろやってしまったのは私なわけで、人のせいではなく、やってしまった事実がある以上、反省すべき点だと思う」「追い詰められていたので、やらないという選択肢はなかった」と断言した上で、「少し考えれば自分がやったことが間違っていると前もって判断できたと思う。そうやって意識を持つことが大事だと思った」と反則行為をしてしまった自分の弱さを認め、謝罪した。
一方、監督・コーチは「反則行為の指示」はないと保身に終始し、当該選手が指示を誤認しただけと全責任を押し付けた。世論を的にした。更に日大側の不誠実な対応や中身のない謎会見が火に油を注ぎ、より激しい批判に晒された。当時の監督は日大で常任理事も兼任しており「絶対権力者」のように振舞ってい、大学側もそれを看過していたことも問題視されることになった。
当該選手と当時の監督・コーチの主張が食い違う中、関東学生アメリカンフットボール連盟は5月29日、臨時理事会を開き、関係者への処分について協議。調査を行った同学連の規律委員会は、今までの前監督と前コーチ証言は虚偽で「悪質なタックル」は彼等の指示のもとで行われたものと認定。両名には、「永久追放」に相当する最も重い処分である「除名処分」としたことを公表。守備を統括する立場にあったヘッドコーチについても、除名に次いで重い「資格剥奪」の処分を下した。当時の監督の主張に理解を示してきた日大と対照的な対応だった。また、悪質なタックルをした当該選手と日大フェニックスについては、条件付きで2018年シーズン終了まで公式試合の出場停止処分となった。
日大の人事に関しては関東学生アメリカンフットボール連盟は管轄外であるが、当時の監督が未だ日大で常任理事の要職に留まっていることを考えると完全に溜飲が下がったとまではいかない。しかし、この処分については多くの人が納得のできる理性的な判断であり、一定の区切りがついた。
一方、日大側はこれまで行ってきた広報レベルでの安易な否定や、学内調査の結果もほぼすべてが覆される形となった。後手後手の対応に、世間の批判を呼ぶ“悪手”を繰り返し、監督側の主張を擁護し自浄作用を抹殺した。しかし、理事長、学長ら幹部に対する責任論も強まり、大学側にはもう逃げ道はなくなった印象である。
当時の監督が選手に対して精神的に圧力をかける指導はパワハラにほかならない。オレも以前勤務していた会社(リンク先では「C社」と表記)でパワーハラスメントを受け、精神が崩壊した経験がある。なので当該選手が精神的に追い込まれた状況・感覚とシンクロできる部分がある。
但し日大の選手とオレとでは少々状況は異なる。オレの場合はそもそもあの会社が求めていた能力を満たしていなかった。入社後に気付いた。そこは自覚している。それが原因でパワハラ・いじめがあったのなら、改善しようと務めたかもしれないが、実際はそうではなかった。業務への適正が判明する前、つまり入社後すぐにパワハラ・いじめが始まっていた。何故か?1名の欠員に中途採用のオレが補充されることになったが、その会社の専務がコネでもう1名中途をねじ込んだ。コネで採用された人間が優遇されたためオレは入社前から余剰人員になった。だから不要な人員を削減するために入社と同時にオレに対するパワハラ・いじめが自動的に、必然的に始まった。オレのが退職するまで続くパワハラ・いじめが。
【主なパワハラの6類型】
①身体的な攻撃…殴る、蹴る、たたくなどの暴行
②精神的な攻撃…皆の前で罵倒する、長時間または繰り返し執拗に叱る
③人間関係からの切り離し…1人だけ席を移す。送別会に呼ばない
④過大な要求…実力以上の仕事を押し付ける
⑤過小な要求…本来の業務とは違う仕事だけを命じる。仕事を与えない
⑥個の侵害…交際相手について執拗に問う。夫婦や親に対する暴言
推測ではあるが日大の選手は上記①②③⑤の被害を被ったのであろう。
ちなみにオレが受けたパワハラは⑥もあったが、③と⑤が主だった。③の「人間関係からの切り離し」は露骨だった。なんかしらの「課」に各々社員は所属するはずなのだが、オレだけは所属する「課」がなく入社してからずっと無所属のまま放置。日大の選手同様干されていた。また、こちらから他の社員に仕事を振ってもらえるように依頼することも禁じられた。上長への提出物も無視された。⑤の「過小な要求」に関してはそもそも「課」に所属することすらできなかったので従事するべき業務はなく放置され社内失業者に陥っていた。精神が崩壊した。末期には②の「精神的な攻撃」も始まった※詳細はこちら
社内失業はつらい。経験したことのない人には分からない苦痛を伴う。社内で孤立、後ろ指をさされ、役立とうとしても受け入れられず、とにかく存在意義を否定され続け、仕事の能力、キャリアのみならず社会性、人格、人生そのものを否定されたような境地に陥る。 社内失業をすると、時間が過ぎるのが遅い。自分の生きている貴重な時間をどんどん無駄に過ごしていかざるを得ない。
そして、追い込まれると正常な思考回路が機能しなくなる。精神が崩壊寸前となっていたあの職場で…会社の利益になる不正行為をすれば待遇改善してやると言われたら…おそらく日大の選手同様に不正に手を染めていただろう。いや、精神に支障をきたしたオレはもう善悪の判断はできなくなっていた。いくつかやらかした(それを咎められ退職勧告を受けたが、そこから逃げられたことは不幸中の幸いだった)。推測に過ぎないが日大の選手も自律神経が乱れてしまい、あらゆる感覚が麻痺してしまったのだろう。
精神的に追い込まれると客観的に物事が判断できなくなる、判断能力が麻痺してしまう。全ての感覚が麻痺してしまう。自律神経失調症というらしい。おかしくなるのは精神だけではない。オレは過度なストレスで体中に蕁麻疹や乾癬等の皮膚疾患が発病、過食による著しい体重の増加、激しい便秘、睡眠障害による過眠症も発症。精神だけでなく肉体も限界に達する寸前だった。自殺も考えた。
あれから2年3ヶ月が過ぎた。日常生活は落ち着きを取り戻した筈だった。が…日大アメフト部パワハラ報道に触れた際、あの時の悪夢がフラッシュバックした。動悸がした。情緒不安定に陥った。精神的に立ち直るにはまだまだ時間が必要なのかもしれない。日大の選手は大丈夫だろうか?日大にはキチンとケアする義務がある。
担当業務なしというパワハラを受け続けていたオレが…あの会社で唯一創造したもの
日大の選手はあの勇気ある単独謝罪会見でなにかを残した。オレにも残したものがあった。
オレがデザインしたんだ、ここ…。あの会社ではオレの存在なんてなかったことになっているだろうけど…虐げられ、なじられ、見下され、無視されながらも、オレがあの時、あの場所で…存在していた証が形として残っている…よかった
焦点は当時の監督、及びコーチから当該選手への「反則行為の指示」があったか、どうかという点。
当該選手は会見にて監督・コーチから精神的圧力をかけられ、正常な判断ができない状況で反則行為の指示を受けたと証言。「指示があったにしろやってしまったのは私なわけで、人のせいではなく、やってしまった事実がある以上、反省すべき点だと思う」「追い詰められていたので、やらないという選択肢はなかった」と断言した上で、「少し考えれば自分がやったことが間違っていると前もって判断できたと思う。そうやって意識を持つことが大事だと思った」と反則行為をしてしまった自分の弱さを認め、謝罪した。
一方、監督・コーチは「反則行為の指示」はないと保身に終始し、当該選手が指示を誤認しただけと全責任を押し付けた。世論を的にした。更に日大側の不誠実な対応や中身のない謎会見が火に油を注ぎ、より激しい批判に晒された。当時の監督は日大で常任理事も兼任しており「絶対権力者」のように振舞ってい、大学側もそれを看過していたことも問題視されることになった。
当該選手と当時の監督・コーチの主張が食い違う中、関東学生アメリカンフットボール連盟は5月29日、臨時理事会を開き、関係者への処分について協議。調査を行った同学連の規律委員会は、今までの前監督と前コーチ証言は虚偽で「悪質なタックル」は彼等の指示のもとで行われたものと認定。両名には、「永久追放」に相当する最も重い処分である「除名処分」としたことを公表。守備を統括する立場にあったヘッドコーチについても、除名に次いで重い「資格剥奪」の処分を下した。当時の監督の主張に理解を示してきた日大と対照的な対応だった。また、悪質なタックルをした当該選手と日大フェニックスについては、条件付きで2018年シーズン終了まで公式試合の出場停止処分となった。
日大の人事に関しては関東学生アメリカンフットボール連盟は管轄外であるが、当時の監督が未だ日大で常任理事の要職に留まっていることを考えると完全に溜飲が下がったとまではいかない。しかし、この処分については多くの人が納得のできる理性的な判断であり、一定の区切りがついた。
一方、日大側はこれまで行ってきた広報レベルでの安易な否定や、学内調査の結果もほぼすべてが覆される形となった。後手後手の対応に、世間の批判を呼ぶ“悪手”を繰り返し、監督側の主張を擁護し自浄作用を抹殺した。しかし、理事長、学長ら幹部に対する責任論も強まり、大学側にはもう逃げ道はなくなった印象である。
当時の監督が選手に対して精神的に圧力をかける指導はパワハラにほかならない。オレも以前勤務していた会社(リンク先では「C社」と表記)でパワーハラスメントを受け、精神が崩壊した経験がある。なので当該選手が精神的に追い込まれた状況・感覚とシンクロできる部分がある。
但し日大の選手とオレとでは少々状況は異なる。オレの場合はそもそもあの会社が求めていた能力を満たしていなかった。入社後に気付いた。そこは自覚している。それが原因でパワハラ・いじめがあったのなら、改善しようと務めたかもしれないが、実際はそうではなかった。業務への適正が判明する前、つまり入社後すぐにパワハラ・いじめが始まっていた。何故か?1名の欠員に中途採用のオレが補充されることになったが、その会社の専務がコネでもう1名中途をねじ込んだ。コネで採用された人間が優遇されたためオレは入社前から余剰人員になった。だから不要な人員を削減するために入社と同時にオレに対するパワハラ・いじめが自動的に、必然的に始まった。オレのが退職するまで続くパワハラ・いじめが。
【主なパワハラの6類型】
①身体的な攻撃…殴る、蹴る、たたくなどの暴行
②精神的な攻撃…皆の前で罵倒する、長時間または繰り返し執拗に叱る
③人間関係からの切り離し…1人だけ席を移す。送別会に呼ばない
④過大な要求…実力以上の仕事を押し付ける
⑤過小な要求…本来の業務とは違う仕事だけを命じる。仕事を与えない
⑥個の侵害…交際相手について執拗に問う。夫婦や親に対する暴言
推測ではあるが日大の選手は上記①②③⑤の被害を被ったのであろう。
ちなみにオレが受けたパワハラは⑥もあったが、③と⑤が主だった。③の「人間関係からの切り離し」は露骨だった。なんかしらの「課」に各々社員は所属するはずなのだが、オレだけは所属する「課」がなく入社してからずっと無所属のまま放置。日大の選手同様干されていた。また、こちらから他の社員に仕事を振ってもらえるように依頼することも禁じられた。上長への提出物も無視された。⑤の「過小な要求」に関してはそもそも「課」に所属することすらできなかったので従事するべき業務はなく放置され社内失業者に陥っていた。精神が崩壊した。末期には②の「精神的な攻撃」も始まった※詳細はこちら
社内失業はつらい。経験したことのない人には分からない苦痛を伴う。社内で孤立、後ろ指をさされ、役立とうとしても受け入れられず、とにかく存在意義を否定され続け、仕事の能力、キャリアのみならず社会性、人格、人生そのものを否定されたような境地に陥る。 社内失業をすると、時間が過ぎるのが遅い。自分の生きている貴重な時間をどんどん無駄に過ごしていかざるを得ない。
そして、追い込まれると正常な思考回路が機能しなくなる。精神が崩壊寸前となっていたあの職場で…会社の利益になる不正行為をすれば待遇改善してやると言われたら…おそらく日大の選手同様に不正に手を染めていただろう。いや、精神に支障をきたしたオレはもう善悪の判断はできなくなっていた。いくつかやらかした(それを咎められ退職勧告を受けたが、そこから逃げられたことは不幸中の幸いだった)。推測に過ぎないが日大の選手も自律神経が乱れてしまい、あらゆる感覚が麻痺してしまったのだろう。
精神的に追い込まれると客観的に物事が判断できなくなる、判断能力が麻痺してしまう。全ての感覚が麻痺してしまう。自律神経失調症というらしい。おかしくなるのは精神だけではない。オレは過度なストレスで体中に蕁麻疹や乾癬等の皮膚疾患が発病、過食による著しい体重の増加、激しい便秘、睡眠障害による過眠症も発症。精神だけでなく肉体も限界に達する寸前だった。自殺も考えた。
あれから2年3ヶ月が過ぎた。日常生活は落ち着きを取り戻した筈だった。が…日大アメフト部パワハラ報道に触れた際、あの時の悪夢がフラッシュバックした。動悸がした。情緒不安定に陥った。精神的に立ち直るにはまだまだ時間が必要なのかもしれない。日大の選手は大丈夫だろうか?日大にはキチンとケアする義務がある。
担当業務なしというパワハラを受け続けていたオレが…あの会社で唯一創造したもの
日大の選手はあの勇気ある単独謝罪会見でなにかを残した。オレにも残したものがあった。
オレがデザインしたんだ、ここ…。あの会社ではオレの存在なんてなかったことになっているだろうけど…虐げられ、なじられ、見下され、無視されながらも、オレがあの時、あの場所で…存在していた証が形として残っている…よかった