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BSE&食と感染症 つぶやきブログ

食品安全委員会などの傍聴&企業・学者・メディア他、の観察と危機管理を考えるブログ by Mariko

アメリカ牛輸入再開に関してのぼやき

2006年07月28日 16時57分40秒 | アメリカ牛は安全か?
アメリカ牛が輸入再開されることになりました。

実はヤバい国は他にもあって米国産牛だけの問題じゃないけれど、この、牛の大量生産/消費地である米国の対策の現状を(お粗末なヤコブ病サーベイランスの現状も含め)放置すること、そしてBSE・vCJD問題自体のコトの大きさを、担当者や報道陣はわかっているんだろうか?

BSE問題はもはや食の安全だけの問題じゃなくなっているわけです。英国で、つい最近、実のところ感染潜伏者は14000人はいるのではないか、潜伏期間が思ったよりもっともっと長いのじゃないか、とかいう論文が出たわけだけど、
これが何を意味するかっていうと、それがそのまま医療の安全を脅かすことにつながるわけです。

食べて感染した”感染潜伏者”が歯科を受診、その後に治療する人はどうなる?
さて、病院で採血をしました、採血は真空管を用いたけど器具(ホルダー)は使いまわしでした、とか、
盲腸の手術をするのはいいけど、盲腸ってプリオンがたまる危険部位だし、メスとか器具は使い捨てなのか、とか、他の手術も同様、
「海外旅行に行くから」「肺炎予防のため」とかいってワクチンを接種するのはいいけど、ワクチンの培養にヒト由来のものを使ってるのもあるし(子供のワクチンにもヒト由来のものはあります)

血液から感染するなら血液製剤だってヤバいでしょ(プリオンを完全に不活化することはムリ)血液製剤は米国からも大量に輸入しているよ、
鳥インフルエンザが問題になったときに「タミフルをgetしてるからダイジョブ!」なんていってた人もいたかもしれないけど、カプセルに米国牛由来成分を使わなくなったのって最近だし、備蓄分は米国牛由来のでしょうし、
あんまり勉強してない理容院や美容院はだいじょうぶか、とか、タトゥーのインクつぼだって使いまわしもあるみたいだし、
ヒト由来の胎盤注射にはまってるヒトが献血をするのも禁止されていない。

「消費者の選択」なんていってるけど、第一、アメリカ牛を解体、スライスした包丁やまな板は使い捨てにしてるわけじゃなし、
牛エキス、牛脂、外食、加工品のどこに産地、由来表示があるんですかね?
それと、解体したときのゴミはどうなるのさ?背根神経節なんかもちゃんと取ってあるものが輸入されるのかね?
ゴミは肥料化?肥料を撒いた土地にまさか、レンタカウ、オーガニック、有機、エコシステム、とかいって草取り放牧なんかしないでしょうね?!

昔、鶏糞を牛に食わせて「エコ」とか「オーガニック」なんていってた農場も日本にあったからね、オーガニックも内容を確認したほうがいいかも知れないよ。

「もったいない」運動とかいってコンビニの残りの弁当を飼料化したり、なかにはコンビニのパンを牛にやってるところもあるわけだけど、そのパンには動物油脂が入ってないか、惣菜パンだったりしないか、そこまで確認しているのか、ですよ。

なんていったって、ご飯に精米改良剤やらゼラチンをいれて炊いたりしてる時代ですよ。

昔、明治製菓がリサイクルとかいって工場のカールとかの残りクズを牛にやったりするのをHPに掲載してましたけど、カールにはビーフエキス入れたりしてるものもあったわけで、お客様相談室に電話してきいたら「微量だから」だって。「微量?牛はどのくらいそのクズを食べてるのさ?1mgの危険部位で感染するんだってよ。

ビーフエキスは危険部位が濃縮されている可能性が云々、って、現在専門調査会の委員をやってた委員も昔言ってましたわよ。まぁ、カールはともかく、コンビニのパンの仕分けをする人がどれだけ内容物をチェックしているのか、あたしはとっても疑問なわけです。

給食だって「牛肉は使わない」なんていっても動物油脂や肉エキスほかのチェックまでしてるのかはアレだし、リスク未評価のメキシコ産や中国産を使ってるのかも知れないし、EUとかでヤバいよ、って評価してる国の牛を使ってる場合だってある。

「牛肉」はチェックしてるけど「ソーセージ」やら「しゅうまい」などの「加工品」は使用してて原材料はチェックしてない、とか、結構ありそうじゃない?

てか、私は石川県の住人でなくて本当によかったと思う。石川県の人には気の毒だけど、石川県は教育委員会の委員長からして、「アメリカ牛を給食に使う」とかいってたんでしょ。冗談!だわよ。なにこの不勉強

なにより赤ちゃんの粉ミルクや、健康食品に入ってありがたがっている「タウリン」などのサプリの素材なんかだって、「牛の胆嚢」由来のものだってあるわけだし、

鉄分!とかいって喜んで購入してりゃ動物由来の鉄分だったりする場合もあるし、いや、まじめに「選択」なんてできませんわよ。

「今日は自宅でピザでも」、なんていっても、サラミに中国の牛タンが使われるこの時代、トッピングのペパロニはどこの何からできてるのか、とか、「この揚げ物の揚げ油は牛脂はいってないでしょうね?」までいちいち消費者がわざわざ聞いて、確認してられるかっつーわけです。

そしてなにより、1年半ほどの食品安全委員会の見学を通して、担当のおじさんおばさんの専門家面した”学者”とか”役人”たちが、いかに都合の悪い情報を切り捨てて、輸入再開に都合のいい結論をこねくり作り出してきたか、

そしてマスコミがいかに、専門家の委員の発言や審議内容とはかけ離れた世論操作につながるような報道をしてきたかを見てきたわけだけど、

感想としては、もはや消費者というか国民は自分で勉強して自衛するしかないということです。

「選択をする」には、ワクチン1つ接種するにも「これはヒトや動物由来でないか、使ってるとすればどこの国のか」とか病院で確認、採血も器具を全部使い捨てにしてるか確認、

手術器具はどうなのか、内視鏡の洗浄消毒はどうなってるのか、生物由来の製剤を気楽に使われてないか、

ファミレス行けば「このハンバーグの肉だけじゃなくてソースも含めすべての肉エキスと動物油脂など動物由来の調味料や添加物も含めての産地は?」と確認するとか、「アメリカ牛と国産牛を扱うときの調理器具は別にしてるか」とか、そこまで確認すべきだってことですよね。

コンビニでパンを買えば「動物油脂」って原材料表示に書いてあるけど、これはどこの何?!って確認。
コンタクトレンズ屋にいけばテストレンズが使い捨てでなく、使いまわしじゃないか、とか、
一番感染しやすい時期である幼児期、赤ん坊に飲ませてるミルクに入ってる横文字原料の由来や産地を全部確認するとか。

まぁ面倒ですから、加工品とか外食とか、表示しないもの、怪しいものは買わない、食べないのが一番楽かと思いますが、医療だけはねー。。。

種間のバリアもなく、”直接体内に注入”ですからねー、よっぽど確認しないとやられますよ。

時間がなくて専門外のことを勉強してないお医者さん少なくないですもん。SARSがいい例だけど、感染症対応がちゃんとできている病院だって少なかったでしょ。
患者が受診したらそこが「SARS対応病院」にならざるを得ないのに、みんな他の病院に押し付ける。

それと、薬害肝炎を思い出してください。日本にC型肝炎の患者さんは200~300万人って言われてるけど、その多くは注射のまわし打ちとか、知らない間に使われた接着剤のフィブリン糊とかの薬害でしょ。信用するもんじゃないです。ほんと。自分の身は自分で守るしかないわけで。


話は変わりますが、
「食品の裏側」という本
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4492222669/249-9214090-6446700?v=glance&n=465392
を貸してくださる方がいてたいへん面白く拝読しました。おすすめの本ですが、その中でひとつ気になる点があったのでご報告まで。

ドロドロのくず肉が30種類の添加物でミートボールに甦る
の章から抜粋

>「そのミートボールは、スーパーの特売用商品として、あるメーカーから依頼されて開発したものでした。
>発端はそのメーカーが「端肉」を安く大量に仕入れてきたことでした。端肉というのは、牛の骨から削り取る、肉とも言えない部分。現在ではペットフードに利用されているものです。」

>「本来なら産業廃棄物となるべきクズ肉を、添加物を大量に投入して「食品」に仕立て上げた--それがこのミートボールだったのです。」

>「ヒットの理由は子どもと主婦に受けたこと。それは開発当時からの狙いでした。使った肉はまずくて食べられたものではないけれど、添加物を駆使して子供の大好きな味をつくり出したのです。
>軟らかさも子どもが2口、3口噛んだら飲み込めるようなソフトなものを狙ってつくりました。」

これは機械的に骨から肉をそぎとったもの(MRM)なんでしょうけれど、産地とか、さて、どこだったんでしょうね。私も発売当初、遠い遠い昔に食べたことがあったような。

以上、「米国牛再開ニ際シ思フ」でした。おわり

余談:
私が今回の件で唖然としたことは多数あるけれど、その中から1つ。見たひとも多いと思うけれど、
どこかのテレビ局が焼肉店経営者の女性にインタビューをしてて、
その女性曰く
「輸入再開してもらわないと本当に困る。早くしてほしい」「でも私は食べないけど」だって。自分も食べないものを客には提供するんだそうで。マックの藤田田社長も自社製品を一切食べなかった、それから販売戦略は子供をターゲットにしていたというのは有名な話ですが、まぁ、あんまり珍しい話でもないのかな。残念ながら。

米国牛輸入再開に関する質問主意書&政府答弁が出てました

2006年07月06日 11時38分24秒 | アメリカ牛は安全か?
第164回の国会において川内博史議員による米国牛輸入再開に関する政府答弁が出ておりましたので、ご報告いたします。

平成十八年六月十五日提出
質問第三七〇号
米国産牛肉の輸入再々開に関する質問主意書
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/164370.htm

この回(第164回国会)は質問主意書がたくさん出てて、ここで「牛」で検索すると4件ほどあります。
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/kaiji164_l.htm

最近、vCJD(変異型ヤコブ病)感染潜伏者が思ったより多いとか、歯科器具による感染要注意とか、重要な論文が多数でてきて、頓珍漢なことを言っていた学者がやや影を潜め、また多くの科学者の発言も方向転換が見られてきたけれども、今すごく忙しくてまとめる時間がありません。

重要な論文の紹介は農業情報研究所の北林さまのサイトの4月、5月、6月欄のBSE記事をご参照のこと。
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/index.html
取り急ぎ上記、情報提供まで。。。

米国産牛肉(挽肉!):JALグアム線の乳幼児用機内食に使用

2006年03月10日 21時16分53秒 | アメリカ牛は安全か?
■米国産牛肉(挽肉!):JALグアム線の乳幼児用機内食に使用

うわ~。やること、信じられませんね。”挽肉”ですよ。しかも乳幼児に。
まさか、中枢神経組織混入率が高率で問題になっているARM(先進的機械除肉)という肉じゃないでしょうね。
参考:米BSE:危険組織、機械解体の3割強から検出 2003.12.26 毎日新聞

そういえば、日本航空は米国産牛が輸入再開されたらすぐ使うとかいう方向性でしたね。

>日航は「周辺で牛海綿状脳症(BSE)は発生しておらず、危険性はない」としている。
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20060311/mng_____sya_____003.shtml
はあ?米国が何頭しか検査していないのか、検査する牛の選択自体に問題があると報告書で指摘されているのを知ってての発言でしょうか?JALよ、大丈夫か?

感染疑い牛 3/4 は素通り 米農務省検査に重大欠陥
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik3/2004-07-15/03_01.html
安全管理のずさんさ指摘 米監査機関、BSE対策で
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060203-00000046-kyodo-int

この「日航の依頼を受けて検査した日本政府の食品安全委員会の委員を務める大学教授ら」っていうのはK氏だったりして?
はて? 何のどんな”検査”!をしたんですかね~?安全っていうなら何をもって安全だというのか、詳細と学者の実名を出さないと信用できんでしょう。

「肉骨粉は使っておらず」?
はぁ。牛肉骨粉入り鶏糞は?牛脂は?牛血粉は?サプリは?レストラン残渣は?

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米国産牛肉:JALグアム線の乳幼児用機内食に使用
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20060311k0000m040048000c.html
 日本航空(JAL)は10日、グループ会社JALウェイズの米国グアム発日本着路線の乳幼児用機内食に輸入が禁止されている米国産牛肉(ひき肉)を使っていたと発表した。乗客の問い合わせで発覚し、昨年4月~今年1月に約5200食を提供していた。日航が依頼した専門家によると、製造工程に問題は見つからず、危険性はないという。日航は輸入が禁止された03年12月以降「米国産牛肉は使用していない」と説明していたが、米国の機内食製造会社が混入させていた。

 日航によると、この機内食は9カ月以上2歳未満の乳幼児を対象としたミートソーススパゲティ。グアムの「LSG社」が、米コロラド州デンバーの精肉会社のひき肉を使って調理した。精肉会社は肉骨粉を使っておらず、へたり牛についても検査官らが識別検査をし危険部位も除去。精肉工場周辺でも牛海綿状脳症(BSE)は発生していないという。

 日航の依頼を受けて検査した日本政府の食品安全委員会の委員を務める大学教授らは「発症の可能性は限りなくゼロに近い」と説明したという。

 日航は03年12月、契約している機内食製造約80社に米国産牛肉を使わないよう指示し、ホームページでも機内食に米国産牛肉を使用していないと表記していた。グアム線では豪州産牛肉に変える予定だったが、守られていなかった。

 1月末に成田に到着した乗客が「子供が食べた機内食の牛肉は米国産の可能性はないのか」とメールで問い合わせて発覚した。グアム線は成田、関西国際、中部国際空港に就航。このメニューは昨年4月に導入し、LSG社はグアム発のメニューのみを作っていた。

 日航は「深くおわびする。食事を注文した乗客には個別に謝罪する。他の機内食には問題はなかった」と話している。日航の問い合わせ窓口は0120・25・8600。【長谷川豊】


毎日新聞 2006年3月10日 19時24分

JALのHP
グアム発便でご案内と異なる幼児用機内食が提供された件について
http://www.jal.co.jp/other/info2006_0310.html
スウィフト社と書いてありますが。 しかし具体的な、詳細など全然書いてませんね~

米国産BSE感染牛に関するお知らせ
ttp://www.jal.co.jp/other/info2003_1225.html


===========
■昨年8月にFSISがSRM除去やHACCPの規則違反を報告したうち、日本輸出許可施設に該当する工場

2月15日に行われたBSEの国会予算予算委員会の集中質疑で、FSISによる1036件のSRM除去違反などの報告のうち、日本に輸出する施設がどれだけ該当するかの報告部分がありましたので、そこだけ聞き取りしてみました。(岡本議員)
http://www.shugiintv.go.jp/jp/video_lib2.cfm?u_day=20060215

>「(川崎国務大臣)多いのは、グレーター・オマハ・パッキング・カンパニー、それからスウィフト・ビーフカンパニー、これが12件」
>「(岡本議員)十二件というのは、こまかな話はあれですけれども、SRM除去違反が12件、それ以外にも実は年齢確認違反がまだある」

>「(岡本議員)日本が行ったところではUSDAの施設番号960の960A,名前は言いませんけれども、ここが月齢確認違反が2件、そしてSRM違反が12件、日本が行ったなかではここは多い方の1つです。」

>「(岡本議員)逆に違反記録がなかった施設は?」
>「(川崎国務大臣)全くないのは二件であろうと思います」


議事録出来てますね。
http://www.shugiin.go.jp/itdb_kaigiroku.nsf/html/kaigiroku/001816420060215012.htm#p_honbun

BSE:狂牛病関連
【牛肉】米検査官労組の委員長「問題は氷山の一角」「検査する人手が足りていない」
http://news19.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1140670659/

牛肉処理 米施設は違反常習 日本政府 記録原本見ず輸入再開
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-03-09/2006030901_02_0.html
米BSE危険指摘の審議隠し 委員の公開要求無視
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-03-08/2006030814_02_0.html
農水省、苦しい弁明 米BSE 危険隠し 本紙報道
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-03-08/2006030801_02_0.html
米牛肉 輸出再開にトリック 企業認証あれば製品条件満たす 日米政府とりきめ
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-02-04/2006020415_01_0.html
米産牛肉「立ち入り検査」なし 輸入再開で日米合意 カナダ産は実施明記
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-02-04/2006020401_01_0.html
↑なんで全国紙は無視するんだろーか。産経よ、読売よ、日経よ、どうしました?

ヤフーニュース:JAL
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/economy/japan_air_line/?1142030005

農水省が米国BSEの危険隠す 感染確認1年前の報告書を非公開に、という記事

2006年03月05日 10時13分55秒 | アメリカ牛は安全か?
こういう記事がありましたのでご参考まで。

米BSEの危険隠す
感染確認1年前に報告書
農水省、非公開に
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2006-03-05/2006030501_01_0.html

米国初のBSE(牛海綿状脳症)感染牛が確認された二〇〇三年十二月の約一年前に、農水省が「米国でBSE発生の可能性がある」とする報告書を作成しながら、非公開にしていたことが四日、日本共産党の紙智子参院議員事務所の調査でわかりました。

「可能性ある」のに輸入継続
 日本では、〇一年九月にBSE感染牛が発見され、全頭検査や危険部位除去を始めていました。その約一年後の〇二年十一月、農水省は、米国牛の危険度を報告書にまとめながら、米国から背骨や脳などBSE感染の危険部位の輸入を続けていました。

 EU(欧州連合)は、日本より早い二〇〇〇年七月、米国産牛肉の危険度評価を公表し、BSE危険部位の輸入をやめていました。

 存在が明らかになったのは、農水省のBSE技術検討会がまとめた「米国の牛海綿状脳症(BSE)ステータス評価結果について」(案)と題する危険度評価報告書と検討会の議事録。

 同報告書は「BSEが米国内に侵入し、リサイクルされて牛に感染した可能性はある」と記述。検査の不十分さから感染牛が見つかっていないだけで、「アメリカで将来出ないという確証はない」「出る可能性があるが、それが高いか低いかということ」(同議事録)などと、BSE感染牛が米国内に存在する恐れのあることを指摘していました。

 同検討会は、〇二年十一月二十一日の会合で評価結果を米政府に通知し、公表することを決めましたが、結局、公表されませんでした。米国側への通知も行われませんでした。

 「公表手続きが手間取っている間に、翌年(〇三年)春、カナダでBSE(感染牛)が初めて見つかり、北米全体の危険度評価の前提がくずれた」(農水省動物衛生課)というのが理由です。

 カナダと米国は北米で、同一地域とみなしていたため、BSEを確認していないという前提での報告書は公表できなくなったというのです。しかし、公表手続きに「手間取った」というのはあまりに不自然です。

 この報告書や議事録は、非公開だったため、内閣府食品安全委員会のプリオン専門調査会での米国牛輸入再開問題の審議でも反映されませんでした。


 これらの文書は、紙事務所の小倉正行秘書が情報公開請求をしていたもの。情報公開・個人情報保護審査会が昨年末にBSE技術検討会の資料の一部開示の決定をしたことを受け、農水省が開示しました。


衆議院から政府に対し、BSE問題に関する質問主意書提出・答弁UPされる

2005年11月21日 15時56分50秒 | アメリカ牛は安全か?
本日2つ目の情報。

衆議院で、川内博史議員により、政府に対して、BSE問題に関する質問主意書が提出されています。国会で指摘したデータや間違い指摘などが食品安全委員会、プリオン専門調査会の答申で結局無視されてしまったわけですが、それらに対する正式回答が政府からなされるということですね。

質問主意書
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a163043.htm
さーて、どんな回答が返ってきますでしょうか。ぜひ質問書をご覧ください。


■政府の回答出ました!(11月29日追加) 

質問書と照らし合わせてご覧ください。

平成十七年十一月十八日
衆議院議長 河野洋平 殿
衆議院議員川内博史君提出BSE問題に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。
http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b163043.htm

http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b163043.htm

衆院ホームページの質問主意書欄にUP (43番参照)
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_shitsumon.htm


関連:
BSE:国会で食安委の”科学根拠”に疑問続々 でも報道されず
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/26465737f0866b47c55ab28b7c393d2c

食安委の事務局が不透明に見える件で寺田委員長に伺ってみた
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/11e70e02b14f098e9f24b8189de16aae

食品安全委員会の米国BSE評価計算は、抜け穴・欠陥だらけ
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/b63de80c4a1cc7f8d2378cfccd3f21c5

【牛に鶏糞】鶏糞への肉骨粉混入率を30%程度とFDA要官見積(=年間30万トン?)
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/c35a71a82981c6c137518f281eb161c0

余談:今回の国会の質問主意書はある意味興味深いタイトルなんかがあったりして(^^;
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_shitsumon.htm
外務省におけるワインの購入に関する質問主意書

どうやって「個人の選択」?豪州産に別産地の牛脂を針で注入

2005年11月16日 10時54分48秒 | アメリカ牛は安全か?
プリオン専門調査会の座長が、米国産肉を選ぶのは「消費者の選択」などと発言して、その視野の狭さと現状認識に唖然とする今日このごろ、お子様の給食や外食のお肉や加工品の原料、動物油脂、肉エキスの産地など、皆様把握されておられますでしょうか。

昨日、トンデモなニュースがございましたので、取り急ぎUPさせていただきます。

■どうやって「個人の選択」?豪州産に別産地の牛脂を結着

豪州産が売りだったフォルクスまでやらかしてくれたこのニュース。米国産は使わないとしていただけに余計ショック。

ステーキ、実は「成型肉」…「フォルクス」に排除命令
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051115-00000412-yom-soci
>「ステーキ」の表現が交じる商品5種類を載せたが、実際には、牛肉のハラミを脂身などでつなぎ合わせた成型肉だった。

たぶんこれは味の素などが出している結着剤、「トランスグルタミナーゼ」というたんぱく質を変性させる酵素+添加物なんかを使ってくっつけてると思うんですが、フォルクスは、豪州産の肉に国産の脂肪をくっつけて成型して販売してたんだそうです。さて、産地表示はどうだったんでしょうか?

フォルクスの言い訳より抜粋
http://www.volks-steak.co.jp/news/0511/Newsrelease.htm
>当該商品は、焼肉店等で一般に「ハラミ」として使用されております、豪州産牛肉の「シンスカート」を主たる原材料として、より柔らかな食感でおいしくお召し上がりいただく目的で、いったん細くカットして成型加工したものであります。他に原料として国産牛脂と植物性たんぱくを使用しております。

ところがもっとすごいのがあったんですよ(^^;

■赤身肉に針で牛脂を注入して「霜降り肉」→昨年2000万食販売

マーガリンの域にまで育てたい」「第4の牛肉」ブランド化(2005/04/16)
http://www.nikkei.co.jp/hokkaido/series/ser1_008.html
ベルトコンベヤーの上を赤身の牛肉が流れていく。打ち込み機と呼ばれる装置をくぐると、約100本の細い針が肉の内部に食い込み、瞬時に脂肪を注入する。時間にして1分程度。硬い赤身肉はピンクがかった色になり、霜降り肉のように軟らかくなる――。
 食肉加工会社ホクビー(石狩市)の「人工霜降り肉」の生産量は年間約3000トン。

98年、乳化剤の改良に成功し、自然な風味を出せるようになるとようやく経営は軌道に乗り始めた。03年、牛海綿状脳症(BSE)で安価な米国産牛肉の輸入が停止すると、需要は一気に拡大した。今やステーキ換算で年間2000万食分の肉を販売する。(略)「残念ながらメニューに人工霜降り肉と明示するレストランはない」。実態と消費者の認知の落差は依然、大きいのが現実だ。(抜粋 全文をどうぞ)


さて、産地は?と疑問に思ったところ、笹山さんから教えていただきました。

牛脂は、和牛のもの、
肉は、搾乳を終えたオーストラリア産乳牛の赤身肉だそうですね。
http://www.bigsize.com/mid/magazine/34.html#b

この「乳化剤」というのは何を使ってるんでしょうか。
牛脂は、肉骨粉製造過程で出る骨油?それとも脂身?他の添加物は?味付けの肉エキスなどは入っていないのか?疑問はつきません。

さて、外食産業での産地などの表示はどうなってるんでしょうか?


米国でBSEが発見されてから、「米国産牛肉は在庫切れで使用していない」としながら「米国産”牛エキス”」は使い続けていた外食企業もありましたが、危険部位除去のずさんさが聞こえてくればくるほど、そっちのほうがもっと危険だと私は思いましたが。。レンダリングの肉骨粉製造過程で副産物としてできるエキスや牛脂(骨油)ならば、危険部位なども同じ釜に入ってるわけですよね?

追加:
製法の開発については、以前、こんなニュースもあったそうです。

■アイルランド・イギリス:オランダからの輸入鶏肉に牛のDNA

アイルランド・イギリス:オランダからの輸入鶏肉に牛のDNA
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/02052401.htm

この後さらにつづく

11月18日追加 笹山さんからの掲示板情報

[2264] 肉を新鮮に見せる一酸化炭素の使用禁止をKalsecがFDAに要請 投稿者:笹山登生 投稿日:2005/11/17(Thu) 22:04

スパイス会社の大手Kalsec
http://www.kalsec.com/
が、FDAに対して、肉のパッケージに充填する一酸化炭素の使用禁止をFDAに対して要請した。
肉のパッケージに一酸化炭素を充填する方法は、肉の発色をよくし、見栄えをよくするためにやられているものだが、一方で、消費者が、その発色にだまされ、サルモネラ菌や、O-157やクロストリジウム、ボツリヌス菌などにのバクテリア変化による変色に気づかず、食中毒の危険をもたらすというデメリットがあるという。
この肉の発色は、一酸化炭素が、肉の色素であるミオグリビンと反応して、カルボキシミオグロビンを作ることにより、起こるものであるという。
FDAは、2004年7月に、一酸化炭素の充填を許すという方針を出しており、今回のKalsecからFDAに対する要請は、この決定を覆させるためのものである。

なお、日本では、マグロの発色をよくするために、この一酸化炭素がつかわれ問題となり、平成6年9月22日衛乳第141号・衛化第89号通知によって限度が規定されているが、アメリカからのパック肉についても、同様の注意が必要だろう。
http://www.just-food.com/news_detail.asp?art=62416

この他にも、コメント欄の、スーパーの裏方で働いていた方からの情報として、「やわらかとんかつ」の薬とか、いろいろあるようですが。。余談ですが、サラミやソーセージに中国産の牛タンが使用されているなんていう報道もありましたね。

ちなみに輸血や血液製剤、歯科や内視鏡の消毒、手術器具などの安全性についても、ますます個人の選択、できませんよね。情報も公開されてませんし。

英国:BSE(狂牛病)被害者は本当に150人だけ?
盲腸推計3800人と、二次感染防止通知6000人
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/c/a0209d89782edb34131184136abc37e0

羊の炎症乳腺に異常プリオン ”牛の炎症部位”は大丈夫?

2005年11月11日 23時32分55秒 | アメリカ牛は安全か?
■羊の炎症乳腺に異常プリオン ”牛の炎症部位”は大丈夫?

私がいつも勉強させていただいている農業情報研究所さんのサイトに、日本で全然報道されないネイチャー論文(11月4日)の新情報があります。

スクレイピーの羊の炎症をもつ乳腺に異常プリオン
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05110401.htm
研究者は100万頭以上の羊がいるサルジニア島に渡り、遺伝的にスクレイピーに罹りやすい261頭の羊を分析した。そのうち7頭はスクレイピーに罹っており、4頭は乳腺に炎症をもっていた。これら4頭のすべての乳腺に異常プリオン蛋白質が発見され、他の羊では発見されなかった。ネイチャー・ニュースは、これは感染動物の乳に異常プリオン蛋白質が存在する可能性を示唆すると言う。
 もしも乳中に異常プリオン蛋白質が存在するとすれば、異常プリオン蛋白質に汚染された牛肉だけでなく、汚染牛乳の消費により人間がBSEの人間版である変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)になるのではないかという懸念が生じる。Cashman氏は、「これは深刻な問題を提起する」と言う。
 同じ研究グループは、今年初め、炎症を起こしたマウスの膵臓、肝臓、腎臓に異常プリオン蛋白質を発見している(炎症で特定危険部位以外臓器に異常プリオンが蓄積ーBSE対策見直しを迫る新研究)。さらに、先月、腎臓に炎症のあるマウスの尿にも異常プリオン蛋白質が含まれる研究を発表している(ウクライナでBSE確認の情報)。これらのことが、今回の研究を促したという。
(抜粋、全文をどうぞ)

■成長ホルモンrBSTを使用すると乳腺炎にかかる率が25%増加?

ここで私が気になるのは、米国の牛は、EUや日本など各地で禁止している成長ホルモンrBSTなどを牛に使用している場合があるという現実です。ホットワイヤードの記事によると、それを行うと、乳腺炎罹患率が25%もUPするとのことです。

牛乳の「人工ホルモン不使用」表示は不当か(上) 
2003年9月16日 Hotwired Japanの記事から抜粋
http://hotwired.goo.ne.jp/news/culture/story/20030918205.html
 米農務省(USDA)は、米国の酪農家の約17%がrBSTを使用し、投与されている乳牛は全体の32%にあたると発表した(PDFファイル)。その大半が、乳牛を数千頭単位で飼っている大規模農家だという。 ポジラックは、牛が乳を分泌するときに出す成長ホルモンから分離した遺伝子で作られている。この遺伝子を大腸菌に注入し、容器内で急速に培養する。これを牛に注射すると、牛が毎日出す乳の量が増えるだけでなく、乳を出す期間も長くなる。農家によると、乳を出す期間が延びるのは平均30日ほどだが、もっと長くなる場合もあるという。1155日間も乳を出しつづけた例もある。ポジラックを投与された牛の大半は、投与されなかった牛よりも約25%乳量が増えている。(略)
 小規模農場がrBSTを使わないのは、時間とコストがかかるという理由のほかに、ホルモンが牛に及ぼす副作用を嫌っているからだ。カナダ保健省が1999年に出した報告書は、rBSTを投与した牛は乳腺炎にかかる率が最大25%増加し、それによって牛の体細胞、すなわち膿が牛乳に混じる確率も高くなることを示している。
注:体細胞と膿は異なるという指摘がありました。詳細はコメント欄ご参照。
 この調査はまた、rBSTにより牛の不妊症が18%、四肢の運動障害が最大50%増加すると報告している。このデータに基づき、カナダ当局はrBSTを認可しなかった。
 欧州連合(EU)15ヵ国、オーストラリア、ニュージーランド、ノルウェーも同じ理由でrBSTを認めていない。認可しているのはブラジル、南アフリカ、パキスタン、米国など19ヵ国だ。
(抜粋 全文をどうぞ)

成長ホルモンを与えることで急激に成長が促進されますので、それに見合う蛋白質と脂肪を牛に与えなければなりません。肉骨粉が3割も入っていると見積もられる鶏糞を牛に与えるのもそういった理由なのでしょうか?


■乳房炎追記:牛の飼育環境が影響

情報をいただきました。。

>乳房炎のことですが、ピーター・ローベンハイムの「私の牛がハンバーガーになるまで」(日本教文社)には次のように書かれています。ホルモンだけの問題ではなさそうです。

「酪農牛が置かれている今日の生活環境を考え合わせれば、乳房炎は当然なるべくしてなっている病気と言っていいだろう。酪農家養成講座に参加した時、獣医師はこう説明した。”自然界で暮らす牛はめったに乳房炎にはかかりません。牛は本来食餌の場所と排便の場所が異なるため、乾いた地面の草を食べているからです。乳房炎にかかりやすい状況を作っているのは人為的な生活環境、牛舎へのつめ込みや排便の仕方なのです”。・・・”抗生物質を繰り返し投与しても効き目が現れない慢性乳房炎であれば、牛を早急に処分することが肝心です”と言っていた」。

これは日本の話ですが、畜産のひずみが垣間見れるレポートがありますので、ご覧ください。いろいろ考えさせられます。。
2001年11月26日 北海道でフリーの記者をなさっておられる滝川康治様のレポート
http://www.geocities.jp/forelle2003/index_html/opinion.html
「高泌乳こそレベルの高い酪農」・・・米国は、今もこれを続けているということでしょうか。

成長ホルモンの問題については笹山登生さんがブログにまとめてくださっておりますのでご紹介させていただきます。

■「日本の消費者のアメリカ牛肉ボイコット運動は、ホルモン入り牛肉のボイコットにまで拡大するであろう。」との論評

必見
■「日本の消費者のアメリカ牛肉ボイコット運動は、ホルモン入り牛肉のボイコットにまで拡大するであろう。」との論評
http://www.sasayama.or.jp/wordpress/?p=495
11月13日追記:笹山登生さんからさらなる情報を頂戴しました。コメント欄に追記をさせていただきますのでコメント欄をごらんください。また別の日にこの問題を取り上げようと思います。

昨年4月にはこんなニュースも。
Growth hormones in veal spark debate
http://www.usatoday.com/money/industries/food/2004-04-01-veal_x.htm
up to 90% of U.S. veal calves are being fed synthetic testosterone illegally
米国の食肉用子牛の90%が違法に合成テストステロンを与えられている
veal industry officials said that calves have been fed growth hormones for decades
肉牛の業者によると、子牛への成長ホルモン投与は何十年もやっている

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炎症部位とプリオンについて専門家の話(新聞記事から)

異常プリオン、腎臓や肝臓にも蓄積 マウス実験で判明
(asahi.com)2005年1月21日
どの炎症マウスでも、通常の感染で脳に現れるより数十日程度早い60~100日で、炎症のある臓器で異常プリオンの増殖が確認された。慢性炎症のないマウスでは見られなかった。(朝日記事より抜粋)
国立精神・神経センター神経研究所の金子清俊・疾病研究第7部長の話 
「動物の臓器の慢性炎症は目で確認できないだけに気になる」

慢性炎症を持つマウスの臓器に、異常プリオン蓄積--欧米研究チームが実験
毎日新聞 2005年1月21日 東京朝刊
プリオン病に詳しい国立精神・神経センター神経研究所の金子清俊・疾病研究第7部長の話 
「牛などの家畜で慢性炎症があると、脳で検査できる前に、病原体が広がってしまう可能性があることを示唆している。」
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ちなみに、炎症部位からプリオンの話は食品安全委員会の答申に一切考慮されてません。こんな↓報道があってもです。予防の原則ってどこにいってしまったんでしょう?

■膿瘍を食肉に付着させたまま出荷?!(ガイアの夜明け)
8月16日放送 第174回
日経スペシャル「ガイアの夜明け」アメリカ牛肉は大丈夫か
http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview050816.html
閲覧者のまとめが↓にUPされてますけれど、私も見ましたけど
牛の緑色のぶつぶつの膿瘍(病変)を、肉に付着させたままそのまま出荷してるとか、やってましたね。再放送希望。

膿瘍とは? のう‐よう〔‐ヤウ〕【×膿×瘍】
化膿性の炎症において、組織が局部的に融解し、膿(うみ)がたまった状態。皮膚・肺・腎臓・肝臓・脳によく発生する。
(大辞泉)

http://nyoze.seesaa.net/article/8294815.html
 報道を見た方のまとめ↑
【緑色の変な豆状の塊がいくつもくっついている】

ガイアの夜明けが、「アメリカ牛肉は大丈夫か」というタイトルで、
アメリカの食肉加工工場の実態について報じていた。昨年、来日して、
日本政府や消費者に【米国牛肉加工現場のひどい実態と危険性】を訴えた
大手食肉加工企業タ(略)社の労組委員長(元)も出演していた。
ちなみにこの番組の取材時には彼は、同社を辞めていたようだったが、
その理由については番組では触れていなかった。
彼は以前、【加工工場の内部の非衛生的な実態】を告発するためのビデオを撮影し、
米メディアにも公開していたのだが、番組ではそれも流されていた。

そのなかで、解体した牛の肉に【緑色の変な豆状の塊がいくつもくっついている】のが映っていたのだが、
日本の獣医学の専門家に見てもらった結果、それは、牛の身体に細菌が入り込んでできた膿瘍だということが分かった。
日本では、こういうのが見つかった牛は、当然食肉にはせず(この部分は?)廃棄するのだそうだが、
タ(略)社では【そのまま食肉として出荷している】のだという。

さらに今も同社に勤める社員によれば、月例判別や危険部位除去などBSE対策については、
【講習すら行われていない】のだという。仕方ないので、現場の作業員同士で自主的に勉強しているのだそうだ。


なお、余談?ですが、10月31日のプリオン専門調査会で配布された答申案に、牛の「口蓋扁桃」から感染性のあるプリオンが検出されたという情報が載っていました。これは新しいSRMということでいいのでしょうか?舌扁桃はSRMにあがっていましたけれども。

BSE意見交換で仏学者「米国状況は非常に劇的かも・あまりよくないかも」

2005年11月10日 13時31分39秒 | アメリカ牛は安全か?
※11月末、山内一也先生から50mgの感染の件についてご連絡を頂戴しました。軍の機密研究という点に事実誤認があったこと、50mgは経口ではなく脳内接種であること、5mgで実験が継続中であることなど、および最新情報です。末段にUPさせていただきます。(PC不調などによりUPが遅れ失礼しました)

11月4日、食品安全委員会主催で、
食品に関するリスクコミュニケーション(東京)- BSEと牛肉の安全性 -
http://www.fsc.go.jp/koukan/risk171104/risk-tokyo171104.html
が行われ、行って参りました。(資料は上記参照)
フランスの原子力委員会でBSEを研究されていた学者(現在は米国のスクリプス研究所)の、コリーヌ・ラスメザス博士のお話を伺い、質問の時間がありましたので、食品安全委員会に送ってきたけれど「無視」されてしまった数々の情報を直接研究者に質問するチャンス!と思って、以下質問をしてきました。

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1.サルが5gの脳で経口感染した論文のほか、50mgの脳で経口感染した報告が論文にあるが、それらは軍の調査とのことで詳細が公開されていない※(わけではなく、誤解がありました。末段参照)、やはり他の研究者にも情報が共有されていないのか。

2.たとえば感染後6ヶ月して、腸からプリオンが検出された後、扁桃や脳などに発現するまで異常プリオンたんぱく質が消えるが、これは(本日の講演のマウス実験にあったように)血流を通じて移動していると考えていいのか?

3.米国はSRM由来の32万トンの肉骨粉と牛脂を家畜飼料に使い、また、牛に100万トンの鶏糞を与え、そのうちの3割の30万トンが肉骨粉というFDA長官代理の見積もりがある上に(この情報提供にもかかわらず食安委はそれを答申案に反映していない)、鹿などの動物までレンダリングシステムに混入しているようだが、コリーヌ先生はこの米国の状態をどう考えるか?

4.BASE(アミロイドが蓄積する弧発性ヤコブ病の症状に似た新型BSE)および、最近霊長類への感染の論文が出た、米国で大蔓延している狂鹿病(CWD)の最新知見を教えてください。1997年の規制が遵守されず、鶏糞なども通じて鹿などが食物連鎖に混入している米国の状態について、私は英国型でないBSEの発生を心配しているが、コリーヌ先生はどう考えるか?

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1.は回答が長いので最後にUPします。

2.は「研究中」ということで、はっきりした回答はいただけませんでした。

3.米国の飼料管理の無茶苦茶さを、具体的にトン数などで申し上げたわけですが、通訳を通して、コリーヌ先生はこういわれてました。

「ご存知のように、歴史を見て参りますと、たとえばリスク評価はできる、つまりこの肉骨粉がどの国に輸出されたかと、そのへんに不確実性があります。というのは貿易というものは非常にフォローができないんです。ですからとてもいい地理的な絵があって、肉骨粉がこっちにいった、世界中にいった、ということは示すことができます。これは標準としてとりますと、状況は非常に劇的かも知れません。これはあまりいい状況ではないんですけれども。」

「国の国内慣行があります。やり方です。最初のリスク評価が米国で行われました。それも議論を呼びました。今第二の(米国の)リスク評価をやり直しています。えさのやり方の慣行、どう肉骨粉が処理されているか、輸入された肉骨粉がどうなっているか、近いうちに公表できるでしょう。」

「積極的に状況を検査しないとわからない。テストをしてみないとわからない。真の米国のBSEの発症がどうなっていたか、真実はわかりません。

「状況はわからないけれど、保護はあります。たとえばテストをする、あるいはすべての個体を○○するとか、適切な形でSRM除去をやっていくことが重要です。」(要旨)


4.コリーヌ先生は「新型の(弧発性に似た)BASEは要注意」とのこと。そして北米の狂鹿病、CWDは研究者は、皆憂慮されているとのこと。「反芻動物は反芻動物に食べさせるべきではありません」

参考:狂鹿病問題:鹿ハンターからヤコブ病26名発生 そして鹿肉骨粉や油脂・エキスの行方は?

なお、飼料としての牛脂の危険性についてはコリーヌ先生も触れてました。 日本の食品安全委員会は、「現場の飼料専門家」が牛脂の危険性を調査会で指摘したにもかかわらず、米国内でまったく規制のない牛脂の増幅を一切無視した答申案を出していますが。


詰まるところ、こんな肉ますます食べられない~!と思った意見交換会でございました。が、今までの傾向と対策から、これらリスコミの内容が反映されることは、やっぱりないんでしょうか。質問の時間は1時間とたっぷりあったんですが、最後に時間が余ったときに、寺田委員長にこう質問してきたらよかったです。しまった。
「これらリスコミで出た意見や新しい知見は食品安全委員会で今後どう反映されるのでしょうか?」


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1.の回答について
笹山登生さんの掲示板【2082】以降に書き込んだ報告のコピーで申し訳ございませんが、質問と回答などを。。。
===============
(サルが経口感染した脳)5gの件とは別件の話で、今年2月19日の毎日新聞に50mgで感染の記事が掲載されたので、確認したところ、山内先生からの情報とお教えいただいたので、山内先生に伺ったところ、2082にご紹介した論文の方に、50mgの脳を食べさせて感染した話が出ていて、「フランスの軍の研究で」(訂正:末段参照)、とのことである数字について伺ったのですが、「そんな実験はない」といわれてしまいました。論文には50mgの数字は出てるのですが?(^^;?
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15733719
http://www.vegsource.com/talk/madcow/messages/93984.html

(余談)しかし、5gの脳をバナナに入れて?食べさせて、2頭中1頭が感染発病したという現実があるのに、なんで1.5kgの脳を食べないと感染しないという話になるのか、数字って難しいですね。種の壁の話が出たので「インドのヒトの遺体から感染したという説もあるがその場合は種の壁もないのではないかと思う、クールーの潜伏期間は50年にのぼる例もあるし11000人の感染者?のその後を見守らないと。その間はとても飼料管理の無茶苦茶な牛なんて食べられません。」などと発言してしまいました。

コリーヌさんのデータ予測?によると、死者は500人?、不顕性の(症状のない)感染者が11000人?いるのではないか、という数字が出ていました。
コリーヌ先生の資料その4より
==============
笹山さんから頂戴した情報

Corinne Ida Lasmézasも参加したフランス原子力庁BSE研究チームの論文「Risk of oral infection with bovine spongiform encephalopathy agent in primates」の中で言及されている、この部分で、引用された論文のことですね。
「The accuracy of estimates of the oral ID50 for man will not be improved until completion, several years from now, of a large dose-response European study (QLK1-2002-01096) in macaques, in which the minimum dose is 50 mg. However, because similar inocula were used in both the cattle and macaque studies,6 a tentative comparison can be made between the efficiency of oral infection in cattle and that in primates. On this basis, a factor of 720 could be considered as the range of magnitude of a bovine-to-primate species barrier for oral BSE infection (70 primates infected compared with 490 or 1400 cows,
with a similar dose).」

これ「"Transmission of BSE to non-human primates". MOTZKUS D, SCHULZ-SCHAEFFER W, STUKE A, HUNSMANN G. The First International Conference of the European Network of Excellence NeuroPrion, Paris, France, May 24-28.」
http://www.dpz.gwdg.de/virol/web-viro/poster/Paris_2004_Motzkus.pdf
が、当の論文のようです。

ただし、ここでは、はっきり「BSEに感染した牛から採ったホモジェネートした脳を50mgマカクザルに摂種』とかいてありますよ。
最後の所に『コリーヌ・サスメザス博士の協力に感謝』とも書いてありますね。


■山内一也先生からいただいた情報
追加訂正
山内一也先生からのコメントと情報です。
=============
Lasmezasの講演会の記事で、50 mgの実験について、私の話として「フランスの軍の研究でデータの詳細は機密で公開してもらえないのだが、数値だけが公開されている」という内容が紹介されているのに気がつきました。これは、プリオン専門調査会終了後にあなたから質問された時の会話にもとづくものと思いますが、そのような話はしていませんので、訂正させていただきます。

私の話は、50 mgの出典がLancetにもとづくものかというご質問にイエスと答えたこと、この実験の詳細について問い合わせているのだが、まだ返事がもらえていないこと、Lasmezasの所属する原子力研究所が厳しい警備下の軍の施設内にあることの3点ではなかったかと思います。軍での機密研究といったことは申し上げていません。なお、この研究所には1996年に座長の吉川先生と訪問したことがあります。獣医学会HPなどに連載されている私の講座、人獣共通感染症の第49回(1997年1月15日)に載っていますのでご覧ください。

後で明らかになったのですが、これはあなたのブログでも紹介されているドイツ霊長類センターでの実験でした。その内容は50 mgを脳内接種したもので、経口接種ではありませんでした。もっとも、Lasmezasの論文では、人への経口投与量の推定の議論の中で50 mgを取り上げているので、当然、経口投与と考えたのです。しかし、50 mgの成績は脳内接種なので、適切な議論とは思えません。

サルへの経口接種の実験は現在、原子力研究所、ドイツ霊長類センター、ドイツ・パウル・エールリッヒ研究所、イタリア・衛生研究所で進行中で、結果が出るのはまだ大分先のようです。この実験については多分、Lasmezasが話されたものと思いますが、もっとも少ない投与量は5マイクログラムで、10年間観察の予定です。

別の話ですが、科学(岩波書店)の12月号にプリオン専門調査会での議論の経緯を書きました。ご覧いただければ幸いです。もっとも、大部分をヨーロッパ滞在中に大急ぎで書いたためもあって、3カ所に誤りがありました。第1は、中間とりまとめの年月が2004年でなく、2003年9月になっていたこと、第2、第3はリスクコミュニケーションの項で、3つの諮問としてしまったこと(中間とりまとめは諮問にもとづくものではありません)、およびトランス・サイエンスに研究者(科学者の方が適切な表現です)と消費者がともに関わるべきとしたことです。ご参考まで。


岩波書店:科学 12月号(11月25日発売)
http://www.iwanami.co.jp/kagaku/

狂鹿病問題:鹿ハンターからヤコブ病26名発生 そして鹿肉骨粉や油脂・エキスの行方は?

2005年10月29日 13時38分49秒 | アメリカ牛は安全か?
■狂鹿病問題:鹿ハンターからヤコブ病26名発生

狂鹿病に感染した鹿の写真
http://www.cwd-info.org/index.php/fuseaction/resources.photos

10月24日の食品安全委員会で、北本哲之委員がこう発言しました。
「北米ではCWD(狂鹿病)が大発生、大・大問題となっていて、
WHOが、鹿ハンターから20名のヤコブ病が出ていることを気にしている」


え?そんな話知らなかったよ?
私の聞いていたのは3人の若い鹿ハンターがヤコブ病になった話だけだよー
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/c/d9bc601c93d87c6fd55d014bd215be5d
とびっくりしていたら情報を頂戴しました。

2004年11月時点で、「鹿ハンター」から26人のヤコブ病患者が出ているという情報です。
http://www.cjdsurveillance.com/abouthpd-animal.html
・・・・米国の鹿ハンター人口は確認中ですが、ヤコブ病は100万人に一人の病気と
されているのに、変な感じですね。上記は結局「弧発性、家族性」と片付けられて
しまったようですが、そもそもCWDとBSEとは病状が異なりますし、

英国型の狂牛病(BSE)とは病状が違う、弧発性に似た症状の
BASE(Bovine Amyloidotic Spongiform Encephalopathy 牛アミロイド型海綿状脳症)も存在します。
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi

<BASE参考サイト>
イタリアで新型BSE二例、人間の孤発型CJDに似る―新研究
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04021701.htm

そのような中、鹿のCWDの霊長類への伝達に関する新論文が今月出ました。
the Journal of Virology 2005年11月号
http://jvi.asm.org/cgi/content/abstract/79/21/13794
http://www.vegsource.com/talk/madcow/messages/1000187.html
http://www.vegsource.com/talk/madcow/index.html
病状はどんなだったのでしょうか。

■参考:米国のヤコブ病発生件数表

The National Prion Disease Pathology Surveillance Centerの表ですが、
米国で2005年9月までに47名のプリオン病患者の診断がまだペンディング中
のようです。解剖件数と結果が気になります。
http://www.cjdsurveillance.com/resources-casereport.html
これは報告された分ですが、まだ州の半分に報告義務がないと聞いています。
BSEとは違う病状のBASEという感染型プリオン病が心配になってきましたが・・・・


■「鹿の肉骨粉」は今どうなってるの?レンダリングで牛にまわってない?肉エキスや油脂の行方は?

米国の州によっては2割が感染しているといわれる狂鹿病ですが、
鹿の肉骨粉や油脂(骨油)、肉エキスはどうなっているのでしょうか? 
一応、反芻動物には与えないように、とするFDAの指示は出ているようですが、現実は?
なにせ、牛に与えられる100万トン鶏糞の3割が肉骨粉、とFDA要人が見積り、
(当然鳥類に与えられたものですから反芻動物規制なしの肉骨粉でそ)、
SRM由来の32万トンの肉骨粉・牛脂、死亡動物から25万トンの肉骨粉・牛脂が
家畜飼料に回っている米国ですから、薄ら寒くなって参りました。
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/c35a71a82981c6c137518f281eb161c0

それらを指摘した国会のBSE質疑ビデオ。24日の審議会で食安委はこれら指摘を無視しました。
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/26465737f0866b47c55ab28b7c393d2c

鳥取大学籠田勝基教授の日本語解説によると(2001年11月更新)
http://www.yezodeer.com/cwd/cwdreport.html
http://www.yezodeer.com/cwd/cwd.html
鹿→牛は脳内接種で感染しています。
他の情報源(英文)
http://www.avma.org/communications/brochures/cwd/cwd_faq.asp
http://www.cdc.gov/ncidod/EID/vol10no6/03-1082.htm#21

※CWDの起源は不明、しかし、以前、ハンティング用に美しい骨格の鹿を作る
 ために、肉骨粉による餌付けをしていたという情報もあります。
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/c/d9bc601c93d87c6fd55d014bd215be5d

■鹿のレンダリング混入規制に関する動きと、飼料違反情報

★FDAの反芻動物に関する飼料違反企業への警告文書
”Animal Proteins Prohibited in Ruminant Feed”という言葉に注目
http://www.accessdata.fda.gov/scripts/wlcfm/subject.cfm?FL=A
http://www.accessdata.fda.gov/scripts/wlcfm/subject_archive.cfm?FL=A
http://www.accessdata.fda.gov/scripts/wlcfm/sindex.cfm

★交通事故で死んだ鹿からCWDが結構でたという論文
RELATIVE VULNERABILITY OF CHRONIC WASTING DISEASE INFECTED MULE DEER TO VEHICLE COLLISIONS
Caroline E. Krumm1,2, Mary M. Conner3 and Michael W. Miller1,4
http://www.jwildlifedis.org/cgi/content/abstract/41/3/503?maxtoshow=&HITS=10&hits=10&RESULTFORMAT=&fulltext=prion&searchid=1129911605108_210&stored_search=&FIRSTINDEX=0&volume=41&issue=3&journalcode=wildlifedis
Journal of Wildlife Diseases, 41(3), 2005, pp. 503-511
© Wildlife Disease Association 2005

★交通事故で死んだ鹿がレンダリングに入ってるという情報
http://www.nidsci.org/pdf/cattledeaths_tse_epidemic.pdf
(20ページあたり参照)

2003年5月にFDAが出した鹿レンダリング規制案に対するパブコメ
FDAに対しレンダリング業界「The National Renderers Association」が出したパブコメ
http://www.fda.gov/ohrms/dockets/dailys/03/jul03/071703/03d-0186-c000005-01-vol1.pdf
FDAが出した草案 2003年5月15日
FDA Issues Draft Guidance on Use of Material From Deer and Elk in Animal Feed
http://www.fda.gov/bbs/topics/ANSWERS/2003/ANS01220.html

★FDAが2003年9月15日に出したガイダンス
Guidance for Industry Use of Material from Deer and Elk in Animal Feed
http://www.fda.gov/cvm/Documents/guide158.pdf

★2002年12月時点の情報
http://www.rendermagazine.com/December2002/CWDPostiveAnimals.html
The Food and Drug Administration issued an order this week telling rendering
companies to avoid deer and elk carcasses from endemic areas.
FDAはレンダリングの会社にCWD発生地域からの鹿とエルク死体を避けるように今週命令を発令した。
The rendering companies that pick up carcasses from local meat lockers say
they won't sort the deer, so they won't pick up any.
「レンダリングの会社は鹿を分類しないであろう、だからピックアップしないだろう、と言う」
http://news.minnesota.publicradio.org/features/200211/19_hetlandc_sodakcwd/
他にもたくさん情報があるので、順次追加していく予定です。

レンダリングの問題についてわかりやすい記事 
Seattle's Only News Section • Aug 21 - Aug 27, 2003
Cannibal Cows and Dying Deer
http://www.thestranger.com/seattle/Content?oid=15329

関連
我々と米国の牛は、まさか「シカ」等を知らぬ間に食べている?!
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/709389673cd6aa716ef2016ddafc9227
狂鹿病(CWD)とBSE評価について食安委に質問してみた
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/ef1a5352ddaf5677d9dee3a1259db737
最新のCWDニュース
http://www.altavista.com/news/results?q=CWD&nc=0&nr=0&nd=2&sort=date
野生のヘラジカに初めてCWDが発見されたというニュース
Chronic wasting disease found in moose
http://www.cidrap.umn.edu/cidrap/content/other/bse/news/oct2605cwd.html
イタリアで新型BSE二例、人間の孤発型CJDに似る―新研究
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04021701.htm
狂牛病関連病はvCJDだけではない、孤発型CJDにも関連の可能性
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/highlight/02112901.htm
BSEの人間版はvCJDに限られない 遺伝子型で異なる型
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04111201.htm
英国:BSE(狂牛病)被害者は本当に150人だけ?
盲腸推計3800人と、二次感染防止通知6000人
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/c/a0209d89782edb34131184136abc37e0


食安委の事務局が不透明に見える件で寺田委員長に伺ってみた

2005年10月25日 08時54分10秒 | アメリカ牛は安全か?
傍聴行ってまいりました。

資料や議事録は下記にUPされます。
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai33/index.html
議事録はここ

昨日のプリオン専門調査会では、日本獣医畜産大学の木村信熙先生が参考人として招致され、日本の過去20頭のBSE牛の感染源についての表(資料4)が提示されました。

日本の20頭中13頭に共通する代用乳の成分を、感染源として見直すべき、過去のBSE対策チーム報告書の統計手法の誤りは認め、代用乳のリスクを検証すべきであり、米国牛の安全性や感染源にも関わる問題である、という発言をされました。でも報道を見てるとそれらは悉く無視されていてますね。

代用乳中の牛脂や血漿たん白といえば。。。(10月26日追加)
食品安全委員会で現場にずっとおられた、飼料の専門家の木村信熙先生に吉川座長が質問をしていて、その回答を思い出したのですが、

肉骨粉と違い、油脂のタローは、輸送中などで、脂肪と不純物は分離、不純物の濃度が高まるので、危険なものが入るとしたら、全体の一部にムラが集まるから、「濃度が低いから安全とはいえない」、という話が出ていたと思いました。

たとえば、0.15%の基準で処理していたとしても、危ないかも知れない不純物は底に溜まったりして高濃度になるということでしょうか。現場では常識のお話のようですが、それら現場をしらない方たちが日本の食の安全を議論してるって怖いと思いました。

参考:
日本のBSE感染源は肉骨粉ではなく「代用乳材料の汚染」説
衆院:農水委員会のBSE質疑で油脂・血液飼料の問題指摘&食安委内紛

また、木村先生は、鶏糞ごみ飼料などについても、異常プリオンは鶏に吸収されずに排泄する旨を少なからずの委員がご発言されている旨、それらも感染源としてもっとしっかり検討すべき、という、「現場」を知る、飼料の専門家のお立場から指摘されたにもかかわらず、審議会では、それらもさらっと流されてしまいました。次回に反映されるのでしょうか?

また、過去のとりまとめ案で、報告の本文内容と結論部分が異なる点など、食安委の不透明さについて触れられたところ、寺田委員長が、木村先生がおっしゃってもいない「捏造」とか「偽造」という言葉に置き換えて怒って反論していたことについて、私は、寺田委員長の反論に納得ができず、あとで直接寺田委員長に食安委事務局の不透明さの具体例を出して問題点を伺いにいきました。

事務局は、いつも、「国民からの情報を委員に提供している」、というように回答しておりますが、現実的には委員に情報が伝わってないことが少なくありません。

私はいままでたくさんの情報提供を食品安全委員会にして、そのつど事務局から、「いただいた情報は委員に情報提供いたします」というような回答をもらっていたにもかかわらず、

今年の1月ごろ?ある2名の委員に直接それら情報について伺ったら、「このような形でこれら情報などを事務局からもらったことがない」という話を頂戴した、という話を寺田委員長にしたら、たいそうお困りになったお顔をされて「事務局は3人という少ない人数でやってるから」といわれていました。

それから、たとえば、5月の答申前の1月と4月に、日生協が食安委に陳情した「日本の牛において、危険部位である舌扁桃が除去されていない」という、ピッシングよりさらに重大問題と考えられる指摘などについても、
http://www.co-op.or.jp/jccu/news/syoku/syo_050127_01.htm
http://www.co-op.or.jp/jccu/news/syoku/syo_050418_02.htm

事務局は「皆様からいただいた情報は委員全員に伝えている」などと回答しておりましたけれども、寺田委員長は本日うかがったら「知らなかったです」といわれていました。

もし委員に伝えていたら、この重大な情報が国内のBSE対策改定の答申案で話題にでないはずがございませんよね。?それとも委員はSRMが除去されていない現実を審議で一切無視したのでしょうか?

私はこれは大問題だと思うのですが。
まず、今は舌扁桃は除去されているのでしょうか?
また、なんで国内見直しのリスクの中に上記重要情報が含まれなかったのでしょうか?

また、「昨年9月のとりまとめ案について、本会議に上がる前には、わずか数日しかなかったですが、たとえば品川先生にしても、全部その案を読んでOKを出した上で本会議に提出されたのでしょうか?」という質問に関しても、寺田委員長は、歯切れの悪いご回答をされてました。

鶏糞の3割が肉骨粉という情報や、SRMから32万トンの肉骨粉や牛脂、などという情報は、私は、10月14日ごろに食安委に送って、18日に「この情報は委員全員に配布する所存です」という事務局の回答を得ましたが、 寺田委員長が仰るには、「2、3日前にそういったメールがきたようだ」とのことでした。

「不透明でないというのであれば、なぜ委員に配布した情報を公開審議の場で国民にわかる形で配布しないのでしょうか?」とうかがったら、寺田委員長は、「それはそうですね、おかしいですね、改善するようにします」と、言ってくださいました。

なお、帰り際、山本委員が記者さんと話をしていたので、
「100万トン与えられている牛の鶏糞飼料の3割に肉骨粉が混入している情報やSRM由来の肉骨粉が32万トン、死亡動物由来を含めて57万トンが飼料になっている話はなんで一切出てこないのですか、たたき台に反映されないのでしょうか」と伺ったら、山本委員は「私はその話を把握していません」と回答されました。

また、CWD(狂鹿病)とミンク脳症の話がたたき台に出ました。その記述は事務局の梅田様が作成されたようで、他の委員から、根拠となる論文などについて質問が出たときに、吉川座長が梅田様に内容の確認をしていました。

たたき台には、「反芻動物由来の飼料を与えることは97年に規制されているので(CWDに関して)リスクは少ないと思われる」というような記載がされていましたが、

私は食安委事務局に、笹山さんから頂戴した情報など、規制遵守が守られていないという下記情報を送っています。でもそれはたたき台に反映されてませんでした。http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/ef1a5352ddaf5677d9dee3a1259db737

北本委員より、CWDはもう米国では大・大問題で、
「米国で、鹿を食べてヤコブ病になったのではないかと疑われる例が20名あるという話がWHO内でも問題になっている」し、
こんな甘いまとめ方ではいけないのではないか、という指摘がされたのですが、

見上委員から、「CWDは牛に影響があるのか?ヒトに影響があるのか?」「そんなことまで含めてたら結論までに10年かかる」とか何とかクレームが出ました。それに対して金子委員が反論をしていました。

(といえば、CWDとヒトの感染について新しい論文が出るようです。11月号とのことですからもう出ているかも?)

Questions linger in U.S. CJD cases
http://www.upi.com/HealthBusiness/view.php?StoryID=20051019-090103-6576r
No human cases of CWD have ever been confirmed, but the disease has been shown to infect human cells in a lab dish. Also, a team of researchers led by Jason Bartz of Creighton University in Omaha, Neb., report in the November issue of the Journal of Virology they had experimentally transmitted CWD to squirrel monkeys --the first reported transmission of CWD to primates.

If CWD is capable of infecting humans, it is unknown whether the resulting disease would resemble sCJD, vCJD or a novel disorder. If the disease looks like sCJD, cases could be going undetected or misdiagnosed.


なお、CWDについて論文を出されていたエリザベス ウイリアムズさんは、お亡くなりになってしまったとのことで、どうのこうの、という話が出てました。(要領を得ずすみません(^^;)

また、北本先生は、CWDは大事な話ではあるが、今、なぜ唐突にCWDの話が出てきたのか?ということをいわれてました。それらを伺って、全体的に調査会の意思の疎通がなされてないように感じました。

金子委員より、今やっている日本の審議が世界に通用する「科学」と捉えられたら困る、諮問で2つの限定が出ていて、その範囲での回答ということである、というような意見がでました。

吉川座長のモデル試算、通常のレンダリングで感染性は1/100に減少する、という点などは一切変更されてませんでした。EUの評価では「米国の方法では感染性は減少するとはいえない」としているのに、なんでそれがたたき台では1/100になるのでしょうか?」と山本委員に質問したのですが「その点は私は不明」といわれていたような?ちょっとあやふやですみません。

なお、米国への質問事項の回答に関して、業界の言い分がそのまま掲載されてたりなんてのもあったんですが、なんで日本として科学的に確認しないのかなぁと思いました。

取り急ぎ気がついたことを。。。

11月14日追記:
■国民とのBSE意見交換会で指摘されながら、調査会公開審議では、一切壇上にあがることなく、無視されてきた数々の問題点と現場の声
BSEリスコミで出た意見より・・・リスク評価に計上されてない問題点その1
BSEリスコミで出た意見2 SRM焼却や汚水の問題

<今回の報道>
<プリオン調査会>米産牛肉 年内にも輸入再開の見通し(毎日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051024-00000121-mai-soci
米国・カナダ産牛肉 結論先送り 食安委プリオン専門調査会(日本食糧新聞)
http://www.nissyoku.co.jp/
食品安全委 米国産牛肉輸入再開に向けた最終結論は次回持ち越し(NNN)動画あり<10/24 19:54>
http://www.nnn24.com/45566.html
食品安全委「牛肉のリスク、日米の差は極小」・年内解禁濃厚に(日経)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20051024AT1F2401024102005.html
輸入再開を事実上容認 12月にも北米産牛肉解禁へ(共同)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051024-00000241-kyodo-bus_all
プリオン調査会答申案の原案要旨(山陽新聞)
http://www.sanyo.oni.co.jp/newspack/20051024/20051024010086181.html
米・カナダ産牛肉、12月にも輸入再開へ(読売)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051024-00000013-yom-bus_all
牛肉危険度、国産と差「小さい」 食品安全委が答申原案(朝日)
http://www.asahi.com/special/bse/TKY200510240243.html
北米産牛肉、年内にも輸入再開見通し(TBS)
http://news.tbs.co.jp/top_news/top_news3144733.html
米牛肉輸入問題 審議継続へ(NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/syoten/
食品安全委 米国牛肉輸入、答申原案提示 条件順守、安全の前提(産経)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051025-00000006-san-pol
10月25日付・読売社説(1)
 [米国産牛肉」「輸入再開を遅らせる政治の怠慢」
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20051024ig90.htm
これから配信される報道機関もあるので、順次追加予定

追加:
牛肉輸入12月にも再開 大手スーパー、即販売には慎重
FujiSankei Business i. 2005/10/25  
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200510250028a.nwc
食品安全委 米国牛肉輸入、答申原案提示 条件順守、安全の前提 (産経)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051025-00000006-san-pol
<米国産牛肉>輸入再開へ 安全性大丈夫? 消費者ら複雑(毎日)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051025-00000022-mai-soci輸入再開を事実上容認 12月にも北米産牛肉解禁へ
http://www.usfl.com/Daily/News/05/10/1024_019.asp
“楽観的材料だけ” “強引な結論…”「危険部位除去」「生後20カ月以下」というが 「本当に守られるのか」米国牛肉 輸入容認案に異論続出(赤旗)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-10-25/2005102503_01_2.html
↑一番全委員の意見を反映してる記事と思いました。

笹山さんの掲示板[1949] 以降にも情報を書かせていただいております。
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi

BSE:国会で食安委の”科学根拠”に疑問続々 でも報道されず

2005年10月21日 12時28分43秒 | アメリカ牛は安全か?
■BSE:国会で食安委の”科学根拠”に疑問続々 でも報道されず

米国牛輸入再開が決定したようなムード報道の中、国会衆議院で、BSE問題に関して、食品安全委員会と農水・厚労省に対しての質疑が行われました。

かなり熱い質疑でしたし、議員から多数の「科学的評価に入れるべき重要情報」が指摘されましたが、それらが殆ど報道されなかったのは11月にブッシュさんが来日するから? それとも販促広告費のせい?

ということで、いまやマスコミのタブー?、禁忌?とされている、米国牛のヤバイ実態を知りたい、怖いものを見たい、という方はぜひ、週末のお供にビデオをお楽しみください。(笑 
さて、食安委の次の審議(24日月曜)ではそれら情報は反映されるんでしょうか。

11月15日追記:
衆議院の質疑の会議議事録ができてました。下記にて、ご覧いただけます。
http://www.shugiin.go.jp/index.nsf/html/index_kaigiroku.htm
↑委員会名から、順にクリックしてご覧ください。
内閣委員会 第163回 平成17年10月12日第2号 (川内博史議員)
内閣委員会 第163回 平成17年10月19日第4号 (川内博史議員)
農林水産委員会 第163回 平成17年10月19日第2号 (山田正彦議員 高橋千鶴子議員)

衆議院の質疑の中継ビデオは下記にてご覧いただけます。
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.cfm
検索で「日時」と「発言者」を入れるとHITします。

開会日: 平成17年10月12日
発言者名: 川内博史

開会日: 平成17年10月19日
発言者名: 山田正彦
      川内博史
      高橋千鶴子

========12日分の内容概略。========
★代用乳の中の牛脂と血漿たん白が感染源としてもっと調査会で追究されるべき。
今の感染源評価の基礎となっている報告書に統計的に重大な間違いがある、という指摘があるので、それを調査会で確認すべき。牛脂と血漿たん白が20頭中13頭の感染源となったなら、それらに全く規制がない米国の評価にも大きくかかわる
★米国の牛の脳や脊髄(SRM)から、16万トンの肉骨粉と、16万トンの牛脂が作られ(2004年)飼料化されている件。
★牛の脳&脊髄入り肉骨粉を食べた100万トンの鶏の糞の、牛の飼料リサイクルについて
★鶏糞尿飼料の30%に肉骨粉が混入しているというFDA長官代理の見積もり
★ミンク脳症や狂鹿病(プリオン病)が存在するにもかかわらず、
 米国で、ミンクや鹿がレンダリングシステムに混入している件。
★食品安全委員会の中立公正が問われる件。

============== 順次追加予定。 ======

マスコミの方々は、食安委の希望的というか「こうだったらいいなー」という願望的仮定と推論に基づく、現実の実態として出ている数字を無視した、とても「科学」とは思えない、根拠のない「モデル計算の数字」だけは報道はされてますが、
(計算している座長は一応「モデルだ」と言っているんですが、またまた報道の、数字の一人歩きを黙認、野放しのプリオン専門調査会)

私は、これらモデル計算やら論文?を翻訳して、世界のBSE研究者に見てもらいたい位です。EUの学者なんか驚いちゃうだろうなぁ。EUの食品安全局が「米国のレンダリングでは大気圧下のため感染性は減少するとは思えない レンダリング評価は”不合格”」と評価してるのが、日本の吉川座長の計算だと「レンダリングで1/100に感染性は減少」なんてモデル計算を出してるんですもん。なんだそれ。
米国在住のセイファー教授やプルシナー教授は、さて、これら「科学的評価」を見たら、なんてコメントするだろうか。

周りの方は、自分は食べても子供には食べさせない、なんていわれてる方もおられるけれど、子供が事故でもして、輸血や血液製剤を使う、とか、歯医者にいく、なんてことを考えると、とてもじゃないけれど、「個人の選択」な問題ではありませんね。

ちなみにこの質疑で報道されたのは、次の2点くらいではないでしょうか。
■BSE問題:「安全」パンフを政府調査会座長代理が監修
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/wadai/news/20051013k0000m040083000c.html
 米国食肉輸出連合会が作った米牛肉の安全性を訴えるパンフレットを、政府の食品安全委員会(寺田雅昭委員長)リスクコミュニケーション専門調査会座長代理を務める唐木英明・東大名誉教授が監修していたことが分かった。12日の衆院内閣委員会で川内博史議員(民主)が「食品安全行政の中立・公正を疑わせる」と指摘した。寺田委員長は、唐木氏は牛肉輸入を審議する委員ではないとしたが、「もう少し気をつけたらいいのにと思う」と答え、問題があったとの認識を示した。

 パンフレットは「知って安心BSEのホント」との題でA5判18ページ。連合会が昨年6月に約1万部を作った。唐木氏はパンフレットの中の対談にも登場し「アメリカの(脳などの)特定部位の除去は徹底していた」「(日本のような)全頭検査の必要はない」などと話している。経歴欄に「食品安全委員会専門委員」との記載がある。

 安全委は、プリオン専門調査会で米国・カナダ産の牛肉の安全性を審議中。寺田委員長は「(監修は)委員会の立場としてではないので、まあしょうがない」と話した。一方で、唐木氏には以前に、発言の際は安全委の肩書を使わないよう注意していたことを明らかにした。【高木昭午】
毎日新聞 2005年10月12日 20時21分


■米産牛 輸入の前提“お粗末” 査察体制ほとんどなし
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-10-20/2005102015_01_2.html
 日本政府が米国産牛肉輸入再開のための条件としている米国内の“BSE(牛海綿状脳症)安全対策”にたいし、日本政府にはほとんど査察体制がなく、月1回でも査察率はわずか3%程度。実効性はない――。19日の衆院農水委員会で、日本共産党の高橋千鶴子議員はそんな実態を明らかにしました。日本政府が急ぐ輸入再開の前提そのものが揺らいでいます。

■高橋議員が追及
 政府は現在アメリカの圧力を受け、米国産牛肉の早期輸入再開をめざしています。そのために、内閣府の食品安全委員会に「生後二十カ月以下」「危険部位の除去」という条件をつけ、米国産牛肉と国産牛肉のリスクは「同等」かどうかの評価を求める諮問をしています。食品安全委員会の審議では、輸入条件の完全順守が大前提となってきました。しかし、その前提の実効性にはこれまでも強い疑問が指摘されており、政府は「査察の実施で実効性をあげる」(農水省の石原葵事務次官)などと言明してきました。

 しかし、高橋議員によると、米国では、一日あたり一施設で約五千頭と畜されているのに、査察にあたる日本政府の人員体制は農水省動物検疫所の家畜防疫官二十三人と厚生労働省監視安全課の職員二人だけです。

 米国産牛肉輸入を含む農水省の査察活動の来年度予算要求は約四千万円です。
 動物検疫所の家畜防疫官は、米国産牛肉査察だけでなく、口蹄(こうてい)疫が発生した中国などからの輸入条件の査察も任務です。
 しかも、米国内での日本向け米国産牛肉の処理施設は約三十施設。訪米して毎日査察すると年間約一万九百五十回の査察が必要になる計算です。
 高橋議員は、「仮に十人が月一回米国に出向いて三十施設を査察しても査察回数は年三百六十回。査察率はせいぜい3・2%にすぎない」と指摘。航空運賃など旅費を考えるだけで予算オーバーになるような「人員と予算でまともな査察となり、担保できるのか」とただしました。

■政府「これから詰める」

 農水省の中川坦消費・安全局長は、「(月齢判定の)枝肉格付けなどを常駐に近い形でみるわけではない」「頻度その他はこれから詰めるところ」と答弁。多くを「書類」の審査などに頼る意向を示しました。
 岩永峯一農水相は「(再開は)食品安全委員会の答申を踏まえていく」と答えました。


参考:
最近報道された、米国食肉加工場の様子では、
■日経スペシャル「ガイアの夜明け」アメリカ牛肉は大丈夫か
8月16日放送 第174回

http://www.tv-tokyo.co.jp/gaia/backnumber/preview050816.html
閲覧者のまとめが↓にUPされてますけれど、私も見ましたけど
牛の緑色のぶつぶつの膿瘍(病変)を、肉に付着させたままそのまま出荷してるとか、やってましたね。再放送希望。
http://nyoze.seesaa.net/article/8294815.html


【牛に鶏糞】鶏糞への肉骨粉混入率を30%程度とFDA要官見積(=年間30万トン?)

2005年10月16日 08時40分14秒 | アメリカ牛は安全か?
■【牛に鶏糞】鶏糞への肉骨粉混入率を30%程度とFDA要官が見積(=年間30万トンの肉骨粉が牛へ?)

牛への鶏糞ごみ飼料=poultry litter について、全国食健連が主催したBSE講演会のジョン・スタウバーさんの資料に以下の件がありましたので、転載させていただきます。

>毎年約100万トンの鶏の糞尿が牛に与えられている。鶏舎の床などから掃き集めるため、これに肉骨粉入りの飼料が混入している可能性は大きい。FDAのクロフォード長官代理は、肉骨粉の鶏糞への混入率を、30%程度と見積もっている。米国が肉骨粉全面禁止措置をとれない背景には、産業界の圧力がある。米農務省の資料によると、91年にAPHIS(農務省動植物検疫局)が、豚、猫、ミンク、シカその他の実験用動物について海綿状脳症伝染の可能性が高いことを指摘した。しかし同時に、肉骨粉の全面的禁止が家畜飼料、肉骨粉産業に与える打撃が大きすぎる点も指摘された。

(略)

>米国の畜産と酪農で牛に肉骨粉を与え始めたのは80年代初め。89年に生産された肉骨粉、血液粉、フェザーミールは約3600万トンであり、その34%がペットフード、34%が鶏の餌、20%が豚の餌、そして10%の360万トンが牛の餌となった。


年間100万トンの糞尿中の30%としたら、30万トンの肉骨粉を米国牛は食べているということになりますが。でも、これに、排泄物中の(鶏の体を通した)蛋白量の見積もりは含まれていないのかな?含んだらどの位になるでしょう?

情報いただきました。
http://pubs.acs.org/email/cen/html060205110931.html

Chemical and Engineering News
August 4,?2003
Volume 81, Number 31
CENEAR 81 31 pp. 22-24
ISSN 0009-2347

HUMAN HEALTH
GUARDING AGAINST MAD COW DISEASE

One diseased cow in Canada sparks calls for stronger regulations in the U.S.

BETTE HILEMAN, C&EN WASHINGTON>

"One of the most direct ways to get cattle-derived meat and bone meal into cattle is the practice of feeding them poultry litter. Meat and bone meal from rendered cattle is often added to poultry feed. Chickens spill a portion of their feed on the floors of the poultry sheds. As a result, poultry litter may consist of a mixture of excrement, spilled food (including meat and bone meal), dirt, and feathers. An estimated 1 million tons of this material is scraped from the floors of poultry sheds, pelletized at 140 °F (the temperature of a sauna), and fed to cattle every year. This temperature is not nearly high enough to degrade infectious prions.

"There is a possibility that chickens waste so much feed that the litter can contain up to 30% meat and bone meal," Crawford says. FDA is considering two ways of eliminating potential problems from the feeding of meat and bone meal to poultry, he says. One is to ban the feeding of chicken litter to cattle; the other, ban cattle-derived meat and bone meal from poultry feed.


■■異常プリオンは排泄される、との研究者の見解について(→鶏糞に関係)
いくつかネットに掲載されたものを集めてみました。

公開セミナー「BSEの正しい知識」
山内一也先生の質疑から
http://www.pref.mie.jp/NOTIKUSA/gyousei/BSE/PR/011209a.htm
>Q:異常プリオンを摂取した豚や鶏を人が食べてもいいのですか?  
>A: 必要なアミノ酸、たんぱく質は吸収されますがそれ以外は体内に残っていません。異常プリオンは排泄されます。体内で増えないので意味がありません。

品川森一先生のご発言より
http://www.s.affrc.go.jp/docs/animal/TSE_kentoukai/2kai/2.pdf
>「・・・要するに脳内接種というようなものは病原体の排泄がないというようなものである。そういうものであれば、これは何もP3でずっと飼う必要はないであろう。ただ、経口接種の場合は、これは口から入れてやったものが糞便に出てくるということがあるわけです。ですから、この糞便に出てくるようなものをP1,あるいはP2というようなところで飼育するのはまずいであろう・・・」

金子清俊先生の2001年9月頃のご見解
http://www.sasayama.or.jp/diary/kaneko.htm
>また、以下の2点はどなたも言及していないことですので、知っていただく必要があると思います。
>(1)我々を含めた動物には、体内に入った異常プリオンを、自然に排泄する機構が生来備わっていると考えられています。異常プリオンが体内にとどまる間に、異常プリオンがどんどん生成された場合にプリオン病を発症すると考えられますが、作る量よりも排出量が多ければ発症を防げるわけです。つまり、どんな少量でもいったん口にしたら蓄積されてしまって二度と体外へ排出されないと言うことではありません。ただし、正確にどの程度の異常プリオンがあれば、排出量を上回るのかはわかっていません。


■危険部位(SRM)由来の肉骨粉と牛脂が年間合計32万トン、死亡動物から25万トン生産されているという資料

※とくに牛脂と牛の血液は牛への直接給与も禁止されてません。
※11月13日補足:食品安全委員会の米国BSE評価計算は、抜け穴・欠陥だらけで紹介しましたが、EUの米国の評価だと「大気圧の下で(つまり加圧することなく)加工しているから、BSE感染性が工程に入れば、これを大きく減らすとは考えられない」とあるのですが、食品安全委員会の米国評価の答申案にある吉川座長の計算で「通常のレンダリングでは感染価は約1/100に減少する」としてあるんですよ?!はて、その目的は??(^^;国会でも問題を指摘されたのに訂正しないこの計算、国民を騙そうとしているとしか私には見えないんですが?!

<概略:原文を確認ください。>
2004年度のデータで、SRMを除けば、肉骨粉は16万1365トンの減少、動物油脂(tallow)も同じ位(16万1365トン)の減少、dead stock(動物の死骸。牛、豚、羊など)を除けば、12万8502トンの肉骨粉減少、動物油脂(tallow)も同じ位(12万8502トン)の減少、全部足すと、57万9779トンの減少となる。(合計45トンの差異あり) 

Certain unknown variables within the United States could change the production forecasts dramatically. Of specific concern is the Food and Drug Administration’s (FDA’s) publishing of an advance notice of proposed rulemaking (ANPR) on July 14, 2004. This ANPR, among other things, addresses the elimination of specified risk materials (SRMs) and dead stock from the feed chain. In an Informa Economics study completed in 2004, it was reported that the removal of SRMs from the feed chain would decrease final MBM production by approximately 161,365 metric tons and reduce tallow production by the same amount. The removal of dead stock from the feed chain could lower production of MBM by 128,502 metric tons and subsequently tallow by the same amount. Hence, if both SRMs and dead stock were removed, total rendered product production could fall by 579,779 metric tons. This is equal to approximately 37 percent of U.S. exports by volume (2004 data) and approximately eight percent of total rendered product production. The comment period for this notice ended on September 13, 2004; however, as of March 2005, no action by the FDA had been taken.

<資料元>
Market Report 2004 
April 2005 • Render
A roller coaster year and hope for the future. 
By Kent Swisher
Vice President, International Programs
National Renderers Association
http://www.rendermagazine.com/April2005/MarketReport2004.pdf
http://www.rendermagazine.com/ 

関連:
膿瘍を食肉に付着させたまま出荷?!羊の炎症乳腺に異常プリオン ”牛の炎症部位”は大丈夫?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/4ac06c179942ecb2e8e7de5314db13b0
2005年1月21日 プリオン調査委員会傍聴記 その1 「20ヶ月齢記載は削除しろ」と委員
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/231654948ea4804c86cc0fd488153063
危険部位→レンダリング(肉骨粉)→鶏飼料→鶏糞ごみ→牛の飼料・・・・?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/d5567f5d2c875bf17a999b32a29102f7
アメリカ牛は本当に安全か? その2 鶏糞に糖蜜をかけた飼料とは?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/462f08e8cc6a6919618c3b8acbedde00
BSE:国会で食安委の”科学根拠”に疑問続々 でも報道されず
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/26465737f0866b47c55ab28b7c393d2c
狂鹿病問題:鹿ハンターからヤコブ病26名発生 そして鹿肉骨粉や油脂・エキスの行方は?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/fdabffcdc95ff6b4d78cad2bc71cd0a5

食品安全委員会の米国BSE評価計算は、抜け穴・欠陥だらけ

2005年10月11日 15時17分50秒 | アメリカ牛は安全か?
■食品安全委員会の米国BSE評価たたき台は欠陥だらけ


食品安全委員会の吉川座長や山本委員のたたき台計算を元に、あちこちで「米国の汚染は低い」「日本の5~6倍」などと、メディアはもちろん、食の安全安心に関する情報をメールマガジンなどで配信しておられる方々も、それら、穴だらけの評価計算をそのままうのみにして、BSE問題はたいしたことない、などという論調を消費者に垂れ流しておられることに、最近私は、本当にギョッとしております。

だいたい日本の汚染だって、2年間も高リスク死亡牛の検査をせずに、ヤバイ牛は生きたまま大量レンダリングなどという告発もあったり、素埋め事件が多発するようなことがあったわけですが。

話は戻って、この、食安委のたたき台評価案
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai32/prion32-siryou3.pdf
の元となるそもそもの(農水省時代の)BSE対策検討チームの感染源評価が統計学的にも決定的に間違っていることを、在野の先生方が指摘されており、日本の20頭中13頭の感染牛の感染源は、代用乳中の牛脂または血漿たん白であるという指摘が、国会の農水委員会でも取り上げられたんですが、
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/23ab0dde4b4a2cdbbb3ec688de8e9bb8
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/b35ba6a5239ef9010394300ee16adb15
本日の時点でも、その資料を持っているはずの食品安全委員会はそれを無視したまま、米国内の牛脂や血漿たん白を使用し続けることによる国内増幅には触れていません。

参考:
米国の肉骨粉と動物油脂中に危険部位はどの位入ってるの?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/5b5304b94fa3325250627d33a6e94302

さて、どうなりますことやら。。

たたき台の欠陥について、農業情報研究所さんのわかりやすい指摘がございましたので、ご紹介します。

プリオン専門委 たたき台二次案にも重大な欠陥ーレンダリング工程や獣脂には一切触れず
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05100801.htm
>とりわけ重大な問題と指摘した国内牛の暴露・増幅リスクに関して、レンダリング工程の実態には一切無視、「通常のレンダリングでは感染価は約1/100に減少する」とした点について何の修正もない。EUのリスク評価が言うように、

 「米国の約280のレンダリング工場で四つのシステムが使用されている。全システムが100-150℃の温度と様々な加熱時間、大気圧下で加工。

  -バッチ煮沸工場(46):115-125℃、45-90分。

  -連続チューブ・デイスク煮沸システム(220):131-150℃、45-90分。

  -連続多段階蒸発システム(10):115-125℃、20-40分。

  -連続予熱/加圧/蒸発システム(4):87-120℃、240-270分。


>これらは大気圧の下で(つまり加圧することなく)加工しているから、BSE感染性が工程に入れば、これを大きく減らすとは考えられない」(米国の地理的BSEリスクの評価に関する作業グループ報告(欧州食品安全庁) 04.9.4)

>というのが事実とすれば、感染牛1頭の”肉骨粉”がもつ感染価は最大でこの評価の100倍にもなってしまうというのにだ。この一事だけをとっても、この評価はまったく信頼できないと分かる

(以上抜粋)

笹山登生さんのご指摘です。

今年4月のEFSAのGBRⅡ、Ⅲ、Ⅳ地域の評価(Opinion of the Scientific Panel on Biological Hazards of the European Food Safety Authority on the “Assessment of the human and animal BSE risk posed by tallow with respect to residual BSE risk”.)の前提としては、
フィルタレーション0.15パーセント、最大粒子50mm、133度、20分、3バール加圧
という条件での評価でしたね。

http://www.efsa.eu.int/science/biohaz/biohaz_opinions/1110/biohaz_op_ej221_qra_tallow_en2.pdf

関連情報

BSE:国会で食安委の”科学根拠”に疑問続々 でも報道されず
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/26465737f0866b47c55ab28b7c393d2c

食安委の事務局が不透明に見える件で寺田委員長に伺ってみた
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/11e70e02b14f098e9f24b8189de16aae

BSEの原因となる異常プリオンの発見で、ノーベル生理学・医学賞を受賞した米カリフォルニア大学のスタンリー・プルシナー教授は「ある月齢以上なら(BSE) 検査が必要で、それ以下なら異常プリオンがなく検査なしで食用できる? そんな月齢を決めるなんて私には理解できない」と語っている。
http://www.zakzak.co.jp/top/2005_11/t2005110439.html

将来BSEが発生したら、あのエイズの安部さんではないが、皆さん方が責任を問われることになる[衆・農林水産委員会]
http://www.asyura2.com/0505/gm11/msg/552.html

英国:BSE(狂牛病)被害者は本当に150人だけ?盲腸推計3800人と、二次感染防止通知6000人
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/c/a0209d89782edb34131184136abc37e0

農水省:「BSEに感染した牛は、骨を取り除いても食肉処理の過程で肉が汚染される可能性がある」
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/0a2e4459558beb8d921eb79753e6c8fa

牛と私たちは、鹿だけじゃなくミンクも食べている?(ミンク脳症は大丈夫?

2005年10月10日 20時49分31秒 | アメリカ牛は安全か?
■過去、牛を食べて発症した伝達性ミンク脳症について
ミンクが肉骨粉などの飼料システム、および人間の食物連鎖に混入している?


笹山さんの掲示板で、異なる種の動物がレンダリングに混入している件で紹介いただいたFDAの資料ですが、http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/709389673cd6aa716ef2016ddafc9227
http://www.fda.gov/cvm/Documents/bse3.pdf
長いので斜めに眺めてるとsheep/minkと一体になって、ミンク、ミンクと出てくるんですが、ミンクも鹿だけじゃなくてレンダリングサイクルに入ってしまってるということですかね?(^^; 
うーん、ミンクにも牛を食べて集団発生したといわれるプリオン病(ミンクのBSE(狂牛病)に当たる死病)が米国で何度も報告されているのですが。。伝達性ミンク脳症(TME)。。。これは人間も含めて他の種には感染しないんでしょうか?(^^;

もう、肉骨粉にはなんでもMIX,とにかくMIXの世界なんでしょうか???これは食品安全委員会が確認すべき重要事項であるはずですが、なんで話題にでてこないんでしょう?

肉骨粉を作る副産物には肉エキスや動物油脂(シーズニングオイルとか骨油とか)がありますから、ということは人間もミンク食べてるのかな?。米国でBSEが発見されたとき、日本もマクドナルドのポテトが回収されたけれども(骨油の牛脂が入ってたので)その中にはどうだったんでしょう???電話してきいてみようかな?

Speak Easyさんからの情報
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/21894731.html
▼「ミンクの飼料を元まで追跡するのは本当に簡単です。ただあとは、その餌を見て、この中には病気を起こしたなにかが入っているんだろうと考えるだけです。共通の輪はあのダウナー・カウです。そう推測するのは誰でもできることです」
と、マーシュはいった。▼
▼しかし,実際上、ダウナー・カウとTMEとを結ぶ輪を明確に証明することはできなかった。
ミンクに症状がでたときには、病原体をもっていたかもしれない牛が死んでからすでに長い年月がたっていて、検査に必要な組織を入手することはできなかったからである。
それで、自分の理論をテストしてみるために、マーシュは事前の方法として、TMEで死んだミンクの脳を使って一連の実験を行った。
脳をブレンダーのなかで裏ごしして、均一化した液体にし、皮下注射器を使って、実験動物である14匹の健康なミンク、8匹のいたち、2匹のリスザル、12匹のハムスター、45匹のマウス、それに2頭のホルスタイン種のオスの子牛に注射したのである。
マウスは全部が元気だったが、ほかのすべての動物はそうは言い切れない様子をみせた。
注射してから4カ月後、ミンクが最初に病気になった。
それから9カ月後と13カ月後に2匹のサルが神経病理的症状をみせた。
ハムスターは2匹が生き残ったが、残りの10匹は15カ月目と16カ月目に屈した。
2頭の子牛は18カ月と19カ月で症状をみせ始めた。
いたちは最後まで残ったが、28カ月から38カ月のあいだに一匹を除いてすべてが病気の兆候をみせ始めた。
これらの種の壁の効果は、それ以前のミンク脳症の発生における実験の結果とも一致するものである。▼

http://blog.livedoor.jp/manasan/

牛→ミンク→牛は感染例があるわけですが、まさかミンクという動物までがレンダリングに混ざってるかも、なんて想像もしてませんでした(^^;これって日本として確認すべき大問題では?!

MAD COW USA 第1回(TME(ミンク脳症)→牛の感染の論文紹介あり)
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/21580060.html
MAD COW USA 第2回:発症ミンクは牛の肉を食べていた。
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/21677837.html
>マーシュはまた、ハムスターは非常にTMEにかかりやすいが、はつかねずみはまったくかからないことを発見した
↑ということはマウスの実験は意味なしということですかね。
MAD COW USA 第3回:ミンクは脳症の牛の死体を食べていた
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/21789760.html
MAD COW USA 第4回:アメリカ独自狂牛病は以前から疑われていた
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/21793821.html
MAD COW USA 第5回:ヒトに対して感染し易いというおそれ
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/21894731.html
MAD COW USA 第6回:米国の狂牛病の症状はへたり牛脳症
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/22085216.html
MAD COW USA 第7回:海綿状とは限らない?海綿状脳症
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/22098402.html
>イギリスでは、マウスは狂牛病の牛の農組織を注入されると感染したが、ハムスターには感染しなかった。ところが、ステッソンビルで発生したTMEに侵された脳の組織を使ったマーシュの実験では結果は反対で、マウスは生き残り、ハムスターは死んだのである。
MAD COW USA 第8回:へたり牛が45万頭に増えた理由は?
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/22102531.html

これジョン・スタウバーさんのMAD COW USAに紹介されていた内容ですね。最近また新しい情報が掲載された改訂版が出ましたがまだ日本語には、なってないそうです。
真名さんがまとめてくださった他のミンク脳症の記事
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/17501557.html
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/17505307.html
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/17521555.html
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/17524031.html
>つまり海綿状、スポンジ状ではありませんでした。
>その代わり、グリア細胞が肥大していました。

といえばMad Cow USAに神経症状を見せる「豚」のグリア細胞が肥大していたという件がありました。
http://www.geocities.co.jp/NatureLand-Sky/5988/madpig.html

ところで食安委のメンバーが以前、米国の感染牛は500頭なんていう数字も出していたみたいですがこれは誰ですかね。
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/17548491.html



米国の肉骨粉と動物油脂中に危険部位はどの位入ってるの?

2005年10月07日 20時12分59秒 | アメリカ牛は安全か?
■米国の肉骨粉と動物油脂中に危険部位はどの位入ってるの?

牛の肉骨粉を与えた鶏の糞を牛に食べさせ、牛脂と血漿たん白の飼料規制は一切なしの米国ですが、それらに危険部位(SRM)はどれだけ混入しているのでしょうか?


公開資料がありましたので、UPさせていただきます。
これは、SRMを除いた場合にアメリカのレンダリング関連製品が、どれだけ減少するかの試算を提示しているそうです。

2004年のデータによると、肉骨粉の中にSRM由来のものが16万1365トン、動物油脂の中にも同じ位(16万1365トン)動物の死骸(牛、豚、羊など)も肉骨粉の中に12万8502トン、動物油脂の中にも同じ位(12万8502トン)含まれているそうです。

食品安全委員会の吉川教授は米国国内の増幅について根拠のない仮定に仮定を重ねた計算数値を出してますが(日本の汚染の5~6倍とかなんとか)
計算するならこれら具体的な数字を用いて、ここから↓じゃないですかね?

米国北部に高度のBSE暴露リスク、米国農務省報告
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05050901.htm
昨年2月の食安委の議事録「1993年から米国はBSEに汚染されている」という報告
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/75a1947dbfa842f53eaa2d03873403c4
1997年に肉骨粉の規制を行った、と主張する向きがありますが、あれは「牛」というラベル表示義務を付けただけじゃないか、という方もいますね。
ところで牛脂、血漿たん白、鶏糞はずっと飼料に許可されてきましたが。プリオンは脂質と親和性があるんだとか。

<概略:原文を確認ください。>
2004年度のデータで、SRMを除けば、肉骨粉は16万1365トンの減少、動物油脂(tallow)も同じ位(16万1365トン)の減少、dead stock(動物の死骸。牛、豚、羊など)を除けば、12万8502トンの肉骨粉減少、動物油脂(tallow)も同じ位(12万8502トン)の減少、全部足すと、57万9779トンの減少となる。(合計45トンの差異あり) 

Certain unknown variables within the United States could change the production forecasts dramatically. Of specific concern is the Food and Drug Administration’s (FDA’s) publishing of an advance notice of proposed rulemaking (ANPR) on July 14, 2004. This ANPR, among other things, addresses the elimination of specified risk materials (SRMs) and dead stock from the feed chain. In an Informa Economics study completed in 2004, it was reported that the removal of SRMs from the feed chain would decrease final MBM production by approximately 161,365 metric tons and reduce tallow production by the same amount. The removal of dead stock from the feed chain could lower production of MBM by 128,502 metric tons and subsequently tallow by the same amount. Hence, if both SRMs and dead stock were removed, total rendered product production could fall by 579,779 metric tons. This is equal to approximately 37 percent of U.S. exports by volume (2004 data) and approximately eight percent of total rendered product production. The comment period for this notice ended on September 13, 2004; however, as of March 2005, no action by the FDA had been taken.

<資料元>
Market Report 2004 
April 2005 • Render
A roller coaster year and hope for the future. 
By Kent Swisher
Vice President, International Programs
National Renderers Association
http://www.rendermagazine.com/April2005/MarketReport2004.pdf
http://www.rendermagazine.com/ 

多忙につき更新が遅れております。ミンク脳症など最新情報は笹山さんの掲示板[1668] 以降をどうぞ。
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi

先日、BSEの鹿版、CWD(狂鹿病)で大問題になっている鹿が米国のレンダリングに入っているので、牛のほか、ヒトも油脂や肉エキスを食べているのか、という質問を食品安全委員会に送りましたが、とんでもなかった。レンダリングシステムの中にミンクも入っている可能性があるらしいです。

我々はと米国の牛は、ミンクまで知らない間に食べていた?!

のかも。。これも食安委に問い合わせなくては。。。
ミンクのお写真。
http://images.google.com/images?svnum=10&hl=ja&lr=&q=mink
ミンクといえばミンクのプリオン病、伝達性ミンク脳症が有名ですが、我々は本当に大丈夫なのだろうか。。まとめは次回のお楽しみに。(早く知りたい方は掲示板を)

我々と米国の牛は、まさか「シカ」等を知らぬ間に食べている?!
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/709389673cd6aa716ef2016ddafc9227
狂鹿病(CWD)とBSE評価について食安委に質問してみた
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/ef1a5352ddaf5677d9dee3a1259db737