プリオン専門調査会の座長が、米国産肉を選ぶのは「消費者の選択」などと発言して、その視野の狭さと現状認識に唖然とする今日このごろ、お子様の給食や外食のお肉や加工品の原料、動物油脂、肉エキスの産地など、皆様把握されておられますでしょうか。
昨日、トンデモなニュースがございましたので、取り急ぎUPさせていただきます。
■どうやって「個人の選択」?豪州産に別産地の牛脂を結着
豪州産が売りだったフォルクスまでやらかしてくれたこのニュース。米国産は使わないとしていただけに余計ショック。
ステーキ、実は「成型肉」…「フォルクス」に排除命令
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051115-00000412-yom-soci
>「ステーキ」の表現が交じる商品5種類を載せたが、実際には、牛肉のハラミを脂身などでつなぎ合わせた成型肉だった。
たぶんこれは味の素などが出している結着剤、「トランスグルタミナーゼ」というたんぱく質を変性させる酵素+添加物なんかを使ってくっつけてると思うんですが、フォルクスは、豪州産の肉に国産の脂肪をくっつけて成型して販売してたんだそうです。さて、産地表示はどうだったんでしょうか?
フォルクスの言い訳より抜粋
http://www.volks-steak.co.jp/news/0511/Newsrelease.htm
>当該商品は、焼肉店等で一般に「ハラミ」として使用されております、豪州産牛肉の「シンスカート」を主たる原材料として、より柔らかな食感でおいしくお召し上がりいただく目的で、いったん細くカットして成型加工したものであります。他に原料として国産牛脂と植物性たんぱくを使用しております。
ところがもっとすごいのがあったんですよ(^^;
■赤身肉に針で牛脂を注入して「霜降り肉」→昨年2000万食販売
マーガリンの域にまで育てたい」「第4の牛肉」ブランド化(2005/04/16)
http://www.nikkei.co.jp/hokkaido/series/ser1_008.html
ベルトコンベヤーの上を赤身の牛肉が流れていく。打ち込み機と呼ばれる装置をくぐると、約100本の細い針が肉の内部に食い込み、瞬時に脂肪を注入する。時間にして1分程度。硬い赤身肉はピンクがかった色になり、霜降り肉のように軟らかくなる――。
食肉加工会社ホクビー(石狩市)の「人工霜降り肉」の生産量は年間約3000トン。
98年、乳化剤の改良に成功し、自然な風味を出せるようになるとようやく経営は軌道に乗り始めた。03年、牛海綿状脳症(BSE)で安価な米国産牛肉の輸入が停止すると、需要は一気に拡大した。今やステーキ換算で年間2000万食分の肉を販売する。(略)「残念ながらメニューに人工霜降り肉と明示するレストランはない」。実態と消費者の認知の落差は依然、大きいのが現実だ。(抜粋 全文をどうぞ)
さて、産地は?と疑問に思ったところ、笹山さんから教えていただきました。
牛脂は、和牛のもの、
肉は、搾乳を終えたオーストラリア産乳牛の赤身肉だそうですね。
http://www.bigsize.com/mid/magazine/34.html#b
この「乳化剤」というのは何を使ってるんでしょうか。
牛脂は、肉骨粉製造過程で出る骨油?それとも脂身?他の添加物は?味付けの肉エキスなどは入っていないのか?疑問はつきません。
さて、外食産業での産地などの表示はどうなってるんでしょうか?
米国でBSEが発見されてから、「米国産牛肉は在庫切れで使用していない」としながら「米国産”牛エキス”」は使い続けていた外食企業もありましたが、危険部位除去のずさんさが聞こえてくればくるほど、そっちのほうがもっと危険だと私は思いましたが。。レンダリングの肉骨粉製造過程で副産物としてできるエキスや牛脂(骨油)ならば、危険部位なども同じ釜に入ってるわけですよね?
追加:
製法の開発については、以前、こんなニュースもあったそうです。
■アイルランド・イギリス:オランダからの輸入鶏肉に牛のDNA
アイルランド・イギリス:オランダからの輸入鶏肉に牛のDNA
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/02052401.htm
この後さらにつづく
11月18日追加 笹山さんからの掲示板情報
[2264] 肉を新鮮に見せる一酸化炭素の使用禁止をKalsecがFDAに要請 投稿者:笹山登生 投稿日:2005/11/17(Thu) 22:04
スパイス会社の大手Kalsec
http://www.kalsec.com/
が、FDAに対して、肉のパッケージに充填する一酸化炭素の使用禁止をFDAに対して要請した。
肉のパッケージに一酸化炭素を充填する方法は、肉の発色をよくし、見栄えをよくするためにやられているものだが、一方で、消費者が、その発色にだまされ、サルモネラ菌や、O-157やクロストリジウム、ボツリヌス菌などにのバクテリア変化による変色に気づかず、食中毒の危険をもたらすというデメリットがあるという。
この肉の発色は、一酸化炭素が、肉の色素であるミオグリビンと反応して、カルボキシミオグロビンを作ることにより、起こるものであるという。
FDAは、2004年7月に、一酸化炭素の充填を許すという方針を出しており、今回のKalsecからFDAに対する要請は、この決定を覆させるためのものである。
なお、日本では、マグロの発色をよくするために、この一酸化炭素がつかわれ問題となり、平成6年9月22日衛乳第141号・衛化第89号通知によって限度が規定されているが、アメリカからのパック肉についても、同様の注意が必要だろう。
http://www.just-food.com/news_detail.asp?art=62416
この他にも、コメント欄の、スーパーの裏方で働いていた方からの情報として、「やわらかとんかつ」の薬とか、いろいろあるようですが。。余談ですが、サラミやソーセージに中国産の牛タンが使用されているなんていう報道もありましたね。
ちなみに輸血や血液製剤、歯科や内視鏡の消毒、手術器具などの安全性についても、ますます個人の選択、できませんよね。情報も公開されてませんし。
英国:BSE(狂牛病)被害者は本当に150人だけ?
盲腸推計3800人と、二次感染防止通知6000人
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/c/a0209d89782edb34131184136abc37e0
昨日、トンデモなニュースがございましたので、取り急ぎUPさせていただきます。
■どうやって「個人の選択」?豪州産に別産地の牛脂を結着
豪州産が売りだったフォルクスまでやらかしてくれたこのニュース。米国産は使わないとしていただけに余計ショック。
ステーキ、実は「成型肉」…「フォルクス」に排除命令
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051115-00000412-yom-soci
>「ステーキ」の表現が交じる商品5種類を載せたが、実際には、牛肉のハラミを脂身などでつなぎ合わせた成型肉だった。
たぶんこれは味の素などが出している結着剤、「トランスグルタミナーゼ」というたんぱく質を変性させる酵素+添加物なんかを使ってくっつけてると思うんですが、フォルクスは、豪州産の肉に国産の脂肪をくっつけて成型して販売してたんだそうです。さて、産地表示はどうだったんでしょうか?
フォルクスの言い訳より抜粋
http://www.volks-steak.co.jp/news/0511/Newsrelease.htm
>当該商品は、焼肉店等で一般に「ハラミ」として使用されております、豪州産牛肉の「シンスカート」を主たる原材料として、より柔らかな食感でおいしくお召し上がりいただく目的で、いったん細くカットして成型加工したものであります。他に原料として国産牛脂と植物性たんぱくを使用しております。
ところがもっとすごいのがあったんですよ(^^;
■赤身肉に針で牛脂を注入して「霜降り肉」→昨年2000万食販売
マーガリンの域にまで育てたい」「第4の牛肉」ブランド化(2005/04/16)
http://www.nikkei.co.jp/hokkaido/series/ser1_008.html
ベルトコンベヤーの上を赤身の牛肉が流れていく。打ち込み機と呼ばれる装置をくぐると、約100本の細い針が肉の内部に食い込み、瞬時に脂肪を注入する。時間にして1分程度。硬い赤身肉はピンクがかった色になり、霜降り肉のように軟らかくなる――。
食肉加工会社ホクビー(石狩市)の「人工霜降り肉」の生産量は年間約3000トン。
98年、乳化剤の改良に成功し、自然な風味を出せるようになるとようやく経営は軌道に乗り始めた。03年、牛海綿状脳症(BSE)で安価な米国産牛肉の輸入が停止すると、需要は一気に拡大した。今やステーキ換算で年間2000万食分の肉を販売する。(略)「残念ながらメニューに人工霜降り肉と明示するレストランはない」。実態と消費者の認知の落差は依然、大きいのが現実だ。(抜粋 全文をどうぞ)
さて、産地は?と疑問に思ったところ、笹山さんから教えていただきました。
牛脂は、和牛のもの、
肉は、搾乳を終えたオーストラリア産乳牛の赤身肉だそうですね。
http://www.bigsize.com/mid/magazine/34.html#b
この「乳化剤」というのは何を使ってるんでしょうか。
牛脂は、肉骨粉製造過程で出る骨油?それとも脂身?他の添加物は?味付けの肉エキスなどは入っていないのか?疑問はつきません。
さて、外食産業での産地などの表示はどうなってるんでしょうか?
米国でBSEが発見されてから、「米国産牛肉は在庫切れで使用していない」としながら「米国産”牛エキス”」は使い続けていた外食企業もありましたが、危険部位除去のずさんさが聞こえてくればくるほど、そっちのほうがもっと危険だと私は思いましたが。。レンダリングの肉骨粉製造過程で副産物としてできるエキスや牛脂(骨油)ならば、危険部位なども同じ釜に入ってるわけですよね?
追加:
製法の開発については、以前、こんなニュースもあったそうです。
■アイルランド・イギリス:オランダからの輸入鶏肉に牛のDNA
アイルランド・イギリス:オランダからの輸入鶏肉に牛のDNA
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/02052401.htm
この後さらにつづく
11月18日追加 笹山さんからの掲示板情報
[2264] 肉を新鮮に見せる一酸化炭素の使用禁止をKalsecがFDAに要請 投稿者:笹山登生 投稿日:2005/11/17(Thu) 22:04
スパイス会社の大手Kalsec
http://www.kalsec.com/
が、FDAに対して、肉のパッケージに充填する一酸化炭素の使用禁止をFDAに対して要請した。
肉のパッケージに一酸化炭素を充填する方法は、肉の発色をよくし、見栄えをよくするためにやられているものだが、一方で、消費者が、その発色にだまされ、サルモネラ菌や、O-157やクロストリジウム、ボツリヌス菌などにのバクテリア変化による変色に気づかず、食中毒の危険をもたらすというデメリットがあるという。
この肉の発色は、一酸化炭素が、肉の色素であるミオグリビンと反応して、カルボキシミオグロビンを作ることにより、起こるものであるという。
FDAは、2004年7月に、一酸化炭素の充填を許すという方針を出しており、今回のKalsecからFDAに対する要請は、この決定を覆させるためのものである。
なお、日本では、マグロの発色をよくするために、この一酸化炭素がつかわれ問題となり、平成6年9月22日衛乳第141号・衛化第89号通知によって限度が規定されているが、アメリカからのパック肉についても、同様の注意が必要だろう。
http://www.just-food.com/news_detail.asp?art=62416
この他にも、コメント欄の、スーパーの裏方で働いていた方からの情報として、「やわらかとんかつ」の薬とか、いろいろあるようですが。。余談ですが、サラミやソーセージに中国産の牛タンが使用されているなんていう報道もありましたね。
ちなみに輸血や血液製剤、歯科や内視鏡の消毒、手術器具などの安全性についても、ますます個人の選択、できませんよね。情報も公開されてませんし。
英国:BSE(狂牛病)被害者は本当に150人だけ?
盲腸推計3800人と、二次感染防止通知6000人
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/c/a0209d89782edb34131184136abc37e0
なんだか肉を食べるのが恐ろしくなってきますね。
こちらからTBさせていただきました。
どの牛肉を信じて買ってよいものか?悩みますね。仮に、外食産業で表示されていても疑いたくもなってしまいます。消費者も騙されないように目利き?などの知識が必要になるのでしょうか?
では、また。
食の安全性に大いに不安を抱く者としては、こちらのようなブログがとても参考になります。
今後の益々のご活躍、期待しております。
結局、出荷する側が意図的にだまそうと思えば、いくらでも騙せてしまうんですよね。
それを見破るのって、個人の力ではほとんど無理ですよね。
本当の安全って、結局企業側のモラル次第なんでしょうかね。
貴兄の記事、成程、さもありなんかと思いました。
infectionkei2さんの記事を見てびっくりしました。
こうなると、食品ではなく工業製品って感じですね。
いったい何を信じればいいのでしょうね。
自作のものしか信じられない世の中ですね。。。