BSE&食と感染症 つぶやきブログ

食品安全委員会などの傍聴&企業・学者・メディア他、の観察と危機管理を考えるブログ by Mariko

昨日28日プリオン調査会の感想と、「アメリカの検査方法に不備」の件

2005年03月29日 08時51分16秒 | アメリカ牛は安全か?
■昨日28日の、注目のプリオン専門調査会の感想
傍聴感想は、笹山登生さんの掲示板の発言[884] 以降にご報告をさせていただきましたのでそちらをご覧ください。(本日以降にこのページにも抜粋UPいたします)
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi
調査会:資料と議事録掲載のページ
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/index.html


■「アメリカの検査方法に不備」の件
米国の消費者団体:コンシューマーズ・ユニオンが、米国で行われている検査方法の不備について、農務長官にクレームの手紙を出したようです。
http://www.consumersunion.org/pub/campaignnotinmyfood/001931.html
それによると、米国は、BSE牛の確定検査において、EUと日本で行われている「ウエスタンブロット」法を行わないで、最近ベルギーと日本が指摘した、BSEを見逃す可能性があるという免疫組織化学(IHC) テストだけ?をしているとのことです。

「実際、USDAは、2003年12月の狂牛病の1頭目の確認検査で、IHC(免疫組織化学法)およびウエスタンブロット法の両方を使用しました。USDAは、ウエスタンブロット法は確定検査上重要と認識があったようですが、なぜ、USDAが2番めの疑惑牛において、IHC(免疫組織化学法)と共に再び、ウエスタンブロット法を使用しなかったのかが疑問~」、といわれているようです。私も非常に胡散臭く感じてしまいます。厳密な内容を確認されたい方は直接原文をご確認くださいませ。

ちなみに、
米国の検査および発表方法に対する各州の動きについて、以下のような報道があります。
Keeping meaty secrets
http://www.rapidcityjournal.com/articles/2005/03/15/news/agnews/top/news01.txt

【日本の確定検査方法】
http://www.pref.shizuoka.jp/kenhuku/kf-18/bse/bsekensatejun.htm
1次検査のエライザ法で陽性になった後、確定検査において以下の3つを行います。
・ウエスタンブロット法
・免疫組織化学法
・病理組織検査


参考:厚労省
Q2:日本でのBSE発生状況はどのようになっていますか? より
http://www.mhlw.go.jp/topics/0103/tp0308-1.html#22q2

余談:下記、発生状況のまとめを拾ってきました。私は「乳牛」および「発生の多い地域」についての解析も、今後の対策のために必要なのではないかと思いましたが。

■BSE感染牛:生産地(育成地)
Q2:日本でのBSE発生状況はどのようになっていますか?
http://www.mhlw.go.jp/topics/0103/tp0308-1.html#22q2
北海道佐呂間町(千葉県白井市)
北海道猿払村(北海道猿払村)
群馬県宮城村(群馬県宮城村)
北海道音別町(北海道音別町)
神奈川県伊勢原市(神奈川県伊勢原市)
北海道標茶町(和歌山県粉河町)
北海道湧別町(北海道網走市)
栃木県大田原市(福島県双葉郡葛尾村)
兵庫県氷上郡(広島県)
神奈川県秦野市(神奈川県平塚市)
北海道標茶町(北海道標茶町)
熊本県泗水町(熊本県泗水町)
北海道士幌町(奈良県新庄町)
北海道鹿追町(北海道鹿追町)
北海道中川郡本別町(北海道中川郡本別町)
北海道天塩町(16頭目)

上記より:
■陽性死亡牛の出生地  
http://www.mhlw.go.jp/topics/0103/tp0308-1.html#22q2
平成16年3月9日 北海道標茶町    平成8年4月8日生(94ヶ月齢)
平成16年10月14日 北海道鹿追町    平成12年10月8日生(48ヶ月齢)
平成17年2月26日 北海道中川郡本別町 平成8年8月5日生(102ヶ月齢)

以下追記予定(明日になるかも?)
委員会後、ある先生にお話を伺うことができましたので、後ほど、まとめさせていただきます。しかしブログに公開するとは伝えてませんから、個人名は出しませんが。

米:NYタイムズ紙が社説で「飼料管理、きっぱり改善すべき・必要なら全頭検査も」と主張

2005年03月19日 07時42分56秒 | アメリカ牛は安全か?
ライス長官が来日、日本には牛の輸入再開を強く迫っているようですが、足元の本国では、米国牛
の安全性に対する疑問が噴出しているようです。3月15日のニューヨークタイムズの社説が紹介
されてました。

■NYタイムズ紙が社説で「飼料管理、きっぱり改善すべき・必要なら全頭検査も」と主張

【ワシントン=浜谷浩司】米紙ニューヨーク・タイムズ十五日付は社説で、
牛肉貿易を再開する「唯一の責任ある道」は牛の検査だと述べ、「必要なら全頭検査も行うべき」
であり、「BSE(牛海綿状脳症)のまん延につながるようなエサの与え方をきっぱりとやめるべ
きだ」と、政府にBSE問題の根本的解決を迫りました。また、日本への牛肉輸出より米国内での
牛肉の安全性の方が重大だと指摘しました。社説は、変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の患者が
一人でも現れ、カナダ産か米国産の牛肉を食べたことが原因だとされれば、業界に「計り知れな
い」打撃となることを指摘。米政府が「科学的な立場だ」と宣伝する考え方については「一連の仮
定を置いたものにすぎない」「すべての牧場主、政治家にとって受け入れられないギャンブルだ」
と批判しました。

http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-03-18/01_02.html

笹山掲示板[791]にて原文のご紹介がありましたので抜粋させていただきます。
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi
アメリカが牛肉の国際貿易を再開できるただひとつの責任ある方法は、牛の健康を保障することである。
そして、それを可能とするただひとつの方法は、必要とあれば、すべての牛を検査することであ
り、BSEを広げうる飼料供給慣行を、無条件に終結させることである。」
The only responsible way to resume international trade in beef is to
ensure the health of the cattle. And the only way to do that is to test the cattle - all
of them, if need be - and to bring a categorical end to the feeding practices that can
spread mad cow disease.

http://archives.foodsafetynetwork.ca/fsnet/2005/3-2005/fsnet_march_15.htm
The merry-go-round of beef
http://www.etaiwannews.com/Opinion/2005/03/16/1110937348.htm
NYTimes本家サイトの原文はこちら(閲覧には無料登録が必要)
http://www.nytimes.com/auth/login?URI=http://www.nytimes.com/2005/03/15/opinion/15tue3.html&OQ=nQ3DTopQ252fOpinionQ252fEditorialsQ2520andQ2520OpQ252dEdQ252fEditorials&OP=17ef5c02/7CWQ3F7EjZfmjjQ24373NNQ2B7NQ277(Q2B7jKh0hj07(Q2BQ24!WQ27@tQ24DQ5D
※本家サイトURLを掲載せずご迷惑をおかけしました。(3月22日)

■R-CALFがワシントンポストに”ハイリスク・カナダ牛製品”問題について広告

写真付。
http://www.agribusinessfreedom.com/email/RcalfWPostAd.jpg
http://www.cattlenetwork.com/content.asp?contentid=4256
R-CALF(米国牧場主・肉用牛生産者行動法律財団)とは、中小の生産者を中心とする団体です。昨
年「中堅食肉会社のクリークストーン、ゲートウエイ、R-CALFの3団体で、自主的なBSE全頭検査を
10月1日から開始できるよう求める書簡を連名でUSDAに提出」して、却下された経緯があります。

http://www.yamabiko2000.com/poli_bse-chousadan.html
”high-risk Canadian beef products”」と広告にあります
が、2002年には170万頭、カナダから牛を輸入していた米国は、どう考えてもカナダと一心同体
BSE対策の徹底をお願いしたいです。


■プリオン専門調査会:吉川泰弘座長へのインタビュー

東京新聞3月18日の記事。Q&A形式。まったく、頼りにならない報道をする新聞があるなかで、東
京新聞の記事には時々、鋭く、奥が深いものがあります。ところで、吉川座長曰く「聞かれ方で答
え方も変わる」のは勘弁。常に先を見越して悪用されぬよう願いたい。ぜひ全文をどうぞ。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kakushin/20050318/mng_____kakushin000.shtml


■米牛輸入再開の諮問内容から飼料管理、危険部位除去と月齢判別法を除外

政府が、米国産牛肉の輸入再開条件に関し、食品安全委員会に諮問する事項
から、最大の懸案と見られていた肉質で牛の月齢をどう正確に判定するかや、BSE(牛海綿状脳
症)感染源となる肉骨粉の混入防止策などが除外される見通しであることが18日、明らかになっ
た。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050318-00000105-yom-bus_all
BSE対策で一番大事な問題を諮問から全部はずすようで、理解不能なのですが。。(^^;「危険部
位が除去された(ことが前提の)肉の検証」とはあきれちゃいます。こんな無意味な諮問だけで済ま
すとしたら、食品の安全を守る委員会の存在意義が問われてしまいますね。
「肉骨粉の混入防止策」「危険部位の除去」については、それ
では一体、誰が科学的に調査、評価をするんでしょう。。ますます消費者の不信の火に油を注ぐよ
うなことをして、どう収拾をつけるつもりだろう。純粋に、疑問です。


■BSE原因物質、食品色素で抑制・国立精神・神経センター

本文参照。これは牛エキスや牛脂にも活用できるといいのですが。
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20050318AT3K1800A18032005.html

”銅クロロフィリンナトリウム”をgoogleで検索。
http://www.google.com/search?q=%E9%8A%85%E3%82%AF%E3%83%AD%E3%83%AD%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AA%E3%83%B3%E3%83%8A%E3%83%88%E3%83%AA%E3%82%A6%E3%83%A0&hl=ja&lr=&c2coff=1&sa=N&tab=iw


■石原農林水産事務次官記者会見概要

( 平成17年3月17日(木) 14:00~14:12 於:本省会見室 )
http://www.kanbou.maff.go.jp/kouhou/050317jimujikan.htm

国内ヤコブ病30~40代の患者7人、病理解剖されずに診断 & 食安委:米国牛の何を評価?

2005年03月18日 07時43分28秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
■国内のヤコブ病30~40代の患者は20人、11人が死亡、7人が解剖されていない。 

■変異型クロイツフェルト・ヤコブ病は、現時点では、解剖をしないと確定診断がつきません。
日本でも、解剖をしないで、弧発性のヤコブ病として診断されていることもあるかもしれないというニュースです。

「日本人初の患者は当初、変異型とは別のタイプのヤコブ病と診断されていた。死後の解剖所見で初めて変異型と確定した経緯がある。変異型は若年層に多い。一方、別のヤコブ病は国内では高齢者に多いが、30~40代の患者も20人確認されている。うち11人が死亡したものの、7人は解剖されていないことが、先月の衆院農水委員会で明らかになった。疑わしい例は変異型の確定診断に結びつけ、安全対策に生かすきめ細かな診療体制が求められる。」(抜粋)
http://www.yomiuri.co.jp/features/kgbs/200503/kg20050311_01.htm

注:診断への足がかりとなるはずの脳波が、測定時期により異なり変異型→弧発型と変化してしまったとかいうニュースも見たような? また、下記のように、診断基準の変更を検討というニュースも過去にあり。 

■変異型ヤコブ病 厚労省に不安訴える電話相次ぐ (2005年02月06日産経)
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/shakai/20050206/m20050206020.html?C=S
「男性は平成十三年十二月に発症。ヤコブ病のうち原因不明の「孤発性」に特異な脳波が、診断初期の主治医の検査で確認された。世界保健機関(WHO)が二〇〇一年に作った診断基準では、この脳波が出ないことが変異型の重要要件とされていたことから、厚労省サーベイランス委員会は昨年九月、男性を孤発性と診断していた。死亡後の脳の病理検査で、変異型だったことが判明。「孤発性に特徴的な脳波が出たのに、変異型だったというのは、世界的に珍しい」(厚労省疾病対策課)ケースと分かった。同省は、英国の専門機関に職員やサーベイランス委員を派遣し、今回の症例や指針見直しが必要かどうかを検討することにした。(抜粋)」

十代の患者さんもいるそうですが病理解剖されたのでしょうか。
http://idsc.nih.go.jp/idwr/ydata/02-3138.html
亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。はやくこの病気の治療ができることを。。

米国では、アルツハイマー診断をうけたうちの13%がCJD(クロイツフェルトヤコブ病)の誤診だったという89年の研究結果があるそうです。
「散発型CJDに見えるからといってBSEと無関係だと決める訳にはいかない、と人々は気付き始めている”と、Yale Universityの神経病理学講座、外科部門主任Laura Manuelidisはこのように云っている。彼女は1989年実施した研究で、アルツハイマー患者の13 %は実際はCJDに罹患していたことを見出している。」
http://www.med.oita-u.ac.jp/infectnet/oitav5n1.pdf
米国で初めてvCJD(変異型クロイツフェルトヤコブ病)と確定した、シンさんという女性は、米国では正しい診断が付かず、結局不安に思った家族が英国に連れて行き、英国で確定を受けたそうです。
http://www.cnn.com/2004/HEALTH/06/21/madcow.patient/

ヤコブ病詳細については
■ヤコブ病サポートネットワーク
http://www.cjd-net.jp/
■CJD発生動向に関する情報掲示板
http://www.hyper-net.ne.jp/bbs/patio/patio.cgi?id=SANK&mode=view&no=10

■食品安全委への諮問項目絞り込み、政府が審議短縮策

政府が食品安全委員会への諮問内容を絞り込む、という報道ですが、どうも怪しげな絞り方。。食品安全委員会の独立性と存在意義は保てるのでしょうか。

"具体的には「特定危険部位が除去された、生後20か月以内の米国産牛肉がBSE(牛海綿状脳症)に感染している確率」という専門的な判断を求める。審議が難航しそうな問題は「政府間交渉で確認する事項」として諮問から除外する。"(抜粋)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050318-00000201-yom-bus_all

「特定危険部位が除去された~肉」って、これが現実に「どう除去されているか」の【除去率・汚染率】と【飼料管理】が、食の安全を守るための”一番の問題”なんですが、果たして、ちゃんとそれを踏まえて、審議してもらえるんでしょうか。

こんな構図が目に浮かびますよ。
ある委員曰く:「この問題はBSEの食の安全において重要なのですが・・・」
ある委員即答して:「ああ、これは諮問以外の内容ですから。我々は諮問されたことだけ回答すればいいんです。」 「特定危険部位は除去されているものとして考えてください」

だいたい、「政府間交渉で確認する事項」っていったいなんでしょう。また、10月の日米交渉みたいにいい加減に、食の安全に関係ないところで、勝手に20ヵ月以下の牛でOKかも、肉質判断OKかも、なんて調子で、ナアナアにする気ですかね?「政府間交渉=日米交渉」前例が前例なので、消費者としてはぜんぜん信用できないんですが。。

食品安全委員会は【食の安全を守る機関】ではなく、都合のいい【表面的な確率だけの計算機関】にされそうですね。隠蔽やごまかしという食のリスクや、「現実のリスク」に厳しく対処できるリスク管理機関=危機管理機関として機能しないなら、税金の無駄遣いになってしまいます。 

しかし、こんな諮問の仕方ってありますかね??? 本末転倒。このままでいくと、「諮問以外のことは審議しなくていい」、失政、悪政の提灯持ち機関、政治の道具になりかねませんよね。
食品安全委員会は「独立している」んですから、「食の安全を守るために」諮問なんか受けなくたって米国牛の独自評価、提言だってできるはずですよ。プリオン専門調査会の意地を見せていただきたいです。

■最新BSE情報はこちらをWatch!
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi
アメリカの圧力議員(^^;を支えるスポンサー企業など、日本のメディアに報道されないことがWatchされてます。

アメリカ牛は本当に安全か? その2 鶏糞に糖蜜をかけた飼料とは?

2005年03月15日 20時06分00秒 | アメリカ牛は安全か?
早期再開の期限を区切れなどと、ますます政治的圧力が高まってきているようですが、本日の毎日新聞に重要な情報がありました。

■BSE:「飼料検査は不十分」米会計検査院が指摘
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20050315k0000e010088000c.html
(抜粋)「米国は97年に牛に肉骨粉の混ざった飼料を与えることを禁じたが、報告書によると、FDAは飼料工場など約1万4800施設を検査したものの、いったん検査を受けた施設の2割(約2800施設)は少なくとも5年間、再検査を受けていなかった。GAOは「このうち数百の施設は、潜在的にBSE感染の高いリスクがある」と指摘している。 さらに、ある飼料工場では、製造工程のミスで約1年にわたり肉骨粉が飼料に混入し、流通していた。工場はFDAの指摘を受け、自主回収したが、FDAは米農務省に事実関係を報告していなかった。 GAOは02年の報告書で、FDAに体制の改善を促しており、今回の報告書は「改善はしたが、実効性に限界のある状態が続き、米国の牛をBSE拡大のリスクにさらしている」と指摘した。」
★その他GAOが指摘した問題点は下記掲示板発言[754]も参照。
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi

■鶏糞に糖蜜をかけた飼料とは?国会議事録から
平成17年02月24日 衆議院 農林水産委員会 2号の議事録に非常に興味深い討論がありました。
http://kokkai.ndl.go.jp/
★(抜粋)「そのショートプレートというのは、通称吉野家カットといって、牛丼になる部分です、これは。そこに何と書かれておったかというと、糖みつ飼育の若姫牛と書かれておった。糖みつ飼育の若姫牛。 糖みつ飼育というのは、大臣わからないかもしれない。これは、鶏ふんを牛に食べさせる。アメリカで行われているんです。そのときに、鶏ふんを牛がなかなか食べないから、もう臭いし、おいしくないし。どうして食べさせるかというと、糖みつをかけて食べさせているんです。これはアメリカで行われています。」
当日のBSEに関する議事録の全文が抜粋されている掲示板投稿↓
http://www.asyura2.com/0403/gm10/msg/559.html

下記は昨年2月9日のニュースからのようですが、鶏に牛の肉骨粉を与えることは今は「法的には」禁止されたのでしょうか。

★(抜粋)「米国は、1990年代に雌牛の体の部分を牛の飼料に使うことを禁止したけれども、まだ、雌牛から出た残骸処理物を豚と鶏に与えるのを許している。そして、今度は、豚と鶏の残骸処理物が牛に与えられている。批判者達は、この堂々巡りが、理論でいっても、狂牛病をグルットめぐって牛へもたらす事になる、と言っている。」
http://www.bm-sola.com/bmw/ecowatch/20040209kyougyuubyoutobeikoku.html


■米国上院議会のCantwell議員が指摘する飼料管理の穴
http://cantwell.senate.gov/news/releases/2004_04_19_madcow.html
BSEの蔓延を防ぐために一番重要な飼料管理問題、その穴を指摘する議員が独り、孤軍奮闘されているようです。他の議員は何をしているんだろ。。。

■サルは50mgで感染(危険部位除去だけで対応できるのか?)
先日、サルが5gで感染したという論文が話題になりましたが、実験だと50ミリグラムでも感染したというデータがあるそうです。牛は1ミリグラムで感染しますが、こうなってくると、果たして種の壁がどれほどあるのか、疑問に感じてきます。
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20050219ddm016100041000c.html
「過去の動物実験では、猿に異常プリオンを経口投与したところ50ミリグラムで感染したデータがある。」
※上記、50mgの方は、経口ではなく脳内接種だったとのことで、経口の最小単位実験は現在5mgで、現在進行中とのこと。詳細は下記をごらんください。
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/232173555f4f3768bc4a077b307e042e


http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=15733719
http://www.vegsource.com/talk/madcow/messages/93984.html


■牛肉輸入再開 安全重視が8割
http://www3.nhk.or.jp/news/2005/03/15/d20050315000016.html
NHKは、3月11日からの3日間、全国の20歳以上の男女を対象にコンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかけるRDDという方法で、世論調査を行い、57.5%にあたる、1202人から回答を得ました。それによりますと、アメリカ産牛肉の輸入再開問題をめぐって、日米両国政府が、生後20か月以下の牛に限って、BSE検査をせずに輸入を再開する方針を示していることについて、賛否を尋ねたところ、▽「賛成」が16%、▽「反対」が75%でした。そして、ブッシュ大統領が、小泉総理大臣に対し、アメリカ産牛肉の速やかな輸入再開に向けた指導力を発揮するよう強く促したことに関連して、政府の対応を聞いたところ、▽「安全性を重視するため専門家の議論がまとまるのを待つべきだ」が84%、▽「アメリカに対して、できるだけ早く輸入再開の時期を示すべきだ」が9%となっています。(以下略)

関連
アメリカの食肉処理の現場で内部告発が続いている
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/89c21679c9a1a74908daa94270800649
BSE最新と過去のニュース & アメリカ牛は本当に安全か?(EUによる米国評価)
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/18d64aa98bf84460a8424a70764212fb


検証:普通の生活で、vCJD=人型BSE(狂牛病)が感染しないとは本当か?その1 歯科編

2005年03月12日 11時45分01秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
先日、OIEという、世界の動物感染症対策を推進する機関の先生がフランスから来日、食安委主催でリスクコミュニケーションが開かれましたので、行ってみました。そこで驚いたのは、OIEの「BSE問題は公衆衛生的にリスクが低いと思われる」という見解と、世論をリード、問題提起すべき立場の新聞記者さん(公衆衛生ご担当?)の「○○菌よりBSE問題は公衆衛生リスクが低い云々」という認識です。

BSEから始まって人のvCJDへと拡がるプリオン病問題において、みなさん、(日本の?)感染対策すべき現場が、実際どんな状況にあり、どんな問題を抱えているか、気付かれてない?のでしょうか。ということで、普通の生活で感染源になりうると思われる個々の出来事を検証してみたいと思います。(普通の生活で、vCJD=人型BSE(狂牛病)が感染しないとは本当か?の中の1つめの検証)

これは、vCJD(変異型クロイツフェルトヤコブ病)だろうが何病であろうが、「院内感染する病気」に対しての医療機関のあり方自体の問題で、公衆衛生にすでに問題があるようですので、それを紹介させていただきます。医療の言葉に「スタンダードプリコーション」(標準予防策)がありますが、その感染対策の基本がどうも、現場では守られていないところがあるらしい、ということです。

まずは、「歯科」の検証から。。

■歯医者にいく

日経MedWaveの記事から
「HIV感染者の歯科診療でユニバーサルプレコーションが浸透 (2004.12.16)」
一見、よさげなタイトルに思えますが、その数字を裏返すと、こういうことになりそうです。

「20%未満の施設が患者毎に手袋を交換していない」
=「回答した全施設で診療時に手袋が使用され、80%以上の施設で常時使用し患者ごとに交換していた」
「歯を削る際に使うタービンハンドピース。「患者ごとに交換」が14施設(35%)だったのに対し、「観血的処置時交換」は20施設(50%)で、交換頻度が十分とは言えない状態だった。」
「また、半数の施設で歯科医師数より衛生士の数が少なく、歯科治療時の介助における適切な人員という面では不安な面も浮き彫りになった。」

ターンハンドピースとは何でしょう?(某掲示板の( ´`ω´)つさんの投稿から)
【エア・タービンハンドピースのお写真】 
その1 その2 その3

【平成十四年十月二十二日提出質問第二号・歯科用ハンドピースによる院内感染防止策に関する質問主意書】
( ´`ω´)つhttp://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a155002.htm
↑これら対策も、プリオンに対応してるのかな?

感染対策において、人のお口(粘膜)を診るのに、手洗いというのは基本中の基本ですよね? その他いろいろ歯科には感染管理の必要な器具や用具や、手技があるでしょうが、基本ができてないということは押してしるべし、だと思います。また、「医療従事者を守る」という観点からは手袋やガウンも大事だけど、本当は「目の粘膜を守る」用具も必要なんですよね。

大きな病院にはICT・ICD・ICN(Infection Control Team またはDoctor またはNurse)の感染対策専門の方が存在して院内感染問題を見張っていたり、院内感染対策のための学会や、日々の最新情報交換のメーリングリストが多種存在していますが、特化した、歯科分野はどうなっているのか?個人歯科さんはどこから感染対策最新情報を入手し、情報を共有しているのか?そこが私の知りたいところです。どなたかご存じでしたらお教えください。

なお、プリオン病の歯科対策のガイドラインや医療機関の一般の対策ガイドラインは国立精神・神経センターの「各種ガイドライン」にあります。しかしプリオン病以前に、スタンダードプリコーション」は実践されているのか?日経MedWaveの記事を読むに、まずは感染対策自体のボトムアップが至急望まれます。「うちの医院の感染対策はこうしてる」という具体的情報を公開してもらわないと、安心して歯医者さん、いけませんよね。よろしくお願いします。

なお、歯科については他にも調べたことがあって、情報を順次追加していきたいと思いますので時々このサイトを覗いてみてください。

【参考】
昨年出た変異型ヤコブ病の感染、伝播に関するBMJの論文の紹介が下記にされています。
http://www.microbes.jp/aimai/kurashi/fl354.htm
これは大変期待の持てる記事。
英国研究者、CJD伝達リスクを大きく減らす手術具洗浄剤を開発
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05022502htm.htm


5月24日余談
この、美容目的で美容外科、クリニックに濫用されているヒトのプラセンタ(胎盤)注射、規制はまだなのだろうか。長期常用者は多く、しかし使用者の献血規制がないのですが。。

プラセンタ注射の現実(2chスレ)
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/seikei/1114833596/

6月15日追加 農業情報研究所さんのサイトから公衆衛生問題

オランダ、80年以後に輸血を受けた者の献血禁止へ、vCJD拡散予防措置 04.12.13
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04121302.htm
フランスで9例目のvCJD確認 最近2例の患者は繰り返し献血 04.11.25
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04112501.htm
英国、vCJDリスクのある血液製品を11カ国に輸出 04.9.30
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04093001.htm
輸血によるvCJD感染をめぐり6,000人に警告ー英国保健省 04.9.22
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04092201.htm
発症例皆無の遺伝子型患者にvCJD潜伏輸血感染発見、高まる人→人感染のリスク 04.8.7
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04080701.htm
輸血によるvCJD感染第二例、遺伝子型は異型型 高まる多数の感染者潜在の恐れ 04.7.24
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04072401.htm

6月23日追加
イギリス:美容整形に狂牛病感染のリスク?(暗いニュース リンク)
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2005/02/post.html

6月27日追加
米国牛輸入に関する調査会傍聴と歯科・内視鏡の感染対策
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/7258e2b1bb9c44d331a0a62b2616a83f

背割り前に52.5%しかSRMを除去できていないところは改善されたのか?農場汚染リスクは?

2005年03月10日 09時55分50秒 | リスコミで判明した問題&土壌汚染
※以下について、食安委、農水省、厚労省に質問のメールを送りました。

■危険部位除去、まだまだ駄目ではないですか。

ほんの3ヶ月半前、昨年11月29日、和歌山県で開催されたBSEリスクコミュニケーションの議事録から。これらは改善されたんでしょうか。
http://www.fsc.go.jp/koukan/zenkoku/wakayama/161129_wakayama_gijiroku.pdf

>○斉藤 SRMを除去するというのが大事だとは思いますけれども、厚生労働省が全国で7カ所の食肉衛生研究所において、背割り前のを調べた結果によると、100%除去されているというのは1件しかないんですよね。ひどいところ52.5%しか除去されていないということも報告されているようなので、あるいは72.0%とか。このプリオンというのは非常に少量で発症するし、発病すると100%死ぬし、治療方法もなければ治療薬もないというので、「SRMを除去すると安全だ、安全だ」という話が先に出ると、本当は安全なのかなということをかえって不安に思いました。以上です。

○広瀬課長補佐 今のお話がまさに物語っているように、本当にSRMが100%全部取れれば、実際検査なんかしなくても全部出荷できるんですけれども、SRM除去も完璧ではないということがありますので、現在は検査ということがあるわけです。それについては、先ほど申しましたけれども、背割り前の脊髄除去は確かに率の低いところもあるかもしれませんが、頭数としては余り多くなくて、と畜している牛の数で見ると9割は脊髄除去がされているという状況で、これをさらに進めるということで指導をしていくことにしております。

>○斉藤 済みません。9割とおっしゃったけども、報告によると平均が75%とか、80.6%とかで、90%とは書いていないですよ。それから、もう1つは、水とかとおっしゃったけれども、水は地下とか、流れて行ったところで汚染されていくのではないかという不安があります。この汚染したものは800℃の熱では確かに死滅するけれども、あとは死滅する方法というのはないんですから、水、水とおっしゃると、今度は水の汚染の方が心配になります。

(数字のソース:中間とりまとめ案)
http://www.fsc.go.jp/sonota/chukan_torimatome_bse160913.pdf


■ニクコップン飼料からの土壌汚染、どうなってる?


昨年11月30日の奈良のリスコミから。土壌汚染問題についての疑問。
http://www.fsc.go.jp/koukan/zenkoku/nara/161130_nara_gijiroku.pdf

○寺田委員長 (略)ただ、農林水産省からもいわれまして、これは単なる言いわけというわけではなく、イギリスでも、ここ1年間、5~6人のフロントラインでやっておられる科学者なり、行政的な科学者を呼んで、いろんな話を聞いているんですけど、やっぱりわからない。完全にストップしているはずなのに、今でもチョコチョコBSEが出てくるんです。(略)この経口の実験なんですけれども、あそこで牛に食べさせたというのは、牛から牛へは10 ミリグラムでも感染するんです。(←注:昨年4月の時点で1mgでも感染するという報告が食安委で出て、中間とりまとめ案にも1mgと記載があります。) ごくわずかの量、10 ミリグラムというのは本当にちょっとです。しかし、そういう状態があるものだから、なかなかちょっとした量のものがあってもできないので、必要以上に余計なお金やいろんな労力を使っているように見えるけれども、逆の言い方をすれば、それぐらいやらないとなかなか抑え込められないんじゃないかということだと思うんです。そういう面では難物であるということです。そういいながらも、イギリスでもだんだん減りつつあって、今、随分減ってきています。(←注:英国は、実は、30ヶ月以上の牛は症状がない限り無検査処分なので、本当にどれだけ減っているかはわかりませんよね~)日本の場合は、これは多分の話ですけれど、抑え込めるんじゃないかなと楽観的には思っています。(略)

○姫田情報官 まだ発生してから長くないものですから、今までの研究では、例えば土の中に埋めて5年間置いておいたものが、やっぱりまだ不活性化していなかったという研究事例がございます。ですから、今、不活性化するには2つの方法がありまして、先ほど寺田委員長がいわれた3気圧に加圧した状態で133℃にして、これは蒸気圧で加熱して、30 分間置くことによってプリオンは不活化する、そういう事実がございます。もうちょっと低くても大丈夫なんですけど、そういう基準にしております。

○清水 BSEが発生する以前、農業現場とか、そういうところ、うちでも多分家庭用の飼料で使っていたのではないかと思いまして、だとしたら、土にある以上ずっとあるんだったら怖いなと思っただけで、それでお聞きしただけです。

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感想
寺田委員長は楽観的にお考えのようですが、9月16日の東京のリスコミ議事録によると、十勝ではBSEを発生させないために、組織的に生きた牛を多数レンダリングに放り込んでいたという告発意見があります。今の予測計算は甘すぎるのではないでしょうか?
http://www.fsc.go.jp/koukan/risk160916/risk-koukan160916.html

「狂牛病は終わらない」という本によると、当時の酪農雑誌は、「1日に350gの肉骨粉と100gの血粉を牛に食べさせる」ことを推奨していたとあります。死亡牛検査が始まるまで、今よりリスクの高い数十万の牛が検査されずに処分されました。素埋め事件も多数ありました。また、国の飼育指導書の94年度版も肉骨粉バイパス飼料を推奨していたそうです。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4845108240/250-4196899-4281827


ということは、それら飼料による糞の土壌汚染からのリスクについて、食品安全委員会は曝露リスクとしてきちんと記載すべきですよね。

ところでですが、
普通の生活で、vCJD=人型BSE(狂牛病)が感染しないとは本当か?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/214e5dafb4cbcfa79757a53197494199
考えてみたんですが、女性のほうが美容系の胎盤などで感染源は多いのではないかと思ってみたものの、理容室の剃刀の消毒ってどうなんでしょうね。C型肝炎が問題になったときに国から通知が出たのは記憶していますが。。歯科は、院内感染対策強化の通知だして欲しいです。エアータービンを5割が患者ごとに替えないなんて冗談!ですよね。

国内初vCJD患者、「国内感染の疑い排除できず」と厚労相&感染した場合の保障は?

2005年03月09日 07時38分37秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
vCJDの国内初患者さんですが、「国内感染の疑い排除できず」と、厚労相が発言されたそうです。

◆厚労相「変異型ヤコブ病患者、国内感染の疑い排除できず」
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050308STXKC065108032005.html
感染管理が重要になってきますね。しかし、英国で感染したとしても、24日の滞在、3日の滞在で変異型ヤコブ病に感染するのならば、日本は海外旅行大好き国家ですし、「国内には少なからずの患者さんがいる」と考えて、公衆衛生、院内感染対策を強化する必要が出てくるように思えます。

◆普通の生活で、vCJDが感染しないとは本当か?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/214e5dafb4cbcfa79757a53197494199

普通の生活でのリスクについて、疑問に思う点を挙げてみました。歯医者に行くことなど、ごく普通の生活だと思いますが。なお、これら、公衆衛生、院内感染対策はプリオン病以前の問題で、通常の感染対策もキッチリしてほしいと思うことがたくさんです。詳細は明日?明後日?記載。

◆変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に係る感染経路について(厚労省)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/03/h0307-4.html 

◆変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の感染ルートの調査結果を踏まえた献血に係る対応等について(厚労省)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/03/h0307-5.html

◆日本人vCJD患者、英国で感染が「有力」の結論 何故「不明」と言わないのか
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05030801.htm
 90年~04年に世界各国から輸入された、くず肉加工品の量が掲載されてます。
 輸入食品などは食安委の「中間とりまとめ案」には反映されてません。

◆イギリスが、vCJDの特効薬とされる薬 Pentosan Polysulphate (PPS)を
 認可したというニュースがあるそうです。(発言667)
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi

◆[解説]救済第1号 輸血感染の追跡、現状は不十分
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news_i/20050225so13.htm
※輸血などが原因で感染した場合の救済の話です。※
医療現場は依然関心が薄く、このままでは救済制度が形骸(けいがい)化しかねない。救済が認められるには、生物由来製品に混入した病原体による感染であることの証明が必要となる。それには、同製品の使用前、使用後の患者の血液・組織が保存されていなければならない。 ところが、厚労省研究班による全国の医療機関調査では、輸血後の感染・副作用 検査を患者全員に実施している病院は12%どまり(抜粋)

感染しても、感染源が判明しなければ救済されないんですね。

実際のところ、美容外科やクリニックのヒトプラセンタ(胎盤)などヒト由来製品の濫用や違反製造など、美容系には危険がいっぱいで、ついにイギリスは規制を始めるようです、
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/cat246361/index.html
http://www.rense.com/general62/coy.htm
http://www.placenta-world.com/
その他、医師免許、知識を持たない人による眉のアートメイク(入れ墨)やらピアスなどの肝炎感染問題など、ネットで調べると、もはや美容系は無法地帯といってもいい感じです。(プラセンタ問題はまったく酷い状況で、「ブライダルエステ」と称して、新婦さんにヒトプラセンタを注射するクリニックなどもありました。)感染した場合の保障はどうなるんでしょうね。

プラセンタ注射の現実(2chスレ)
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/seikei/1114833596/

ちなみに、違法なピアススタジオでも「滅菌消毒の専門性」をうたっているところがありますが、感染管理は生易しいものじゃないと思いますよ。資格を持つ医療従事者でさえ四苦八苦してるんですから。

◆薬害ヤコブ病訴訟、新たな訴えも
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005022800169&genre=D1&area=S00
薬害ヤコブ弁護団は「今回の患者は手術から20年近くたって発症した。今後も被害者が出る可能性がある」と指摘(抜粋)。移植で20年という例もあるそうです。

◆英国の新仮説、vCJD既発症者の感染源は70年代のベビーフード vCJD禍は端緒にすぎない
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05030701.htm
農業情報研究所さんの邦訳解説。これが本当だったら、とんでもないことになるんですが。すべての計算や予測がひっくりかえります。その後の情報が気になります。

ところでですが、80年~96年当時、英国、ヨーロッパから(第三国経由も含め)MRMなど危険部位を含んだ「加工食品」がどれだけ日本に入ってきたか、調査はされているんでしょうか。私はそれらの資料はまだ見ておらず、食品安全委員会の中間とりまとめ案でも全然触れられてないんですが。。。

(加工食品のことは5ヶ月近くWebにアップされてなかった9月16日の意見交換会で、「北海道で生きたままレンダリング事件」、などとともに指摘されています。アップが遅いだけに!注目!の議事録とアンケート結果と思います)
http://www.fsc.go.jp/koukan/risk160916/risk-koukan160916.html


日本初のvCJD患者さんの滞在履歴発表&英仏1日以上滞在者の献血禁止

2005年03月07日 22時55分36秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
日本初のvCJD患者さんの滞在履歴詳細が、2月4日発表から1ヶ月ぶりに明らかになりました。
2月22日時点では国会で「入管記録などの調査もしていない」と糾弾されてましたが、
http://www.asyura2.com/0403/gm10/msg/550.html
昨年からずっとvCJDを疑われていた筈なのに、この遅さ。まぁ、すばらしい危機管理ぶりに思えるのですが。。(というか、わざと発表を遅らせているとしか思えない遅さ)

◆家族からの聴取結果やパスポートなどの資料を分析(朝日)
◆前回発表で「89年に1カ月」としていたイギリス滞在歴は、パスポートなどから「90年に24日間」だとわかった(朝日)
 ↑他の報道は「90年前半に24日間」としてます
◆委員会によると、男性は英国に89年ではなく90年前半に24日間程度、滞在していたことも判明した。男性に手術や輸血歴はなく、感染経路はBSE牛を食べた結果とほぼ断定した。英国はBSE対策として、89年11月に脳やせき髄などを「特定危険部位」として食用目的の販売を禁止。だが頭部の肉の食用禁止は96年3月で、せき柱は95年12月だった(毎日)
◆専門委によると、調査は、家族からの聞き取りなどをもとに実施。男性は英国渡航後、これまでに9人の感染者を出しているフランスに3日間滞在していたことも分かった。(読売)
◆滞在中、肉汁を使った「グレービーソース」やハンバーガーなど、変異型CJDの発症原因と指摘されている食品を食べたことも家族の聞き取りで分かった。(共同)

ソース一覧
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050307-00000216-kyodo-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050307-00000113-yom-soci
http://www.asahi.com/special/bse/TKY200503070568.html
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20050308k0000m040110000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050307i113.htm
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050307-00000524-jij-soci
http://health.nikkei.co.jp/bse/child.cfm?c=0&i=2005030707858bs

「フランス3日間滞在」もあがってますね。 なんか胡散くさい、といったら失礼かしら。
日本の中間とりまとめ計算には、輸入肉エキスや加工品、健康食品、美容品などのリスクも入っていなかったですが、どの位ヨーロッパ、および第三国経由で輸入されていたんでしょうか。

また、病気の性質上、献血履歴や歯科の治療歴、内視鏡の検診履歴なども調査項目に入れるべきで、献血履歴などは調べていると思うのですが、報道では触れていません。どうなのでしょうか。

3月8日0:20 追伸 厚労省の発表がWebにUPされてました。
・変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に係る感染経路について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/03/h0307-4.html


さて、詳細が一部明らかにされたことにより、献血規制が変更になりました。
===============
◆英仏1日滞在で献血禁止 厚労省、80-96年対象に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050307-00000238-kyodo-soci
http://health.nikkei.co.jp/bse/child.cfm?c=0
だそうですがね、美容目的などで注射を行ったり、体内への埋め込みで薬事法違反で告発されたヒトプラセンタ(胎盤)製剤などは、献血のような規制は全然なかったですよね。胎盤のほうは、これからようやくBSE発生国滞在歴のドナー確認をするようですが。それでも、リピーターの多いプラセンタ使用者の献血禁止を行わないのだから、大変な問題だと思うのですが。

ヒトのプラセンタ(胎盤)と美容外科の濫用問題について詳細を知りたい方はこちらの掲示板をどうぞ。ヒト由来製品(特定生物由来製品)の濫用ぶりと、使用者への献血規制がないことなど、そら恐ろしくなります。
プラセンタ注射の現実(2chスレ)
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/seikei/1114833596/

さて、話は変わりますが、食品安全委員会への圧力がますます直接的になってきました。
===============
◆米産牛肉禁輸で懸念や批判/政府、財界から相次いだそうで。。

タイヤの件でビビっちゃったですかね。うーん。早期解禁に前向きに取り組んでくださるというならば、BSE対策改善をぜひ米国に要求していただきたいのですが。
http://www.sakigake.jp/servlet/SKNEWS.NewsPack.npnews?newsid=2005030701003286&genre=economics
「(抜粋)日本経団連の奥田碩会長は会見で「こんなに(禁輸を)長く延ばして、その結果、国際摩擦になるのは非常にまずい」と懸念を表明。さらに「(食品安全)委員会がもっと(審議を)頻繁に開いて、日本が放置しているのではなく積極的にやっているという姿勢を示すべきだ」と指摘した上で、経団連としても早期解禁に前向きに取り組む姿勢を強調した。」

奥田会長は最後の一杯の牛丼のときもなにやらコメントされてましたが。
http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/000251.html


普通の生活で、vCJD=人型BSE(狂牛病)が感染しないとは本当か?

2005年03月06日 00時18分29秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
厚生労働省は、牛の狂牛病(BSE)から移る変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)は普通の生活では感染しない、というけれど、本当?

私達の日常には、こんな出来事があります。

日常的&突発的な出来事

歯医者に行く
・内視鏡検査を受ける
・アートメイクが気になる(眉など)
・ピアスはどこであけられる?
・若気の至りでタトゥー(刺青)してみました。
・美容のために、ヒトプラセンタ(胎盤)入り注射を打つ(女性誌お勧め!)
・ニンニク注射の中にはヒトプラセンタ入りもあることを知らなかった
・コンタクトレンズを買うときの度数合わせレンズは誰がどう消毒しているの?
・ネット通販で海外の健康食品や薬、美容品を買ってみました。
・事故に遭い、手術を受けることになった
・病気で輸血や血液製剤を使うことになった。

以下3月7日追加
・ワクチン注射を受けようと思うんだけどワクチンにヒト由来のアルブミンとか入ってない?
・美容整形でフェイスリフト(しわとり)とか受けたけどフィブリン糊(血液由来)もしかして使ってなかった?
・医者から「更年期障害」「精力増強」などといってプラセンタの入った製剤を注射されたが、「副作用ない」としか言われず、とくに説明を受けなかった
・ボトックスとかヒトコラーゲンを美容目的で使いたい
・ピアス穴を店やピアススタジオで開けたけど、消毒とかどうなってるのかわからない。医師免許も持っていないようだ。

3月8日追加
・理容院のかみそりの消毒ってどうなってる?
・鍼灸院の針は使い捨てだよね?
etc...

変異型ヤコブ病(異常プリオン蛋白質)対策の消毒や滅菌は確かに大変なのですが、変異型ヤコブ病がどうのこうの以前に、公衆衛生対策や、院内感染対策に、すでに問題がありそうな雰囲気です。

それぞれ個々の問題の検証は、月曜以降にすることにします。
今日は前フリまで。。

5月24日追加
プラセンタ注射の現実(2chスレ)
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/seikei/1114833596/

タトゥーについては、器具の汚染だけではなく、「染料」自体の汚染によるC型肝炎などの感染も報告されているそうです。

BSE最新と過去のニュース & アメリカ牛は本当に安全か?(EUによる米国評価)

2005年03月05日 10時41分42秒 | アメリカ牛は安全か?
いくつか最新&過去の[BSE]ニュースをピックアップしてきました。


*◆生きたままでBSE判定 血液採取、感染を早期発見
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050305-00000020-kyodo-soci
 生きている牛の血液を採取し、牛海綿状脳症(BSE)の感染を短時間で調べる装置の開発を、北海道大電子科学研究所の田村守教授(生体分光学)らのグループが進めている。夏ごろまでの完成を目指しており、感染牛の早期発見や、これまで難しいとされてきた若い牛の感染確認に役立つことが期待される。(略)

*◆東大・伊藤ハムなど、25分でBSE診断のチップ開発
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050304AT2G0401204032005.html
 東京大学は4日、東北大学や伊藤ハムと共同で、BSE(牛海綿状脳症)の疑いがある牛を短時間で安価に調べる診断チップを開発したと発表した。検査時間は25分で従来の6分の1に短縮。検査コストも10分の1程度に削減できる。東大などが設立したマイクロ化学技研(川崎市、渡慶次学社長)が、1年以内の実用化を目指す。 (略)
http://www.asahi.com/science/update/0305/001.html
(抜粋)研究チームの北森武彦東京大教授によると、抽出も含めた1回の検査時間は、現行の約3時間から25分に、必要な組織の量はスプーン1杯程度から耳かき1杯程度に減る。一方、異常プリオンの検出感度は10倍ほど高くなるという。技術的には、1枚のチップで最大32頭分を同時に検査できる。ポンプや読み取り装置を含めたシステムを貸し出し、チップを1枚数千円で販売する考え。

*◆英国研究者、CJD伝達リスクを大きく減らす手術具洗浄剤を開発
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05022502htm.htm
BBC Newsによると、ユニバーシティー・カレッジ・ロンドンの研究者が手術でクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)が伝達する可能性を減らす洗浄剤を開発した(Breakthrough in cutting CJD risk,BBC,2.25;
http://news.bbc.co.uk/2/low/uk_news/4296467.stm)。年末には利用できるようになるという。(略)手術具を溶液に1時間浸けるだけでよい。年末までには、病院で使える溶解性のる安価なタブレットを作るという。

洗浄剤はぜひ歯科や内視鏡の世界でも活用してほしいですが、できればコンタクトの洗浄にも応用できるといいです。コンタクトレンズ屋さんの購入時のフィッティングレンズ(度数を合わせるための調整用レンズ)は使いまわしがあるようで、眼、角膜は危険部位なので、洗浄の方法など気になっています。

*◆「重要なBSE検査怠る」と米農務省を批判=米消費者団体
http://www.jc-press.com/kaigai/200502/022501.htm

*◆危険部位 混ざる恐れ 米の検査官労組が告発
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-02-18/01_01.html
「ペインター議長の告発文書から」 というタイトルで翻訳文が記載されています。

*◆ローカル556(米国最大手食肉加工企業労働組合)から農水省への申し入れ
http://www.labornetjp.org/labornet/worldnews/namerica/usnews/20040720local556doc
この陳情書は、昨年7月中旬のもので、SRM除去がまともになされていないという告発内容ですが、その後どうなりましたでしょ?

★★★★★★★★★★★★★★★★★★

EUの米国に対するBSEの評価
*◆2月10日 食品安全委員会 本会議の資料に、EUの地理的BSE評価の翻訳がありましたのでご紹介。。
http://www.fsc.go.jp/iinkai/i-dai81/dai81kai-siryou4.pdf
http://www.fsc.go.jp/iinkai/i-dai81/index.html

★BSEの感染性の増幅を防止できる要因
 ・サーベイランス
 ・SRMの除去
 ・化製処理(レンダリング)
 ・フィードバン(飼料規制)

=========
【フィードバン→Not OKの場合】 
 「意図的な給与が行われている場合が可能性があるか、牛飼料が交差汚染を受けている可能性が高い」
【化製処理→Not OKの場合】
 「高リスク材料も低リスク材料も化製処理時に133℃・3気圧・20分の加圧処理されていない」
【SRMの除去→Not OKの場合】
 「SRM又は死亡牛が化製処理され、飼料原料として使われている」
=========
★BSE安定性の水準→ 3つともNot OKの場合 

【安定性】 システムはBSEの感染性を増大させる
【水準】   極度に不安定
【BSEの感染性に対する効果】 非常に急速

欧州食品安全局(EUの機関)の米国対象の評価(翻訳)
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/document/gbrus04.htmによると、米国は3つともNot OKです。改善をお願いしたいです。

==========
なお、給食とベビーフードにかかわる、公衆衛生上重要なニュースですが、英語のままで、翻訳がなく、日本では配信されていません。日本の給食は小麦などでも質の悪いものが使用されている(予算上あまり良質なものが使えない?)などという話を以前耳にし、気になるニュースなので、UPします。

*◆BSE 'may have entered baby food in 70s'
http://society.guardian.co.uk/health/story/0,7890,1430268,00.html

*◆CJD deaths linked to school meat
http://icwales.icnetwork.co.uk/0100news/0200wales/tm_objectid=15251493&method=full&siteid=50082&headline=cjd-deaths-linked-to-school-meat-name_page.html


3月7日追伸。京都女子大学現代社会学部 平川研究室Blog でもこの問題を取り上げてくださってますね。ありがたいです。
http://www.cs.kyoto-wu.ac.jp/~hirakawa/diary/archives/200503/050006.php

鳥インフルエンザが新型に変化したら私達の生活はどうなる?

2005年03月04日 10時23分55秒 | 鳥インフルエンザ
鳥インフルエンザとは何か?それらは感染症情報センターQ&A日生協のQ&A、更にお手元で本で勉強されたい方には月刊日経サイエンス 2005年3月号のウイルス特集号などもあるが、記憶がおぼろげな方は、昨年京都で発生し、大手養鶏場を壊滅させたバイオハザード事件(京都新聞特集)を思い出してほしい。

あの時、日本で強毒性ウイルスの処理に当たったのは、生物化学兵器やウイルスの専門対策部隊ではなく、「一般の府・市の職員の即席科学防護隊」であり、結果的に鶏、数十万羽の巨大な墓地が作られたことは記憶に新しい。

昨年の、鳥インフルエンザ強毒タイプ H5N1 は、社会経済的に我々に大きなダメージを与えた。しかし事態は終わっていない。ウイルスは根絶されずにアジアで大規模な活動を続けている。そして今、世界中のウイルス学者がさらに恐れていることがある。それは、鳥インフルエンザH5N1が、人→人に容易に感染しうるタイプに突然変異することである。

これが何を意味するのか?学術的にも、一般的にもわかりやすく伝えている茨城衛生研究所の-新型インフルエンザ出現の可能性-や、WHO2004年12月8日発表の警告などをお読みいただきたいが、簡単に述べると、ウイルスH5N1が、毎年日本で流行し、当たり前に感染する既存のインフルエンザのように、通勤や、職場や、学校などの日常生活の場で、気軽に、人から人へ感染する新型インフルエンザへと突然変異することである。

そして最大の問題は、人類が免疫を持たぬその新型インフルエンザの致死性が、非常に高いということなのである。

前述のWHOの発表によると、新型インフルエンザは全人口の20~50%に影響があり、200万人~5000万人が死亡するとの予測がされている。(5億人が死亡すると述べる学者もいる) 死亡者が子供、老人のような弱者なのか、働き盛りの世代なのか、WHOは不明としている。もし、日本で発生したら、朝起きて会社に行く、といったような日常生活、経済活動が機能しない非常事態となる。

日本名物の満員電車通勤の車内で、感染者がマスク無しにくしゃみをした場合、どんなことが起こるかを想像いただきたい。問題は、今回の新型インフルエンザが、感染者の何%、ではなく、何割かを死亡させる可能性を秘めているということでなのである。

最悪は、その致死性の高さから、ひとたび発生した場合、その地域全体の隔離、防護策なしでの外出禁止といった古典的対策でしか対処できないアウトブレイクが予測されるが、患者が大量に発生した場合、医療や生活必需品の確保はどうなるのであろう?

その突然変異が起こった場合、もはや我々がその感染を食い止めることはできない。通常のインフルエンザのようにワクチンもまだ開発されておらず、現行では効くといわれている治療薬、タミフルも発病後2日間までの投薬が勝負、しかもタミフルには耐性ウイルス発生が危惧されている。我々市民が命を守るためにできることは、ひたすら日常の衛生に努め、正しい手洗いをし、マスクと目の粘膜を保護、人混みを避け、栄養をつけ、体調管理に努めるといった、古典的対処法しかない。(おろそかにされがちな一番の基本なのではあるが) なお、食べて感染をすることはないとされているが、一般的にWHOは、内部温度が70℃になるよう食品の加熱と交差汚染の防止を推奨している。

・ウイルスは環境中で長期生存・無症状の動物が排出
H5N1は、鶏に対して高い致死性を持つため(茨城衛研2004.02.08時点の資料)発生がわかりやすかった。しかし、先日、兆候、症状のないアヒルにも確認された。このことは、SARSの時に話題になった「サイレント・スプレッダー(無症状で病原体排出)状態の動物」が長期に渡りウイルスを排出する、という公衆衛生上の問題を示唆する。また、このウイルスは猫やトラなどの動物にも感染している。

また、ウイルスは、環境中で長く生存する。茨城衛研のサイトには以下のようにある。
「トリインフルエンザウイルスは、鶏において通常、感染すると10数時間後から7日間くらいの間にかけて排出される。鶏フン中では、20℃で7日間、4℃では30~35日間(105日間後に検出された例もある)生存する。」

一つ気にかかるのは、香港で野生のハヤブサやサギからH5N1が検出されたことである。猛禽類のハヤブサの死が何を意味するのか、猛禽類が何を食べて感染したのか、死因は何か、野生の中で死なずにH5N1を持った別の野鳥がいるのか、さっぱり不明だが、不気味な事態ではある。

最新情報は、保健行政感染症ネットワークin北海道各報道機関ウェブ直近情報(海外ウェブリンク)が、わかりやすく海外報道を翻訳し伝えてくれているが、それによるとアジアで、事態は悪化し続けている。共同通信によると、2004年1月26日、WHOの李鍾郁事務局長は、ヒトからヒトへの感染能力を獲得するまでにはいかないが、ウイルスが変異していることは明らか、と発言した。

前述の直近情報からであるが、1月27日の報道によると、WHOはアジアの各国の政府に警戒通知をした。次のような要旨の通知である:事態は1918年、数千万の死者を出したスペイン風邪大流行の前に似ており、(もし発生すれば)ヒトの間で脅威的に拡大する可能性は否定できない。

また、ある専門家は変異し、人・人感染を生じる性格を持ったなら、全ての対策は無効となり救いようのない事態になると警告している。 1月28日、死者が30人となったベトナムは2月2日、国際協力を要請している。

日本ではあまり報道はされていないが、アジアでは大規模な家禽の処理が行われ、タイベトナムでは鳥からの感染だけではなく、家族的な集団感染が報告された。新型へ大幅な変異をするまでもなく、思われていた以上に人から人への感染もしやすいことが判明してきた。(日本でも、京都で鶏処理にあたった職員にウイルスの抗体が検出されたと発表があった。) 

ヒトの感染状況の最新公式発表はWHOのサイト(翻訳サイト)、動物の発生状況はOIEのサイトビジュアル的にわかりやすい発生地図も感染症情報センターにある。

アジアで猛威を振るっているH5N1が、変異の有無にかかわらず日本で発生するのは時間の問題なのかも知れない。人も物も動物もグローバル、ダイナミックに移動している現在、病原体に国境はない。今後、さらに事態が悪化すれば、渡航自粛、帰国者への検疫強化、輸入禁止が行われるのはまず間違いない。

SARSの教訓として、我々は「公式発表」や「国の対策」だけをあてにしていてはならない。国家的ダメージ、経済的ダメージを防ぐために隠蔽する国や企業もあれば、言葉の壁のために情報が伝わらぬ場合もある。今回、ウイルスの感染スピードがSARS以上に、国家や自治体の対策を凌駕することは十分考えられる。我々はつねに我々自身で現地の最新情報にアンテナを張り巡らせる必要がある。現地のローカル報道や現地の掲示板、噂的な話題も(鵜呑みはいけないが)などにも注意を向けるべきである。

日頃から、社員や家族向けの衛生教育の徹底や衛生用品などの確保も必要だし、緊急時の情報伝達手段・方法を実際に試し、通常活動が出来なくなった場合を想定して、応用のきくマニュアルの作成、シミュレーションを繰り返し行い(実地訓練が何よりも重要である)、リスク管理に備えるべきである。

アジア地域で事業をしている企業は、特に状況を注視し、発生した場合の輸入材料在庫の調整、代替手配先、通信環境の強化、出張時期の調整、現地社員のマスクなどの衛生用品などの確保、衛生教育に努めるなど、独自の危機管理対策を確定すべき時期にきていると思われる。

最後に、京都での鳥インフルエンザ危機対応にあたられた山田知事の言葉をもって結びとさせていただく。
(京都新聞2004.03.05 News「マニュアルでは対応できぬ」山田知事、異例の危機対応」より)

「法律論の段階ではなく、応援に来ていただけるかがすべて」
「スピードがすべて。マニュアル(通常の手順)通りにやっていては対応できない」

【情報参考サイト】
感染症情報センター 鳥インフルエンザ
http://idsc.nih.go.jp/disease/avian_influenza/index.html
茨城衛生研究所 -新型インフルエンザ出現の可能性-
http://www.hsc-i.jp/pref/statics/kansen/Binful2003_8.pdf
保健行政感染症ネットワークin北海道(鳥インフルエンザサイト・最新)
http://homepage3.nifty.com/sank/jyouhou/BIRDFLU/tyokkinninfo.html
http://homepage3.nifty.com/sank/index.html
日生協による鳥インフルエンザQ&A
http://www.co-op.or.jp/jccu/news/syoku/syo_040115_01.htm 
動物衛生研究所 高病原性インフルエンザのページ
http://niah.naro.affrc.go.jp/disease/poultry/tori_influenza.html
WHO Avian influenza(英語)
http://www.who.int/csr/disease/avian_influenza/en/
CDC Avian influenza(英語)
http://www.cdc.gov/flu/avian/index.htm
CIDRAP(英語)
http://www.cidrap.umn.edu/cidrap/content/influenza/avianflu/
ProMED(英語)
http://www.promedmail.org/pls/promed/f?p=2400:1000
ProMED翻訳 
http://www.forth.go.jp/hpro/promed.html
外務省 海外安全ページ
http://www.pubanzen.mofa.go.jp/
ヤフー 鳥インフルエンザ(海外)←国内リンクもあり
http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/world/bird_flu/
笹山登生の掲示板
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi
厚生労働省 インフルエンザ
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/02/h0204-4.html
農業情報研究所
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/
ヤジ研 アジアメディアリンク(海外メディアリンク)
http://www4.ocn.ne.jp/~keropero/link/link11.html
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
【マニュアル関連】
感染対策・呼吸器外科@下関 マニュアルリンク集
http://homepage2.nifty.com/yoshidaj/webmanu3.html
(↑新型インフルエンザ対策マニュアルリンクあり)
農林水産省 高病原性鳥インフルエンザ防疫マニュアル
http://www.maff.go.jp/tori/manual.pdf
上記を発展させた山口県独自の防疫マニュアル
http://www.pref.yamaguchi.jp/gyosei/nosei/koubyou.htm
農林水産省 鳥インフルエンザに関する情報
http://www.maff.go.jp/tori/index.html
厚生労働省 鳥インフルエンザに関する情報
http://www.mhlw.go.jp/houdou/0111/h1112-1f.html
日生協 鳥インフルエンザ対応の手引
http://www.co-op.or.jp/jccu/news/syoku/syo_040312_02.htm

BSEリスコミで出た意見2 SRM焼却や汚水の問題

2005年03月02日 17時54分56秒 | リスコミで判明した問題&土壌汚染
2月24日のプリオン専門調査会資料、BSEのリスクコミュニケーションで出た意見のまとめから、SRM焼却や汚水処理の問題点をピックアップしてみました。
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai20/index.html

【前置き】
ある先生から海外の情報を頂戴しました。日本は灰の処理など、どうなっているのかな?

”SRM焼却については、EUでは終始850℃以上を保つことになっており、それが不可能な焼却施設では他の様々な代替方法が義務付けられています。焼却施設は条件を満たしているかどうか常に監視されていますが、日本ではアンケート調査しただけなのでしょうか?。EUでは焼却残滓(灰)の処分も承認された施設でのみ埋め立てられますが、これもどうなっているのか?どうも穴だらけで、灰や煙で異常プリオンがいたるところにばら撒かれていないかどうか心配です。それに、去年、スクレイピー汚染組織を600℃で焼却した場合には配管から漏れ出た灰で試した21の動物すべてに病気が移ったといい、病原性は1000℃以上でないと完全には消えないという研究も出ています(BSE monthly report=http://www.which.net/campaigns/food/safety/bse_reports/index.html- December04)”
※なお、EUの850℃というのは、科学的根拠が未だはっきりしないために、暫定措置と
して決められたものです。今後の研究の動向次第で、もっと上がるかも知れません。

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リスコミアンケートから問題点の抜書き

◆前橋
7 国内に設置してあるSRM焼却炉は700℃前後で一時燃焼して、発生したガスをダイオキシン特別措置法に適合すべく2次燃焼時に800℃以上としているのがほとんどの施設、よって資料に記されている800℃以上で燃焼と違いがある!(抜粋)

◆名古屋
「環境省の方がいらっしゃらないので質問ができなかったが、最終的には焼却処分だが、セメント焼成に利用するのにも限度があり、また、化成処理されていないものは水分が多く、化成処理されたものはカロリーが高すぎて焼却が困難。焼却に対する考えを伺いたかった」

◆広島
11 食肉処理場の汚水処理はどうなっているのか?(プリオンを不活化できる処理は現状では無理だと思う。)それらを介して2次3次感染を起こす可能性についてはどう考えているか?

◆千葉
「汚泥の処理について。一般の方がいる為、意見交換会での質問は控えた。浄化槽は活性化汚泥処理をしている。それでも作物など(牧草)に影響があるのか。と畜場としては、今後の方針によっては、牛のと畜を止めざるを得ない(焼却等の設備投資は出来ない)」

◆名古屋
12 牛肉骨粉由来成分が入った飼料、肥料の使用は禁止されているが、廃せき柱の扱いはどうなるか。
現在、卸を主とする業者から排出される場合は産廃となるが、小売を主とする事業者からは事業系一廃となる。今後、生ゴミ等の堆肥化事業が行われた場合、肥料に混入するのではないか。
また、現状でも何ら熱処理、不活性化処理されていない牛せき柱を運搬、焼却しているが問題はないか。

◆参考4-2 東京 平成17年1月17日 P=75 21
○SRM除去について、と畜場において除去されているものについては、専門的な場所での除去ということで信頼しています。しかしながら、食肉販売業者などでせき柱を分別している業者について、背根神経節が完全に分別されているのか、甚だ疑問である。ある肉店店主に聞くと「せき柱(せきずい)はと畜場で除去しているから、うちの肉は大丈夫。背根神経節は知らない。保健所からの指導もないよ。」と聞いた。この話は決して作り話ではない。しかも複数店で確認しています。BSE検査を20ヶ月齢にしてもSRM除去が完全だからリスクは増えないというが、信じられない。現場での「背根神経節の除去」の実態調査を是非行っていただきたい。いづれ公開されることもあると思うから、その前に是非調査を!

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海外の食肉加工場の汚水処理はどうなっているんでしょう?
※本日、環境省と厚労省、食安委に上記内容について質問や情報提供のメールをしてみました。


BSEリスコミで出た意見より・・・リスク評価に計上されてない問題点その1

2005年03月01日 14時46分06秒 | リスコミで判明した問題&土壌汚染
2月24日のプリオン専門調査会で、BSEのリスクコミュニケーションで出た意見のまとめが委員に配布されました。
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai20/index.html
その中には現場の重要な情報が多数あり、これがどう調査会のリスク評価にフィードバックされるのかが気になります。

いくつか問題と思われる点をピックアップしてみます。(これらは食品安全委員会の食の安全ダイヤルにメールで質問中です)

◆大津でのリスコミより
飼料規制について、実際の現場への周知徹底はなされているのでしょうか?10月に枚方市の飼料業者さんへの電話で聞き取り調査したところ「危険部位は入っていないけれど牛の4本足は入っていますよ」との返答がありました。厚生省、農水省の規制強化の部分の説明を再度お願いします。

◆参考4-2 東京 平成17年1月17日 P=75 21
○SRM除去について、と畜場において除去されているものについては、専門的な場所での除去ということで信頼しています。しかしながら、食肉販売業者などでせき柱を分別している業者について、背根神経節が完全に分別されているのか、甚だ疑問である。ある肉店店主に聞くと「せき柱(せきずい)はと畜場で除去しているから、うちの肉は大丈夫。背根神経節は知らない。保健所からの指導もないよ。」と聞いた。この話は決して作り話ではない。しかも複数店で確認しています。BSE検査を20ヶ月齢にしてもSRM除去が完全だからリスクは増えないというが、信じられない。現場での「背根神経節の除去」の実態調査を是非行っていただきたい。いづれ公開されることもあると思うから、その前に是非調査を!

◆参考4-3 神戸 P=24 10
1. SRM除去において、EUのように腸をすべて除去すべき。「日本が最も厳しい・・・」との説明は事実に反する。
2. EUよりの動物性油脂を原料にした「脂肪酸カルシウム」が大量に輸入され乳牛に与えられた。これについて一言も触れないのは何故か。
3.ミーボンの農家段階での給与がなかったとして話を進めるのはどうか。北海道では常識
4.相変わらず「くさいものにフタ」をする姿勢が変わらないのは残念。

◆長崎
6 飼料工場のラインを分離しても搬送用トラックの分離は無理なのでは。(抜粋)

◆前橋
7 国内に設置してあるSRM焼却炉は700℃前後で一時燃焼して、発生したガスをダイオキシン特別措置法に適合すべく2次燃焼時に800℃以上としているのがほとんどの施設、よって資料に記されている800℃以上で燃焼と違いがある!(抜粋)

◆前橋
9 細菌培養で使用するアメリカなどから輸入するブレインハートインフュージョンなどのブレインは牛の脳が原料であると思っているが現在はその辺の規制とか対策とかあるのですか?医薬品、食品ではないので特に規制はないのですか? または、製造工程中で不活化される処理がとられているのか。正常牛の○○ヶ月齢以下のものを使用しているのですか?(抜粋)

◆大阪
2 SRM除去が80~75%であったという中間とりまとめの報告があります。ピッシングの問題もありますし、SRMは本当に完全除去されているのでしょうか。
これまでにBSEが発生していない国からは食肉がどのくらい輸入されているのでしょうか。SRM除去やBSE検査がきちんと実施されての食肉と考えられるのでしょうか。

◆神戸
BSE検査について
20ヵ月齢以下では検出されなかったというのが本日配布のQ&Aによれば20ヵ月齢以下の検査牛は1割以下との事。各月齢毎の検出感度を比較するのであれば同じ母集団で比べるべきで、370万頭のうち1割だけというのであれば統計数としてまだ不十分だといえないでしょうか。

◆山口
6 牛用飼料とその他の飼料の分離を交差汚染防止を目的としておこなっているとお聞きしましたが、牛用飼料と豚・鶏用飼料のライン分離(飼料工場)の図を見ると、牛用エリアと鶏・豚用エリアが同じ工場敷地内に存在しているので、徹底された交差防止というのは難しいのではないのかなと思いました。飼料製造工程においての、工場内での原料(材料)の動き(導線と言うべきか、流れ)がよくわからないので、この図を見てもあまりラインが分離されているのが理解しにくいのですが、共通原料タンクや、牛用原料と共通原料が牛用入口から入ってくるという動きが、この図からも見てとれます。この共通原料や、牛用入口においては、牛用飼料と豚・鶏用飼料の原料が混在する可能性がないのかもしれませんが、自分の考えていたライン分離というものは、全く工場自体を別にするというものだったので、工場敷地内での分離ということだったので、疑問に感じました。工場の分離(牛用と豚・鶏用)をしようとすると、工場経営などのコストの問題といった様々な問題が浮上してくるのかもしれませんが、徹底した分離を求めるというのであれば、今後考えていくべきのではないかと思いました。(略)

◆山口
8 固体識別番号(JP番号)の登録に関しては、必ずチェック機能(共済獣医師等臨床の獣医師が最適と思います。)を強化していただきたい。(現状では年齢詐称が多いです)

◆仙台
16 3.新聞やテレビニュースでは”科学的な”という表現が乱用されている。当局は”科学的””技術的””統計的”などの使い分けをきちんと指導すべきではないか?

◆盛岡
3 原因究明に関して 現在までのBSE発生は乳牛のみの発生である。肉用牛とのライフサイクルの違いをみると、幼齢期での哺育の違いと考えられるが、乳牛の代用乳・人工乳に原因があると思われるが、発症試験等の進行状況はいかがでしょうか?

6 これまで350万頭の検査をしているが20ヵ月齢以下の検査頭数(割合)は?

◆秋田
1 トレーサビリティがスタートしたが、先日生産者の履歴偽装が発見されました。対策は?

◆京都
2 ②国内におけるBSE発生原因は飼料の製造および流通でのコンタミと結論づけられていますが、では、何故発生牛が乳牛の経産牛に集中しているのか、もう少し詳しく教えてください。

10「20ヵ月齢での線引き」もこわいことですが、来日したタイソンフーズ社(米・食肉最大手)の労働者によると「解体過程に問題がある。脳や脊髄が飛び散る・・・日本のように吸引することもない・・・タイソン社が自発的に安全対策をとることはないと確信する・・・」(2004.7.22「米国食肉加工労働者を囲むつどい」【朝日新聞】【農民】)輸入再開を急がないで頂きたい!

20 アメリカからの牛肉輸入について、「日本と同等の安全性の確保が前提である」と言われていますが、どの様な科学的検査プランをお持ちなのでしょうか。「20ヵ月以下の牛は検査しなくても大丈夫」との見解はどういう科学的根拠によるのでしょうかおたずね致します。

◆名古屋
12 牛肉骨粉由来成分が入った飼料、肥料の使用は禁止されているが、廃せき柱の扱いはどうなるか。
現在、卸を主とする業者から排出される場合は産廃となるが、小売を主とする事業者からは事業系一廃となる。今後、生ゴミ等の堆肥化事業が行われた場合、肥料に混入するのではないか。
また、現状でも何ら熱処理、不活性化処理されていない牛せき柱を運搬、焼却しているが問題はないか。

◆津 
6 安全焼却といっているが私のいつも通る所、県の牛をそうゆう場所でいつも数多いカラスが地区の田畑に来て建物にも一面カラスの(略)←鳥などによる伝播を心配されているということか?

◆福井
6 牛肉は安全だと分かりましたが、調味料については牛由来のものが多くあります。(etc ビーフシチューの素) 業者やメーカーに問い合わせるとオーストラリア産とか、カナダ産のものという回答です。安全であるという確信がないため、使用を控えていますが、本当のところはどうなのか知りたいです。

◆金沢
9 ブイヨン等、H17~のBSE牛や輸入牛からの原材料の件はいかがでしょうか?

◆富山
3 生産、流通、販売の方のモラルを向上させるために、なにかしておられますか?違反をする業者がつぎつぎに出てくるので、どこに問題があるか検討しておられますか?

輸入牛受精卵→国内ではどのくらい使用されていますか。輸入牛受精卵のBSEについて説明してください。

◆高知
テレビや新聞誌上で言われている輸入牛肉を地元の肉といつわり販売する。ぶた、鶏肉にいたるまで未だに問題が多くでてきていますのは何故ですか。

◆高松
食品安全委員会におけるプルシナー博士の発言の内容とそれに対する委員会の評価は?

◆横浜
9 質問1 20ヵ月以下牛については、異常プリオンは検出されていないとしていますが、確かに、検査方法による限界はあるとしても、世界でも全頭検査をしているのは、日本のみです。しかも、日本の場合、20ヵ月齢以下の牛が食されるのは少数で、県食肉センターでも年間9500頭処理中、20ヵ月齢以下は、100頭です。症例としても少ないということと、今後の検査方法の改善で、検出される可能性はあると考えるべきと思いますがどうでしょうか。

14 国内でのBSE牛8例目、9例目は23ヶ月、21ヶ月の雄ホルンスタイン、20ヵ月以下を検査除外したとき、雄のホルンスタインを20ヵ月前にと畜することにはならないでしょうか?少々不安を覚えます。

15 BSEの原因が飼料(特に肉骨粉)に由来すると結論が出たと判断いたしました。現在発生以前に使用していた飼料は全部回収なり焼却なりがすんでいるのですか。正しい情報が個々の生産者、販売者にどれだけ届いているか心配しています。どの様に情報の徹底を行うのか実行性のある施策を教えてください。(略)

16 異常プリオンが回腸に発見されるのは6~18ヶ月とあるが、その後は脳等に蓄積されるまでの間はどうなっているのか。微量であっても体内で増えるのではないか。

EUでの給餌法、育成法が異なるのに日本にあてはめられるのか。

◆さいたま
5 和牛を買ったつもりが、ラベルの貼り替え等による偽装によって米国産や中国産の牛肉を食べていた、というケースが最も消費者の不安や不満を増加させる例ではないかと思われます。この点についてもリスクコミュニケーションを進めて欲しいと思います。

◆静岡
10 高圧洗浄できないところが20%程度あると昨年聞きましたがどうか。

◆長野
9 農水省のホームページにイタリアへの肉骨粉処理工場視察のレポートがアップされないままだが予定はあるのか?

◆甲府
10 質問2 vCJD感染について、英国での発症は、146人という所から日本でのvCJDは0.1~0.9となっているが、英国で、発症していないが、感染(盲腸)している人間が、3000人以上いると、推定されている。日本でのvCJDリスクには、感染患者数は、配慮されていない。また、輸血による感染も、疑われるものがある。このようなことから、日本での人への感染リスクは、低いとはいえないのではないか。

◆新潟
9 農水省にお願いします。「BSEの原因究明(その2)に、1990年以前に輸入されたイタリア産肉骨粉に含まれていた病原体・・・可能性」と結論づけているが、1990年~96年ごろまでに輸出された肉骨粉の可能性をはずした理由は?!「4ヶ月齢に感受性が高い」とすれば、先の可能性の結びつきは低いと思われるが。。。。!!(飼料規制前に輸入肉骨粉を放出したとの指摘があるので)

まだまだ続く。。。