BSE&食と感染症 つぶやきブログ

食品安全委員会などの傍聴&企業・学者・メディア他、の観察と危機管理を考えるブログ by Mariko

食安委:豚の肉骨粉審議経過リンク集

2005年01月28日 12時02分52秒 | 豚の肉骨粉関連
現時点で、EU加盟国+スイスで、豚由来肉骨粉を豚及び家禽の飼料に利用している国はないとのことです。(米国・カナダは解禁)

なぜ、日本の豚肉骨粉飼料が解禁になったのか?審議会議事録を時系列に並べてみました。

◆農水省→食安委へ依頼
「豚由来たん白質等の飼料利用に係る食品健康影響評価」(平成15年11月11日)
おまけリスク評価一覧表
◆【プリオン専門調査会審議にかけることを決定】
第20回食品安全委員会(親委員会) 平成15年11月20日(木)
http://www.fsc.go.jp/iinkai/i-dai20/index.html
◆【審議その1】
第3回プリオン専門調査会 平成15年11月27日(木)
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai3/index.html
◆【審議その2】
第7回プリオン専門調査会  平成16年3月26日(金)
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai7/index.html

★★★第8回同会合(4月22日)において審議結果(案)がとりまとめられる。★★★

◆【審議その3】 <審議結果(案)とりまとめ>
第8回プリオン専門調査会  平成16年4月22日(木)
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai8/index.html

◆【親委員会で「これでOKね?」じゃ、パブコメでも。】
第43回食品安全委員会(親委員会) 平成16年5月6日(木)
http://www.fsc.go.jp/iinkai/i-dai43/index.html

★★★国民へのパブリックコメント(意見・情報)募集決定。★★★

◆パブコメ実施・意見(平成16年6月2日締切)と【専門調査会】の回答(調査会での議論記録なし)
http://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/iken-kekka/kekka-prions160506.pdf(開示資料)
http://www.fsc.go.jp/iken-bosyu/pc_prions160506-betten.pdf(開示資料)

★★★ところがその後、「豚の不顕性感染」にかかわる重大な新論文が発表されました。★★★

◆【審議その4】 <新論文について再討論>
第11回プリオン専門調査会 平成16年6月18日(金)
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai11/index.html

★★★↑この日に「解禁OK、ということになったのですが、★★★★
★★★↑委員の意向は反映されているのでしょうか?★★★★★★

◆【親委員会での承認】
第50回食品安全委員会 平成16年6月24日(木)
http://www.fsc.go.jp/iinkai/i-dai50/index.html

◆【通知文書発行】
豚由来たん白質等の飼料への利用について 平成16年6月24日

◆【調査会へリスク管理部門から「決定しましたよ」報告】
第19回プリオン専門調査会 平成17年1月21日(金)
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai19/index.html

ともぐい再開決定です。

★★★しかしその後★★★
米国産黒豚を国産に偽装販売、というニュースがありました。
米国&カナダの豚は牛の肉骨粉を公然と与えられています。
FDA(米国食品安全局)は、BSE疑いの牛の肉骨粉飼料も豚には許可しました。

偽装せずとも、生体豚を輸入し、日本で2ヶ月育てれば、その豚は「国産豚」
となってスーパーで販売されています。

平成16年6月18日のプリオン専門調査会議事録を読むに、牛肉骨粉で育ったりなど、飼料不明の輸入豚のリスクについての討論はないようですし、本当に大丈夫なんでしょうか?

関連
パブリックコメントの行方・・・議事録には報告なし?誰が回答を作成?
米国黒豚偽装事件 豚肉骨粉使用解禁するっていうんだけど・・・

パブリックコメントの行方・・・調査会議事録には報告なし?誰が回答を作成?

2005年01月26日 16時31分26秒 | 食品安全委員会って。。。
今日はパブリックコメントの扱いと行方について調べてみました。

昨年、豚の肉骨粉に関するパブリックコメントが募集されました。(16年6月2日締切)

パブリック・コメント手続の実施結果(6月2日締切)
「豚由来たん白質等の飼料利用についての御意見・情報の募集について」
専門調査会の回答とあります。 おまけ。その他パブコメ回答一覧

しかし、その後のプリオン専門調査会の議事録などを見ても、
パブリックコメントで集めた「意見」が、会議では委員に配布された様子もなく、
回答が審議された様子もありません。誰がつくって、いつ委員が了承したのでしょう?

↓6月2日以降、豚肉骨粉について語られている会議は以下ですが、
パブコメについては触れてません。
◆第11回食品安全委員会プリオン専門調査会 平成16年6月18日(金)
◆第50回食品安全委員会(親委員会)平成16年6月24日(木)
私に見落としがあるのでしょうか?(^^;  その後の会議一覧にある?

パブリックコメントは、6通だったそうですが、
原文は果たして委員の手に渡ったのでしょうか?

ちなみに、皆様からの、食安委へのBSEに関する情報や意見は、
プリオン委員の元には直接渡されたことはありませんが、
事務局で回覧くださっているそうです。

食安委への投稿は事務局で取捨選択され、このようなまとめが委員には配布されます。
プリオン専門調査会へも同じものしか渡されてません。まぁ、ご覧ください。

昨年11月の例ではBSEに関して14件の意見や情報が寄せられたそうですが、まとめの1件以外以外は、どんな意見や情報だったのでしょうね。

件数が多いのであれば、「意見」については難しいかも知れませんが、「情報提供」に関してはぜひ委員のお手元に、直接そのまま、事務局でまとめずに、お渡しいただきたいですね。(プリオン専門調査会には、消費、生産、流通、加工の専門家はおられないのですから、その点で情報不足するでしょうし。)しかし、たかだか14件、どんな意見と情報だったのかな。。。

最後に、
全国、50回に及ぶBSE意見交換会についてまとめられた「全国各地での意見交換会で出された主な意見等」(A4サイズ1枚)って、一体誰が作っているんでしょう?謎。早く全部の議事録UP希望。
===============

◆食品安全委員会 食の安全ダイヤル◆
http://www.fsc.go.jp/dial/index.html
「食品安全委員会では、消費者等の皆様からの食品の安全性に関する情報提供、お問い合わせ、ご意見等をいただくとともに、食品の安全性に関する知識・理解を深めていただくため、「食の安全ダイヤル」を設置しております。」

・ 「食の安全ダイヤル」電話番号:03-5251-9220・9221
 (受付時間は、平日の10時から17時。祝日及び年末年始を除く。)
・ メールでも受け付けております

=================
2005年11月追加
5月のときのパブコメの扱いについては下記参照
(5月7日)パブリックコメント・意見書制度は完全に無視された
http://homepage2.nifty.com/safety-food-forum/7p.html#5/7

日経がまた珍妙な報道。。。BSE問題の焦点は「月齢」ではなく「感染牛排除」なのだが。

2005年01月25日 13時42分17秒 | アメリカ牛は安全か?
日経記事より。「日米両政府は安全度の高い若い牛から牛肉貿易を再開することで基本合意しており、牛の成育月齢の確認方法をめぐり専門家同士が詰めの調整を急いでいる。」
http://health.nikkei.co.jp/bse/child.cfm?i=2005012500793bs&c=0

輸出再開が決まるのは、国内の評価が終わって、それから米国牛のリスク評価を食安委がしてからであって、「若い牛を輸入再開する」ことは、決定してないのであります。

BSE対策見直しと輸入再開は別問題 農水局長らが強調 (9/21) 農業共同組合新聞から
http://www.jacom.or.jp/news04/nous101s04092401.html
「20ヶ月齢以下の若い牛をBSE(牛海綿状脳症)の全頭検査からはずして米国産牛肉の輸入再開に道を開くという報道が一人歩きしている問題について、厚労省食品安全部の外口崇部長は「国内のBSE対策検証と輸入再開はまったく別の話だ」「対策は科学的に決めるべきものであり(輸入などの)他の基準にはよらない」と強調した。同省と農水省が9月21日都内で開いたBSE対策に関する意見交換会での発言だ。」注:議事録はこちら

「 農水省消費・安全局の中川坦局長も「国内措置を見直してからでないと日米協議には入れない。見直しではBSE検査の質を上げ、国内と同等の措置を米国にも求めていく。国民の意見をしっかり聞いてリスク管理の質を高め、これを土台に交渉する。両省の考え方が固まれば食品安全委員会に諮問するが、現状では日米協議のベースができていない」と語った。」

日米協議をするなら、BSEのリスクを下げるために何よりも大切な「飼料管理」「危険部位除去」の改善について先にしていただきたいものです。そして、今回こそは、EUの米国に対する新評価を無視しないこと。日本にBSEを持ち込み拡大させたのは、EUの評価を無視した国の体制に原因があるのですから。

米国の地理的BSEリスクの評価に関する作業グループ報告(欧州食品安全庁)
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/document/gbrus04.htm
関連
2005年1月21日 プリオン調査委員会傍聴記 その1 「20ヶ月齢記載は削除しろ」と委員

NPO ママさん安心協会って何?

2005年01月25日 09時20分06秒 | BSE・vCJD 総合
「賢いママさんの食の基礎知識セミナー牛肉編」開催しました!」 ~安心できる牛肉を子どもにたべさせたいママさんの勉強会~ ~主婦達は、BSE問題について情報に乏しく、輸入再開に関しては半数近くが望んでいる~

http://www.5012.jp/mamasan/disp.asp?kno=3&cno=3&mode=GLIST&dorder=1&keyword=&dkeyword=&keyarea=&dno=16
http://www.5012.jp/mamasan/index.asp

↑見てギョッとしたんですが、
実際のアンケート結果は「安全性が確認できれば再開すべき」61%~50%、「まだ再開すべきではない」30%とありましたのでほっとしました。

「安全性が確認できれば」が抜けて、すごいタイトルに変換されてますね。まずくないですか?そこが一番重要な点なのですが。
「情報に乏しいから、再開を希望しているのだ」という風に言いたかったのかな?

副理事 二松まゆみさんのBSEに関する記事
http://www.google.com/search?q=%E4%BA%8C%E6%9D%BE%E3%81%BE%E3%82%86%E3%81%BF%E3%80%80BSE&hl=ja

8月18日のリスコミにも参加されておられるようです。
事務局は㈱コスモピアというところにあるようですね。

BSEに関しては、新しい知見や、内外のリスク管理の現状の情報がどんどん出てきているので、わかりやすい言葉でそれらも継続してきちんと主婦に伝えていただきたいですね。でないと古い誤った知識を伝えたままになりますから。


米国黒豚偽装事件 豚肉骨粉使用解禁するっていうんだけど・・・

2005年01月25日 09時19分01秒 | 豚の肉骨粉関連
黒豚偽装で揺れていた全農のその後のニュース。米国のBSE牛を食べたかも知れない豚(不自然な環境)の肉骨粉も結果的に「国産豚肉骨粉」として解禁されるということになりますが、プリオン専門調査会の委員は了承しているのかな?(ま、偽装しなくても輸入2ヵ月後は「国産豚」表示なんだけれど)

全農に輸入事業の再検討指示 (NHK)
http://www3.nhk.or.jp/news/2005/01/25/d20050125000021.html
農林水産省によりますと、全国農業協同組合連合会(全農)は、平成11年度から15年度までの5年間に、アメリカから輸入された黒豚、計5200トンを仕入れ、食品メーカーなどに販売していました。これについて、農林水産省は同じように黒豚を生産する鹿児島県内などの農家と競合するもので、国内農家を支援するという農協の役割を定めた農協法に触れるおそれがあるとして、25日、全農の幹部を呼び、国産の農産物と競合する輸入品の事業について、撤退を含めた再検討を指示することになりました。全農では、このほか、全農本体や子会社が鶏肉やお茶の表示を偽って販売したり、子会社が輸入した黒豚が別の業者による偽装に流用されたりするなどの問題が相次ぎ、農林水産省は、去年までの3年間で、6回の業務改善命令を出し事業を総点検するよう求めてきましたが、十分な改善は見られないとしています。さらに、今回新たな問題が明らかになったことから、厳しい措置に踏み切ることにしたもので、農林水産省が全農に対して、一部の事業とはいえ撤退を含めた再検討を指示するのは、極めて異例なことです。

<BSE問題>豚・鶏肉骨粉の利用解禁へ 処理は牛から分離
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050125-00000011-mai-soci
===
米国のFDA(食品安全局?)の声明
テキサスのBSE感染可能性の牛の肉骨粉は、豚に与えることは許可
http://www.fda.gov/bbs/topics/news/2004/NEW01061.html


19日のプリオン専門調査会の資料、以下はまだUPされてませんね。

第19回食品安全委員会プリオン専門調査会
平成17年1月21日(金) 9:30~12:00
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai19/index.html
資料1-3:専門委員からの意見(記述に関する意見)(準備中)
資料2:豚由来たん白質等の飼料利用に係る食品健康影響評価の結果に基づくリスク管理措置の報告について(平成17年1月17日付け16消安第8044号)(準備中)

豚肉骨粉解禁の根拠になったと思われる平成16年6月18日のプリオン専門調査会の議事録
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai11/index.html




食安委の議事録やアンケート結果公開が滞っている件で聞いてみた

2005年01月25日 09時17分00秒 | 食品安全委員会って。。。
4ヶ月間、BSE意見交換会(リスクコミュニケーション)の議事録やアンケート結果公開が滞っている件について、食品安全委員会に本日電話して理由を伺ってみました。

理由は、「(食安委の他、省庁にも)出席者に議事録確認を依頼しているが、まだ回答が返ってこないから」ということでした。
(食安委は【○月○日までに提出、と期限を区切り、変更があれば期日までにお願いします】というスタイルでされていると思うので、回答なければそのままUPされるべき、というかそれが通常だと思うのですが。)

そして、「アンケート集計結果」については誰に了承を取る必要があるんでしょうか?

要望として、「中立公正で透明な食品安全委員会なのですから、早急な議事録UPをお願いします。再度出席者に期限を区切り通知してください。そして掲載が遅れた理由と、再通知した場合そのことを国民にも公開してください」、と伝えたら、食品安全ダイヤルご担当の方も「私達も早くUPしたいと考えて困っているのです、(出席者への再通知云々を公開することは無理だと思いますが)要望として担当部局に伝えておきます」とのことでした。ご担当の方には誠にお気の毒ですが、公開意見交換会なのですから、こういうことはきっちりしていただかないと、困りますよね。

ちなみに「誰から返答がこないのか?」は教えてもらえませんでした。

もう4ヶ月。アンケート結果もUPされていないことを考えると、ただ「忙しい」だけには見えませんが。

> 平成16年9月16日議事録準備中
> 平成16年9月18日議事録準備中
> 平成16年9月27日議事録あり
> 平成16年9月28日議事録あり
> 平成16年10月6日議事録準備中
> 平成16年10月8日議事録準備中
> 平成16年10月19日議事録準備中
> 平成16年10月29日議事録準備中
> 平成16年12月7日議事録準備中
> 平成17年1月17日議事録準備中

意見交換会議事録とアンケート結果のありか(食品安全委員会HP)
http://www.fsc.go.jp/koukan/dantai_jisseki.html

意見交換会を終了しての寺田雅昭委員長のコメントも、すごい。

2005年01月25日 09時14分49秒 | 食品安全委員会って。。。
「寺田雅昭委員長は「中間とりまとめ自体の理解は広がっているようだ。消費者が不安に思う点も分かった。参加人数を増やす議論が必要だ」と評価した。」

中間とりまとめを作成したプリオン専門調査会委員メンバーも理解不能なものを 、消費者が理解できるものでしょうか。

食品安全委員会への不信を生む発言ですねー(^^;

※日本農業新聞の”BSE国内対策見直し「意見交換会」で議論 ”[2005年01月21日付] から抜粋
http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/

追伸
↓資料1-3の、19日開催のプリオン専門調査会委員の本音が詰まった公開資料、
【準備中】はやくUPしてくださいね。
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai19/index.html

2005年1月21日プリオン専門調査会 傍聴記 その2 ”A4用紙1枚”の意見交換会まとめ資料

2005年01月25日 09時13分19秒 | 食品安全委員会って。。。
山内一也委員から、リスクコミュニケーションで出た意見や質問を取り上げるべきだ、という意見が出されました。しかし、小野寺委員から、「私が出席したリスコミ(50回の間の1回?)では、8割がリスク管理部門への意見であったので、そのまま受け止めるのはどうかと思う」とかなんとかの意見が出されました。

結局、「こういった意見が出た、それに対するプリオン専門調査会の回答はどうだ」といった例を載せるべきだ、という話になったと思うんですが、しかし、その「リスコミで出た意見のまとめ」がこれに毛が生えたようなものなのです。(12月22日時点!の資料)
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai18/prion18-sankousiryou5.pdf

↓昨日配られた資料はいずれここにUP

http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/index.html


事務局の西郷さまが、「つい最近リスコミが終わったばかりなのでまだ追加点はある」といわれておりましたが、このまとめが、「消費者の意見」とされたら、たまったものではないと思いますし、中間とりまとめ案の科学的でない部分や数値のおかしさについても、下記意見交換会の発言者提出資料や議事録、アンケート結果などで十分、指摘されています。
http://www.fsc.go.jp/koukan/dantai_jisseki.html
小野寺先生曰く、「8割方がリスク管理部門に関する意見」というならば、残り2割の、評価部門に対する意見を事務局は拾い上げてプリオン専門調査会にあげるべきではないでしょうか?この部分は聞き捨てならないと思いました。食安委にも申し出ようと思っています。

しかも、例の、笹山さんが、【中間とりまとめ案の不可思議な文言作成経緯】について指摘された、9月16日のリスコミの時点で、アンケートや議事録の更新はストップしたままなのです。その次の2つの議事録は先にUPされてるようですが。(^^; なんかへんに見えちゃいますよね~。

議事録が50ヶ所全国行脚されている事務局スタッフの皆様の机の上に溜まっており、対応が遅れている、というのはご尤もで、お疲れ様です、とも思うのですが、これら議事録やアンケート結果が揃う前に、あのような、(ちと恣意的にも見える)「意見まとめ」をされ、それをもってプリオン専門調査会で「リスコミでの意見」とされるのはいかがなものかと思う私でございました。

2005年1月21日 プリオン調査委員会傍聴記 その1 「20ヶ月齢記載は削除しろ」と委員

2005年01月25日 09時11分42秒 | アメリカ牛は安全か?
本日のプリオン調査会の資料は興味深かったですよ~。まだHPに掲載されてませんが、たぶん多くのメディアが報道しないと思うんで、いくつかトピックをピックアップしますね。
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/index.html


まず、【資料1-1 専門委員からの意見】から。。
・(中間とりまとめ案について)委員会からの依頼・論議もないまま作製されたものであり、また、内容には独断と誤りも見られたので指摘したが、中立ではなく何か”ある種の意図”のようなものを感じる。白紙から作り直したほうがよいのでは?
・第18回プリオン専門調査会で議論されたように、書き方を修正すべき。

そして、
【資料1-3「専門委員からの意見」】の修正案では、以下の文章を削除すべき、と、訂正線が。
「なお、本調査会は、20ヶ月齢以下のみならず、延髄閂部の異常プリオンたん白質が現在のBSE検査の検出限界量に達していない場合には、21ヶ月齢以上のBSE感染牛においても検出することができない点を指摘しておきたい。」←これに訂正削除線が入ってます。

また、上記の5ページ目にはこんな文言も。
・なぜ年齢(月齢)にこんなに拘るのか?汚染飼料の性格から多くの場合、生後まもなく感染すると推定され、見かけ上年齢に関連して見えるに過ぎない。厳密には年齢とは無関係で、感染量と感染時期によって検出量に達する時期が決まるのである故にこんな指摘は不見識である何を目的として「なおーーー」(第18回プリオン専門調査会におけるたたき台中の記述)を記入したか理由が知りたい。
・今回は20ヶ月が対象にとなっているが、次は24または30ヶ月で線引きするための伏線?

=====
ところで、その他議題として、豚の肉骨粉を豚と鶏に食べさせることは解禁ということになったようです。輸入ものについても国内と同一の条件を満たせば輸入再開、ということになるそうですが、例えば、米国の、BSE牛の肉骨粉でも豚であれば食べさせてよし、なんてお達しが過去にでてましたが、そういう飼料を食べた豚の肉骨粉も輸入OKなんてことになってしまうのか?そこが疑問でした。

しかし、食安委が招待した英国の学者さんは、「豚と鶏も感染する」とリスコミで発言し、また、プルシナー氏は、「プリオンを持つ動物は孤発性のプリオン病を発生させる可能性がある」なんて言われていたわけですが、ともぐい再開させて果たして大丈夫なのか、私は大いなる疑問を持ちました。

本日の会議について、日本食糧新聞さんが以下のように伝えています。
http://www.nissyoku.co.jp/

2005年5月13日追加:
平成16年12月22日の食品安全委員会議事録抜粋。

○甲斐専門委員 今もありましたように、月齢で安全とか安全じゃないとか線を引くのは全然科学的なことだとは思えないんですが

○山内専門委員 今のイギリスの例に関して、20ケ月齢の牛の場合に、ここでは3か月前だったら、検査で見つかるだろうというふうにEUの報告書は述べてあると書いてありますが、EUの報告書は17か月、もしくは最悪のシナリオでいけば13か月で見つかると書いてあるわけです。私はそのこともこの前の委員会で申し上げましたけれども、なぜか削られてしまっているんです。EUのレポートにはっきり書いてあります。レー・ブラッドレーとオーストリアの神経病理のブドウカ教授2人が書いた報告です。

○金子座長代理 今の2ページの関連の知見のところですけれども、1つは、そこの最後のところですね。「直ちにこの推測が」という、今の先生方がお話された点、私、座長代理などという名前が付いていますので、これは私が全部承認したと思われると誤解を招くと思いますので、一言申し上げますけれども 、これについては私も一度削った文言なんです。ですから、ここで先生方の前でもう一度ディスカッションしていただきたいと私も思っておりますし、その上の20ケ月以下でも検出可能かもしれないというのは、今の北本先生の御意見もそうですし、山内先生もそうですけれども、これはもっと早くてもいいわけです
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai18/161222_dai18kai_prion_gijiroku.pdf

英国におけるBSE発生の若齢牛と高齢牛(遺伝子組み換え情報室さんのサイトから)
http://www2.odn.ne.jp/~cdu37690/eikokunobsejyakureigyu.htm

20ヶ月の「発症牛」は存在するんですが、報道されませんね~。

2005年1月19日 牛の月齢の検討会(第二回)傍聴記

2005年01月25日 09時09分43秒 | アメリカ牛は安全か?
19日、傍聴にいって参りました。アメリカの方が、35ヶ月以下の牛でBSEが出る確率は16億分の1とか、50年に1回とか力説してましたが、どういう根拠からそういう話が出るのだか・・・(^^;何ヶ月の牛であろうと、「感染した牛」を輸出されたらたまたものじゃありません。意味のない月齢云々の話をするなら、一番大切な飼料管理と危険部位除去の改善についてどうして話し合いの場を持たないのか。そして、米国に改善を求めなければ、血液製剤を輸入している日本もこれまた対岸の火事ではないわけです。まぁ、ナンセンスな会議でした。

◆各紙が伝える月齢判定会議結果
”BSEの対策”としての観点から見たら、実にナンセンスな会議だと思いますが、どういう話が出たかの報道をいくつか引っ張ってきました。

256分の0はゼロではない 成熟度と月齢の関係を検討 米国の報告書で(日本食糧新聞)
http://www.nissyoku.co.jp/
牛の月齢判別法、採用判断は先送り BSE専門家会合(朝日)
http://www.asahi.com/special/bse/
(05/01/19)牛月齢判別の日米協議、決着へ前進・米側新提案を評価
http://health.nikkei.co.jp/bse/

報道されている以外で、委員の発言要旨で印象的だったものをUPします。

◆明星大学 理工学部教授 広津千尋委員(統計学)
「今回米国が出したデータサンプルは私が要望していたものと違う。要望していたものは、”こういうサンプルを何度も続けて調査したときのデータ”であり、統計学的議論がなく、期待されるものではなかった」
「最後のコメントとして、これで検討することになるが、このデータに基づいて、探索的なものとなる。(こういうものは)クリニカルトライアル(臨床試験?)を経て、検証試験をしてから、ベリファイズするのが常識であり、検証試験が必要だと考えています。」
「A40についての月齢のカットポイント(一番数値が高く徐々に数値が減る分岐点)から急激にゼロになる(18ヶ月以上に数字が出てこない)ことについて不自然さを少々感じています。」(他のA50やA60はカットポイントからも数字がだらだら続いています)

◆社団法人日本食肉格付協会 規格専門委員長 中井博康委員
「(これらデータについて)”文章化する必要があると思います」←(論文にすべきということか)
「骨格についてはある程度の相関関係があるのはわかりましたが、肉色は違いがでるので難しい。品種、運動量、ストレスなどによって色は変わります。」

アメリカの研究者からの情報
「年間3500万頭と畜。USDA GRADER(格付け員)は160人」

そこで私の疑問です。1頭あたりのチェック時間は何分?何秒?

最後に、百歩譲って、月齢と肉質についてだけの会議をしていると考えても、米国の言い分だけを聞き、論文にもなっていないものを、広津先生のいうように「検証試験」なしで判断されたらたまったものではないと思いました。

※九郎丸正道先生と柴田秀史先生がご都合が悪く欠席でした。

BSE意見交換会後の、斎藤登事務局長コメントが、すごい。

2005年01月25日 09時05分11秒 | 食品安全委員会って。。。
日本農業新聞記事 全国50ヶ所のBSE意見交換会を終えての食安委事務局長のご発言について。

食品安全委員会 斎藤登事務局長の「各県に出向いて直接説明した分、科学的な知見に対する理解は深まった」という意見は、これから抜本的見直しをされる「中間とりまとめ案」について理解が深まった、ということではなく、「BSEは科学的に未解明な部分が多く、こうして意見交換をしている間にも、危険部位以外からプリオンが検出されたりとか、新しい知見がどんどん出てくるのだ」ということについて理解を得た、という意味ですよね?当然?・・・・・・BSE問題が浮上したことでますます問題が明らかにされてきたと私は認識しています。

危険部位除去に関してはピッシングやスタニングの問題、除去をしてくださる従業者の教育や経験、資格制度やマニュアルなどの問題、そこを厚労省が把握していなかったということ、(話題の政治家曰く、「伝聞を鵜呑みにするのか」という問題もあるし)、月齢等履歴を誤魔化す、耳標付け替え事件が単発事例でないこと、海外で輸入植物飼料から動物蛋白が検出されているにもかかわらず日本ではDNA検査もしていないこと等など・・・・・。とても全頭検査を止める状況にはないと思うんですがね。

BSE意見交換会が終了 消費者の不信残る
[2005年01月18日付]

 牛海綿状脳症(BSE)国内対策を見直すために、食品安全委員会と厚労・農水両省が全国約50カ所で行ってきたリスクコミュニケーション(意見交換会)が17日の東京会場で終了した。延べ5000人を上回る人が参加したが、最大の焦点である全頭検査の緩和では、消費者側の不安・不信がぬぐわれたとはいえず、課題を残した。BSE問題は今後、米国産牛肉の輸入再開条件で、日米協議が19日に本格化する。
 
 意見交換会の“全国行脚”は、与党から「消費者の理解が不十分」との批判を受け、昨年10月以降3カ月にわたり行ってきた。BSE検査の検出限界を踏まえ、20カ月齢以下の牛を全頭検査から外すことの是非が論議の中心になった。
 
 同委は「各県に出向いて直接説明した分、科学的な知見に対する理解は深まった」(斎藤登事務局長)としているが、「立場の違う人の間でコミュニケーションができていない」と課題を挙げる。消費者側と食品事業者側で感情論的なやりとりも相次ぎ、対立する課題で共通認識をつくる難しさを浮き彫りにした。

この続きは日本農業新聞でどうぞ 

http://www.nougyou-shimbun.ne.jp/





土壌汚染の観点から見たBSE

2005年01月25日 09時01分38秒 | リスコミで判明した問題&土壌汚染
ネットサーフィンをしていたら、「あなたの町のダイオキシンの濃度」的データを見つました。
ダイオキシン類環境調査結果(土壌)

http://www.env.go.jp/air/report/h14-06/06.pdf

こうしたデータもありますが、実のところは、「土壌汚染はスポットだから数m離れたり、深さが違うところの数値は全然違うんだ」、ということをゼネコンの人に聞いて思ったんですが、

プリオンって、分解の点ではダイオキシンみたいなものですよね。

過去、酪農雑誌で一日350g肉骨粉100g血粉食べさせろ、などと推奨したり、国の飼養標準という指導書でもバイパス蛋白を食べさせろ、と推奨していたわけですから(「狂牛病は終わらない」という本より)、糞を考えると、堆肥化してもプリオンがすぐ無くなるわけでなし、農場の地点によっては残留している可能性もあるのではないでしょうか?

そういう観点からも、検査を止めるのは時期早々だと思いましたが。
http://www.sasayama.or.jp/kakolog/kakolog4.htm#7909

糞処理で検索してみました。
http://www.google.com/search?hl=ja&q=%E6%94%BE%E7%89%A7+%E7%B3%9E+%E5%87%A6%E7%90%86&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=
http://science3.2ch.net/test/read.cgi/nougaku/979309895/l100