BSE&食と感染症 つぶやきブログ

食品安全委員会などの傍聴&企業・学者・メディア他、の観察と危機管理を考えるブログ by Mariko

乳幼児3種混合(DPT)ワクチンに関する武田薬品工業の対応

2006年11月04日 11時41分53秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
DPTワクチンの素材の由来について、武田薬品工業株式会社
医薬学術部・くすり相談室
TEL:03-3278-2490
http://www.takeda.co.jp/contact/index.html
に電話してきいてみたんですが、安全性云々以前の問題っていうか、タケダ薬品自体を今後信じていいものか、強烈な対応でしたので、ご報告させていただきます(^^;ここって上場企業でしたよね?

>本剤は製造工程でヒトの毛髪由来成分(L-シスチン)、トリの羽毛由来成分(L-チロシン)、ウシの血液、肝臓、心臓、肉、乳由来成分(スキムミルク、ポリペプトン、バクトカジトン、カザミノアシド)及びウマの血清を使用している。
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/4a735213e23a2d31d453d7ee99df2c12

最初にお電話に出られた方に、
→三種混合ワクチンの由来について伺いたいのですが
>「うちはDPTワクチンは出してませんよ」
→え、医薬品情報のページにあるんですが(^^;
>「ちょっとまって」
→ウシなど動物の産地を教えていただきたいのですが。
>「DPTワクチンにはウシは入ってませんよ」
→え?医薬品情報室のページに書いてあるのですが (@@?
>「ちょっとまって、ああ、ニュージーランドと豪州」
→ウマとかヒトの人毛の産地はどうなんでしょう
>「DPTには使ってませんよ。」
→・・・(@@  あのう・・・医薬品情報室のページに書いてあるのですが
(ここで人が変わる)
>「使ってるけどそれは種菌の製造時に使われるもので製品の最終には入ってないので絶対大丈夫です!」
→えーと、でもCJDやBSEなどは感染ルートがわかってないのと、EUではヒツジの毛も含めて?新しい研究結果が発表予定だそうとかあるので、情報として知りたく・・
>「種菌だから絶対大丈夫、それならワクチン打たないでください。あなたにワクチンは無理ですね。」
→他社はたとえば人毛とか、ヒト由来のものを使わないでワクチンを製造できてるので・・・
>「他社のをお使いになればいいんですよ。うちのを使わないでください!」「論議の対象からはずしてくれ!」
ガチャンッ!!っと電話を一方的に切られて終わりでした。

お名前を伺っても「名乗れません」だそうで。

以上ご報告まで。。

追伸:私がなぜ産地を聞いてるかというと、EUではリスクあると新評価があがったブラジルについて、日本の厚労省が対応してないからどこのを使ってるか確認しておきたかったというのもありますが、っつーか産地聞くだけでヒステリックになられても。。
ちなみにデンカ生研さんにも電話して伺ったんですけれど、非常にわかりやすく丁寧にご説明くださいました。

人毛由来の薬剤、Lシステインなどは結構使われているようですが、その人毛の原料はどこから、どのように調達しているのか、処理はどこで行われているのか、毛根などは入っていないのか、国によっては死刑囚の臓器も利用(違法?)しているそうですが、まさか皮膚などまで混入してないだろうし(^^;??、、あとはカラーやパーマなど薬剤の影響などはないのか、など、いろいろ考えてしまいました。
使用するなら産地とか処理方法までちゃんと公開してほしいですね。タケダ薬品さん。


ちなみに笹山さんからいただいた情報です。こういう協議会があるとか。

各社共通の『薬の適正使用協議会』
http://www.rad-ar.or.jp/intro/kyogikai_shokai_01.html


【ワクチン】乳幼児 三種混合ワクチン素材の由来を比較してみました。

2006年10月21日 08時07分29秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
笹山さんの掲示板の新情報、
[5008] 羊やヤギが、プリオン病を人に感染させるかどうかについての研究を、EFSAは、11月に発表する見通し
[5017] おたふくかぜワクチンと羊のBSEの危険性
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi
「羊がBSEに母子感染する」という、ショッキングなイギリスの実験結果」
http://www.sasayama.or.jp/wordpress/?p=439
の投稿を受けて、多くの乳幼児が注射している三種混合ワクチンについても急遽調査してみました。

医療用医薬品の添付文書情報サイトより、
http://www.info.pmda.go.jp/psearch/html/menu_tenpu_base.html
keywordを 百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン で検索、10件のヒットがありましたが、その中からいくつかの例を抜粋してみました。

【重要】製造元によっては三種混合でも数種類を出しているので、販売番号などを元にご自身で検索してみてください。

ヒト使ってるのもあるんですね。

■製造販売/財団法人 化学及血清療法研究所
 DPT “化血研” シリンジ 
 販売名コード 636140BG1030
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/636140BG1030_1_04/

製法の概要
本剤は、百日せき菌I相菌(東浜株)の培養菌液を連続遠心機等を用いて菌液を分離した上清から、カラムクロマトグラフィーなどの物理化学的方法で感染防御抗原(百日せき毒素及び線維状赤血球凝集素)をそれぞれ単離精製し、ホルマリンで減毒したのち両防御抗原を混合した液と、ジフテリア菌(Park-Williams No.8株)及び破傷風菌(Harvard A-47株)の産生する毒素をそれぞれ精製濃縮し、ホルマリンで無毒化(トキソイド化)したジフテリアトキソイド及び破傷風トキソイドを混合したものに、アルミニウム塩を加えて不溶性としたものである。
なお、本剤は製造工程でウシの乳由来成分(カザミノ酸、スキムミルク、ポリペプトン)、ウシの肝臓、ウシの血液、ウシの肉、ブタの胃由来成分(ペプトン、ペプシン)、ブタの膵臓由来成分(パンクレアチン)、ウマの血液由来成分(血清)、クジラの心臓由来成分(ハートエキス)及びヒトの血液由来成分(アポセルロプラスミン)を使用している。

組成
本剤は、0.5mL(1シリンジ)中に次の成分を含有する。

有効成分
百日せき菌防御抗原:4単位以上
ジフテリアトキソイド:16.7Lf以下
破傷風トキソイド(蛋白含量として):26.7μg以下(約2.5Lf)

添加物
ブドウ糖:0.5mg
塩酸L-リジン:0.05mg以下
ホルマリン(ホルムアルデヒドとして):0.05mg以下
チメロサール:0.002mg
塩化アルミニウム(III)六水和物:1.5mg以下
水酸化ナトリウム:0.6mg以下
塩化ナトリウム:3.75mg
リン酸水素ナトリウム:0.16mg
リン酸二水素ナトリウム二水和物:0.16mg

■製造販売元/財団法人 阪大微生物病研究会  
 販売元/田辺製薬株式会社
 販売名 トリビック
 販売名コード 636140BA3022
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/636140BA3022_1_00/

製法の概要
本剤は、百日せき菌I相菌(東浜株)の培養ろ液を塩析法及び超遠心法等で精製後、ホルマリンで減毒した感染防御抗原画分と、ジフテリア菌(Park-Williams No.8株)及び破傷風菌(Harvard株)の培養ろ液中の毒素を、それぞれ塩析法及びイオン交換体法等によって精製後、ホルマリンで無毒化したトキソイド液を、規定濃度に混合し、免疫原性を高めるためにアルミニウム塩に吸着させ不溶性とした液剤である。
なお、本剤は製造工程でウシの乳由来成分(ポリペプトン、カザミノ酸、スキムミルク、ペプトン)、心臓由来成分(ビーフハートインフュージョン)、肝臓、肉、肉由来成分(牛肉消化液)、血液、及びウマの血液由来成分(血清)を使用している。

組成
本剤は、0.5mL中に次の成分を含有する。

有効成分
百日せき菌の防御抗原 4単位以上
ジフテリアトキソイド 15Lf以下(23.5単位以上)
破傷風トキソイド 2.5Lf以下(13.5単位以上)

緩衝剤
リン酸水素ナトリウム水和物 1.745mg
リン酸二水素ナトリウム 0.28mg

等張化剤
塩化ナトリウム 4.2mg

免疫補助剤
リン酸アルミニウム(アルミニウム換算) 0.08mg

安定剤
ホルマリン(ホルムアルデヒド換算) 0.025mg

■製造販売元/デンカ生研株式会社
販売名 沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン
販売名コード 636140BA1062
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/636140BA1062_1_04/

製法の概要
本剤は,百日せき菌I相菌(東浜株)の培養液を硫安分画法,蔗糖密度勾配遠心分画法などの物理化学的方法で感染防御抗原画分を抽出,分離,精製したのち,残存する毒性をホルマリンで減毒した防御抗原を含む液と,ジフテリア菌(Park-Williams No.8株)及び破傷風菌(Harvard株)の産生する毒素をそれぞれ精製濃縮し,ホルマリンで無毒化したジフテリアトキソイド及び破傷風トキソイドを混合したものに,アルミニウム塩を加えて不溶性としたものである。
なお,本剤は製造工程でウシの乳由来成分(カザミノアシド,スキムミルク)及び心臓由来成分(ハートエキス)並びにブタの胃由来成分(ペプトン)を使用している。

組成
本剤は,0.5mL中に次の成分・分量を含有する。

有効成分
百日せき菌の防御抗原 4単位以上
ジフテリアトキソイド 15Lf以下
破傷風トキソイド 2.5Lf以下

**添加物
塩化アルミニウム(III)六水和物 0.895mg
ホルマリン(ホルムアルデヒド換算) 0.05mg以下
チメロサール 0.002mg
塩化ナトリウム 4.5mg
リン酸水素ナトリウム 0.5175mg
リン酸二水素カリウム 0.075mg

■製造販売元/社団法人北里研究所
 販売元/第一製薬株式会社
 販売名コード 636140BA2034
沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン「S北研」
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/636140BA2034_1_02/

製法の概要
本剤は、百日せき菌I相菌(東浜株)の培養液を硫安分画法、蔗糖密度勾配遠心分画法などの物理化学的方法で感染防御抗原画分を抽出、分離、精製したのち、残存する毒性をホルマリンで減毒した防御抗原を含む液と、ジフテリア菌(Park-Williams No.8株)及び破傷風菌(Harvard株)の産出する毒素をそれぞれ精製濃縮し、ホルマリンでトキソイド化したジフテリアトキソイド及び破傷風トキソイドを混合したものに、アルミニウム塩を加えて不溶性としたものである。
なお、本剤は製造工程でウシの乳由来成分(カザミノ酸、ペプトン、スキムミルク)、ウマの血液由来成分(血清、脱繊維血液)、ヒツジの血液由来成分(血清)を使用している。

組成
本剤は、0.5mL中に下記の成分・分量を含有する。

*有効成分
百日せき菌の防御抗原 4単位以上
ジフテリアトキソイド    約15Lf
破傷風トキソイド      約2.5Lf

不活化剤
ホルマリン(ホルムアルデヒド換算) 0.05mg以下

緩衝剤
リン酸水素ナトリウム   0.35mg
リン酸二水素ナトリウム 0.40mg

等張化剤
塩化ナトリウム 4.25mg

アジュバント
水酸化ナトリウム  0.21mg
リン酸三ナトリウム 0.81mg
塩化アルミニウム  0.90mg


■製造販売元/武田薬品工業株式会社
沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチンキット「タケダ」
販売名
沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチン
販売名コード 636140BG1022
http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/636140BG1022_1_07/
製法の概要
本剤は、百日せき菌I相菌(東浜株)の培養液を硫安分画法、蔗糖密度勾配遠心分画法などの物理化学的方法で感染防御抗原画分を抽出、分離、精製したのち、残存する毒性をホルマリンで減毒した防御抗原を含む液と、ジフテリア菌(Park-Williams No.8株)及び破傷風菌(Harvard株)の産生する毒素をそれぞれ精製濃縮し、ホルマリンで無毒化したジフテリアトキソイド及び破傷風トキソイドを混合したものに、アルミニウム塩を加えて不溶性としたものである。本剤は製造工程でヒトの毛髪由来成分(L-シスチン)、トリの羽毛由来成分(L-チロシン)、ウシの血液、肝臓、心臓、肉、乳由来成分(スキムミルク、ポリペプトン、バクトカジトン、カザミノアシド)及びウマの血清を使用している。

*組 成
本剤は0.5mL(1キット)中に、次の成分及び分量を含有する。

有効成分
百日せき菌の防御抗原 4単位以上
ジフテリアトキソイド 約15Lf
破傷風トキソイド 約2.5Lf

添加物
アルミニウム塩(免疫増強剤) 0.1mg(アルミニウム換算)
フェノキシエタノール(保存剤) 2.5μL
ホルマリン(不活化剤) 0.01W/V%以下(ホルムアルデヒド換算)


【狂牛病】病院に行く人には他人事ではないBSE/vCJD

2006年04月07日 13時12分55秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
狂牛病から感染する変異型クロイツフェルトヤコブ病は、
血液や手術器具を介して院内感染する可能性があるということで、献血規制までされている公衆衛生の問題なわけですが、
BSEは大した問題ではない、なんていっている学者や政治家やマスコミの人たちはこういう現実を知ってるのかな?

病院や健診での採血で感染の可能性があるってどうします?(^^; 
これはBSEとかvCJD以前の、感染症全般の院内感染対策についての重要な問題なわけで、至急の改善を希望。

・・・検診であれ何であれ、一生涯、病院にお世話にならない人なんていないわけで。。
===================
今回の内容
◆BSE/vCJDランセットの新論文
  ★実は感染潜伏者が相当おり、公衆衛生に大きな影響を与える可能性
  ★WHOのvCJD診断基準見直しを提言 vCJD患者見逃しを防ぐため
◆採血時の感染防止対策の不備について
◆[米国産ウシ由来の原材料が使用されている医薬品](2006.2.14現在)


===================
日本ではまだ殆ど報道されていませんが、
ランセットに、公衆衛生、院内感染に関する重要な論文が2点発表されており、
農業情報研究所さんが日本語で紹介くださっておりますので
お知らせいたします。

◆隠れたvCJDがすべての遺伝子型の人に伝達、人→人感染根絶は困難ー新研究
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/06032701.htm
英国動物保健研究所(IAH)のJean Mansonが率いる実験研究が、
今まで想定されてきたよりもはるかに広範囲のグループの人々が
変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に感染している可能性が
あることを確認した。 研究は、最大1万4000人が発症することなく
感染している可能性を示唆する。発見されない感染者の集団の存在
は供血の安全性について深刻な意味合いをもち、汚染手術具を通して
の他の人々へのvCJD伝達リスクを増す。それは、牛の狂牛病(BSE)
感染が激減、あるいは根絶されたとしても、人間のvCJD感染の根絶
をはるかに難しくするだろう。それは幾世代にわたり、あるいは永遠に
存続かもしれない。研究は、この発見が”重大な公衆衛生問題”を
提起すると示唆する。(略 URLをどうぞ)

◆日本研究者 WHOのvCJD診断基準見直しを提言 vCJD患者見逃しを防ぐため
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/06031002.htm
厚生労働省クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)サーベイランス委員会の
山田正仁委員長(金沢大教授)が、変異型CJD(vVJD)のケースの
見逃しを防ぐために世界保健機関(WHO)のvCJD診断基準を見直すべき
ことを示唆する論文を英国医学雑誌・ランセットに発表した。
(略 URLをどうぞ)

====================
上記、両方とも院内感染対策に大きくかかわる問題の話ですが、

vCJDの伝播とか何とか以前の問題で、そもそも院内感染対策に不備があり
病原体の感染源となりうる問題が改善されていない一例をご紹介させていただきます。
私も、病院で「つかいまわし」現場を体験。ホルダをよくみたら何か黒い点が付着してるのを見て、あのー、と言ったら滅菌パック入りの注射器に交換してくれましたが。

◆採血時の感染防止対策の不備について

厚労省より昨年1月に院内感染防止のため、改善を求める通知が出ている、
「真空管を用いた採血」なんですが、
使い捨てにすべきホルダーを患者ごとに変えないで、
テーブルの上におきっぱなしにして、今も使いまわしをするなど、
対策が終わっていない病院がまだまだあるようです。

真空管採血のイメージ写真
http://images.google.com/images?svnum=10&hl=ja&lr=&q=%E7%9C%9F%E7%A9%BA%E3%80%80%E6%8E%A1%E8%A1%80
※写真にはないけど、長いチューブのついた翼状針のタイプも結局同じリスクだとメーカーさんが教えてくれました。

健康診断などでもふつーに真空管採血は行われてますから、患者さんは
目を皿のようにして確認したほうがいいかもしれません?

~~~~~~~~~~~~~~

◆真空採血管を用いた採血業務に関する
安全管理指針(Ver 2.05)

http://www.jamt.or.jp/information/official/h16/02-1.html

「すでに米国では、「採血ホルダーの50~80%が1回の使用で
血液汚染される可能性がある」との報告※1を受けて、OSHA
(米国労働安全衛生局)が採血ホルダーのシングルユースを推奨しています。」
※1 Advance/Laboratory,P.70 Jan 2000
http://www.bdj.co.jp/press/1f3pro0000012i2r.html
「採血ホルダーは1回の使用で血液汚染される可能性が
50-80%であるとの報告があります。」 
http://www.bdj.co.jp/pas/products/1f3pro0000018bhf.html

メーカーさんに教えてもらったソース
OSHA(Occupational Safety & Health Administration)の該当ページ
(2002年6月12日付)は下記の通りです。
http://www.osha.gov/pls/oshaweb/owadisp.show_document?p_table=INTERPRETATIONS&p_id=24040
後半に"Some clinical studies show that 50-80% of blood tube holders may be
contaminated after just one use (Advance/Laboratory, p. 70, January 2000)"
と記されております。

詳細関連
http://www.bdj.co.jp/pi/1f3pro000008irdn-att/1f3pro000008irf0.pdf
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/ian/shidou/saiketsu.pdf

採血ホルダーも使い捨てに 感染症防止へ採血法統一(共同)
http://kk.kyodo.co.jp/iryo/news/0405saiketsu.html

また、糖尿病の検査なんかで、
血糖値の測定等における微量採血を目的とする穿刺針で、別の器具ですが、
先日、3月3日に厚生労働省から、感染の危険に関する通知が出ています。
出たばっかりの通知ですから、患者さんもご自身でチェックいただいたほうが
いいかも知れません。

◆採血用穿刺器具(針の周辺部分がディスポーザブルタイプでないもの)の取扱いについて
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/03/h0303-3.html

==================
なお、飼料管理規制がずさんなアメリカ牛由来の医薬品や
子供用のワクチンなどがいまだに出回っておりますが、
品目をUPしているサイトがございますので、ご紹介まで。。

◆[米国産ウシ由来の原材料が使用されている医薬品](2006.2.14現在)
http://blog.goo.ne.jp/hatatomoko1966826/d/20060216

その他、
◆殆ど報道されていないBSEや、医薬品などの情報(はたともこさんのブログ)

http://blog.goo.ne.jp/hatatomoko1966826/c/80a055579f7f3c1cc4f38ac0b66b3b62

世界のBSE,vCJD対策の方向を決めるOIEの問題点 公衆衛生・院内感染の学者不在

2006年03月19日 08時30分01秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
■世界のBSE,vCJD対策を決めるOIEの問題点・・・公衆衛生・院内感染対策の学者の不在

前書きの乱文

一部の、不勉強なリスク論学者が、
もはや国境のない、生産・加工・流通・消費のその後と表示の現場、人の移動などのtotalな諸問題・現実を無視して、
BSE問題を「たいした問題ではない」などとしているのが災いしていることもあり、
実のところ、行政の対策もまだまだ遅れているし、日本でも殆ど報道されないんだけれども、

狂牛病は、もはや「公衆衛生」や「院内感染」問題に、密接にかかわっている。

(私は輸血関係の行政担当者の方の発言を聞いて、そのリスク論学者の見解の、行政への影響をはっきりと目の当たりにした。)

イギリスやフランスでは、たった一人の狂牛病由来の変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の方の潜伏期間中のご好意の献血が、
数年前に血液製剤に入ってしまったことが判明したことで、数千人に影響が出て、対策が必要になってしまったことは何度も触れてきた。

しかも、医療器具のプリオン病専用の厳密な滅菌消毒や廃棄などの、独特の対策以前に、
日本の院内感染対策の不備の問題、
いわゆる、歯科の滅菌消毒の不備や、内視鏡による院内感染問題や消毒の難しさ、
ヒト由来の輸血や血液製剤、その他の製剤の濫用という問題がある点についても、触れてきた。

つまり、その「不備」によって、薬害エイズ事件や、薬害ヤコブ病事件のように、プリオン病がヒトからヒトへの感染拡大に直結する可能性がある、という大問題があるにも関わらず、

そのことを満足に報道してくれているメディアは実に少ないし、リスク論学者の中には「ソレとコレとはカンケイない」なんて無責任なことを言っている人もいる。

現実的に、(感染しやすいとされる乳幼児に使用するワクチンも含めて)、アメリカ牛由来の一部の医薬品が最近も放置、輸入されていたりなどの問題があったり、自身の発言が行政に影響しているにも関わらずである。

============

話は変わるけれども、

私はかつて、海外に本社のある企業の院内感染対策部門にいて、
院内感染対策について研修を受け、実験説明、製品紹介の傍ら、
当時の海外の最新の感染症情報や文献などを医療従事者にお知らせしたりなどの仕事に就いていた経験がある。

そのため、米国の病院の見学も含め、数多くの病院の、手術室や中央滅菌材料室、院内感染対策について、
普通にひとっところの病院に長く勤めておられるお医者さんや看護婦さんよりも、
院内感染対策の観点から、多くの病院を見、出入りの業者さんの「裏話」も聞き、
対策の現実の情報を入手する機会に恵まれたと思う。

そのときの経験を少し書こうと思う。

==========

その頃はまだ、日本にエイズ患者が蔓延するわけがない、と思われていた時代だった。

医療従事者ももちろん油断していた。

例えば肝炎、結核、梅毒などの、一部特定の感染症の検査のみで、
「HIVの検査」を「プライバシーの問題」云々で、していないのにも関わらず、
(医療従事者の保護の観点は無視されてたということでしょうか)

「一部特定の病原体が検出されなかった」=「この患者さんは感染症を持っていない」という扱いをしていたわけである。

(E型肝炎や寄生虫etc..の問題もあるのに、SPF無菌豚だから大丈夫、生で食べられるなんていってお客に出している料理屋があるのと一緒ですね。)

WHOが、世界に新興感染症が30種以上出現した、なんて声明を出したり、
「全ての血液、体液は汚染されているものとして考え、対策するべき」という
ユニバーサルプレコーション(標準予防策)などが海外で注目されていた頃だけれども、

日本にはまだまだそれら概念が浸透していなかった時代。

でも、日本にHIVが侵入、風俗ヤバス、などという話が、ポツポツ一部の週刊誌だけに出たころに、学生生活を送っていた私は、

そのころ、性に対しては、所謂、既存の日本の倫理観を持たぬ、多分に大らかな感覚の生活を送っていた某女子学生が、
検査をしてから学校にこなくなってしまったという話や、
彼女と関係する、ある学校の”複数の運動部”の学生が”こぞって”検査にいった話などの話を運動部メンバーから耳にしていた。

また、北方謙三や池波正太郎の影響もあるんだろうけれど、私は、卒業してからは洋酒やカクテル、日本酒などのお酒に凝りまして。。本当にまぁ、あちこちの店でよく飲んだんですね。。

そこで出会った、人生の酸いも甘いも噛み分けた、人生の裏も表も知っているような、魅力的な諸先輩方々や、医療関係の営業活動で知り合う方々から、
「世の中の、世界の現実」をいろいろ教えてもらって、私はかなり耳ダンボ(^^;になった方だと思う。

つまり、例えばHIVの件では、世間や医療現場が、情報がなく病気をなめまくっていた時代に、
その裏の現実の話を聞く機会に恵まれたということなのかも知れない。

現実はそれほど甘くない、裏があることを知った私が、
訪問する数々の病院のスタッフは、多くの方が油断されていた。

いちばん象徴的なのは、病気の感染源となる血液、体液がボタボタ落ちる中、
そして鋭利な手術器具が落ちる危険がある中でも、
日本の殆どの医療従事者が「裸足に、足の指の見えるつっかけサンダルで手術」を行っていた(いる)ってことじゃないかと思う。

(サンダルは共用が殆どで、一回一回洗浄していない病院ももちろんあった。私自身も血液の付着したサンダルを何度も目撃した)

実際に話を聞けば、当然、多くの従事者が「危険」と感じていたんだけれど、当時の「医療界の体質」の中では、(もしかしたら日本人の性質?)それを言い出せない雰囲気があった。

また、ハードな現場の、日々の、目の回るような忙しさで、それどころじゃなかったのかも知れない。
余談だけど、私の知っている婦長さんも、すごいいい女なのにも関わらず、独身が少なくなかったように思う。あれだけ忙しければ当然時間なんて取れないもの。

また、対策が取れなかったのは、「慣れ」の問題もあると思う。
他分野から来た人間のほうが「当たり前」が「当たり前でない」ことに気がつきやすいこともある。

コストの問題もある。資材課(用度課)との情報の差もある。
(余談だけれど、日本でも、もっと「寄付制度」が充実してくれるといいなと思う。
例えばトイレの手洗い水道の栓を手に触れないものに変更するための寄付を募集、とか。)

それから、「ある特定の専門分野のエキスパート」であることと、「院内感染のエキスパート」であることは違うし、

ある有名なお医者さんでも、輸血はともかくも、血液製剤や、特定生物由来製品を「感染源」として意識していなかったり、

必要のない部分での濫用はともかくも、「大手術」の前では、そういった問題は微々たること、というか意識されないことになってしまうのも現実だと思う。

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以前、「日本では裸足につっかけサンダルで手術の風習がある」話を、米国のある大病院の、院内感染対策部門の婦長さんにお話ししたことがある。

そしたら、彼女は天を仰いで、「Oh,My GOD!」と叫んだ。そのことがとても印象に残っている。

(米国では訴訟の問題も大きいのだろうけれども、その病院では、医療従事者が
「キャップ、アイガード(目の粘膜を保護するもの)、マスク、ガウン、二重手袋、シューカバー(サンダルなど足の保護が出来ない履物は当然論外)」を
着用しないで手術に臨んだらクビとのことだった。

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私はいま、狂牛病→変異型ヤコブ病対策の問題でも、当時と同じような匂いを感じている。

もはや、BSE問題は、「自己選択」「自己責任」の問題ではなく、「公衆衛生」「院内感染」に直結する問題なのである。

病気にならない人はまれだろうし、事故に遭う場合だってある。決して他人事ではない。
また、自分や家族やら、大切な人の身を守りたくても、こればっかりは自分でどうこうできる問題ではない。
例えば出産で、縫合の経験がある方は過去、現在も少なくないみたいだけれど、
過去、その糸は「牛の腸」由来だった可能性も、などということを指摘しているサイトもあるけれど、
そんな問題提起、知っている人のほうが少ないと思う。私も最近まで知らなかった。

豚の脳内接種による感受性のほか、昨年、不顕性感染に関する論文の話題が出た後に、
実は、投与されたヘパリンが牛やら豚の腸粘膜由来だったんだけど、担当の医師からはそんな話は一切聞いてなくて、
豚の産地はどこか、とか、牛の危険部位入り肉骨粉を食べまくってる豚が今も使われてないか、とか、
そんなことを思うのは、本当に「杞憂」なんだろうか?

患者だけでなく、医療従事者も、まず「自分の身を守らない」で、「他人の身を守れる」ものなんだろうか?

というところで、前置き駄文はこのあたりで終わり。

本題のOIEに関する更新は本日または明日中にする予定です。
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ところでですが、
日本脳神経科学会に所属するある病院が、BSE問題とヤコブ病について声明を出したそうだけれども、それが報道される様子がないんですね。
どなたか詳細をご存じな方がいらしたらお教えください。


「食の安全」「自己責任」だけでは対応できないBSE・・医療による感染

2006年03月01日 08時10分58秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
BSEの問題は「食の安全」や「自己責任」だけの問題では語れず、その国の対策を放置しておけば、医療機関や医薬品などでも「ウシからヒト」、「ヒトからヒト」へ感染する「公衆衛生」の問題につながることは、過去のブログでも指摘していることですが、

薬害や院内感染に発展するそれら問題をいまだに理解されていないマスメディアの方や、リスク論学者、食品問題を指導される立場の方々が、「リスクは大したことない」だの、さらには、自己責任で選べる環境にもないにも関わらず「自己責任の問題だ」だの、あちこちで書き散らされておられるのを見て唖然としたので、最近のそれら「BSE、vCJDと医療問題」のニュースについてまとめてみました。

■いまだに米国牛の血しょう、骨髄原料由来の医薬品が輸入されている

先日の国会の予算委員会で明らかになった話ですが、
みなさんは、2年以上前にBSEが発生、飼料管理もムチャクチャ、危険部位除去違反も多数報告されている米国から、いまだに日本に「ウシの血清」や「ウシの骨髄」を原料にした医薬品が19品目も輸入されていること、その中には子供に接種するワクチンなども含まれていること、ご存じですか?

はたともこさん(現役薬剤師)がブログにまとめてくださっています。ぜひご確認ください。

[米国産ウシ由来の原材料が使用されている医薬品](2006.2.14現在)
http://blog.goo.ne.jp/hatatomoko1966826/e/82dd93a3b1791f082ccbf72b5dcaee1c
話題のタミフルも、日本の在庫分には米国牛の骨髄から作ったゼラチンカプセルのものがあるようですね。

ついでに、「自己責任」を主張される方々には、この状態で、どうやって消費者が「自己責任」で選択できるかも教えていただきたいですね。先日輸入された、脊髄どころではない「背骨まるごと付き肉」は、フォンドボーなどの肉エキスに加工される可能性があったようですが、そうしたら表示義務はありませんから。

企業利益が優先されるBSE 2月17日(輸入業者名の多くが非公開でOK)
http://blog.goo.ne.jp/hatatomoko1966826/e/9c67668a90f7b9edda7925f241944c7d
 余談だけれど、先日珍しく貧血を起こしたので、鉄のサプリなるものを使ってみようかと思って、なるべくゼラチンとか、添加物の少ないものを使おうと選んだ某大手健康食品メーカーの「ヘム鉄」なんですが、原料について一切書いていませんでした。よく考えてみたら「ヘム鉄」って動物由来みたいなんですよね。販売会社のサイトを見たらそんな感じのことが書いてある。
 まさか、輸入品のレバー(肝臓)から抽出されたもの(もしくは米国牛レバー由来で過去に作った”在庫分”)ではなかろうかと思って、今日問い合わせてみることにしましたが、なんで消費者がそこまで調べなければ情報が入手できないのか…これも「自己責任」?

ちなみに、これも余談ですけれど、私がお話をしたことのあるプリオン学者の某先生は「そもそも私は肝臓など毒素の溜まるところは、私は、まずプリオン云々以前に食べない」といわれてました。家畜に鶏糞や鶏舎のゴミを食べさせたり、たとえば米国のレンダリングに関する、肉骨粉のレシピなどのサイトを見ても、現実にレンダリング場が公開されておらず、真実か否かを確かめるすべがないなかでは、なんとか、よりまし・・・安全なものを食べたいと思いますね。また、炎症部位にはSRM以前にプリオンが蓄積するのではないかという論文もぼちぼち出てきているので、気になっています。

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■19品目の医薬品問題が指摘された国会議事録
 第164回国会 参議院 予算委員会 
 第2号 平成18年2月1日 議事録より抜粋(家西悟議員指摘)
http://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kaigirok/daily/select0114/main.html
「平成十三年、厚生労働省からいただいた資料なんですが、牛や、牛の内臓や骨などを原料とする医薬品、医薬部外品・化粧品並びに医療器具の一覧表です。厚生労働省は最近このような表は作っていないそうですが、これを使わせていただきます。ごらんのとおり、この中には、ドリンク剤などにも使われる肝臓エキス、五黄、それからインスリン、コラーゲン、カプセルなどに使われるゼラチンといった国民の方々が日常使用しているかなりメジャーな医薬品が含まれています。これらは実は牛の内臓や骨から作られているもの、臓器を含めて作られているものがあります。
 今、世間では、米国、アメリカ産牛肉に禁止された骨が入っていたということで大問題になっているわけですけれども、大々的に取り上げられているわけです、マスコミを含めて。BSEの危険性があるのは生肉だけではありません。この場で、牛から作られた医薬品などの危険性と、業界任せの厚生労働省の生ぬるい対応について問題提起させていただきたいと思います。」

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■BSEから発生する変異型ヤコブ病(vCJD)は、医療器具などによって感染拡大する恐れ

※上記、最近のものを中心にいくつかニュースをUPしてみます。字数の関係上、全ての内容をUPしませんが、リンク切れでアクセスできない場合はgoogleでタイトルを検索すると出てくると思います。

★ヤコブ病患者の手術器具、46例で適切処理せず再使用
http://www.asahi.com/health/news/TKY200602080489.html
2006年02月08日21時02分(朝日新聞)

★輸血で英3例目のヤコブ病 8年後に発症
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060210-00000021-kyodo-int
 【ロンドン9日共同】英保健当局は9日、牛海綿状脳症(BSE)が感染して起こるとされる変異型のクロイツフェルト・ヤコブ病の感染者から輸血を受けた患者が、同病に感染している可能性が高いと診断されたと発表した。輸血を通じた感染は英国で3例目という。 この患者は輸血から8年後に発症し、専門病院で治療を受けているという。血液を提供した感染者は献血の1年8カ月後に発症した。 ヤコブ病は、進行性の認知症や運動失調の症状が出て、全身衰弱などで死に至る。(略)

★輸血によるvCJD感染をめぐり6,000人に警告ー英国保健省
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04092201.htm

★ヤコブ病 22患者二次感染も
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news/iryou_news/20060220ik05.htm
手術器具の滅菌不十分(2006年2月20日 読売新聞)
 国内の医療機関で脳神経外科手術を受けた患者2人が、手術後4か月以内にクロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)と診断され、同じ器具を使って手術を受けた22人に二次感染の可能性があることがわかった。(略)
厚労省研究班が2003年に作成したCJDの感染予防指針には、脳神経外科手術に使う器具は使用後に特殊な消毒液で滅菌処理をすることが盛り込まれている。しかし、この医療機関は、患者2人の手術で使った器具を、通常の滅菌処理のみで別の患者の手術に使用していた。 22人の患者は、CJDに二次感染した可能性について病院から告知を受け、献血を控えることなどを指示されている。 04年にも同様の報告が1例あり、11人が追跡調査の対象となっている。 同省はこうした事例が相次いだことを受け、来年度にCJDの二次感染対策の検討会を設置し、診療指針の見直しなどを行う方針。


★ヤコブ病解剖費に公的補助 BSE感染の変異型対策
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060128-00000030-kyodo-soci
(略)ヤコブ病には変異型や原因不明の孤発性があり、変異型と確定するには、脳に沈着して病因となる異常プリオンタンパク質のタイプや集まり方を死後に解剖して調べる必要がある。 しかし、厚労省CJDサーベイランス委員会の調査では、孤発性として死亡した患者の脳の解剖率は18%で、欧州主要国の70%以上よりかなり低い。いったんは脳波などから孤発性と診断された男性が、脳の解剖で昨年2月に国内初の変異型と分かった例もある。 確定診断は感染の拡大防止にも重要だが、解剖が進まない要因として経費や設備面、感染への不安が挙げられている。 (共同通信) - 1月28日6時34分更新

★vCJD問題ともかかわる歯医者や内視鏡による院内感染に関わる情報
歯科はヤコブ病対策以前に、院内感染対策自体に問題があることは過去にも触れましたが、
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/7258e2b1bb9c44d331a0a62b2616a83f

内視鏡による院内感染事件報道を時折耳にします。ピロリ菌やO-157、耐性緑膿菌などの大学病院などでの感染ニュースを記憶されている方も少なくないと思います。その院内感染対策は、ヤコブ病対策以前に、まだまだ問題があるようです。参考までに今年の学会発表のタイトルを。
http://www.ask.ne.jp/~jgets/prog56.html
平成18年5月14日(日) 第56回日本消化器内視鏡技師研究会
23 内視鏡洗浄・消毒ガイドラインの遵守率はなぜ低いのか?
   -内視鏡感染管理の問題点とその対策-


プリオン対策を考える担当の方々は、現場のこの現実を知ってるんですかね?縦割りで「担当が違う」から知らないのかも?

■ヒト由来の血液製剤のvCJD対策

現実的な血液製剤への対策では、以下の方法があるようですが、完璧なものはまだ販売されていないようです。
※BSE対策がずさんで、各地でCJDの集団発生問題が心配されている米国からも大量に血液製剤が輸入されています。

1 エタノール分画
2 PEG分画
3 グリシン分画
4 イオンクロマト処理
5 ナノフィルトレーション
6 アフィニティークロマト


川崎厚生労働大臣が先日国会で「血液製剤は(vCJD問題において)安全が確保されている」みたいなテキトーな発言したのにはぎょっとしましたが、そんな感覚だから米国のBSEやvCJD対策を放置して見てられるんだということですね。

英国では、潜伏期間中のvCJD患者さんの献血が血液製剤に加工され、その製剤を使用した数千人に警告がでました。内容は、病院や歯科、検査などを受診するときに前もって病院にその旨を通知することです。つまり、その数千人の方々の感染の心配が出てきて、医療器具などから他のヒトに院内感染する可能性があるため、使用後の器具について、専用のプリオン対策の滅菌消毒※が必要だからです。輸出入のグローバル化が進み海外との交流が盛んな日本でも対岸の火事ではありません。

※表1.プリオン対策の消毒法は下記サイト
クロイツフェルト・ヤコブ病感染予防ガイドライン(2003年3月版) 表1参照
http://www.ncnp.go.jp/nin/guide/r7/

■過去の厚生労働省の対策から今のBSE→変異型ヤコブ病問題を考える
<日本で濫用されている血液製剤:薬害事件から>


C型肝炎の患者は日本に200~300万人いると推定されています。血液製剤や輸血などによる薬害によるものが少なくないようです。プリオンは今現在、スクリーニングおよび有効な失活方法がないため、同様の問題に発展する可能性があります。参考までに過去記事を。

◆「アルブミン」は、かつて世界の消費量の3分の1を日本が使っていた。
朝日新聞2005年7月17日社説から
「血漿(けっしょう)に含まれるたんぱく質「アルブミン」は、かつて世界の消費量の3分の1を日本が使っていた。本来はやけど治療などに使われるのに、栄養剤としても使われてきたからだ。 使うほど病院などの収入が増えることから、必要以上に消費する傾向も指摘されている。」

◆薬害肝炎の厚労省最終報告書、旧厚生省の責任触れず
 血液製剤「フィブリノゲン」をめぐる薬害肝炎問題で、米国が1977年に同製剤の製造を禁止した後、日本では約10年間も対策が取られなかったことについて、旧厚生省の対応を検証してきた厚生労働省の最終調査報告書案の全容が27日、明らかになった。海外での医薬品の安全情報を収集する体制が不十分だったとする一方で、「当時は肝炎発症例が極めて少なかった」などとして、旧厚生省が対策を講じなかった責任については問題ないとの見解に終始し、被害者らから批判の声が上がりそうだ。
 調査報告書案によると、米国が製造禁止としたことを、旧ミドリ十字(現三菱ウェルファーマ)は78年に把握。旧厚生省の試験研究機関の幹部職員も79年には把握していた。しかし、旧厚生省が把握したのは84年になってからで、把握後も、87年4月に青森県で非加熱製剤によるC型肝炎ウイルス(HCV)の集団感染が発覚するまで対策が講じられなかった。
 これについて報告書案では、〈1〉当時は製薬企業や試験研究機関から、海外での医薬品の安全情報を報告させる制度がなかった〈2〉旧厚生省にも自ら情報を収集する仕組みがなかった――として、「情報収集体制が不十分だった」とした。
 しかし、米国の措置を把握した後の対応については、〈1〉肝炎発症例は極めて少なかった〈2〉肝炎感染のリスクより(止血剤としての)有用性の方が高く評価されていた――などの理由から「対策を講ずべきとの判断に立つ状況にはなかった」と結論。同省が当時、同製剤の危険性を判断するための議論さえしていなかったことには言及していない。(2002年8月28日読売新聞)


責任を取らない厚生労働省のページから 
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/12/h1209-1/index.html
平成16年12月9日
C型肝炎ウイルス検査受診の呼びかけ
(フィブリノゲン製剤納入先医療機関名の公表について)
フィブリノゲン製剤の投与を受けた可能性のあると思われる方は、
一度血液検査を受けて下さい。

 フィブリノゲン製剤は、人の血液の成分を原料とした医薬品の一種で、かつては大量出血時の止血等の目的で、特に昭和63年6月以前は多くの医療機関で用いられていました(昭和63年7月以降、フィブリノゲン製剤は、基本的に「やむを得ない場合に必要最小限量を使用すること」とされたため、販売数量は激減したと報告されています。)。しかし、その当時、フィブリノゲン製剤の原料に混入した肝炎ウイルスを不活性化するための技術が十分でなかったことから、平成6年*以前に同製剤を投与された方々は、肝炎ウイルスに感染している可能性が一般の方より高いと考えられます。そのため、厚生労働省では、フィブリノゲン製剤の納入先とされている医療機関を公表し、これら医療機関の協力を得て、同製剤を投与された可能性のある方々に対し肝炎ウイルス検査の呼びかけを行うこととしました。
 次に該当する方々については、C型肝炎ウイルス検査を受診されることをおすすめします。C型肝炎ウイルス検査は、多くの保健所、市町村等で検査を安く受けられるよう、体制の整備に努めているほか、医療機関などで受けることができます。(略)対象者など詳細は以下参照
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/12/h1209-1/index.html

※血液製剤や輸血は保険点数が高いため、病院にて、本当に必要かと思われる治療にまで使用されてきた現実があるようです。今現在、その体制は変わっているのでしょうか?病院にかかるときは、それを使うことが本当に必要なのか、確認したほうがいいかも知れませんね。

<薬害エイズ事件から>
第5回血液行政の在り方に関する懇談会 議事録から抜粋
1.日 時平成9年4月23日(水)14時00分~16時00分
2.場 所厚生省共用第6会議室
(1)東京HIV訴訟原告団・弁護団及び東京HIV訴訟原告団・弁護団からの意見陳述
「(抜粋)私が18歳の春、激しい嘔吐で倒れ入院したとき、医師はB型肝炎の感染を告知しました。そして、血液製剤を使っている限り、これは仕方ないんだよ、と説明しました。さらにC型肝炎の感染を知り、本当に仕方がないのか、という疑問はぬぐいきれませんでした。そして、今度は最後にHIV感染。否、これがほんとに最後といえるのかどうか。現在の血液行政を変革しない限り、血友病の患者をはじめ、国民が未知の病原体の危険にさらされている現実には変わりありません。
いまこそ私たちは血液事業法の制定を望みます。うまみのある商品として大量に輸入、濫用される血漿分画製剤、薬価差益が生み出す営業優先の供給体制、輸入血漿に対するずさんな監視体制、エンドユーザーである患者に対して何人も責任を負うことがない無責任体質、これらを改革するために、この血液事業法においては、原料血漿の国内自給の確立、アルブミン・免疫グロブリン等の血漿分画製剤の適正使用、ユーザーである患者も参加した形の責任ある監視体制の確立、リコンビナントも含めたすべての血液製剤の供給一元化等を明文化する必要があると考えています。)」

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その他の「公衆衛生とBSE,vCJD」まとめ記事
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/c/a0209d89782edb34131184136abc37e0

特定生物由来品・ヒト胎盤注射を美容目的で推奨:マガジンハウス 小学館 講談社

2005年11月21日 10時33分50秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
>効能・効果:更年期障害,乳汁分泌不全
>効能又は効果:慢性肝疾患における肝機能の改善

の目的で認可されているヒト胎盤(プラセンタ)製剤などの注射が美容目的で使用されていて、多くの女性誌で推奨されているわけですが、さて、注射に患者への感染症などに関する重要説明事項があるってこと、使用者はご存知なんでしょうか?

取り扱い上の注意
本剤は特定生物由来製品に該当したことから,本剤を投与した場合は,厚生労働省令に基づき,医薬品名及びその製造番号,投与(処方)した日,投与患者名,住所等を記録し,少なくとも20年間保存すること。

重要な基本的注意
「患者への説明」:本剤の使用にあたっては,疾病の治療における本剤の必要性とともに,本剤の製造に際しては感染症の伝播を防止するための安全対策が講じられているものの,ヒトの胎盤を原材料としていることに由来する感染症伝播のリスクを完全に排除することができないことを,患者に対して説明し,その理解を得るよう努めること。
http://mid.cc.kumamoto-u.ac.jp/data.php?record=5299400

重要な基本的注意
本剤は,原料提供者1人1人について既往歴,問診及び血清学的検査等によってウィルス・細菌の感染症等をスクリーニングし,その後HBV-DNA,HCV-RNA及びHIV-1-RNAについて核酸増幅検査(NAT)を行い適合した,国内の満期正常分娩ヒト胎盤を原料として製造されている。
また,本剤の製造工程で行う121℃,20分間の高圧蒸気滅菌処理は,HIVをはじめとする各種ウィルスに対し,不活化効果を有することが確認されている。更に,製品試験においてHBV-DNA,HCV-RNA,HIV-1-RNA,HTLV-I-DNA及びパルボウィルスB19-DNAについて核酸増幅検査(NAT)を行い,適合したものであるが,投与に際しては,次の点に十分注意すること。
現在まで,国内外において本剤の投与により変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)等の感染症が伝播したとの報告はない。しかしながら,製造工程において感染症を防止するための安全対策が講じられているものの,ヒト胎盤を原料としていることに由来する感染症伝播の危険性を理論的には完全に排除することができない。
本剤の使用にあたっては疾病の治療における本剤の必要性とともに,本剤の製造にあたっては感染症を防止するための安全対策が講じられているが,ヒト胎盤を原料としていることに由来する感染症伝播の危険性を完全に排除することができないことを患者に対して説明し,理解を得るよう努めること。
http://mid.cc.kumamoto-u.ac.jp/data.php?record=2586400
※注:ヒトがヒトを食べて感染するクールー病の潜伏期間:昨年50年目で発症の例が報告されました。

メルスモン製薬は昨年こんな問題がありましたが。

薬事法違反業者に対する行政処分について(概要)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/02/h0216-2.html
3. 違反事実(適用条文) (1) 無承認無許可医薬品の製造・販売 :
ヒト胎盤を小片に切り滅菌しバイアル瓶に小分けしたもの (以下「ヒト胎盤製品」という。)を製造・販売していた。 (法第18条第1項及び第55条第2項違反)


「黒い大人のヒトのブログ」もご参照。。
http://www.908.st/mt/cmstriker/archives/002587.html
http://www.908.st/mt/cmstriker/archives/002598.html
http://www.908.st/mt/cmstriker/archives/002609.html
プラセンタ注射に関する掲示板
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/seikei/1114833596

マガジンハウス、小学館、講談社などが若い女性を対象とする雑誌にて、注射を推奨しているようです。
注射されている方の献血規制がないのは、かわらないようですね。
※献血については昨年の7月頃から厚労省血液対策課と日赤に情報を送ってやりとりしていますが、今も規制はないようです。やりとりの一部は下記
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/43de01537ba9a244b63cb0412d365181


http://www.wakabamc.com/review.html
Domani ドマーニ 10月号 小学館
モデルさんの3ケ月コーディネート日誌のある1日。「本誌ライターやモデルの駆け込み寺となっているクリニックでプラセンタ点滴を受ける」と当院が紹介されています。

GLAMOROUS グラマラス 8月号 講談社
「最強夏肌緊急レスキューブック」でおすすめクリニックとして紹介されています。
(プラセンタ点滴)

BOAO ボアオ 8月号 マガジンハウス
「私流、美容術」のコーナーに当クリニックとプラセンタ療法が紹介されています。

GINZA ギンザ 6月号 マガジンハウス
(株)ビギ広報チーフ 笠井友理さんの行きつけで、プラセンタ療法の高い技術で知られるクリニックとして紹介されています。

BOAO ボアオ 3月 マガジンハウス
美容通が駆け込むゴッドハンドのマッサージ処として、当院のプラセンタ注射が肩こりに効果的と掲載されています。

Hanako 2004年11月24日号 マガジンハウス
自分への「ごほうび」決定版に当クリニックと、プラセンタ療法が紹介されています。

一発逆転!美肌獲得31日間集中プログラム(プラセンタ-にんにくエキススペシャル点滴) Precious 2004.12月号 小学館
http://www.ao-clinic.com/main/magazine.htm
【紙面記事内容】
■一発逆転!美肌獲得31日間集中プログラムという特集のページにクリニックが紹介されました。
「プラセンタ+にんにくエキスのスペシャル点滴」で疲れを一掃。疲れが抜けない、だるいという症状には、体の機能を回復させるプラセンタ点滴が効果的。ここでは、プラセンタににんにくを加えたスペシャルバージョンがあり、全身をマッサージするよりも元気になり、その即効性には驚くほど!顔色が冴え、うるおいとツヤがアップします。

講談社 -美人画報ハイパー
http://butsuyoku.info/asin/4062108992
http://www.google.com/search?q=cache:aHMOS61XPZgJ:butsuyoku.info/asin/4062108992+%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%9E%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%80%80%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%80%80%E6%B3%A8%E5%B0%84&hl=ja
すっごーーーーい、楽しかったぁ~~~何よりも、お薦め商品の商品名、店名、時には電話番号までも書かれてて、即、実践できるようになっていた。かねてより私が躊躇していたプラセンタ注射や、レーザーケミカル、大腸洗浄等、最新の美容情報は役に立ったよぅ~~~行きつけの医院名まで載っていて、あれこれ調べる手間が省けた。・・・

健康食品大手ファンケルもプラセンタ注射をHPで推奨。
http://www.fancl.co.jp/fh/shopinfo/topics/200505.html
ファンケル スクエアクリニック 
http://www.ginzastreet.com/gstclub1.htm
ファンケルの6階にあるスクエアクリニックで美容治療を行ってるのですが前の日から寝違いで辛い1日を過ごしていた事を先生に相談。今話題のプラセンタ注射が良いと・・・?不安でしたがトライ!!なんと、10分ほどでぽかぽかしてきて首が回るようになり肩こりも楽になりました

■特定生物由来製品の特性について情報提供する際の具体例(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/03/dl/s0319-4c.pdf

・本剤は、主成分(/成分/添加物)としてヒト血液(/ヒト胎盤)由来成分を含有していること
・原料となった血液(/組織)を採取する際には、問診、感染症関連の検査を実施するとともに、製造工程における一定の不活化処理などを実施し、感染症に対する安全対策を講じているが、ヒト血液(/ヒト胎盤)を原料としていることによる感染症伝播の危険性を完全に排除することはできないこと

・他への製剤への代替性がないなど疾病の治療上の必要性を十分に検討の上、必要最小限の使用にとどめること


・製品を使用し発熱、発疹・・・等何らかの異常があらわれた場合には速やかに医師・薬剤師等へ相談すること
・何らかの異常発生は、製品の使用直後に限らず、長期間経過した後にあらわれる可能性もあるので注意すること 等

伝達することに係るリスク/ベネフィットを考慮し、医師・薬剤師等の裁量の下で、 適切な手段(主に書面)で伝達するものとする。

関連:
英国:BSE(狂牛病)被害者は本当に150人だけ?盲腸推計3800人と、二次感染防止通知6000人
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/43de01537ba9a244b63cb0412d365181
公衆衛生とBSE,vCJD
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/c/a0209d89782edb34131184136abc37e0
イギリス:美容整形に狂牛病感染のリスク?
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2005/02/post.html

さて、下記など、特定生物由来製品の話は別途特集しようと思いますが、情報として取り急ぎ。
■「アルブミン」は、かつて世界の消費量の3分の1を日本が使っていた。

朝日新聞2005年7月17日社説から
>血漿(けっしょう)に含まれるたんぱく質「アルブミン」は、かつて世界の消費量の3分の1を日本が使っていた。本来はやけど治療などに使われるのに、栄養剤としても使われてきたからだ。 使うほど病院などの収入が増えることから、必要以上に消費する傾向も指摘されている。
http://www.google.com/search?hl=ja&q=%E3%80%8C%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%96%E3%83%9F%E3%83%B3%E3%80%8D%E3%81%AF%E3%80%81%E3%81%8B%E3%81%A4%E3%81%A6%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E6%B6%88%E8%B2%BB%E9%87%8F%E3%81%AE%EF%BC%93%E5%88%86%E3%81%AE%EF%BC%91%E3%82%92&btnG=Google+%E6%A4%9C%E7%B4%A2&lr=
http://www.asahi.com/paper/editorial20050717.html
全文保存されている方のブログ↓
http://bigmasa.jugem.jp/?eid=316

薬害オンブズパースン会議のページから:<アルブミン製剤とヤコブ病>
http://www.yakugai.gr.jp/inve/fileview.php?id=32
注:1999年10月の情報につき、血液とvCJDについての最近の話題はこちらを。。
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/43de01537ba9a244b63cb0412d365181

ヒトプラセンタ(胎盤)も日本ではむちゃくちゃ濫用されている模様ですが、医療機関でのアルブミンの「栄養剤」使用とは・・・知りませんでした。。今現在もそういう感覚の医師は存在するのでしょうか。

====血液製剤は現在も米国から輸入しています。ぜひ下記をご覧ください。http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/43de01537ba9a244b63cb0412d365181

アルツハイマーとヤコブ病の誤診・集団発生など、情報リンク

2005年11月18日 11時34分06秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
■ヤコブ病の診断状況と集団発生について

国内ヤコブ病30~40代の患者7人、病理解剖されずに診断 & 食安委:米国牛の何を評価?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/bf58155f355fa3244ffea45ab06bb98d
などで以前まとめましたが、米国初の変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)患者のシンさんは、米国で診断がつかず、納得いかなかったご家族が英国に連れていき、そこで初めてvCJDの診断がついたそうです。
Woman thought to have human form of mad cow disease dies
http://www.cnn.com/2004/HEALTH/06/21/madcow.patient/
That's when she began to forget things and lose her temper. Doctors prescribed antidepressants, but her condition continued to decline. Her father, Patrick Singh, said, "her hand began to shake pretty rapidly. We decided ... this can't be depression. Depression doesn't make your hand shake. It doesn't make you walk and stumble." Dissatisfied with the diagnosis from American physicians, Singh's mother took her to England in early 2003, where she was diagnosed with probable vCJD.

Man who lost wife to rare disease calls for more government action
http://www.wrgb.com/news/regional/regional.asp?selection=article_31224
「CJD Voice」というサイトによると、
http://members.aol.com/larmstr853/cjdvoice/cjdvoice.htm
米国には、ヤコブ病発生の報告義務のない州が半数近くあるようです。このような状態で、正しい診断がつきますでしょうか?
http://members.aol.com/larmstr853/cjdvoice/report_cjd.htm

■米国各地のヤコブ病集団発生情報

アイダホ・ヤコブ病集団発生8人+1に増加  
ニュージャージーのヤコブ疑いは18名へ「診断には解剖が必要」
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/8b0978afd58303fe90fe32740ec0c176

その他CJD発生ニュースリンクなど
TSS MAD COW BOARD
http://www.vegsource.com/talk/madcow/index.html
CJD WATCH
http://www.fortunecity.com/healthclub/cpr/349/part1cjd.htm
CJD WATCH MESSAGE BOARD
http://disc.server.com/Indices/167318.html

各地の集団発生のまとめが掲載されてるニュース
★Questions linger in U.S. CJD cases
http://www.sciencedaily.com/upi/index.php?feed=Science&article=UPI-1-20051021-21481300-bc-us-cjdcases.xml

★CJDの集団報告例 NY州 7人
1: Ann Clin Lab Sci 2001 Apr;31(2):211-2
A cluster of Creutzfeldt-Jacob disease patients from Nassau County,
New York, USA.   Adikari D, Farmer P.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=PubMed&list_uids=11337912&dopt=Abstract詳細はこちら
http://www.organicconsumers.org/madcow/cluster501.cfm

★テキサス州
Creutzfeldt-Jakob Disease in Northeast Texas, J.A. Rawlings,*1 K.A. Hendricks1, O.M. Nuno1, D.A. Brown1, D.A. Evans2, Texas Department of Health, 1Austin and 2Tyler, Texas
http://www.jifsan.umd.edu/presentations/tse/Rawlings.htm
他にも情報をいただいているので、順次追加予定です。

■アルツハイマーとヤコブ病の誤診についての情報

米国ではアルツハイマー症が急激に増加し、今現在、500万人いるといわれているようです。

アルツハイマーとCJDの誤診に関係する論文などをまとめたサイト
Alzheimer's and CJD
http://www.cyber-dyne.com/~tom/Alzheimer_cjd.html
More Evidence Mad Cow Same
As CJD And Alzheimer's
http://www.rense.com/general34/cjmd.htm
CJD buried in Alzheimer
http://www.mad-cow.org/~tom/alz_cjd.html

http://www.alzheimer.ca/english/disease/dementias-creutzfeldt.htm
Alzheimer's And CJD Scientifically Linked
http://www.rense.com/general46/alz.html
Alzheimer's and CJD 'similar'
http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/892819.stm

1)アルツハイマー症
アルツハイマー症の米国人の数は,もし新しい予防法が見つからなければ,
2050年までに現在の3倍の1,320万人に達するであろう。米国人口の高齢化は
急速に進み,85歳以上のアルツハイマー症患者の数は2050年までに800万人と
4倍以上になることが予想される。

http://www.rdco.info/hp206/206.html

気になるニュース。
■人間の弧発型CJDに似た症例の新型BSEと、狂鹿病CWD

イタリアで新型BSE二例、人間の孤発型CJDに似る―新研究
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04021701.htm
狂牛病関連病はvCJDだけではない、孤発型CJDにも関連の可能性
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/highlight/02112901.htm
BSEの人間版はvCJDに限られない 遺伝子型で異なる型
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04111201.htm
狂鹿病問題:鹿ハンターからヤコブ病26名発生 そして鹿肉骨粉や油脂・エキスの行方は?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/fdabffcdc95ff6b4d78cad2bc71cd0a5

2005年(平成17年)11月5日(土曜日)毎日新聞
主張 提言 討論の広場
■国の食品安全委員会が答申原案を了承した。安全性に問題はないのか■
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福島雅典 京都大教授(薬剤疫学) ふくしま・まさのり 1973年名古屋大医学部卒。京大大学院、愛知県がんセンター病院医長を経て00年京大教授。01年から京大病院探索医療センター検証部教授。

ヤコブ病は人類にとって最も悲惨な病 病原体への暴露止め薬害の教訓生かす
プリオン検査義務化を

 食品安全委員会プリオン専門調査会が「米国産牛肉と国産牛肉とのリスク差は非常に小さい」との結論をまとめた。生後20ヵ月以下で、脳や脊髄、眼球などの危険部位を除去した牛からの輸入が再開されるだろう。これで相当に感染リスクは減少するはずだ。しかし、容易には解決できない疑問、問題は山ほど残る。
 牛肉を食べる、食べないは消費者の自由だ。産地表示が正しい限り、プリオンの汚染リスクを我々の責任で回避できるはずだが、外食や加工食品は何ともならない。食肉に供されるすべての牛について20ヵ月以下という保証を得ることができるのか? 危険部位を除いても、肉が汚染されていないという証拠を得ることは不可能だ。現在のプリオン検出法の感度以下ということでしかない。そして、プリオンは調理によって死滅できない病原体なのだ。
 医学的には、検出できない微量プリオンを時々、長年摂取し続けたとして、何らかの疾患が起きないか?という問題が重要だが、答えは当分、出ない。市場の国際化に伴う新興感染症の地球規模の拡大は重大問題である。科学の基盤が脆弱な国は、その国の存立さえ脅かされる。薬害エイズでは、米で使われなくなったHIV汚染非加熱血液製剤がわが国に流れ込み、多くの人がHIVに感染した。
 BSEで問題となるヤコブ病は、人類にとって最も悲惨な病気である。働き盛りの人や青年が突然記憶障害に見舞われ、急速に痴呆が進んで、人生を振り返る猶予も与えられないまま死に至る。誰もがヤコブ病の催患率は低いと思っているが危険な認識だ。100万人に1人の割合で発生してきたが、約20年前にヒト硬膜移植後に発病する医原性ヤコブ病が加わった。
 厚生労働省によると薬害ヤコブ病の国内被害患者は4月末で116人に上る。薬害ヤコブ病の頻度はヒト硬膜移植数を分母とすれば1000人に1人と極めて高い。薬害ヤコブ病から学ぶことは計り知れない。輸入した硬膜移植でプリオンを暴露された人の数や期間はほぼわかっており、追跡できる。発病を確実にとらえれば病気の実像がわかる。我々は00年、発病した76人のデータを解析し、20年以内に21~84人の患者が新たに発生すると報告したが、その後個別データの公表が止まり、予測を続けられなくなった。
 薬害ヤコブ病の患者数は、予測を大幅に上回る。潜伏期間は20年以上のものもあり、まだ終息していない。米国ではアルツハイマー病患者が過去20年間で倍増し、500万人に達しようとしている。うち13%がヤコブ病という指摘もある。きわめて不吉である。わが国はヤコブ病サーベイランスをさらに徹底し、データは公表すべきだ。若年性痴呆症例は全例登録し、診断精度を高め、プリオン検出検査を義務化すべきである。牛の全頭検査は今後も徹底、続行すべきだ。病原体への暴露をここで止めれば、人類は薬害ヤコブの教訓を生かせる。これは日本でしかできない。わが国の科学が今問われる。


■厚労省:WHOの診断基準に合致しないvCJD例が確認された

異型クロイツフェルト・ヤコブ病の診断及び
二次感染の防止に係る留意事項等の周知について(依頼)
http://www.mhlw.go.jp/topics/2005/04/tp0418-2.html
今回の症例においては、臨床経過中に実施された脳波検査及びMRI検査において、世界保健機関が示している変異型CJDの診断基準に合致しない所見が確認された(CJDサーベイランス実施時は孤発型CJDの所見を示した。)ことを踏まえ、今後、プリオン病を疑わせる症状を有する患者の診断(特に、分類の診断、除外の診断)等の際には、この点に特に留意の上対応いただきたいこと。

2 平成17年4月8日に開催された委員会において、今回の症例に関し、消化管内視鏡検査に用いられた内視鏡等の医療用具等が異常プリオンに汚染される可能性について言及されたところであるが、従来より、プリオン病組織については、中枢神経組織、眼組織、リンパ組織、血液等に感染性があり得ることが指摘されていることから、このような組織に対する診療に際しては、医療用具等を介した二次感染の防止について、引き続き留意の上対応いただきたいこと。

参考:
英国:BSE(狂牛病)被害者は本当に150人だけ?
盲腸推計3800人と、二次感染防止通知6000人
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/c/a0209d89782edb34131184136abc37e0

■若年認知症の実態把握へ 10年ぶり、厚労省

若年認知症の実態把握へ 10年ぶり、厚労省
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20051112-00000123-kyodo-soci
 64歳以下で発症、受け皿となる施設の不足など公的支援が遅れている若年認知症(痴呆症)の患者の実態を把握するため、厚生労働省は12日、約10年ぶりに調査に乗り出す方針を固めた。
 社会の中核として働く40-50代の発症率が高いことから若年認知症への関心が高まっており、患者数の把握や介護の状況を調査、今後の施策に反映させる。
 調査を担当するのは、筑波大大学院の朝田隆教授(老年精神医学)と田辺敬貴愛媛大医学部教授、群馬県こころの健康センター所長宮永和夫医師ら。近く同省に申請、来年度の科学研究費補助金の対象として正式決定する。
(共同通信) - 11月12日18時0分更新


認知症なんでもサイト
http://www2f.biglobe.ne.jp/~boke/hyoushi.htm
若年期認知症
http://www2f.biglobe.ne.jp/~boke/pre.htm
患者数については、家族の会が1991年10月に行った全国の実態調査だと40才から64才までの年齢の認知症の人が全国で8.3万人のいると推計、その後1998年に厚生省の研究班による若年期認知症の実態調査では18才から64才までで全国で少なくとも2.6万人の認知症の人がいると報告、サイトを作られた方は実数はその中間ではないか、というようなことが書いてあります。(作成年月不明)

2003年のニュースの森だったかな?では10万人と推計されると報道していたような。
この項、追加続く。。

関連:
特定生物由来品・ヒト胎盤注射を美容目的で推奨:マガジンハウス 小学館 講談社
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/8ac48c83006bbb44bad337d38c24ffa7


英国:BSE(狂牛病)被害者は本当に150人だけ?盲腸推計3800人と、二次感染防止通知6000人

2005年06月29日 08時03分25秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
BSEによる変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)について、一部の学者の方々によって喧伝されるのは、「リスクは僅少」という形容をつけた、発病した「死者」の数だけだったりします。しかし私達が注意しなければならないのは、彼らが公衆衛生や院内感染の専門家ではなく、二次感染問題などに触れていないということです。

BSE/vCJDの問題は、今現在&ここ数年の患者数だけではまだまだ判断できず、状況を見守るしかない点にあります。潜伏期間が長く、感染に至る量も感染源もいまだに不明なわけです。現状ではスクリーニングもできないので、感染者が何人潜伏しているのか「不明」。開頭しないと診断がつかない、診断自体が難しい病気であり、しかも潜伏期間中に、輸血などの医療や、公衆衛生上問題のある行為で他者に感染する可能性がある病気なわけです。

現在判明した死亡者数だけでなく、どれだけ多数の方が感染の不安を抱えて生きることになってしまったのか、日本では殆ど報道されていない最近の情報を、再度、集めてみたいと思います。

私がここで言いたいのは、病気をなめて対策をしっかり取らないと大変なことになるのだから、日本は、米国そして他の国にも、そもそもの病気の発生を防止する「飼料管理、SRM除去、検査」についてキッチリ管理いただくことを主張すべき、ということです。

■英国 感染とその拡大が心配される現状
ヤコブ病病原体となる異常プリオン、高率で人に感染か(読売新聞)
http://asyura2.com/0403/gm10/msg/223.html
英国:予想以上のvCJD感染者が潜伏―新研究(続報)
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04052201.htm
盲腸の検査結果による推計で、3800人の英国人がvCJDに感染していると推定されるという報告

CJD伝播予防のための使い捨て器具導入 
http://www.yoshida-pharm.com/uk/2001/010104.htm
(2001年1月)英国政府はNHS(公的保険病院)の滅菌・清浄化設備を近代化するための予算を2億ポンド用意するとともに、2001年に行う扁桃摘出術においては使い捨て器具を導入するよう勧告

今現在は輸血用血液のプリオン除去フィルターの開発とその導入について時折報道されています。日本にもいずれ導入が必要になるのでしょうが、相当な費用がかかるのではないでしょうか。

英国、vCJDリスクのある血液製品を11カ国に輸出 04.9.30
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04093001.htm
輸血によるvCJD感染をめぐり6,000人に警告ー英国保健省 04.9.22
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04092201.htm
発症例皆無の遺伝子型患者にvCJD潜伏輸血感染発見、高まる人→人感染のリスク 04.8.7
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04080701.htm
輸血によるvCJD感染第二例、遺伝子型は異型型 高まる多数の感染者潜在の恐れ 04.7.24
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04072401.htm
英国の新仮説、vCJD既発症者の感染源は70年代のベビーフード vCJD禍は端緒にすぎない 053.7
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05030701.htm

この問題は当然英国だけではありません。

■日本 二次感染や診断に関係する問題
日本は、血漿分画製剤については、その多くを輸入に頼っています。
なぜ私が米国BSE問題をしつこく取り上げるかというと、日本は米国から血液製剤も輸入しているからです。BSE問題は食だけの問題じゃないんです。だから、日本は米国の穴だらけのBSE対策の改善を強く要求すべきなわけで。

以下は2003年3月の通達
北米産の血漿分画製剤については、現時点では、米国当局においてもCWDと米国内での若年CJDの関連については否定されているところからも、プリオン病対策としての特段の措置は行わないが、引き続き情報収集する。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/03/s0326-12.html
平成15年度に製造・輸入されるべき血液製剤の種類及び量
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/09/s0919-6c2b.html
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2003/09/s0919-6c2.html

なお、日本のvCJD感染リスクに関しては、食安委の0.1~0.9人という評価がありますが、あの計算の前提には次のものが入っていないこと、ご存じですか? この輸入大国、海外旅行大好き日本において、「輸入食品、健康食品、化粧品、海外赴任、海外旅行での曝露リスク」が含まれていないんです。

また、日本のBSE発生頭数の予測計算についても、米国など他国からの肉骨粉リスク、代用乳リスク、大量の牛が生きたままレンダリング処分され検査されなかったり、その他、未検査処分されたという告発もある日本の現状(BSE出れば農家さんは死活問題です)、牛の素埋め問題、そういうのは入ってません。

食安委や他のリスク学者が、こんないい加減な数字を出したり、その中途半端な数字を用いてへんな宣伝するから、おかげさまで、数字だけが一人歩きして日本のvCJD対策は遅れています。美容などの目的で濫用されているヒトプラセンタ(胎盤)注射と献血対策などにも影響でてるんですよ。未だに規制がないんですから。あたしゃ、昨年、献血問題に関する審議会終了後、出席されていた輸血の権威の先生に突撃?してプラセンタのこと、伺ってみましたよ。先生曰く「なに?プラセンタ使用者の献血規制ないの?そりゃいけない」 また、厚労省がすぐ対策に着手しなかった理由知っていますか?まぁ、いろいろ難しい問題があるのでしょうが、理由の1つとして、ある高名な学者のNさんの「BSEのリスクは微々たるもの」というリスク計算結果と、「日本の患者の発生予測は0.1~0.9人だから。」少なくとも昨年伺ったときにはその理由を挙げておられました。この話をある食安委事務局の方にしたら「そんなのは勝手に厚労省が間違えて判断しているだけです!」血相変えておられましたけど、責任はうちにない、ということを言われたかったんだろうか。(※正しくはY委員とその話をしていたときに事務局の方が割り込んできたというのが正しい)日赤にメールすれば「それは厚労省が対策するべきことですので。。」ちなみに回答責任者の名前を聞いても「不回答」でした。日赤の回答について厚労省に話したら「日赤そんなこといってんの?!」 誰かなんとかして。

■ヒトプラセンタ問題
ちなみにヒトプラセンタ製剤の製造本数ですが、メーカーは2社あり、一社の製造本数の自己申告の報道が下記にありました。(2月9日)「同社によると、2003年は1万4000本余を製造」←これは文脈によると薬事法違反の刻み胎盤アンプルの本数?それとも注射の本数?
http://www.cjd-net.jp/2PART2/240KeijiBan/242Kako_no_Naiyou/Kako_no_KeijiBan_Naiyou.htm
胎盤使用を率先していた日本胎盤医療研究会の加盟は60医院ほどのようです。しかし使用者情報などを公開していたHPは問題が指摘されはじめたころ削除されてしまいました。1医院で月600人に注射しているなんて報告もあったんですよ。(左記研究会に加盟していないクリニックもあるでしょう)最近は大手健康食品のファンケルなども注射の推奨キャンペーンをしています。
http://www.sis-web.co.jp/hbs/hbs-news050217-03.html
http://www.908.st/mt/cmstriker/archives/002609.html
さて、薬事法違反だし、自己申告は信じていいのかな?

■ニンニク注射問題
暮らしWORLD:「ニンニク注射」を打ってみた においのもとが疲れに即効
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20050614dde012100013000c.html
毎日新聞も宣伝している「ニンニク注射」ですが、なかにはこういうのがあるのでご注意。

「スーパー プラセンタ」 メガビタミンカクテル点滴
http://www.sakae-clinic.com/beauty/placenta.html
>プロスポーツ選手、モデル、芸能人も絶賛!話題のスーパー プラセンタ「ニンニク注射」
中日ドラゴンズの関川選手がこのカクテル点滴で故障も短期で治療して復活!!
中日スポーツ1面のトップ記事で大々的にとりあげられました。(H15年5月27日

>ちなみに「ニンニク注射」を単独にするよりもプラセンタと合わせたカクテル 点滴をするのが主流です。(くしかたクリニック)
http://www.kushikata-clinic.com/treat/placenta/plasenta.html
プラセンタ詳細は下記掲示板を
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/seikei/1114833596/

リスク評価は、その評価が管理部門や現場の人間によって現実にどう利用、、じゃなかった、運用されるか、までを予測して計算しなかったら何の意味もない。食の危機を守ることに使えない、机上の空論の評価だったら、それは税金の無駄遣いどころか現状の対策を阻害する。食安委の先生よろしくお願いします。

さて日本の問題点のまとめをいくつか。。
米国牛輸入に関する調査会傍聴と歯科・内視鏡の感染対策
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/7258e2b1bb9c44d331a0a62b2616a83f
国内ヤコブ病30~40代の患者7人、病理解剖されずに診断
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/bf58155f355fa3244ffea45ab06bb98d
検証:普通の生活で、vCJD=人型BSE(狂牛病)が感染しないとは本当か?その1 歯科編
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/57316d5ea76dd6092e7c843c2e7d6403
国内初vCJD患者、「国内感染の疑い排除できず」と厚労相&感染した場合の保障は?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/faa330714087d7b08925e6dfa41f1332
日本初のvCJD患者さんの滞在履歴発表&英仏1日以上滞在者の献血禁止
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/611bbff475ec712670b1018c2c2190ce
普通の生活で、vCJD=人型BSE(狂牛病)が感染しないとは本当か?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/214e5dafb4cbcfa79757a53197494199


■他国では。。
オランダ、80年以後に輸血を受けた者の献血禁止へ、vCJD拡散予防措置 04.12.13
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04121302.htm
フランスで9例目のvCJD確認 最近2例の患者は繰り返し献血 04.11.25
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04112501.htm

Speak Easyさんの「痴呆症の中にヒト狂牛病が隠れている?」にも多数の情報が紹介されておりますのでご紹介。
http://blog.livedoor.jp/manasan/archives/cat_1011219.html

患者が出るたびに、過去に遡って調査しての対策が必要な病気です。実は他にもまだ、最近の続報があるのですが、順次追加して参りますので、時々覗いてみてください。

2005年7月21日追加
CJDの発生動向・掲示板
http://www.hyper-net.ne.jp/bbs/patio/patio.cgi?id=SANK&mode=view&no=10
(上記にUPしたものから抜粋)
「CJD Voice」というサイトなんですが
http://members.aol.com/larmstr853/cjdvoice/cjdvoice.htm
ちょっと見たら、(このサイトによると)ヤコブ病発生の報告義務のない州、たくさんあるみたいですね?
http://members.aol.com/larmstr853/cjdvoice/report_cjd.htm

笹山さんの掲示板(2005年7月20日)発言[2989] から
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi
英国の保健衛生当局者が、献血者に対して、更なるvCJD拡大の可能性を警告
このサイト「U.K. Officials Say Some Donors More at Risk to CJD」
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=10000102&sid=aT7e_46LF_5k&refer=uk
によると、1993年から1994年にかけて、その人が献血したヒトの三人がvCJDになってしまったケースとなってしまった100人の献血者に対して、手紙で、「あなたは、他の人に比較して、vCJDを感染拡散させる恐れがあるので、これ以上、献血や、組織提供を行わないように。」という警告書を送った。当局としては、この献血者からの献血によって、それらの人々がvCJDになったかどうかは、わからないという。ただ、できるだけ、公衆に対して、vCJDの感染リスクを減らすために必要な新しい情報をもって、適切なアクションをとる必要があるからであるとしている。
http://news.bbc.co.uk/2/hi/health/4699349.stm
参照
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=10000102&sid=aT7e_46LF_5k&refer=uk

米国牛輸入に関する調査会傍聴と歯科・内視鏡の感染対策

2005年06月10日 11時02分22秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
遅くなりましたが、5月31日、米国牛の審議がいよいよはじまりました、その傍聴感想をUPします。
たいがいこのブログを更新するより先に笹山さんの掲示板に書き込んでおりますので、笹山さんの掲示板をご覧になっていただければ幸いです。
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi

まずは、当日の様子に関する報道を。。
消費者に説明不足 プリオン調査委員会 強い懸念を表明(日本農業新聞・遺伝子組み換え教室HP)
http://www2.odn.ne.jp/~cdu37690/syouhisyanisetumeihusoku.htm
リスク評価機関の役割でも議論 食安委プリオン専門調査会(日本食糧新聞)
http://www.nissyoku.co.jp/bse/

上記のほか、傍聴して、印象に残った発言要旨をご紹介。

寺田委員「中間とりまとめ案までの月齢見直しは、プリオン専門調査会から”ボランタリー”に評価を始めたもの」

本間委員「ある程度の(審議の)スピード感があってしかるべきではないか」

見上委員「このさいはっきり言っておきたいんですけれども、我々本委員会において、食品安全委員会において中間とりまとめ案などについて、一度たりとも、アメリカありき、という話もなかったし、そんなことなど思ったこともないです。(略)」

山本委員「諮問に関しては、わが国と同等の安全性ということで、国内のあらゆる年齢の牛(の肉)と、米国から入ってくる20ヶ月以下の牛(の肉)のリスクとの比較ということでいいのか?」(吉川委員「私もそう思います」)

小泉委員「行政資料で、「食安委の承認手続きを経て」という表現だが、何を承認するのか、と思う。国内ですらあれだけ時間がかかった。今度の米国、カナダ牛の評価については、管理問題は全部(行政に)責任をもっていただく、そういう条件のもとに、科学的事実に基づいて、それだけに限定して、評価をするならしましょう、という認識で私はいる。最短的???(この単語が聞き取れず)に見て議論していただくということにしていただきたい。(以下、金子委員への反論)」

=====================

全般的な感想ですが、私はポカーンとして、顎が外れそうになりました。日本の食の安全は彼らにまかされております。リスク評価以前に、「危機管理感覚」のある先生方に頑張っていただかねば。。

「国内のあらゆる年齢の牛と、20ヶ月以下の牛からSRMを除いた上でのリスクの比較」をする、という話が出ましたけれど、農水・厚労省は、牛肉&内臓に関して諮問をしてますから、牛タンや腸も含めてなのでしょう。

最近傍聴していてつくづく感じるのは、もう国の方向性は、食に関しては米国属日本州、らしいわけだから、自衛するしかないのでは、ということです。日本の食の安全を守るのに、税金でこのような危機管理感覚をお持ちの方々に給料払っていることを考えると、アホくさいどころの話ではござりません。まともな意見は「少数」扱いだし。EUのGBR評価メンバーを呼んだほうがいいのではないでしょうか。

私は、山本委員の発言に、「日本の老廃牛と、何食べてるんだかわからない米国の20ヶ月以下の牛を同一に考えさせて、リスクは似たようなもの」という結論に持ち込むつもりではないのか、という不安を感じました。だったら困りますよね。本当に。

しかし先日米国の消費者運動をされている方のお話を伺いましたけれど、米国でも心配されている消費者は少なくないそうです。あとは「Mad Cow? 焼けば大丈夫でしょ」という人もいるし。どうなることやらです

議事録をお楽しみに。。。
http://www.fsc.go.jp/senmon/prion/p-dai25/index.html

関連:北海道の同地域で3頭目のBSE(日本で通算20頭目)が出たことに関する分析などは笹山さんのブログを。
http://www.sasayama.or.jp/wordpress/index.php?cat=2


■vCJD問題ともかかわる歯医者の院内感染にかかわる問題を。。

検証:普通の生活で、vCJD=人型BSE(狂牛病)が感染しないとは本当か?その1 歯科編
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/57316d5ea76dd6092e7c843c2e7d6403
で取り上げた、歯科の感染対策のお粗末さですが、ようやく対策改善が話題にされてきたようです。

05/05/13 エイズ予防指針見直し検討会第6回議事録
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/05/txt/s0513-1.txt
一部抜粋してみますね。

「資料8ページから、歯科診療に際しエア・タービンで歯を削った場合に、どのような飛散状態になるかを、エア・タービンのウォーターラインに歯垢染色剤(赤色)を入れ、水が飛び散る様子を実験的に行ったものであります。これ等により術者と補助者、さらに患者さんとその周囲への飛沫汚染状態がお分かりいただけると思います。この写真の術者の装備は実際の診療(術者の防御マスク等)と違いますのでご理解いただきたいと存じます。
 写真35~36は、上顎の前歯にエア・タービンを使用した飛沫汚染の状況で、バキューム装置等の吸引を行わない状態です。写真35は、作動30秒後の汚染の状態で、術者の指・患者さんの顔や胸、口腔周囲が汚染されております。

写真36は、作動後1分30秒後の汚染の状態で、いかに広い範囲が汚染されているか、実際は約2m四方に飛散しており大変な汚れであります。これ等の状況から万が一を考えて、患者さんごとにエプロンの交換やブラケット・テーブル等のビニールカバーが必要になります。
 写真37は、同様な実験で口腔内バキュームを使用した場合とさらに口腔外キュームを併用し吸引操作をした状態で、いかに飛散が抑えられているかお分かりのことと思います。
 写真38~39は、エア・タービン等ウォーターラインへの逆流を示したものであります。ご存知のように、エア・タービンは高速で歯牙等を切削するため、切削時冷水で冷却する必要があり、切削終了と同時に瞬時に止まるため陰圧がかかる機構になっております。その際に、口の中の唾液や血液を吸引してしまいます。吸引を防止するため逆流防止装置の付いたエア・タービンの使用と空ぶかしを行うことが感染予防には重要であります。(略)

感染予防対策に関しましても、拠点病院に併設されております歯科診療施設の50%において、エア・タービンを患者ごとに変えられるほどの余裕が無く、設備が整っていない状況でした。拠点病院だからといって安心して患者さんを紹介できない状況であります。(略)

 日本エイズ学会とか、そういうところでも、眼科、歯科の受診の問題で、エイズ患者を特別みたいに言われますけど、実際に感染症にかかっている患者さんというのはいっぱいおられまして、B型肝炎の患者さん、C型肝炎の患者さんなど、大変多うございます。そういったところで、じゃあ、ユニバーサルプロポーションがきちんとできているのかどうかという問題に到達しないで、HIV感染者についてはこういう装備が必要である、こういう体制が確立しないと患者に来てもらっては困るという、科学的に見てもその論理立てがないのではないかなと思うんですね。(略)

そういう中でも患者さんの人数分ハンドピースがないために、1日の診療の中でハンドピースを使い回ししなければならない状況があるといった、そのへんの問題点もあって、改善をお願いしているということがございます。(略)


=============
こういう問題に対して、個々の歯医者さんがどう対策をしているのかの情報公開がますます必要となってきますね。というか、歯医者にいけなくなってきてしまうんですが(^^;

しかしこの審議会、写真の公開はないようです。
http://www.mhlw.go.jp/shingi/kousei.html#aids-yobou

ユニバーサルプレコーションとスタンダードプレコーションとは何か?笹山さんのご解説
http://www.sasayama.or.jp/wordpress/index.php?p=218

参考:
お医者さんや歯医者さんにHBVなどの抗体保有者が少なくないのは
http://api-net.jfap.or.jp/siryou/dental_manual/05.pdf
http://api-net.jfap.or.jp/
http://www.moraine.co.jp/medical/dentist_cdc.html
http://medical.radionikkei.jp/shikai/pdf/040511.pdf

よく聞きますね。上記サイトをご覧ください。ライオンの歯ぶらしのCMも、歯医者さんは見本のために、裸眼ではなくアイガードつけるべきじゃないだろうか。


■vCJDと内視鏡汚染問題についての審議結果 議事概要

変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に係る二次感染について(概要)
http://www.mhlw.go.jp/shingi/2005/04/s0408-5.html
(1)  消毒後の器具に残った感染力
(2)  プリオン病患者組織の感染力

内視鏡も歯科と同じく、院内感染源としてのニュースを時折目にしますね。医療現場は大変です。

しかし、病気治療の際の輸血や手術、歯科、内視鏡etc...などについて、どう自己防衛しろというのだろうか。
「自己責任」なんて言ってる学者や政治家は本当におめでたいですね。

■「リスクは僅少」とおっしゃる方へ
歯科や内視鏡などの現状も踏まえ、今までのリスク計算に「公衆衛生のリスク」は含まれていたでしょうか?それと、新しい研究による潜伏期間中の患者さんの推計。
オランダ、80年以後に輸血を受けた者の献血禁止へ、vCJD拡散予防措置
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04121302.htm
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/index.html
ヤコブ病病原体となる異常プリオン、高率で人に感染か(読売新聞2004年5月22日)

日本は米国から血液製剤を輸入しているはずです。これは一国の問題ではなく、グローバルに対策しなければならない問題のようです。

■「コスト比較」をなさられる方へ
平成14年度BSE関連対策の主要な施策 (対策費用内訳)
http://www.maff.go.jp/www/press/cont/20020730press_5.htm
上記、一番かかった、ン千億円の税金の使用用途をご覧ください。これがまた発生しないことが、一番コストを抑える方法だと思いますし、それから、たとえば全頭検査を廃止することで発生するライン分離費用と手間、混乱防止のための消費者への通知など、トータルコストもお考えいただけましたら幸いです。コスト比較は、それ単体で見るのではなく、「社会的合理性」も含めて考える必要があるようです。

情報はSpeak Easyさんのサイトもどうぞ。私のサイトよりたくさんの情報を頂いています。
http://blog.livedoor.jp/manasan/

国内ヤコブ病30~40代の患者7人、病理解剖されずに診断 & 食安委:米国牛の何を評価?

2005年03月18日 07時43分28秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
■国内のヤコブ病30~40代の患者は20人、11人が死亡、7人が解剖されていない。 

■変異型クロイツフェルト・ヤコブ病は、現時点では、解剖をしないと確定診断がつきません。
日本でも、解剖をしないで、弧発性のヤコブ病として診断されていることもあるかもしれないというニュースです。

「日本人初の患者は当初、変異型とは別のタイプのヤコブ病と診断されていた。死後の解剖所見で初めて変異型と確定した経緯がある。変異型は若年層に多い。一方、別のヤコブ病は国内では高齢者に多いが、30~40代の患者も20人確認されている。うち11人が死亡したものの、7人は解剖されていないことが、先月の衆院農水委員会で明らかになった。疑わしい例は変異型の確定診断に結びつけ、安全対策に生かすきめ細かな診療体制が求められる。」(抜粋)
http://www.yomiuri.co.jp/features/kgbs/200503/kg20050311_01.htm

注:診断への足がかりとなるはずの脳波が、測定時期により異なり変異型→弧発型と変化してしまったとかいうニュースも見たような? また、下記のように、診断基準の変更を検討というニュースも過去にあり。 

■変異型ヤコブ病 厚労省に不安訴える電話相次ぐ (2005年02月06日産経)
http://news.goo.ne.jp/news/sankei/shakai/20050206/m20050206020.html?C=S
「男性は平成十三年十二月に発症。ヤコブ病のうち原因不明の「孤発性」に特異な脳波が、診断初期の主治医の検査で確認された。世界保健機関(WHO)が二〇〇一年に作った診断基準では、この脳波が出ないことが変異型の重要要件とされていたことから、厚労省サーベイランス委員会は昨年九月、男性を孤発性と診断していた。死亡後の脳の病理検査で、変異型だったことが判明。「孤発性に特徴的な脳波が出たのに、変異型だったというのは、世界的に珍しい」(厚労省疾病対策課)ケースと分かった。同省は、英国の専門機関に職員やサーベイランス委員を派遣し、今回の症例や指針見直しが必要かどうかを検討することにした。(抜粋)」

十代の患者さんもいるそうですが病理解剖されたのでしょうか。
http://idsc.nih.go.jp/idwr/ydata/02-3138.html
亡くなられた方のご冥福をお祈りいたします。はやくこの病気の治療ができることを。。

米国では、アルツハイマー診断をうけたうちの13%がCJD(クロイツフェルトヤコブ病)の誤診だったという89年の研究結果があるそうです。
「散発型CJDに見えるからといってBSEと無関係だと決める訳にはいかない、と人々は気付き始めている”と、Yale Universityの神経病理学講座、外科部門主任Laura Manuelidisはこのように云っている。彼女は1989年実施した研究で、アルツハイマー患者の13 %は実際はCJDに罹患していたことを見出している。」
http://www.med.oita-u.ac.jp/infectnet/oitav5n1.pdf
米国で初めてvCJD(変異型クロイツフェルトヤコブ病)と確定した、シンさんという女性は、米国では正しい診断が付かず、結局不安に思った家族が英国に連れて行き、英国で確定を受けたそうです。
http://www.cnn.com/2004/HEALTH/06/21/madcow.patient/

ヤコブ病詳細については
■ヤコブ病サポートネットワーク
http://www.cjd-net.jp/
■CJD発生動向に関する情報掲示板
http://www.hyper-net.ne.jp/bbs/patio/patio.cgi?id=SANK&mode=view&no=10

■食品安全委への諮問項目絞り込み、政府が審議短縮策

政府が食品安全委員会への諮問内容を絞り込む、という報道ですが、どうも怪しげな絞り方。。食品安全委員会の独立性と存在意義は保てるのでしょうか。

"具体的には「特定危険部位が除去された、生後20か月以内の米国産牛肉がBSE(牛海綿状脳症)に感染している確率」という専門的な判断を求める。審議が難航しそうな問題は「政府間交渉で確認する事項」として諮問から除外する。"(抜粋)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050318-00000201-yom-bus_all

「特定危険部位が除去された~肉」って、これが現実に「どう除去されているか」の【除去率・汚染率】と【飼料管理】が、食の安全を守るための”一番の問題”なんですが、果たして、ちゃんとそれを踏まえて、審議してもらえるんでしょうか。

こんな構図が目に浮かびますよ。
ある委員曰く:「この問題はBSEの食の安全において重要なのですが・・・」
ある委員即答して:「ああ、これは諮問以外の内容ですから。我々は諮問されたことだけ回答すればいいんです。」 「特定危険部位は除去されているものとして考えてください」

だいたい、「政府間交渉で確認する事項」っていったいなんでしょう。また、10月の日米交渉みたいにいい加減に、食の安全に関係ないところで、勝手に20ヵ月以下の牛でOKかも、肉質判断OKかも、なんて調子で、ナアナアにする気ですかね?「政府間交渉=日米交渉」前例が前例なので、消費者としてはぜんぜん信用できないんですが。。

食品安全委員会は【食の安全を守る機関】ではなく、都合のいい【表面的な確率だけの計算機関】にされそうですね。隠蔽やごまかしという食のリスクや、「現実のリスク」に厳しく対処できるリスク管理機関=危機管理機関として機能しないなら、税金の無駄遣いになってしまいます。 

しかし、こんな諮問の仕方ってありますかね??? 本末転倒。このままでいくと、「諮問以外のことは審議しなくていい」、失政、悪政の提灯持ち機関、政治の道具になりかねませんよね。
食品安全委員会は「独立している」んですから、「食の安全を守るために」諮問なんか受けなくたって米国牛の独自評価、提言だってできるはずですよ。プリオン専門調査会の意地を見せていただきたいです。

■最新BSE情報はこちらをWatch!
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi
アメリカの圧力議員(^^;を支えるスポンサー企業など、日本のメディアに報道されないことがWatchされてます。

検証:普通の生活で、vCJD=人型BSE(狂牛病)が感染しないとは本当か?その1 歯科編

2005年03月12日 11時45分01秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
先日、OIEという、世界の動物感染症対策を推進する機関の先生がフランスから来日、食安委主催でリスクコミュニケーションが開かれましたので、行ってみました。そこで驚いたのは、OIEの「BSE問題は公衆衛生的にリスクが低いと思われる」という見解と、世論をリード、問題提起すべき立場の新聞記者さん(公衆衛生ご担当?)の「○○菌よりBSE問題は公衆衛生リスクが低い云々」という認識です。

BSEから始まって人のvCJDへと拡がるプリオン病問題において、みなさん、(日本の?)感染対策すべき現場が、実際どんな状況にあり、どんな問題を抱えているか、気付かれてない?のでしょうか。ということで、普通の生活で感染源になりうると思われる個々の出来事を検証してみたいと思います。(普通の生活で、vCJD=人型BSE(狂牛病)が感染しないとは本当か?の中の1つめの検証)

これは、vCJD(変異型クロイツフェルトヤコブ病)だろうが何病であろうが、「院内感染する病気」に対しての医療機関のあり方自体の問題で、公衆衛生にすでに問題があるようですので、それを紹介させていただきます。医療の言葉に「スタンダードプリコーション」(標準予防策)がありますが、その感染対策の基本がどうも、現場では守られていないところがあるらしい、ということです。

まずは、「歯科」の検証から。。

■歯医者にいく

日経MedWaveの記事から
「HIV感染者の歯科診療でユニバーサルプレコーションが浸透 (2004.12.16)」
一見、よさげなタイトルに思えますが、その数字を裏返すと、こういうことになりそうです。

「20%未満の施設が患者毎に手袋を交換していない」
=「回答した全施設で診療時に手袋が使用され、80%以上の施設で常時使用し患者ごとに交換していた」
「歯を削る際に使うタービンハンドピース。「患者ごとに交換」が14施設(35%)だったのに対し、「観血的処置時交換」は20施設(50%)で、交換頻度が十分とは言えない状態だった。」
「また、半数の施設で歯科医師数より衛生士の数が少なく、歯科治療時の介助における適切な人員という面では不安な面も浮き彫りになった。」

ターンハンドピースとは何でしょう?(某掲示板の( ´`ω´)つさんの投稿から)
【エア・タービンハンドピースのお写真】 
その1 その2 その3

【平成十四年十月二十二日提出質問第二号・歯科用ハンドピースによる院内感染防止策に関する質問主意書】
( ´`ω´)つhttp://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a155002.htm
↑これら対策も、プリオンに対応してるのかな?

感染対策において、人のお口(粘膜)を診るのに、手洗いというのは基本中の基本ですよね? その他いろいろ歯科には感染管理の必要な器具や用具や、手技があるでしょうが、基本ができてないということは押してしるべし、だと思います。また、「医療従事者を守る」という観点からは手袋やガウンも大事だけど、本当は「目の粘膜を守る」用具も必要なんですよね。

大きな病院にはICT・ICD・ICN(Infection Control Team またはDoctor またはNurse)の感染対策専門の方が存在して院内感染問題を見張っていたり、院内感染対策のための学会や、日々の最新情報交換のメーリングリストが多種存在していますが、特化した、歯科分野はどうなっているのか?個人歯科さんはどこから感染対策最新情報を入手し、情報を共有しているのか?そこが私の知りたいところです。どなたかご存じでしたらお教えください。

なお、プリオン病の歯科対策のガイドラインや医療機関の一般の対策ガイドラインは国立精神・神経センターの「各種ガイドライン」にあります。しかしプリオン病以前に、スタンダードプリコーション」は実践されているのか?日経MedWaveの記事を読むに、まずは感染対策自体のボトムアップが至急望まれます。「うちの医院の感染対策はこうしてる」という具体的情報を公開してもらわないと、安心して歯医者さん、いけませんよね。よろしくお願いします。

なお、歯科については他にも調べたことがあって、情報を順次追加していきたいと思いますので時々このサイトを覗いてみてください。

【参考】
昨年出た変異型ヤコブ病の感染、伝播に関するBMJの論文の紹介が下記にされています。
http://www.microbes.jp/aimai/kurashi/fl354.htm
これは大変期待の持てる記事。
英国研究者、CJD伝達リスクを大きく減らす手術具洗浄剤を開発
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05022502htm.htm


5月24日余談
この、美容目的で美容外科、クリニックに濫用されているヒトのプラセンタ(胎盤)注射、規制はまだなのだろうか。長期常用者は多く、しかし使用者の献血規制がないのですが。。

プラセンタ注射の現実(2chスレ)
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/seikei/1114833596/

6月15日追加 農業情報研究所さんのサイトから公衆衛生問題

オランダ、80年以後に輸血を受けた者の献血禁止へ、vCJD拡散予防措置 04.12.13
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04121302.htm
フランスで9例目のvCJD確認 最近2例の患者は繰り返し献血 04.11.25
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04112501.htm
英国、vCJDリスクのある血液製品を11カ国に輸出 04.9.30
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04093001.htm
輸血によるvCJD感染をめぐり6,000人に警告ー英国保健省 04.9.22
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04092201.htm
発症例皆無の遺伝子型患者にvCJD潜伏輸血感染発見、高まる人→人感染のリスク 04.8.7
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04080701.htm
輸血によるvCJD感染第二例、遺伝子型は異型型 高まる多数の感染者潜在の恐れ 04.7.24
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/04072401.htm

6月23日追加
イギリス:美容整形に狂牛病感染のリスク?(暗いニュース リンク)
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/2005/02/post.html

6月27日追加
米国牛輸入に関する調査会傍聴と歯科・内視鏡の感染対策
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/7258e2b1bb9c44d331a0a62b2616a83f

国内初vCJD患者、「国内感染の疑い排除できず」と厚労相&感染した場合の保障は?

2005年03月09日 07時38分37秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
vCJDの国内初患者さんですが、「国内感染の疑い排除できず」と、厚労相が発言されたそうです。

◆厚労相「変異型ヤコブ病患者、国内感染の疑い排除できず」
http://www.nikkei.co.jp/news/main/20050308STXKC065108032005.html
感染管理が重要になってきますね。しかし、英国で感染したとしても、24日の滞在、3日の滞在で変異型ヤコブ病に感染するのならば、日本は海外旅行大好き国家ですし、「国内には少なからずの患者さんがいる」と考えて、公衆衛生、院内感染対策を強化する必要が出てくるように思えます。

◆普通の生活で、vCJDが感染しないとは本当か?
http://blog.goo.ne.jp/infectionkei2/e/214e5dafb4cbcfa79757a53197494199

普通の生活でのリスクについて、疑問に思う点を挙げてみました。歯医者に行くことなど、ごく普通の生活だと思いますが。なお、これら、公衆衛生、院内感染対策はプリオン病以前の問題で、通常の感染対策もキッチリしてほしいと思うことがたくさんです。詳細は明日?明後日?記載。

◆変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に係る感染経路について(厚労省)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/03/h0307-4.html 

◆変異型クロイツフェルト・ヤコブ病の感染ルートの調査結果を踏まえた献血に係る対応等について(厚労省)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/03/h0307-5.html

◆日本人vCJD患者、英国で感染が「有力」の結論 何故「不明」と言わないのか
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05030801.htm
 90年~04年に世界各国から輸入された、くず肉加工品の量が掲載されてます。
 輸入食品などは食安委の「中間とりまとめ案」には反映されてません。

◆イギリスが、vCJDの特効薬とされる薬 Pentosan Polysulphate (PPS)を
 認可したというニュースがあるそうです。(発言667)
http://www.sasayama.or.jp/saboard/b_board.cgi

◆[解説]救済第1号 輸血感染の追跡、現状は不十分
http://www.yomiuri.co.jp/iryou/news_i/20050225so13.htm
※輸血などが原因で感染した場合の救済の話です。※
医療現場は依然関心が薄く、このままでは救済制度が形骸(けいがい)化しかねない。救済が認められるには、生物由来製品に混入した病原体による感染であることの証明が必要となる。それには、同製品の使用前、使用後の患者の血液・組織が保存されていなければならない。 ところが、厚労省研究班による全国の医療機関調査では、輸血後の感染・副作用 検査を患者全員に実施している病院は12%どまり(抜粋)

感染しても、感染源が判明しなければ救済されないんですね。

実際のところ、美容外科やクリニックのヒトプラセンタ(胎盤)などヒト由来製品の濫用や違反製造など、美容系には危険がいっぱいで、ついにイギリスは規制を始めるようです、
http://hiddennews.cocolog-nifty.com/gloomynews/cat246361/index.html
http://www.rense.com/general62/coy.htm
http://www.placenta-world.com/
その他、医師免許、知識を持たない人による眉のアートメイク(入れ墨)やらピアスなどの肝炎感染問題など、ネットで調べると、もはや美容系は無法地帯といってもいい感じです。(プラセンタ問題はまったく酷い状況で、「ブライダルエステ」と称して、新婦さんにヒトプラセンタを注射するクリニックなどもありました。)感染した場合の保障はどうなるんでしょうね。

プラセンタ注射の現実(2chスレ)
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/seikei/1114833596/

ちなみに、違法なピアススタジオでも「滅菌消毒の専門性」をうたっているところがありますが、感染管理は生易しいものじゃないと思いますよ。資格を持つ医療従事者でさえ四苦八苦してるんですから。

◆薬害ヤコブ病訴訟、新たな訴えも
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2005022800169&genre=D1&area=S00
薬害ヤコブ弁護団は「今回の患者は手術から20年近くたって発症した。今後も被害者が出る可能性がある」と指摘(抜粋)。移植で20年という例もあるそうです。

◆英国の新仮説、vCJD既発症者の感染源は70年代のベビーフード vCJD禍は端緒にすぎない
http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/05030701.htm
農業情報研究所さんの邦訳解説。これが本当だったら、とんでもないことになるんですが。すべての計算や予測がひっくりかえります。その後の情報が気になります。

ところでですが、80年~96年当時、英国、ヨーロッパから(第三国経由も含め)MRMなど危険部位を含んだ「加工食品」がどれだけ日本に入ってきたか、調査はされているんでしょうか。私はそれらの資料はまだ見ておらず、食品安全委員会の中間とりまとめ案でも全然触れられてないんですが。。。

(加工食品のことは5ヶ月近くWebにアップされてなかった9月16日の意見交換会で、「北海道で生きたままレンダリング事件」、などとともに指摘されています。アップが遅いだけに!注目!の議事録とアンケート結果と思います)
http://www.fsc.go.jp/koukan/risk160916/risk-koukan160916.html


日本初のvCJD患者さんの滞在履歴発表&英仏1日以上滞在者の献血禁止

2005年03月07日 22時55分36秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
日本初のvCJD患者さんの滞在履歴詳細が、2月4日発表から1ヶ月ぶりに明らかになりました。
2月22日時点では国会で「入管記録などの調査もしていない」と糾弾されてましたが、
http://www.asyura2.com/0403/gm10/msg/550.html
昨年からずっとvCJDを疑われていた筈なのに、この遅さ。まぁ、すばらしい危機管理ぶりに思えるのですが。。(というか、わざと発表を遅らせているとしか思えない遅さ)

◆家族からの聴取結果やパスポートなどの資料を分析(朝日)
◆前回発表で「89年に1カ月」としていたイギリス滞在歴は、パスポートなどから「90年に24日間」だとわかった(朝日)
 ↑他の報道は「90年前半に24日間」としてます
◆委員会によると、男性は英国に89年ではなく90年前半に24日間程度、滞在していたことも判明した。男性に手術や輸血歴はなく、感染経路はBSE牛を食べた結果とほぼ断定した。英国はBSE対策として、89年11月に脳やせき髄などを「特定危険部位」として食用目的の販売を禁止。だが頭部の肉の食用禁止は96年3月で、せき柱は95年12月だった(毎日)
◆専門委によると、調査は、家族からの聞き取りなどをもとに実施。男性は英国渡航後、これまでに9人の感染者を出しているフランスに3日間滞在していたことも分かった。(読売)
◆滞在中、肉汁を使った「グレービーソース」やハンバーガーなど、変異型CJDの発症原因と指摘されている食品を食べたことも家族の聞き取りで分かった。(共同)

ソース一覧
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050307-00000216-kyodo-soci
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050307-00000113-yom-soci
http://www.asahi.com/special/bse/TKY200503070568.html
http://www.mainichi-msn.co.jp/kagaku/medical/news/20050308k0000m040110000c.html
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20050307i113.htm
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050307-00000524-jij-soci
http://health.nikkei.co.jp/bse/child.cfm?c=0&i=2005030707858bs

「フランス3日間滞在」もあがってますね。 なんか胡散くさい、といったら失礼かしら。
日本の中間とりまとめ計算には、輸入肉エキスや加工品、健康食品、美容品などのリスクも入っていなかったですが、どの位ヨーロッパ、および第三国経由で輸入されていたんでしょうか。

また、病気の性質上、献血履歴や歯科の治療歴、内視鏡の検診履歴なども調査項目に入れるべきで、献血履歴などは調べていると思うのですが、報道では触れていません。どうなのでしょうか。

3月8日0:20 追伸 厚労省の発表がWebにUPされてました。
・変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に係る感染経路について
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2005/03/h0307-4.html


さて、詳細が一部明らかにされたことにより、献血規制が変更になりました。
===============
◆英仏1日滞在で献血禁止 厚労省、80-96年対象に
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050307-00000238-kyodo-soci
http://health.nikkei.co.jp/bse/child.cfm?c=0
だそうですがね、美容目的などで注射を行ったり、体内への埋め込みで薬事法違反で告発されたヒトプラセンタ(胎盤)製剤などは、献血のような規制は全然なかったですよね。胎盤のほうは、これからようやくBSE発生国滞在歴のドナー確認をするようですが。それでも、リピーターの多いプラセンタ使用者の献血禁止を行わないのだから、大変な問題だと思うのですが。

ヒトのプラセンタ(胎盤)と美容外科の濫用問題について詳細を知りたい方はこちらの掲示板をどうぞ。ヒト由来製品(特定生物由来製品)の濫用ぶりと、使用者への献血規制がないことなど、そら恐ろしくなります。
プラセンタ注射の現実(2chスレ)
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/seikei/1114833596/

さて、話は変わりますが、食品安全委員会への圧力がますます直接的になってきました。
===============
◆米産牛肉禁輸で懸念や批判/政府、財界から相次いだそうで。。

タイヤの件でビビっちゃったですかね。うーん。早期解禁に前向きに取り組んでくださるというならば、BSE対策改善をぜひ米国に要求していただきたいのですが。
http://www.sakigake.jp/servlet/SKNEWS.NewsPack.npnews?newsid=2005030701003286&genre=economics
「(抜粋)日本経団連の奥田碩会長は会見で「こんなに(禁輸を)長く延ばして、その結果、国際摩擦になるのは非常にまずい」と懸念を表明。さらに「(食品安全)委員会がもっと(審議を)頻繁に開いて、日本が放置しているのではなく積極的にやっているという姿勢を示すべきだ」と指摘した上で、経団連としても早期解禁に前向きに取り組む姿勢を強調した。」

奥田会長は最後の一杯の牛丼のときもなにやらコメントされてましたが。
http://www.wafu.ne.jp/~gori/diary3/000251.html


普通の生活で、vCJD=人型BSE(狂牛病)が感染しないとは本当か?

2005年03月06日 00時18分29秒 | 公衆衛生とBSE,vCJD
厚生労働省は、牛の狂牛病(BSE)から移る変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)は普通の生活では感染しない、というけれど、本当?

私達の日常には、こんな出来事があります。

日常的&突発的な出来事

歯医者に行く
・内視鏡検査を受ける
・アートメイクが気になる(眉など)
・ピアスはどこであけられる?
・若気の至りでタトゥー(刺青)してみました。
・美容のために、ヒトプラセンタ(胎盤)入り注射を打つ(女性誌お勧め!)
・ニンニク注射の中にはヒトプラセンタ入りもあることを知らなかった
・コンタクトレンズを買うときの度数合わせレンズは誰がどう消毒しているの?
・ネット通販で海外の健康食品や薬、美容品を買ってみました。
・事故に遭い、手術を受けることになった
・病気で輸血や血液製剤を使うことになった。

以下3月7日追加
・ワクチン注射を受けようと思うんだけどワクチンにヒト由来のアルブミンとか入ってない?
・美容整形でフェイスリフト(しわとり)とか受けたけどフィブリン糊(血液由来)もしかして使ってなかった?
・医者から「更年期障害」「精力増強」などといってプラセンタの入った製剤を注射されたが、「副作用ない」としか言われず、とくに説明を受けなかった
・ボトックスとかヒトコラーゲンを美容目的で使いたい
・ピアス穴を店やピアススタジオで開けたけど、消毒とかどうなってるのかわからない。医師免許も持っていないようだ。

3月8日追加
・理容院のかみそりの消毒ってどうなってる?
・鍼灸院の針は使い捨てだよね?
etc...

変異型ヤコブ病(異常プリオン蛋白質)対策の消毒や滅菌は確かに大変なのですが、変異型ヤコブ病がどうのこうの以前に、公衆衛生対策や、院内感染対策に、すでに問題がありそうな雰囲気です。

それぞれ個々の問題の検証は、月曜以降にすることにします。
今日は前フリまで。。

5月24日追加
プラセンタ注射の現実(2chスレ)
http://life7.2ch.net/test/read.cgi/seikei/1114833596/

タトゥーについては、器具の汚染だけではなく、「染料」自体の汚染によるC型肝炎などの感染も報告されているそうです。