ラテンビート映画祭で3本を観る予定だった本日。
『ホワイト・エレファント』は先日観賞済みだったので、その時間が空く。
そこで美術館でも行こうと思ったら、今日は月曜日・・・。
しかし、損保ジャパン東郷青児美術館は今日特別に開館してるって!
そこで金券ショップでチケット仕入れ(350円也)、いざ損保ジャパンビルへ。
すると、なんと、本日は無料開放とかで入館無料・・・。(だから開館なのね)
「ジョージャク」ってこういうの言うんですね。案外寂しいものですね。
でも、ちょっぴり優しくなれますね(そうなのか?)。
アンソール作品の世界最多所蔵を誇るアントワープ王立美術館所蔵のコレクション。
展覧会のタイトルは「写実と幻想の系譜」とされ、キーヴィジュアルには『陰謀』。
ところが、「幻想」にあたる作品など最後の方にちょこっとあるだけ・・・。
アンソール自身の足跡に関してはきちんと確認していないので、
晩年に突如「幻想」方面へと傾倒していったのかもしれないが。
ま、そんなことには然程不満があるわけでもないが、
個人的には肝心のアンソールの絵画には特段心を動かされなかった。
むしろ、同時代の画家たちによる作品の方に興味深いものが多かった。
なかでも気になったのは、
ヤコプ・フォッペンス・ヴァン・エス『牡蠣のある静物』(ヤン・シュヴァンクマイエル)
アンリ・ファンタン=ラトゥール『自画像のための習作』(ビクトル・エリセ)
アルフレッド・ステヴァンス『絶望的な女』(ジョン・カサヴェテス)
括弧内の映画作家は私が勝手に重ねてみたくなったイメージ。
とりわけ後ろ2つの絵画は見つめれば見つめるほど「実在感」を放つ、
極めて現代的な何かを宿しているように見える不思議な作品でした。
もう一つ興味深かったのは、
展示の冒頭にあったパネルにあった絵画の系譜。
王道であったアカデミズムに対抗する形で生まれた写実主義から外光主義へ、
そして印象主義へと移行する流れが図示されていた。
それを見ながら、映画史なんかとも重なるんだなぁ、などと思ったり。
権威から解放されたありのままを切り取ろうとした写実主義=ネオリアリズモ。
全編ロケにこだわった更なるありのままの外光主義=ヌーヴェルヴァーグ。
ありのままから派生した主観が描く様々な形や色彩の饗宴・印象主義=CG?デジタル?
ま、随分とテキトーな感慨。
ただ、「外光主義」というのを知らなかったので、
何となくヌーヴェルヴァーグと重ねてみたくなったというだけです。
たいして詳しくないくせに、口走りたいのがヌーヴェルヴァーグ(笑)
(追伸)
恥ずかしながら、実は今日初めて「東京スカイツリー」を目撃しました。
美術館入口手前の窓からだけど。
ちなみに、東京スカイツリーと東京タワーを「一枚画」で見られるのです!
なかなか感慨深い展望。