長岡育英センター・ブログ

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「砂山」はおけさのリズム

2005-10-22 07:08:56 | きょうの育英
北原白秋作詞・中山晋平作曲の「砂山」は、
実は「おけさ」のリズム、民謡のリズムだった。


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育英センター・音楽教室で練習している「砂山」。

新潟の砂浜(しかも「寄居浜」という産地もはっきり
限定された)情景を歌った歌としてあまりにも有名です。
昨年度の音楽発表会に続き、今年度も冬に発表しようと
先週から再び取り組んでいます。

新潟市在住歴約7年という経歴を持つ川上にも第二の故郷
としての新潟の郷愁を呼び起こす曲なのです。


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同じ童謡の詩に複数の作曲家が曲をつけるという
ことは、実はそう珍しいことではないそうですが、
この「砂山」も複数の作曲家が曲をつけていることで
知られています。

白秋から作曲を依頼された中山晋平が大正11年に作曲、
その後に山田耕筰が勝手に曲をつけたらしいです。

中山晋平の作曲した「砂山」は、童謡として
また合唱曲として知られていますが、山田耕筰の
「砂山」と比較してもずいぶんと曲調が違います。


楽譜を見ると「野趣」をなんとか…とか、
「左手は太鼓のように」とありますが、どうも
イメージがつかみにくい曲なのでした。

素直に合唱してもきれいだけど、そういう曲じゃ
ないんじゃないかって引っかかっていました。

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が、中山晋平氏が作曲した曲を自ら録音した、
つまりレコーディングした、CDがあります。
もちろん当時はレコードだったでしょうけれども。

そのレコードの中の「砂山」は全くの民謡なのです。
新潟に来てインスパイアされた白秋は、荒海、佐渡、
グミ原、松林、砂山これらをイメージして詩を書いて、
そして中山に手渡した。


作詞家が作曲家に依頼する時に、まったくの作曲家任せに
するとも思えません。おそらく、
「新潟の砂山はこんなイメージなんだ」と、きっと熱く
語ったことでしょう。

そして中山晋平もそれに応えた。
「おおお、新潟と言えば、甚句やおけさの故郷ではないか!
そしたら、民謡風にするべぇ。」と。

…推測ですよ。一部フィクションですから。

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ということで、そういう解釈から、昨日の
音楽教室では太鼓を入れてみました。

締太鼓と、平太鼓。これに篠笛でも入ると
完璧かも知れないのですが、そういう道具はなく。
そして、さらに「汐鳴りばかり」のイメージで
海のSE(効果音)。そこにカモメも飛んできた。
カラスも…それは違うが。

締太鼓はお囃子のずっとトンコトンコトンコトンコ
というリズム。そのバックに入る平太鼓が
トンコトンコトンコトンコスットントン。

お行儀の良い合唱曲だったのが、いつの間にか楽しい
民謡の曲に様変わりしたのでした。子ども達も太鼓が
入って楽しくなったようで、元気に声を出していました。
ちょっと元気良すぎで、来週以降はもう少し丁寧な
歌い方を練習していきますが。

しかし、元はと言えば、「新潟をテーマにした童謡を必ず作る」
と大正11年の6月に新潟を訪れた際に当時の小学生達と
白秋が約束して出来たのがこの曲です。そうした成立を
考えると、子ども達が元気よく歌うというのも、正解なのかも
しれません。

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当然、優れた名演奏もあるでしょうからそれらも参考に
しつつも、新潟県人としての解釈で歌ってみるのもいいのでは
ないかと思うのです。

育英センター・バージョンの「砂山」にご期待下さい。

発表は生活発表会が最有力候補です。

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Step by step, IKUEI!!
 by 川上
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