長岡育英センター・ブログ

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ちがいのわかる男

2009-03-06 01:45:02 | 川上のひとりごと日記
ちがいのわかる男はかっこいい。

ちがいのわかる女もかっこいい。

ちがいのわかる子どもは、

もうメチャメチャかっこいい。


---

先日テレビ朝日系「題名のない音楽会」で放送の
スイスのロマンド管弦楽団とジュネーブ音楽院の学生演奏、
佐渡裕氏指揮のホルスト「惑星」から「木星」。

ビデオに録画したものを育英センターに持ってきて
子ども達とわいわいと見ていました。

いやぁ、佐渡さんの繰り出す棒から生まれる音楽は
本当に魔法のようで、エネルギッシュで、繊細で
かっこいいです。

途中3拍子のところ、タンバリンが映って、
あぁ、こんな風に叩くんだねというのも見て
感心してたりしました。

---

さて「題名」の佐渡さん版を見終わった後、
続けてもう一つ、2月8日NHKで放送の、
NHK交響楽団演奏、シャルル・デュトワ指揮の
ホルスト「惑星」から「木星」をビデオで見ました。

見比べてみると、佐渡さんとはまるで違って、
いかめしい表情で、ニコリともせずに、
実に几帳面なカチッとした感じで棒を振る
指揮者なのです。

ふうん、いろんな振り方があるものだなぁと
感心していると、一緒に見ていた男の子が言いました。

「あ、ここ!全然さっきと(佐渡さん指揮の演奏と)違う。」

彼は、佐渡さんの指揮の「木星」を聴いたときにも、
自分たちの演奏と比べてか、何度も「ここ違う!」
「あ、ここも!」とつぶやいていました。

そして、デュトワ指揮。
たびたび彼は演奏のあまりの違いに
「あ、ここの感じが違う!」と小さく叫んでいました。


同じ楽譜で、同じような編成のオーケストラが
演奏していながら、まるで違って聞こえてくる音楽。



その違いに気付いて彼はいったい何を感じたんだろう。

彼は、特別に高度な音楽教育を受けてきたわけでもない。
ただ、彼が小学校にいた間ずっと、わたしたちと一緒に歌い、
一緒に合奏を作ってきた。

ワクワクする気持ちを覚えつつ「ね、そうでしょ。違うよね。」
と興奮して相づちを打つ自分がいました。

「指揮者が変わると、そして演奏する人が変わると
音楽ってまったくちがうんだよね。不思議だね。」



---

いや、彼がそのときなにを感じたかはともかく、
「違う」って気付くということがすごいことなんです。

ちょっと赤飯炊いてあげたいくらい嬉しいです。


長い時間をかけて、彼の体の中に、音楽を聞き分ける
センスが染み込んでいったんでしょうね。

ちがいを知ることは、自分を取り巻く世界をあれとこれの
ちがいを知り分けられるようになること。

あれとこれのちがいを「分ける」ことはすなわち「分かる」こと。
すなわち「解る」こと。


うん、よくわからないけど(笑)、ともかく「ちがいがわかる」
ことは、ものごとの理解の第一歩。


いいぞ。ちがいのわかる少年。

今こそ世界に歩み出せ!


---


まだ、どこがどう違うって、うまく言葉には
出来ないけれど、この「気付き」は、いつか
花開くのだろうと思うのでした。


そう。もしかしたら3年後、5年後、あるいは
10年後、20年後、ひょっとしたら、50年後かも
しれないけれど、いつか花開くであろう「音楽の種」が、
音楽教室の活動を通して、少しでも子ども達の中に
育って行くことを願います。

---
Challenge!! IKUEI!!
 by 川上
コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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感受性の塊。 (KK親子)
2009-03-08 21:53:17
 子供って、時々鋭い所に気づいたりしますよ
ね。(^^

 我が家の子供もゲームをしてる時、いろんな
音が混ざる中でも効果音を聞き分けたり出来る
んですよね。一緒にしてる私が鈍いのかってく
らい。お気に入りのBGMとかもあるらしく、
「このステージの音は勇ましくて好きなんだ~
♪」とか言ったりするんですよ。

 まあ、この場合は好きこそ物のって感じです
かね。(笑

 特別に感受性を豊かにしたいとかって育てた
訳でもないのですが、卒業を目前にした子供に
一つ本を与えてみました。想像する楽しさを味
わって欲しいな~なんて思って。
 さて春休み中に読み終わるか?(笑
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素晴らしいプレゼント! (かわかみ@育英)
2009-03-09 23:46:17
>KK親子さん

おっしゃるとおりですね。
子どもの感受性には、本当に驚きます。

昨日と今日と同じように見えても、着々と
体も心も成長していっているんですよね。

音楽を聞くきっかけって、ゲームの音楽でも、
CMソングでも、映画やドラマの音楽でも
なんでも「あり」ですよね。

そういうわたしは、ある時期から映画やドラマの
音楽=サウンドトラック(サントラ)を聴くのが
好きになりました。

そして、大人になってから買っているのは、
子どもの頃に聴いていたTV番組や映画の
音楽ばかりでした。

>卒業を目前にした子供に一つ本を与えてみました

素晴らしいですね!!本のプレゼント。

お父さんが直々に買ってくれた本は、
お子さんにとって、きっと特別な意味を
持つことと思います。

ますます本の好きなお子さんになることでしょうね。
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