甘い、花の蜜の味。
お父さん、お母さんも、きっと遠い昔に
味わったことのある、懐かしい味。
そういう一つ一つが、ぼくらには新鮮な
驚きなんです。
---
昨日の続き。
ジャガイモの芽を数えるのに飽きたみんなは
そこいら辺の草や葉っぱで遊びはじめました。
うん。こういうのもいいですね。
最近まで寒い日が多かったから、やっと楽々外で
遊べるようになったねぇ。
この大きな葉っぱはなんの葉っぱでしょうね。
君たちも、やがて芽が出て花が咲くときが来るよ。
「もう、花咲いてますけど」
「す、すみません。」
「い、いいなぁ。ぼくらも外で遊びたいよぉ。」
こちらでは、タンポポの花を摘んできて、
おままごとのようなものが始まっています。
花びらを抜いていく女の子達の指先は
いつしか、花びらの色で染まって、真っ黄色に
なっています。
でも、そんなこと、おかまいなし。
先ほどのでっかな葉っぱがいい具合にお皿になってます。
「食べるよぉ~。」
「食べるのか。」
見ているだけでも、鼻がむずがゆくなりそうな絵です。
花粉症持ちには、ちょっとつらい光景ですが、
子ども達は全然おかまいなし。
「先生、見て見て!ほら、この顔!」
「うぎゃぁ~。怖いです。」
「うわぁ~!」
オモローなこと子ども達はしてくれますね。
オモローだけど、あなたは誰?
全然顔が見えません。
それから、なんの葉っぱだろうね。
---
そこへ、紫色の花を持ってきた人がいました。
「ほら、紫の花。」
今調べてみたら、「ヒメオドリコソウ」という
花のようです。
あってますか?
違ったらどなたか教えてください。
でも、そんな花の名前は知らなくても、この小さな
淡い紫色の花を抜いて口で吸うと、ほんのり甘い蜜の味が
するってことはみんなも知っています。
「ほら、この花ね、こうやると甘いんだよ。」
そう教えてあげると、みんなが花を見つけては吸います。
「知ってる~!」
「えぇっ、本当!?」
「うわぁ~、甘ーい!」
「ほんっと!甘ーーい!」
---
5月に入って最初の日の夕方のさわやかな風が、
心地よくみんなの髪の毛や頬をなでながら、
吹き抜けて行くのでした。
---
Jump!! IKUEI!!
by 川上
お父さん、お母さんも、きっと遠い昔に
味わったことのある、懐かしい味。
そういう一つ一つが、ぼくらには新鮮な
驚きなんです。
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昨日の続き。
ジャガイモの芽を数えるのに飽きたみんなは
そこいら辺の草や葉っぱで遊びはじめました。
うん。こういうのもいいですね。
最近まで寒い日が多かったから、やっと楽々外で
遊べるようになったねぇ。
この大きな葉っぱはなんの葉っぱでしょうね。
君たちも、やがて芽が出て花が咲くときが来るよ。
「もう、花咲いてますけど」
「す、すみません。」
「い、いいなぁ。ぼくらも外で遊びたいよぉ。」
こちらでは、タンポポの花を摘んできて、
おままごとのようなものが始まっています。
花びらを抜いていく女の子達の指先は
いつしか、花びらの色で染まって、真っ黄色に
なっています。
でも、そんなこと、おかまいなし。
先ほどのでっかな葉っぱがいい具合にお皿になってます。
「食べるよぉ~。」
「食べるのか。」
見ているだけでも、鼻がむずがゆくなりそうな絵です。
花粉症持ちには、ちょっとつらい光景ですが、
子ども達は全然おかまいなし。
「先生、見て見て!ほら、この顔!」
「うぎゃぁ~。怖いです。」
「うわぁ~!」
オモローなこと子ども達はしてくれますね。
オモローだけど、あなたは誰?
全然顔が見えません。
それから、なんの葉っぱだろうね。
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そこへ、紫色の花を持ってきた人がいました。
「ほら、紫の花。」
今調べてみたら、「ヒメオドリコソウ」という
花のようです。
あってますか?
違ったらどなたか教えてください。
でも、そんな花の名前は知らなくても、この小さな
淡い紫色の花を抜いて口で吸うと、ほんのり甘い蜜の味が
するってことはみんなも知っています。
「ほら、この花ね、こうやると甘いんだよ。」
そう教えてあげると、みんなが花を見つけては吸います。
「知ってる~!」
「えぇっ、本当!?」
「うわぁ~、甘ーい!」
「ほんっと!甘ーーい!」
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5月に入って最初の日の夕方のさわやかな風が、
心地よくみんなの髪の毛や頬をなでながら、
吹き抜けて行くのでした。
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Jump!! IKUEI!!
by 川上