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奇妙に生暖かかった昨年の冬と比較すると、今年のボストンは本当によく雪が降ります。初雪が11月の中旬に降って以来激しいSnow Stromにたびたび襲われ、12月13日には大雪警報が出されてケネディスクールが閉鎖されてしまい、授業や試験が延期されたこともありました。
毎日雪道を踏みしめながら通学途中に聞いているラジオでは、
「今年12月のボストンの積雪量は1970年に記録した27.3インチ(約70センチ)にあと1インチ(2.74センチ)で迫る勢い」
とたびたび報じられており、さらに昨日から今年最後の駄目押しのSnow Stormがやって来ることが確実で、記録更新はほぼ間違えないといわれていました。
そして大晦日の今日。
地元紙Boston Globeの朝刊によると、昨晩やってきたStormが途中からみぞれに変わってしまったため、結局0.8インチの積雪に留まり「記録達成ならず」とのことでした。
という訳で、今年一年、本当にいろいろなテーマで綴ってきた、ケネディスクールの中からだけでなく、時にハリケーンの爪あとが残るニューオリンズから、時に常夏の楽園プレルトリコから、更にはインドのハイデラバードやケニアの田舎町ゴングから・・・と地球のあちこちから更新を続けてきた「ケネディスクールからのメッセージ」。今年最後の記事として、記録を達成し損ねたボストンの雪景色をお届けして一年を締めくくりたいと思います。
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まずは白いベレー帽とコートに身を包んだジョン・ハーバードの像。銅像の足先に触ると「学問成就」ということで、日々大勢の観光客が群がっていますが、白く衣替えしたジョン・ハーバードの周りには観光客の姿も、いたずらなリスたちの姿も見当たらず少し寂しそう。
ちなみに、これは学部生用の寮や教室が軒を連ねるハーバードのヤードの一角に位置する、「ハーバード大学の創始者(John Harvard, Founder, 1638)」と記されているシンボリックな像ですが、三つのあんまりな「ウソ」があることでも知られます。
一つ目は銅像の横に「ハーバード設立1638年」と書かれていますが、正式な設立念は1636年であるということ。
二つ目のウソはジョン・ハーバードは実はハーバードの創始者ではなく寄付者の一人であるということ。
三つ目のウソは更にひどく、実はこの銅像はジョン・ハーバードではないということ。銅像を立てようとした時既にジョン・ハーバードは他界していたため、モデル役を買って出た学生がジョン・ハーバードのふりをしたに過ぎないものらしい・・・
こちらは僕の自宅のマンション。外はすっかり雪化粧で、気温は時にマイナス15度まで下がることもありましたが、マンションの中は地球温暖化問題を物ともしない強烈なCentral heating(部屋ごとに調節できない暖房)で、いつも暑すぎるくらい。そろそろアメリカも日本の「Warm biz(まだやっているのでしょうか?)」を見習うべき時期ではないか、といつも思います。
こちはらPublic Private Partnership(官民協働)の授業でお世話になり、僕の卒論の指導教官でもあるAlan Trager教授の事務所があるCharles Hotelの中庭。白く舞う粉雪と巨大なツリーは正にホワイトクリスマスという感じで見ているだけであればとても美しい。しかし、この吹雪の中を歩くとなると余り感慨にも浸っていられません。
寒々とした雪の木々の間を貫く尖塔は、ハーバードのヤードにそびえるMemorial Churchです。毎年6月に開かれる卒業式では、このMemorial Churchの元にハーバードの各スクールの旗が翻り、社会に旅立つ数千人のハーバード卒業生を送り出します。
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気付けばこれで202番目の記事。昨年10月末のブログ開設以来の訪問者数も先月初めに10万人を超えました。
ただ、飛ぶように過ぎていく時間の中で書きたいネタの半分も書ききれず、また表示される日付と実際の更新日が1~2週間ずれるという状況も続いてしまっています。
それでも、今年一年、本当に多くの皆さんと「ケネディスクールからのメッセージ」を通じて、日々の貴重な経験を共有でき、また多数のコメントを頂けたことをうれしく思い、そして感謝しています。
現在冬休み中であり、ある程度まとまった時間があるので、「こういうネタについてもっと書いてほしい」というリクエスト等ありましたら、是非お寄せください。
それでは、残り半年となった「ケネディスクールからのメッセージ」を来年もよろしくお願いいたします。よいお年を!!
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