優柔不断後の決定 その2

日々つらつら書き留めます。ネガティブでポジティブ。
決定力と、前向き思考を手に入れたい。

「博士の愛した数式:小川洋子」

2010-04-06 21:31:17 | 小説
はいどうも。

「博士の愛した数式:小川洋子」

昔ね、映画は見たんです。
けれど、全然記憶になくて。

ふと、北海道から帰ってきた時に持ってきた段ボールを開けたら
たまたま入ってて。買った記憶はないんだけどね。
どうやって手に入れたのかは知ってるけど。


「僕の記憶は80分しかもたない」


という有名な台詞の小説ですね。


主人公は家政婦の女性。

その息子「ルート」
家政婦の勤務先の「博士」
博士の義姉

この4人での話。


博士が数学の元教授で、
事故にあって、記憶が80分しかもたなくなってしまって。
記憶はずっと昔のまま止まってしまっていて。

家政婦の視点から見た小説でした。

夫のいない家政婦。
父のいない子ども。
記憶のない博士。

博士は数学だけを愛していて、
何て言うか、数学ってか数字だけが恋人で。

別に山あり谷ありって小説ではなかったのですが、

すごく優しくて、切ない小説でした。

博士は記憶がなくとも子どもが大好きで、
こんな大人になりたいと思った。

読後感爽やかすぎ。
映画よりも、断然小説の方が素晴らしい作品だ。

てか小川洋子の小説の書き方上手すぎ。
読んでいる間に、数字ってそれだけで意味があるモノかと
どっぷり小説の中に入り込みました。

素数。完全数。友愛数。

すげーなぁって思いました。


毎朝メモを見て、
「僕の記憶は80分しかもたない」
と読んで、それを知った時の博士の心は
どれだけ悲しいモノなのか。

そういう小説でした。


優しさって素晴らしいな。

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