自分は幸せになっちゃいけないと思ってる人が
僕らの同年代にいるはずがないと思いますが、
中年になった時、誰かは思っているかもしれない。
その誰かのために、お節介ながらこの小説を。
なんてな!!
「まほろ駅前多田便利軒:三浦しをん」
読みました。
主人公、準主人公が同じの、6編の短編小説。
ってか、長編を6つに切った感じ。
短編は嫌いだとアレほど・・・
だけどね、表紙がラッキーストライクだったので、
前から気になっていたんですよ。
帯とか見てみたら、主人公は一人、準主人公一人で話が流れていくので
買っちゃった。
ストーリーは、
中年の多田さんがやってる便利軒。言いかえると、何でも屋さん。
別に人に頼まなくても自分でやればいいじゃん…って事を請け負い、
飯を食ってます。
正月明け早々のその日も、どうでもいい仕事を言いつけられ、
バスの時刻を確かめてました。
そしていきなり、
彼は高校時の変な同級生、行天(ぎょうてん)君に
会います。
行天君と言えば、頭は凄く良く、イケメンだという。
しかし、高校時代に一言しか言葉を発しなかったという変人。
しかもその一言が、授業中に事故で小指を切断した時の
「痛い」と言う言葉。
彼の小指はくっつけた後があり、今でも痛々しい。
見てると上手に動かない様子。
そんな行天、多田の家に転がり込んで、
一緒に便利軒をやり始めます。
犬を預かったり人を殴ったり刺されたりなんだりしながら
物語は流れていって、最後の方で核心に迫ります。
多田の過去。
行天の過去。
触れられたくない部分と
隠し通しておきたい部分。
あんまり書くとネタバレなので、この辺で。
正直、すごく良かったと思う。ってか、作者上手すぎると思う。
よくよく読み返すと、それぞれの短編に色々ヒントが出てて
あからさまなヒントがあれば
その台詞ってその意味かってのもあって。
それが核心に繋がってたりしちゃってて、
しかもそれが小説のモチーフを表してたりして、
読んだ後、すごくホワァ~ってなった。ハートフル!
まぁ、言ってしまえば「人生」と「幸せ」のお話なんですけどね。
行天の繋がった小指を見て、多田は言います。
一度肉体から切り離されたものを、
また縫いあわせて生きるとはどういう気分だろう。
どれだけ熱源にかざしても、なお温度の低い部位を抱えて生きるとは。
と。
「暖かさ」とか「癒し」とか、「人と人のぬくもり」だけでは効かない、
どうしても癒せない部分が人生の中にはあって、
それを描いています。
全部読めば、けっこう最初に出てくるこの言葉の意味が
凄くよく分かります。
切り離された意味。
縫いあわせて生きる意味。
それでも、昔と同じようにはならない意味。
読みゃわかる。
そして、それに対する最後の行天の台詞。
これがね。いい、いいんですよ。
それは読んでね☆
絶対買って後悔はしないと思う。
全てが元通りにならなくても、修復する事はできるって事ですよ。
幸福は、再生するもの。
SPITZで言うなら、
幸せは~とぎれーながらも♪続くのです~♪
って事。
そんな小説でした。
読んでみる価値はあると思う。
僕らの同年代にいるはずがないと思いますが、
中年になった時、誰かは思っているかもしれない。
その誰かのために、お節介ながらこの小説を。
なんてな!!
「まほろ駅前多田便利軒:三浦しをん」
読みました。
主人公、準主人公が同じの、6編の短編小説。
ってか、長編を6つに切った感じ。
短編は嫌いだとアレほど・・・
だけどね、表紙がラッキーストライクだったので、
前から気になっていたんですよ。
帯とか見てみたら、主人公は一人、準主人公一人で話が流れていくので
買っちゃった。
ストーリーは、
中年の多田さんがやってる便利軒。言いかえると、何でも屋さん。
別に人に頼まなくても自分でやればいいじゃん…って事を請け負い、
飯を食ってます。
正月明け早々のその日も、どうでもいい仕事を言いつけられ、
バスの時刻を確かめてました。
そしていきなり、
彼は高校時の変な同級生、行天(ぎょうてん)君に
会います。
行天君と言えば、頭は凄く良く、イケメンだという。
しかし、高校時代に一言しか言葉を発しなかったという変人。
しかもその一言が、授業中に事故で小指を切断した時の
「痛い」と言う言葉。
彼の小指はくっつけた後があり、今でも痛々しい。
見てると上手に動かない様子。
そんな行天、多田の家に転がり込んで、
一緒に便利軒をやり始めます。
犬を預かったり人を殴ったり刺されたりなんだりしながら
物語は流れていって、最後の方で核心に迫ります。
多田の過去。
行天の過去。
触れられたくない部分と
隠し通しておきたい部分。
あんまり書くとネタバレなので、この辺で。
正直、すごく良かったと思う。ってか、作者上手すぎると思う。
よくよく読み返すと、それぞれの短編に色々ヒントが出てて
あからさまなヒントがあれば
その台詞ってその意味かってのもあって。
それが核心に繋がってたりしちゃってて、
しかもそれが小説のモチーフを表してたりして、
読んだ後、すごくホワァ~ってなった。ハートフル!
まぁ、言ってしまえば「人生」と「幸せ」のお話なんですけどね。
行天の繋がった小指を見て、多田は言います。
一度肉体から切り離されたものを、
また縫いあわせて生きるとはどういう気分だろう。
どれだけ熱源にかざしても、なお温度の低い部位を抱えて生きるとは。
と。
「暖かさ」とか「癒し」とか、「人と人のぬくもり」だけでは効かない、
どうしても癒せない部分が人生の中にはあって、
それを描いています。
全部読めば、けっこう最初に出てくるこの言葉の意味が
凄くよく分かります。
切り離された意味。
縫いあわせて生きる意味。
それでも、昔と同じようにはならない意味。
読みゃわかる。
そして、それに対する最後の行天の台詞。
これがね。いい、いいんですよ。
それは読んでね☆
絶対買って後悔はしないと思う。
全てが元通りにならなくても、修復する事はできるって事ですよ。
幸福は、再生するもの。
SPITZで言うなら、
幸せは~とぎれーながらも♪続くのです~♪
って事。
そんな小説でした。
読んでみる価値はあると思う。