白石勇一の囲碁日記

囲碁棋士白石勇一です。
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攻めの方向

2017年09月10日 22時33分23秒 | 仕事・指導碁・講座
皆様こんばんは。
本日は二十四世秀芳囲碁さろんにて、グリーン碁石交流会が行われました。
私は隔月で講座と指導碁を行っています。
参加者の年齢層は様々で、私に近い年の方から、90代の方まで・・・。
囲碁は健康長寿にもつながるゲームです。

さて、今回は指導碁の1局を題材にしましょう。



1図(実戦)
4子局、白△とつないだところです。
下辺の白は白Aと打っても2眼できません。
格好の標的と言えますが、黒は左と右、どちらから攻めるべきでしょうか?





2図(実戦)
実戦は白△の石を気にして、黒1と打ちました。
しかし、白2と進出されるとむしろ右下黒が心配になっています。
そこで黒3から守りましたが、白8まで白は全体がつながってしまいました。





3図(実戦)
黒1など、右下隅を守りながら左右の白を割く打ち方が正解です。
黒13まで、白を一方的に攻める態勢ができました。


相手の石を攻める時に、自分の石を弱くしないことは基本です。
しかし、実際に打っているとついそれを忘れてしまうのですね。
攻めと守りは表裏一体ですから、常に意識しておきましょう。