「天道虫(てんとうむし)の会」

私たちは、今井信子さんのライフワークでもある「ゆらぎの里」での音楽活動に賛同して、「天道虫の会」を立ち上げました。

小樽に「ヴィオラマスタークラス」を訪ねて

2018-01-18 21:26:43 | 日記

「天道虫(てんとうむし)の会」発起人代表の須藤正實様が今回も小樽に行ってこられました。

須藤正實様のレポートを掲載します。 

 13日から3日間、ヴィオラ奏者の今井さんが主宰する「第14回ヴィオラマスタークラス」の激励を兼ねてコンサートを聴きに小樽へ行ってきました。

 今年は定宿の朝里温泉のクラッセホテルが取れず、小樽築港にあるグランドパークとなったため、音楽、温泉、食の3大楽しみのうちの温泉が外れましたが、関係者のエネルギーと素晴らしい演奏に接して大いに満喫した3日間でした。

  今年は受講者が16名、バロックスペシャリストの大槻さん、ゲストにヴィオラ、ヴァイオリン、チェロの各奏者のほかアシスタントやサポーターも多く集まり、総勢31名の大部隊でした。今井さんの長年のヴィオラ仲間サリー・チズムさんがアメリカから、また、第2回「東京国際ヴィオラコンクール」の優勝者のウェンティン・カンさんが新たに加わり彩を添えていました。

 受講生が2週間の成果を発表する13日のヴィオラブーケコンサートはすでにオーケストラのヴィオラ奏者や5月に開催する第4回東京国際ヴィオラコンクールにエントリーしている生徒もいて、総体にレベルが高く単なる成果発表会を越えて聴きごたえがありました。

 14日のゲストやアシスタント、サポーターが総出で出演するプリファイナルコンサートも楽しみました。

 ヴィオラとピアノ(ヴィタリーのシャコンヌ)、ヴィオラとヴィオラ・ダ・スッパラ(ヴィヴァルディのソナタ第6番)、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ(モーツアルトの弦楽5重奏)、モーツアルトのヴァイオリンとヴィオラの2重奏など異なる楽器の組合せでの演奏はなかなかここまで聞く機会もなく贅沢三昧でした。

 圧巻は、バルトークの「44の二重奏曲」、バルトークが重なる戦火と近代化のなかで急速に失われつつあるハンガリー民謡を集めて再編した44の民謡旋律。前年、今井さんご本人が現地へ赴き地元の民族音楽家から指導を受け、テープを聞き、若い音楽家たちにその精神を伝える活動をしているそうで、当夜は、9日のニュイヤーコンサートに続き後半の23曲が演奏されました。

 14名のヴィオリストが、2~4名の編成を組み替えながら次々に弾き替える演奏でした。レッスンに加え、この曲のために練習を重ねたそうで、先生も生徒も一になって弾く姿にエネルギーを感じ感動しました。 

 ところで、2004年に今井さんの希望に高野るみさん(実行委員会代表)が応え、地元のまちづくりの会の支援・協力を得てスタートした「ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス」も来年の15回を機に終わることになりました。

 高野さんによれば、この間100人を超える卒業生が世界に羽ばたいたそうで、卒業生の中からサポーターとして戻ってきた人や、今井さんを慕い共に学びたいと集まった自主参加者も多く、正月明けの雪の「ゆらぎの里」は音楽の結晶を紡ぐ世界となりました。地元との交流も年々深まり、街中演奏会や小学校・病院訪問、餅つき大会など多彩で地元の年中行事の一つになったようです。コンサート会場での聴衆の拍手も熱く大きくそのことを物語っていました。

 ファイナルとなる来年のマスタークラスはここで育った多くの演奏者も戻って盛上りそうです。地元小樽のほか札幌での演奏会も企画しているそうです。レジェントとなる最後のゆらぎの里に皆さんも是非お出かけになり一緒にお楽しみください。

 「てんとう虫の会」もシンボルのてんとう虫のバッチを残らず持って、最期の応援をしたいと思います。

【14日の演奏終了後のスナップ】

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