遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

鳥は生きるために飛んでいる

2010-03-03 22:32:34 | たわごと
コンビニでおやつを買って食べながらふぅらふら歩いてたら、いきなり後ろから襲われた。168円のナッツのタルトがはじかれて手から地面にぽろんと落ち、襲ってきたやつが目の前をふわっと離れていった。精悍な褐色の後ろ姿を見送って、食べかけのタルトを拾ってもう半分かじった。咀嚼しながら空を見上げると僕を襲った若い鳶がうらめしそうに頭上を旋回している。あらかじめひと言いってくれればあげるのに。獅子吼ではお世話になってるからね。
この鳶の狩りをどこで見ていたのか、カラスが縄張りを主張してやってきた。僕は「欲しけりゃ、取れよ」とお菓子を持った手を高くあげたが、鳶は僕の頭上を滞空しているだけで取りにこない。まあ、警戒するわな。しょうがないので、取りやすそうな道路の柵の上に置いて去った。取り合いになったらきっとカラスには負けるだろうけど・・・そこんとこは彼の自己責任だ。
右手に彼の足、そして、耳に彼の翼の感触が心地よく残った。久しぶりに晴れて青空が顔を出した日でした。

猛禽類は羽ばたかずに上昇風を使って飛ぶので、パラグライディングで彼らを観察することは重要です。上昇風があるのかないのかの判断材料になります。彼らが上がっていけないようなコンディションで、我々のようなヘタクソが上がれる可能性はほとんどないです。ただし、彼らは楽しむために飛んでいるのではないということと、彼らが上手くあげられる上昇風は比較的穏やかで我々が使える強さのものではないことが多いということは頭に置いていた方がいい。「楽しむために飛んでいるのではない」というのは、彼らは上昇風で上がってくる虫を飛びながら捕まえて食ってたり、地面の獲物を狙ってたりすることが多いわけで、飛んでるとこが我々の目的に合わないんです。上昇風の見つからない空域で困った時に、苦し紛れに鳶について行って彼が木に停まって休憩したりすると、がっかりしますな。

この冬、一人で獅子吼の北側の稜線上空で飛んでいると普段見かけない猛禽類に出会いました。羽の色は真っ黒で滑空時に翼をUの字にそらせ、林ギリギリを滑空していました。この時、本当に上昇風が小さく途切れ途切れで、僕は懸命に高度を維持してたんで、彼の飛びを必死で観察していました。もちろん、あんな優雅な飛び出来ないし、ついて行けないんですけど・・・。その夜ネットで調べたんですが、あの鳥はたぶんイヌワシ。昭和40年1月1日、石川県の県鳥に指定された鳥です。

本日のお酒:奄美黒糖焼酎 龍宮
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2 コメント

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落とし込む (紙屋さん)
2010-03-05 07:46:05
会議をやっていて思うのですが、何処に落とし込むかを決めておかないとその日の成果が上がりません。
 そこへ行くまでは、九割九分くらい回り道をします。あっちへ行ったり、こっちへ行ったり、意図して反対の方へも行きます。
 私ゃー、美術鑑定士に絵を描かしたらどんな絵になるか・・・それはそれで良いと、思っています。

聞き上手は、話し上手。先ずは、聞き上手になる事が大事・・・おとーんの感想です。
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読み上手になれば (いでんや)
2010-03-05 21:01:17
書き上手になれますかねぇ・・・。

飛び上手にはなりたいな♪
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