血圧調節たんぱく質発見…高血圧発症率を左右(読売新聞) - goo ニュース
ヒトゲノムプロジェクトが完了してずいぶん経ちます。塩基配列がしゃかりきに決定されていた当時、僕はそもそも誰のゲノムを『野生型』とするねんと疑問に思ってました。生物ってのは何億年もかけて少しずつゆっくり変化し続けてきてるのであって、どの時点のどの個体の塩基配列が標準かなんてそもそもありえないからです。ヒトはみんな同じヒトなんですがどのヒトも違うのです。それでも、知ると知らないとでは科学的に意味が断然違うんでしょうね。
最近は明確な『病気』ばかりでなく『体質』に及ぼすような遺伝子の配列情報が明らかにされています。まあ、この記事みたいに高血圧の原因が遺伝子の配列に起因してたらあきらめも・・・あ、いやいやいやいや・・・発症しないような食生活をとろうという気にもなるでしょう。たぶん。
記事にあるTRIC―A遺伝子のタイプだけですべてが決まってるわけじゃないはずですよ。ただ、そういう遺伝子配列のパターンを集めて蓄積することが大切なのです。だって、こういった情報の価値って量で決まりますから。
あなたの熱中症は遺伝かも…重症化遺伝子あった(読売新聞) - goo ニュース
CPT2遺伝子の一塩基変異で熱中症の重症化にかかわる体質となることがわかりました。40度を超えるとこの遺伝子産物のタンパク質は不安定化するそうです。温度感受性(ts)ってことやね。体を構成する物質、炭水化物、脂質、タンパク質のうちタンパク質が他と全く異なる性質がこれ。けっこう小さな温度変化で性質を変えてしまうんです。我々は恒温動物でして、生きてる間の体温変化はたいして大きくないんですが、その範囲内でも性質を変えてしまうような突然変異が起こりうるのです。もちろん、だからこそタンパク質の機能には無限に近い可能性があるといえます。
この遺伝子配列をもってるとインフルエンザ脳症になりやすいってのが、ちと怖いですね。脳症は命を奪われたり、治っても後遺症が残ったりしかねません。
「多系統萎縮症」に共通の遺伝子異常 北海道大など発見(産経新聞) - goo ニュース
記事によると、「卵性双生児で一人が発症、もう一人が発症していないケースを詳しく解析したところ、発症者の第19番染色体の一部が欠損していることを確認。他の患者についても33症例中10症例で同じ遺伝子領域に異常を発見したことで、同遺伝子の異常が発症の大きな要因となっている可能性が高いことが分かった」そうです。この記事の文章で問題なのが、最初に出てくる『卵性双生児』って言葉なんですが、たぶん一卵性双生児のことでしょう・・・新聞記者って、内容を理解せずに科学用語の一部をはしょったりするからほんとに大事なとこが分かんなかったりするんよ。二卵性双生児だったら、全然意味が変わってきます。もうちっと勉強してから記事書いてほしいなぁ。
遺伝子配列の異常なとこを探す時につきあわせて比較する遺伝的に近い「正常型」があるとすごく解析が早く進みます。双子なんか理想的! 解析の結果わかった第19番染色体短腕末端の欠失部位にはSHC2遺伝子があったそうです。遺伝子の欠失と言うのはかなり大きな変異でして、僕にはちょっと意外です。遺伝性の病気の原因になる突然変異って、けっこう小さな変異が多いんじゃないかと想像していたんで・・・・だって、染色体の大きな変異ってのは、そもそも生まれてこれない可能性の方が高いと思うんですよ。
ヒトゲノムプロジェクトが完了してずいぶん経ちます。塩基配列がしゃかりきに決定されていた当時、僕はそもそも誰のゲノムを『野生型』とするねんと疑問に思ってました。生物ってのは何億年もかけて少しずつゆっくり変化し続けてきてるのであって、どの時点のどの個体の塩基配列が標準かなんてそもそもありえないからです。ヒトはみんな同じヒトなんですがどのヒトも違うのです。それでも、知ると知らないとでは科学的に意味が断然違うんでしょうね。
最近は明確な『病気』ばかりでなく『体質』に及ぼすような遺伝子の配列情報が明らかにされています。まあ、この記事みたいに高血圧の原因が遺伝子の配列に起因してたらあきらめも・・・あ、いやいやいやいや・・・発症しないような食生活をとろうという気にもなるでしょう。たぶん。
記事にあるTRIC―A遺伝子のタイプだけですべてが決まってるわけじゃないはずですよ。ただ、そういう遺伝子配列のパターンを集めて蓄積することが大切なのです。だって、こういった情報の価値って量で決まりますから。
あなたの熱中症は遺伝かも…重症化遺伝子あった(読売新聞) - goo ニュース
CPT2遺伝子の一塩基変異で熱中症の重症化にかかわる体質となることがわかりました。40度を超えるとこの遺伝子産物のタンパク質は不安定化するそうです。温度感受性(ts)ってことやね。体を構成する物質、炭水化物、脂質、タンパク質のうちタンパク質が他と全く異なる性質がこれ。けっこう小さな温度変化で性質を変えてしまうんです。我々は恒温動物でして、生きてる間の体温変化はたいして大きくないんですが、その範囲内でも性質を変えてしまうような突然変異が起こりうるのです。もちろん、だからこそタンパク質の機能には無限に近い可能性があるといえます。
この遺伝子配列をもってるとインフルエンザ脳症になりやすいってのが、ちと怖いですね。脳症は命を奪われたり、治っても後遺症が残ったりしかねません。
「多系統萎縮症」に共通の遺伝子異常 北海道大など発見(産経新聞) - goo ニュース
記事によると、「卵性双生児で一人が発症、もう一人が発症していないケースを詳しく解析したところ、発症者の第19番染色体の一部が欠損していることを確認。他の患者についても33症例中10症例で同じ遺伝子領域に異常を発見したことで、同遺伝子の異常が発症の大きな要因となっている可能性が高いことが分かった」そうです。この記事の文章で問題なのが、最初に出てくる『卵性双生児』って言葉なんですが、たぶん一卵性双生児のことでしょう・・・新聞記者って、内容を理解せずに科学用語の一部をはしょったりするからほんとに大事なとこが分かんなかったりするんよ。二卵性双生児だったら、全然意味が変わってきます。もうちっと勉強してから記事書いてほしいなぁ。
遺伝子配列の異常なとこを探す時につきあわせて比較する遺伝的に近い「正常型」があるとすごく解析が早く進みます。双子なんか理想的! 解析の結果わかった第19番染色体短腕末端の欠失部位にはSHC2遺伝子があったそうです。遺伝子の欠失と言うのはかなり大きな変異でして、僕にはちょっと意外です。遺伝性の病気の原因になる突然変異って、けっこう小さな変異が多いんじゃないかと想像していたんで・・・・だって、染色体の大きな変異ってのは、そもそも生まれてこれない可能性の方が高いと思うんですよ。