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左右対称

2021年01月11日 | 金魚雑談
前回、福岡伸一さんの書籍内容を引用させてもらったついで、もう一点だけ福岡さんの著書から。「生物と無生物のあいだ」(講談社現代新書)の中で、なぜ生物はこれほどきれいに左右対称なのか、について考察されている個所があります。そのからくりは、遺伝とはまったく別の次元で起こることで、ああ、ナルホドなあと腑に落ちた記憶があります

仲間内では、あるキズをもった親を致し方なく使う場合に、その親はあくまで仮腹で次の代ではそのキズをもった仔をハネる、もう少し甘くすれば3代続けて使わない、といったルール(?)のようなものがあります

「片腹」に代表される左右”非”対称(身体のゆがみ)は、何代続けたって遺伝するはずがありません。ほぼすべての生物に左右対称になる力が働いていますが、遺伝とは全然関係のないところでちょっとした不具合が生じて少しアンバランスになっているだけです

我が家でたくさんの仔を残してくれた最年長も左右”非”対称。品評会ではまかり通りませんけどね


寒波の中

2021年01月09日 | 宇田川らんちゅう
何年ぶりかの寒い冬をしのいでいます。朝のロードワークに出かけて家に戻ってもまったく汗をかいておらず、耳はちぎれたのかと思うほどに感覚がなく。毎年この時期は、来年のペアはホントにあの♂♀でいいのか?あのペアも採っておいた方がいいんじゃないか?など、あっちに行ったり、こっちに行ったり、妄想ばかりです

以下は、名著「動的平衡」(福岡伸一さん著・木楽舎)の冒頭に出てくる一文

「Fハカセは考えた。赤いバラを、ツユクサのような鮮やかな青に変身させたい。そのためには、ツユクサにあってバラに存在しない色素合成酵素の遺伝子を、バラに導入してやる必要がある。・・・中略・・・ハカセは根気よくこの作業を一歩一歩進めていった。何年か後、とうとう可憐なバラを咲かせることに成功した。花は鮮やかな青色に輝いていた。   ハカセは気がつかなかったが、その花はどこから見てもツユクサそのものだった。」

果てしない時間をかけて変化してきた生き物の姿形を、人の手で変えることの難しさを見事に表現した一文だと思っています。らんちゅうの改良にしたって、あっちを採ればこっちが立ち行かないの連続。今現在の感性で、あと50年身体が元気に動いたらなあ、なんて常々思いますが、らんちゅうを始めて最初の10年、20年なんて路頭に迷った修業期間で、やっとこさ何とか産ませて魚も失わないようになったばかり。必死にそこまで漕ぎ着けて、おぼろげながらに魚のふるまいが分かりかけてきた頃に残された時間はあとわずかばかり。らんちゅうの改良がおいそれと進まないのもよくわかります

数日前から、この大寒で舟の表面には氷が張りっぱなし。暖かくて泳いでいるよりはずっとマシですけどね。下はこの寒波が来るちょっと前に舟を覗いたもの。今年の冬はかなりの舟で水が澄んでしまいましたが、まあ、問題ないでしょう


謹賀新年 2021

2021年01月01日 | 宇田川らんちゅう
新年 明けましておめでとうございます



まだ長いトンネルの中にいる気分ですが、暖かくなる頃にはある程度の目星がついているといいな

今年は久しぶりに冬らしい冬だけあって、池のことはほとんど気にすることもなく。冬眠前に少々心配していた我が家の最長老も、無事に年をまたいでくれました。我が家では初となる明け9歳です



さて、どんな一年になりますことやら