星田オステオパシー

読書日記 2022/07/10〜

2022/10/10 「UFOはもう来ない」
 こ、この本のせいで・・昨日はプログラミング学習が出来ませんでした!というくらい面白かった・・今年は僕的には小説の当たり年で、プロジェクトヘイルメアリーにテスカトリポカ、そして地球最強姉妹CANDYと大いに楽しんできたのですが・・・山本弘やっぱりスゲェな!と。この才能が脳卒中で危機にあるというのは・・ホンマに悲しいことやでぇ・・。
 まあ、大雑把に言うとお話はETなんですが(ちなみにETを見たことは無い)、ま〜面白い。気になりすぎて、入り込みすぎて
 「あ〜!もう読んでられない!(分かるかなぁ・・)」
 とか思ってしまうほど。時間を忘れて読み耽るとかって小説だとなかなか無いんですが、これは気づいたらもう深夜でしたねぇ・・。
 注目すべきは、毎回山本弘作品で、ホント唯一気になってしまうポイントの「会話」部分が、すごく自然・・と言うか逆に今回の一番の見どころになってるところなんですよぉ!小説の会話読んでて声出して笑うとかありえます?今回、僕は3回笑いました。今作の舞台が作者の生まれ故郷付近で会話の関西弁(と言うか京都弁?)ってのも大きいと思うんですけど、本当に読んでて楽しいんですよね、やりとりが。
 山本弘さんのUFO関係の集大成であり、オカルトデマ話に対する特効薬にもなってて、スリリングでしかも面白いとか・・素晴らし過ぎる!
 あと、ヒロインの千里。山本弘作品で一番のヒロインです、最高!


2022/10/09 「地球最強姉妹CANDY 大怪盗をやっつけろ!」
 山本弘さんが自分の娘を全力で楽しませるために書いたという児童向け小説。いや・・コレ・・ムチャクチャ面白いよ!とにかく子供が興味を持ち続けるように冒頭からいきなりクライマックスの展開とか、堪え性の無い(と言うのは偏見か・・)子供でも最後まで夢中で読み続けてしまうであろう工夫に溢れている!結構な分量あるんだけど大丈夫。
 懸念だった会話部分だけど、どういうわけかキモさは解消されていて・・唯一中盤の姉妹が心を通わせるシーンが「う〜ん・・」という感じだけど、そこさえ乗り越えたらもう本当に文句なし!いい塩梅にSFとハチャメチャがミックスされてて、これは知り合いの子供にも読んでもらいたいと強く思いました。続編も出てるので読んでみよう!
 ところで画像をDLするためにアマゾンのページに言ったんだけどレビュー数がたったの8。これはもっと評価されるべき!
 

2022/10/06 「映画の正体 続編の法則」
 面白いねぇ・・映画本編を見るよりも押井守さんの解説と読み解きを聞いてるほうが面白いんじゃないかねぇ(岡田斗司夫さんとは別の方向でってのがまた興味深い)。
 結論としては最後の最後「映画のテーマってのは映画という表現形式でしか機能しないもの」ってのが一番ピンと来たかな・・言われてみればその通りで、映画は映画でしか出来ないものをやれや!って話はいくつか思い至りますもんね。シン・エヴァもテレビで見たら(途中がダルすぎて)多分最後まで見れてなかったと思う。映画館で拘束されてるからこそ、最後のお別れまで付き合えたなって言うね・・多分アマプラで独占公開されてるけど評価高くないんじゃないかなぁ?知らんけど。
 その映画でないといけない!の代表格であろう「アバター」。押井守さんも激賞なんで見たいなぁ・・と思ってら、本日の夕方の回までリマスター版で更にすごくなったものが4DXで上映中!これは見るしか無いだろう!ということで隣の市の映画館の最後の上映分を予約!と、途中まで勧めたんだけど3200円とか言う値段で一気に冷めた。お金を使わない、それは僕にとっての国家へのささやかな反逆行為なので(^o^) 俺は戦い続けるぜ!



2022/10/03 「勝つために戦え!」
 順番が逆になったけど、こちらを。なるほど、勝敗に関しての定義が分かった。監督業の勝ちってのは常に打席に立ち続けるための権利を確保することだと。そしてそのために「負けない」ってのはもちろん「勝ちすぎない」って話だったんですね、ヤン・ウェンリーやん!
 興味深いのは本文の中で「もう負けない方法は分かった。いくらでも映画が撮れる自信がある」的な事をおっしゃってるんだけど、文庫版の追加で「全然映画の話が来ない」という告白を(潔くも)されてたところかな・・今の日本がどんだけちゃんとした映画を撮るのが大変なのか・・って事なんですけど悲しいなぁ・・。その後には鬼滅、シン・エヴァと化け物が出たりしたけどコロナやらなんやらもあって例外中の例外ってのは確かにそうだろうしなぁ。
 ま、消費する側からしたら「今までの映画も数え切れんくらいあるから別に新作とかいらんけど・・」って感じかもですね・・

 ただ、ミニチュア、チャンバラなどの例も出てましたけど一度技術やノウハウが失われてしまうと再現できなくなるというのは間違いなくそうだろうから・・諸行無常だなぁ


2022/09/28 「料理を作るように小説を書こう」
 アマゾンのレコメンドに出現。あれ?こんな山本弘さん、こんな本出してたのか・・とノリでリクエストしたらその場で「これですか?」と渡されました。なぜかいつもの図書館にあったんですね(所蔵は別の図書館だったはずなのに)。
 内容は小説を書く以外にも活かせる部分もソコソコあって参考になりました。あと、小説には自分一人だけの為に書くものもあるというのは改めて言われると「なるほど」と思いました。もう30年も日記を書いてるので、ちょっと書き方を変えて見るのも面白いかも知れないな、と。
 それとメフィスト賞の選考での落選作への一言コメント集、これは良かったなぁ・・要するに「これらと同じツッコミをされないように気をつければいい」ってフィルター装置に出来ますよね。

 ところで実は最後の最後に驚きのサプライズが待ってました。発行が昨年の暮れなんです!!
 ご存知の方も多いかと思いますけど数年前に山本弘さんは脳梗塞で倒れて、家族と昔のアニメ・特撮の事しか思い出せない(言いすぎかな?)ような状態で自殺騒動があったくらいなんです!それがサポートがあるとは言え、ここまで復活されたとは( ;∀;) あとがきには「この病気が治ったら・・」とか前向きなフレーズも出てたりしてるし良かった良かった・・
 アンディ・ウィアーの小説は(会話が気持ち悪くないところを除けば)、これ山本弘やん!って感じをずっと受けてるので、どうか復活して日本SFのちょっとイイトコ見せたげてくれ〜

2022/09/26 「押井守の映画50年50本」
 いや、面白かったねぇ!やっぱり映画監督になろうとか考えて(て、実際になった)人の話って面白い。色々と違う見方もあるんでしょうけど、僕は押井守さんの映画の見方ってのはエラい勉強になりました。
 あしたのジョー2劇場版は好きな映画なんですが押井守さんも絶賛で嬉しい。あと、ポランスキーの映画について「ナインスゲート」が一番良いというのも嬉しかったなぁ・・周りに好きだって人居ないのでw。ナインスゲートは大好きな「エンゼルハート」ほぼまんまの流れってのがデカいんだけど、押井守さんいわくポランスキーに共通するのは「魔女」だという(あといずれ自分に降り掛かってくるであろう不幸に対する怯え)。魔女!確かに・・僕の理想のタイプは「雪女」だからなぁ・・長髪で色白でスレンダー・・でついでに言うと食費も要らない(多分)し、カリカリしてないし、何かあっても自分で障害を排除できる・・最高じゃないか!ただまあ僕は寒いのがとことん苦手だから・・実際に出会いがあったとしても難しいなぁ・・それ故にドラマだなぁ、とか。
 ちょっと紹介されていた映画、観てみるかなぁ・・

 あ、それとね最後に編集者のあとがきがあって
 「あなたの50年50本も選んではいかがですか?」
 と、あるんですが・・これ面白そうですよね?まあ、問題はそこまで映画を観てないし語ることが無いって事なんですが・・。ただ、年度ごとにピックアップするだけでも面白いかもな、と。

##ワンス・アポン・ア・タイムインウエスト
###快感が基本だが繰り返すと減衰する
####その解消のために最初にドカン、真ん中にダレ場でラストにドカン
###ジャンル映画・愚策・駄作から学ぶ
####95%の駄作で5%で成り立っている法則
##あしたのジョー2
###どのシーンであっても特定の誰かの時間である必要がある
##タクシードライバー
###現代こそ個人がテロや戦争を起こさないといけなほど追い詰められている
##パリ、テキサス
###映画の本質は時間を映すこと
###音を消して映画を見る→音に集中して映画を見る
##ブルーベルベット
###映画の正体をしるということは自分の欲望を知るということ
##フューリー
###構造・構図の無い映画はやっぱり面白くない

2022/09/23 「映画で学ぶ現代史」
 むちゃくちゃ面白かった!映画の作られた時の世界情勢、作られた理由にヒットの背景、こういう話が聞きたかった!しかし70歳なのにしっかりしてるなぁ・・中に出てきた映画で気になるのはどんどん観ていこう。
 押井さんの本ではどれでも言われてるけど、結局「どのジャンルでも95%はクズ、だがそれ無くして5%の傑作は生まれない」って話。ここでは更に敷衍されてて映画の見方も創作においても兎に角「数だよアニキ!」ということで、結局試行回数ありき。何かをやりたかったら場数ってのは・・確かにそうですよね。書くぜ〜クソコード!作るぜ〜クソゲーをよぉ!と、思ったわけでした。良い本だったなぁ〜


2022/09/22 「シネマの神は細部に宿る」
 アマゾンなんかの評価は高かったんだけど、もう全然ついていけなくて久々で途中離脱をしてしまった。最後まで読んだら面白かったのかも知れないけど・・。まあフェティッシュが大事ってのは分かるんですけど、それ故に関心が無いフェティッシュ話をされるのは興味が持てなくてですね・・・


2022/09/21 「勝つために戦え!」
 押井守さんが世界の映画監督たちを勝ち組と負け組に仕分けして評価してゆくという内容。前作を読んでないためか勝ち負けの基準がよく分かってなかったんだけど、結局のところ押井さんが気に入った生き方が出来てれば勝ち、気に入らなかったら負けって感じなんだよなぁ。僕はアニメも映画も監督を全く気にしないので、参考にして映画を見てみても良いかもな・・と。
 ところで「ローズマリーの赤ちゃん」大好きなんですけども「ナインスゲート」も好きなんですよ。これ、どっちもポランスキー監督だってのがちょっとピクッと来ましたかね。ナインスゲートが好きな人って周りで居ないもんで・・。後は絶賛のペキンパー、セルジオ・レオーネ、フェリーニ、ポランスキー、岡本喜八あたりを観てみようかな・・と。

2022/09/17 「コミュニケーションは要らない」
 押井守さんの説教本。あ〜押井守に説教してもらいたい!という人は是非(^o^) 発行が2011年大震災のすぐ後ってのもあってか、危機感だとか怒りみたいなものが文章に練り込まれていて思わずこっちも背筋を伸ばして読みました。
 なんだかんだ「なるほど」と思われることが書かれているんですが、日本語は書き言葉の文化を放棄してから一気に論理性が失われてしまったのでチョーヤベェ(^o^) このままじゃ日本人\(^o^)/オワタの未来不可避、日本語の柔軟な特性を活かしながらも言葉を制御して論理的な考え方が出来るようにせんと俺たちマジ惨事ってカンジ。
 まあ、日本語使いながらプログラミング学習も並行してやれば結構良いんじゃないですかね?知らんけど。
 後は・・・ドラマってのは価値観の相克によって起こるものであって、優柔不断とか未熟が原因で起こる物語はドラマじゃ無い・・ってのは良かったねぇ。

 あ、そう言えば・・タイトルの「コミュニケーション」は要らないはもちろん反語的表現で、正しくは「現在、お前らがコミュニケーションだと思ってるような偽物のコミュニケーションは要らない」ということです。


2022/09/14 「押井守るのサブいカルチャー70年」
 とりあえず手近なところで押井さんの本を。狙ったわけではないけど今年4月に出たばかり本でコロナ自粛ネタとかSNSネタなんかにも触れられてます。ま、単純にですね、頭がしっかりしてる老人の話は面白いもんでお題がサブカルとなったら尚更ですよね。物語作りについての話なんか(構造が大事で要するにオチがちゃんとついてるかを重視)も改めて触れられていて、なんだよ気が合うじゃないか!と。言うわけでミステリーゾーンやら謎の円盤UFOを見ようと思ってると。あ、世にも奇妙な物語もね(FODで見られるのだ)。
 ところで表紙と挿絵のイラスト、好みだなぁと思ったら梅津泰臣さんだった。さすがやでぇ・・


2022/09/10 「3食糖質ON!ダイエット」
sakuzi
 図書館で新着棚に並んでいたので適当にパラパラ・・と言うか、未だに糖質ON/OFF論争に決着がついてなかったのか!
 個人的には肉食中心は
 ・金がかかる
 ・化学物質・重金属などの有害物質の濃縮リスク
 ・カロリー転換効率が悪い(エコ)
 ということでご飯中心です・・・というかずーっと白米+納豆か白米+豆腐生活です。主に安くて簡単だから。

 で、こちらの内容ですが・・
 ・脂肪を燃やすために炭水化物を食べろ
 ・脂質を摂るな
 ・野菜を食べろ
 ・タンパク質は豆腐か豆乳で
 ・アルコールとお菓子をやめろ
 ・飢餓期間を作るな
 というもので・・既にほぼ全て実践済みのものでした。どうりで食ってるのに痩せると思ったぜ・・
 知り合いにケトジェニックダイエットを実践してる人がいるんだけど、副作用が無茶苦茶多くて大変そう。ま、結局・・僕の経験では「腹が減るまで食べるな」ってのと「食後はストレッチしろ」ってのが最強だと思いますけどね(高校時代「頑張って節制して」98kgまで太って、その後60kgまで落として30年キープしてるのでそこそこ説得力あると思うんですけどぉ)。


2022/09/10 「誰も語らなかったジブリを語ろう」
 ジブリ映画で見たことあるのは「ナウシカ」「ラピュタ」「紅の豚」と横目で「千と千尋の神隠し」という僕です。なんか全然見る気が起きないんですよね!無茶苦茶期待して映画館に観にに行った「紅の豚」が全然面白くなかった(エイリアン3にしとけばよかった!と当日は思ったけどエイリアン3も負けないくらい面白くなかったので避け得ぬサダメだった)のがキッカケだったと思う。
 僕はスターウォーズもロード・オブ・ザ・リングも全然楽しめないタチなので単に好みの問題かとも思ったのですが・・もしかしたら答えがあるかも知れないと思ってコチラ手に取りました(岡田斗司夫のyoutubeで存在を知った)。
 読んだ感想ですが・・押井守面白いな!(今更)。ジブリの映画がなんでつまんないのか(押井守も全部面白くないと言ってるわけではない)?という僕の疑問に対する「多分それ!」という答えは一応いただきました。色々とご意見あるでしょうが「映画としてのちゃんとした構造がない」「ジブリ映画は絵本(これは押井守の友達の感想)」ってのは確かに・・構造がしっかりしてないから、なんとなくボヤーンとディテールのすごい絵を見ながら進んでいってなんとなく良い曲をラストで聞いてボヤーンと良かったような気がする・・というもの。そこに鈴木敏夫の営業マジックとブランド化が加わって売れてると。関西人としては「オチ」がしっかりしてない映画は許せないんですが(ホラーはオチが付きやすいので好みなのかも知れない)、構造が無いということはオチも無いわけで、そりゃ好きにはなれんわな〜と。けど漫画版のナウシカは本当に最高です!
 ちょっと押井守の本をまとめて読んでみるか・・

2022/09/07 「人はどこまで合理的か」
 洋書翻訳にありがちなのかも知れないけどやたらめったら例とかが挙げられていて悪く言えば冗長と言うか・・という訳で目次読んで気になるところを拾い読みって感じのぶっ飛ばし方式でザッと目を通して終わりにしました。
・直感的に答えを出したくなってもじっくり考えようかな
・ベイズ統計の本を読んでみようかな
・人間の理性がどんだけのものを作り上げてきたのかを意識してみようかな
 くらいのことを思いました。あ〜もうしばらくは読書は良いや(KindleUnlimitedも今日までだし)。SchemeとRacketのドキュメントとか読みますよ

2022/09/06 「夏への扉」
 SF界の金字塔!オールタイムベスト堂々一位!とかって聞いてたのでかなりハードルが上がってしまっていたというのはあると思うんですが・・ちょっと拍子抜けだったかな。というかこれジュブナイルですよね?ライトノベルのノリというか・・50歳のオッサンがウキウキドキドキで楽しめるものでは無かったというだけの話、かな。もっとハードなのをくれーっ!
 あ、タイムスリップでの時空エネルギーを中和するために同質量の存在が反対の時間方向へ飛ばないといけないというのは良かったっす!


2022/09/05 「プロジェクト・ヘイル・メアリー(下)」
 とうとう読み終わった・・ま、正直な話・・上巻の方が面白かったかな。ミステリー仕立てになってる上巻(+うっそだろ!)、そしてサスペンスものになってる下巻ってことで好みが分かれるのかも知れない・・いや、どっちも面白いけど。そして最後ね〜ちょっとだけ驚きの展開なんだけど、キャラクターと口調もあってグッっとくるわけですわ。これはぜひ読んだほうが良いと思いますねぇ!けど上下巻に分けるのは本当に愚策。今年は個人的には小説の当たり年ですわ〜

2022/09/04 「ヴァリス」
 フィリップ・K・ディック読書3冊目。これは・・w えらいモンを読んでしまった。面白くないわけではないんだけど、どうも世界の真理に迫りすぎた内容のためか僕にはまだ早いというか・・。小説として面白いかどうか微妙なのは、多くの設定が作者の「実体験」に基づいたもので、登場人物にはショックで分離した狂気まみれの自分と、リアルに観察してる自分が主人公として登場、実際に自分が啓示を受けて筆写している膨大な宇宙の教義が用いられている・・と。うーん、マッドネス!
 まあ考えてみれば実際のカルト宗教と違って経済的に受けるダメージなどは存在しないも同然なので信じてみても良いかも知れないな。不滅の存在・・理性的な本物の神の宇宙への移行・・あれば良いですねぇ!


2022/09/02 「ユービック」
 フィリップ・K・ディック読書シリーズ2冊目。グハッ!面白かった!いやまあ、これも「個人の認識の崩壊」とか「精神内世界」での行動なんてのは至って普通・・・となってしまってるんだけど、当時にこれを読んだとしたら・・そりゃ影響を受けた人が多くフォロワーになるだろうな、と。80年代日本のアニメとかむちゃくちゃ影響を受けてそう(押井守とか・・知らんけど)。
 興味深いのは「話がちゃんとしてる」んですよね。ちょっと卑怯だけどどんでん返しもあり、伏線もミスリードもちゃんと考えられていて能力バトル+ミステリーとしてまとまっている。うーん、ジョジョのいい感じだった頃の不可思議系スタンドの描写が既にここで行われていたか・・。まあ、そら「ベルセルク」のゴッドハンドの一柱の元ネタになるだけのことはある・・。近いうちに「(我が名は)コンラッド」と「スラン」も読もう。ボイドとフェムトは元ネタが分からん。ボイドってSF作家はいるみたいだけど・・著作を全部当たるわけにもいかんし。


2022/08/29 「高い城の男」
 前からディックの小説は読んでみないといかんと思ってたので。感想としては・・・書かれた当時の事を考えると相当進歩的だったのかも知れない(平行世界とか)んだけど、今読むとね・・という感じ、お話に関しては!
 ただ、かなり興味深かったのが解説。本編中で(日本が第二次世界大戦に勝った世界であるというのもあるが)易(占いの易です)が日本の支配地域では結構広がってて登場人物が行動を決定する時に易を立てて吉凶を占ったりするんですが・・なんと、この小説、実際にその場面で作者が易を立てて卦を出し、その後の展開を決めていたというんですね。これは良いですねぇ・・逆に新しい!漫画家の板垣恵介先生もキャラクターを姓名判断で作ったり、師匠の小池先生は血液型の信奉者だったり、やっぱりちょっと宇宙の理を借りて作るくらいの方が作意が丸見えのあざとい展開・キャラクターよりも良いかも知れないよホント。


2022/08/21 「真説 長州力」
 おそらく試合とか一回も見たこと無いであろう長州力。最近聞いてるプロレスチャンネル(シン・トーさん)の放送でオススメされていたので読んでみました。やっぱりプロレスラーって傍から見てる分には興味深いけど、リアルに知り合いだったらちょっと・・って思いましたね。やっぱり好きなことをやってるけど、同時に明日をも知れない(人気商売・怪我など)って不安、それとたまにやってくるフィーバータイムと見栄に旺盛な欲望が組み合わさって狂っていくんだろうか?
 関係者には会えるだけ会って話を聞くというスタンスは立体的で良いんだけど、なんか文章が・・誰が言った言葉なのか分かりにくい部分とかあって混乱したかなぁ・・。もうこれでプロレス本はいいかな・・


2022/08/19 「餓狼伝 青狼の拳」
 本編の前日譚。土方とか梅川とかここで描かれていたのか・・。なんと言うか・・本編とはまた違った味わいと言うか・・格闘部分があんまり無くて古き良き無国籍風来モノって言うんですか?昔のアニメとか映画によくあった展開で非常に懐かしいお話となってました。まあ、一応読んでおかないと気持ちが悪いってことで。


2022/08/18 「プロジェクト ヘイル・メアリー(上)」
 「火星の人」「アルテミス」のウィアーさんの本。火星の次は月か〜・・スケールが小さくなってどうすんの?と思ってたんだけど・・すごいスケールの物語来た!
 いや、これ・・正直、今まで読んだSFで1番好きかも知れん。よく「ページをめくる手が止まらない」とか「興奮でページをめくる手が震える」とか言うじゃないですか?今までの人生で数冊そういう本はあったんだけど、この度そのレベルの本として新たなタイトルが加わりました!そう!「プロジェクト ヘイル・メアリー(上)」です!
 無茶苦茶面白かったよこれ〜。やっぱりSF小説はスケールがデカくないと!謎のスーパー生物「アストロファージ」によって地球生物の絶滅カウントダウンがスタート、だがそのアストロファージこそ人類の希望でもあったという・・くぅぅ・・普通、どんだけ面白い小説でも「面白くなるまで」って結構我慢しないといけないもんですけど、これは筋の通った理由付で最初からクライマックスの盛り上がり。まだ(上)なのに何度「ええっ!?」「うそ〜!?」「そう来る!?」の連発まさに「うっそだろ!」。翻訳も素晴らしい!もしやと思ったらやっぱり「アルテミス」と一緒の小野田和子さん、うーん、すごい。他にもこの人が翻訳した本を読んでみたいと本気で思ってます。ちょっと調べてみるかなぁ〜。とにかく「(下)」の到着が待ち遠しいぜ!


2022/08/14 「餓狼伝13」
 あ〜これでKU対応の読み放題「旧」餓狼伝は終わりか・・・面白かったなぁ・・。いよいよ丹波復活の兆し、野心をむき出した姫川、謎の古流武術のおっちゃん・・と気になる流れで終了。希望としてはブラジリアン柔術は餓狼伝向きではないのでとっとと退場してもらいたいところ。

2022/08/13 「餓狼伝12」
 夢の対決!松尾象山vs力王山!!力王山(モデルはもちろんあの人)が実は本当にめちゃくちゃ強いというのがポイント。あとがきを見ると漫画版で巽が力王山を自殺に追い込むというのがあるんだけど、それを小説版にいただこうと思ったら書いてるうちにこうなっちゃった、と。いや、これは小説版が素晴らしい!漫画版は意外性はあってもロマンが無いからなぁ・・・まあ、漫画版あってのこの展開なんだろうけど。ホント夢枕先生と板垣先生のコンビは最高や・・それに引き換え武蔵篇以降の刃牙は・・・(;´Д`)


2022/08/12 「クーデター」
 新日本が絶頂的人気の時に起きたアントンハイセル、タイガー問題を発端とする猪木追い落としのクーデター。山本小鉄最悪だなw バブルもそうだけど調子が良いときの空気ってのは人間を狂わすんだなぁ・・。つまり調子に乗ってる時の人間は相手にしないようにしようと思いました。同時に調子の良い時、調子の悪い時にしっかりと観察して本性をチェックしないといかんと思いました。

2022/08/11 「安生洋二 200%の真実」
 図書館でリクエストしていた本が来てしまったので・・字がデカい!一般的に売られてる本ってこういうもんなんかな・・。内容としては・・既にマニアのyoutubeで聞いたことがある内容ばっかりだったのでそれほど目新しくは無かったのですが、安生洋二さんって強かったんだ・・・ってのと1番性格がまともだったのが分かりました。どうも先輩に理不尽なシゴキを受けたことが無かったそうで、やっぱり人間の子供が成長するのと一緒で理不尽な扱いをうけると無意識で後に続く人にもそうやって接してしまうんやなって・・(他のプロレスラーのエピソードを鑑みるに)思いました。

2022/08/11 「中学生でも分かるWEB3」
 マイクロソフトの伝説的プログラマーだった(らしい)中島さんの新WEB解説本。正直WEB2.0もよく分かってないのだが・・。DAOとかゲームしてるだけで儲かるとか・・最近のネット技術は怪しすぎる・・とか思ってたんだけど、良いところも悪いところもよく分かった!ように思う。中でもWEB1.0と2.0は「性欲」主導であったがWEB3は「金銭欲」主導であるというのは膝を打ったねぇ!確かに!メタバースとやらも「脳にデバイスを直接埋め込めるレベル」になってから参加させてもらいますわ。それまではまだ「明晰夢」を見れるようになる訓練のほうが楽しそう。
 面白そうだったのはブロックチェーン的な仕組み(イーサリアム)の中でプログラムを作って走らせる仕組みかな・・けど、これもアップロードにコストがかかるとかアホらしい(と言ってるやつは儲けられないのだろうけど)。ただ・・イーサリアムの上でのプログラミングを学習する「クリプトゾンビ」は普遍的なプログラミングのチュートリアルとしてもよく出来ているとベタ褒めだったのでそのうち試してみるかな・・

2022/08/10 「餓狼伝11」
 アメリカでのバーリ・トゥードの大会開催。興味のない僕でも知ってるUFCがモデルか・・。本線はブラジリアン柔術のラモスが優勝したわけだけど・・これは餓狼伝向きのキャラじゃないなぁ・・とっとと退いてもらわないと全然盛り上がらない。一方、補欠トーナメントのなんとかって言うボブ・サップがモデルと思われる暴力の塊、どうもバランスを取るために用意されたキャラっぽいけど、確かにボブ・サップとグレイシーってリアル世界の創造主が対比のために受肉させたような存在だからなぁ・・。
 最後で謎のオッサンに対面する主人公・文七。果たして姫川の親父なのか?もしそうならあんまりにも「出来すぎ」感があって萎えるという気もするし、全く無関係だったらそれはそれで・・。幕間って感じの巻でしたね。


2022/08/08 「餓狼伝10」
 前巻で「ああ、なんかちょっと・・」と感じたわけですけど、この巻で不安を一気に吹き飛ばす激アツファイトが展開されて驚き。言うまでもなく文七vs文吾の密室バトル。これはね・・今までベストファイトは「巽vsリチャード」だと思ってたんですが、それを超えてきたね。宿直の待機時間にベッドに寝転がって読んでたのに、血が沸き立ってキンドルを持つ手が震えてたからね・・文字を追ってて体がこんな反応を示すなんて・・そこから流れ込む対姫川戦の無残さも良い!あとがきを読むと著者も原稿チェックの段階でvs文吾戦を読み返してて興奮しまくったという事が書かれてて、「だよね!!」と。いや、これは凄いよ・・ちょっとあんまりにも凄いので抜き出してテキストの分析をするべきかも知れん・・・と思いました。

2022/08/07 「餓狼伝9」
 あれ・・なんかちょっと面白さが・・?原因は分かってる、ブラジリアン柔術だ。前に読んだ時点で既に「ブラジリアン柔術か〜・・(ガックリ)」とか思ってたくらいだから今読んだら更に「今更感」がね。物語の中でも触れられてるけどシステムととして強いとされてるからコテコテアッツアツの格闘ものには合わないと思うんだよなぁ・・。まあ、いかにそのシステムを破るかという話になるのは分かってるんだけど、餓狼伝の魅力は双方がコテコテのアッツアツってところだから温度が下がってしまうんだよなぁ・・多分。


2022/08/06 「餓狼伝8」
 葵流親子のエピソード。いや、面白い!と言うか・・魔性の女キャサリン!ここでキャサリンか〜・・・やるなぁ・・そしてガッツりと因果応報。まあ、幕間って感じですか。


2022/08/06 「スマホ脳」
 読み始めて気づいた・・これ去年読んだわ!まさにスマホ脳!って感じでしたけど折角なので再読。面白かったです。気になったポイントとしては・・
 脳は可能性に対して集中力を分散してしまう・・という事かな。なんでも出来るスマホやPC、昔から言われる散らかった部屋にテキストに埋め込まれたリンクでさえも分岐する「可能性」なわけで選択のための集中力を浪費してしまう、ということ。となると、文章を書くならポメラ(昔ならワープロ専用機か)、勉強は刑務所の独房みたいな場所と。
 人間の脳はそもそも運動するために出来てるので「どんな運動」でも良いのでちょっと(6分間とか)でも良いので学習の前に運動をすることで効率が良くなる、と。
 ドーパミンの分泌量が若者と老人のメンタルの特性に違いを与えてるというのもイイね。行動力・感動の強さ(と言うことは落ち込みも大きいわけだが)が影響を受けてるわけだけど、もしもドーパミンの分泌量を減らさないようにすることが出来れば・・?ちょっと研究してみよう。
 後は・・脳はとにかく省エネモードで働こうとするので(←過去のほとんどの時間を飢餓と戦っていた結果)、大事だと思ったことしか学習することが出来ない。その為にアウトプットしたりとか何度も繰り返す(=大事だと脳が感じるため)わけだが・・もしもだけど、学習前に何らかの「儀式」か何かで脳の省エネモードを切ることが出来るとしたら・・?これも研究してみよう。


2022/08/05 「餓狼伝7」
 藤巻vs姫川。以前一度読んでるはずなのに全く記憶にない・・よって新鮮な気持ちで楽しめております。一方、その前に読んだはずの板垣版は記憶に残っていて(やっぱり漫画ってのが記憶に残りやすいのか)、その違いもついでに楽しめたり。漫画版での自分で腕を極めてからの自爆バク転で即座に腕を折って姫川とのハンデを無くすってのはさすがインパクト重視でスピーディな素晴らしい改変でしたね。漫画版では松尾生山の粋な?計らいで闘争生活を続ける事になった藤巻だったけど、この小説版では素直に逮捕されることに・・姫川との絆を感じさせる描写もあったのでエンタメ全振りの漫画版、ちょっとウェットな原作版と・・どっちも良い!
 そして新章突入。もう終わらせる気無いだろ!嬉しいけど!グレート巽の過去編での設定を見事に利用しての導入が素晴らしい。


2022/08/04 「子供の科学」
 図書館でウロウロしていたら雑誌コーナーで気になるタイトルが。お、なんだこれは?と、中身を見たら科学好きな子供には堪えられない雑誌じゃないか!最近はこういう本が出てるんだなぁ・・とか思ったら大昔からあるんじゃないか!ほえ〜本日この時まで全く知らんかった!

2022/08/04 「餓狼伝6」
 丹波と堤城平のバトル決着からの北辰館トーナメントとバトル大連続。改めて気づいたけどこの原作版だと不参加になってる他流派の空手家なんかも漫画版だと全員参加していてど定番とは言え、やっぱりトーナメントバトルって盛り上がるのを見越した上での板垣先生のサービス精神とアイデアが凄いな。同様の事を小説でやってたらとてもじゃないけどボヤケてしまうわけで・・・双方の構成の見事さに恐れ入るのであった。


2022/08/03 「餓狼伝5」
 グレート巽の過去編。リング上での「殺し」の話なんだけど・・面白い!しかしこの面白さがあって、その上でオリジナル「CBサクラ」という怪物エピソードで上書き勝負をした板垣先生が凄すぎる。どっちも良いな〜・・特にリチャードとのやり取り、最後に首を取りに行くところの描写はおそらくは一度しか使えない必殺のワザ・・。


2022/08/02 「リング」
 2年ぶり3度目の「リング」(初めて読んだのは25年くらい前かな?)。
 やっぱり無茶苦茶面白いな!同じ小説を3回も読むことが出来るなんて・・続編はどんどん劣化してゆくんで二度と読まないと思いますけどこのリングは死ぬまでにまた読むだろうな。個人的にコレを超えるホラー小説にお目にかかってないなぁ

2022/08/01 「アルテミス 下」
 月面でのハードSF少女活劇・・まるで山本弘さんが書きそうな話だ!ただ違うのは・・ヒロインの女の子の口調が実に良い!ということか。好みの問題かも知れないけど・・・けど、これはもう明らかに翻訳者が良いんだなぁ・・
 物語、上巻はもう一つだったけど下巻は最後の最後とんでもない展開が・・残りのページ数とか「いや、どうせ最後はうまく行くんでしょ?」というのが分かった上であっても非常に緊張しました。どうなんのコレ!?と。全編通して爽やかで軽快、良いんじゃないでしょうか。


2022/07/31 「餓狼伝4」
 うーん、面白い!漫画版は結構何も考えずにバトル!って感じで、それは漫画として非常に正しく面白いんだけど小説は丹波が結構悩んでる描写が多くてオッサンにはそういう濃いのじゃないと満足できかねる!という事で。
 ラスト、ついに文七に「虎王」が伝授されるんだけど確かこれって板垣先生と一緒に(多分漫画でビジュアルが必要になって)考えたんですよね。小説だとどういう描写になるのか気になる(前に読んでるはずなのに忘れてます)。


2022/07/30 「フルメタル・パニック1」
 KindleUnlimitedで読み放題になってたので!アニメは面白かった・・ということで読み始めたけど・・ギブアーップ!途中でカナメの性格に我慢できなくなって読むのを諦めてしまった。ムカつくなぁ・・あ、ガウルンから逃げてるところです。まあ相性ってものがあるとは思うんですけど、こんなに苦痛を感じるとは・・。そのうち再開するかも知れませんが・・
 追記:頑張って最後まで読みました。まあ、問題のカナメがグダグダ言う辺りを飛ばしてクルツと再会したところから読んだんですけどね。いや、面白かったです。でもまあ、文体って言うんですかねぇ・・なんか合いませんでした。アニメで見るのが僕には向いてるかな。


2022/07/29 「ある悪役レスラーの懺悔」
 ミスターポーゴの自伝。と言ってもミスターポーゴって誰?ってくらい疎いんですけどね。いや〜壮絶でしたね。なんでそこまでやらんといかんの?という疑問しか無いんですけど・・。いろんな人がいるもんだなぁ


2022/07/28 「フォン・ノイマンの哲学 人間のフリをした悪魔」
 凄すぎる・・よくある一点突破の天才とは違ってメンタルも安定してるし、本当に進化した人類なのかも知れないな・・と。是非とも子孫の方々にはたくさん子供を残してもらいたい!(放射線障害と言われてるらしい)ガンで早死したのは悔やまれるなぁ・・最後に興味を持ってたのが「脳と機械」だったってのが更に悔しい。前からすごい人だと思ってましたけどすっかりファンになってしまった。

2022/07/28 「餓狼伝3」
 堤城平登場!漫画版でも堤戦と(板垣先生オリジナルだが)サクラ戦は最高だったからなぁ。
 ところで思うに打撃は漫画が映えるのに対して関節技のやり取りは文章に分がある気がしますね。梶原と長田の極めっこは読み応えありますなぁ。


2022/07/27 「餓狼伝2」
 面白いっすねぇ!1巻はまだテーマが明確じゃなかったのか冴子の性的描写とかあったけどどんどん闘争の純度が高くなっていくの良いぞ〜。
 刃牙がもうどうしようもなくなってる(個人的感想です)ので、板垣先生には餓狼伝の続きを全力で描いて欲しいかなぁ・・あと死刑囚編の時のアシスタントの方を呼び戻してもらって(^_^;) 初期はいい感じの気持ちの悪い画風だったけど武蔵あたりから100%気持ち悪いだけの画風なんで・・


2022/07/27 「餓狼伝1」
 KindleUnlimitedで小説版餓狼伝が全巻読み放題になってる!!ということで久々で2周目行ってみるか・・。もともと板垣恵介版から入った口なのでキャラクターのイメージは完璧だ!
 いい感じに忘れてるので普通に楽しめてます。しかし久保良二の描写はちょっと文七に対する同性愛的なもの匂わせる作りになっててドキリとしますね。
 ちなみにレスリングとかお肌が密着する競技とか僕は絶対に無理ですねぇ・・。まあ、痛いのは大嫌いなので格闘技全般無理だし、そもそもスポーツに興味が全く無い。それでも面白いんだから凄いっす


2022/07/26 「書評の星座 2005~2019」
 面白かった!と言うか面白そうな本だらけで参ったなぁ・・プロレスは小学生の時にタイガーマスクの試合を2,3回見た程度なんだけど、試合よりもプロレスラーという人間に興味があるんだよなぁ・・同様の理由でプロレスとは関係の深い裏社会の人々、アウトサイダーの話も大好物。
 なんて思ってたら本文で「人間に興味がある人にはプロレスは最高だ」的な言葉がかかれていて(例によってうろ覚え)、そうか・・僕って自分では人間に興味がないと思ってたけど「普通の人間」には興味がないだけだったのか・・と思った次第。まずは真樹日佐夫先生関連の本を借りまくる予定。

2022/07/24 「神々の山嶺」
 夢枕獏と言えば「餓狼伝」しか読んだことが無かったので、雪山登山小説とかどうなん?他に山関連の小説とか書いてる様子ないし・・とか思ってたんですが・・すいません無茶苦茶面白かったです。あとがきにもあったけど「これで全部出し切った」ので他の山小説なんて書く必要が無かったんですね・・。僕はワンゲルで雪山縦走してましたけどクライミング系は本当に別次元ですもんね・・何を目指してる途上で死ぬのかだけが問題・・シビレますねぇ。あ、でも登山は何かあった時にめっちゃ周りに迷惑がかかるので絶対にやめた方が良いよ!


2022/07/23 「書評の星座 紙プロ編」
 最近Youtubeで「シン・トー」(←日本人の方です)という人の生配信を聞いてます。以前ニコニコで「プロレス」に関するゆっくり動画を作ってらした時からファンだったので「生声は苦手だけど・・」と聞き始めたら、すっかり慣れてしまったという感じで。
 はっきり言って僕はプロレスには今も昔も全く興味が無いんですが、プロレスラーには興味があるんですよねぇ・・無茶苦茶な性格だったり生い立ちだったりが興味深くて。そういうわけでシン・トーさんが勧めてらした本をリクエストして読んでます。
 今回は吉田豪さんの大昔、U系とかが熱かった時代に書かれた書評を集めた本なんですけど、これが実に興味深い。面白そうな本は取り寄せて読もうと思ってるんですがたくさんあり過ぎて全部読めるのかって感じです。プロレスって言うとどうしても裏社会に関わってくるんですが・・そこがまた怖いもの見たさで楽しみなんですよね。
 一つ印象深いのをピックアップすると・・まだ佐山聡と前田日明の仲が良かった時代、意外なことに前田日明は幽霊をたいへん恐れていてそれを知った佐山聡が
 「深夜の道場に練習で死んだ若手レスラーの霊が夜な夜な現れてベンチプレスをする・・」

 という話を前田日明にして、怖がらせるためにわざわざ毎夜3時頃に自分が道場でベンチプレスをしていたという話とか・・良いなぁ(^o^)


2022/07/16 「アルテミス 上」
 「火星の人(オデッセイ)」の人が書いた小説(火星の人は生まれて初めて最後まで読み通した英語の本だった)。今度は舞台が月、主人公は女の子(27歳くらい?)で基本的に僕が苦手な「一人称文体(って言うのかな?)」。特に女性口調のはねぇ・・山本弘さんの小説の唯一苦手なところが女の子口調の作品なんですよね、あくまで個人的な感想ですけど気持ち悪い。
 ところが!!なんとこの小説はキモくない!不思議だ・・訳者が女性だからかも知れない。これは読んでる途中で「なんかキモくないなぁ・・」と不思議に思って確認した時に気づいたことなので先入観では無いと思う。やっぱりオッサンが若い女の子の口調とか思考を表現するって無理があるんだろうな・・(ここで若い女の子っぽい表現で〆ようと思ったけど思いつきもしなかった)。
 出来は・・面白い!けどまあ今のところ面白いだけって感じですかね。ズン!とは来ないっすねぇ。あと、分冊にする意味あるんかコレ・・


2022/07/13 「その女アレックス」
 例によってAudibleで。Audible(1.5倍速)じゃなかったら途中でやめてたと思う。なんという冗長な文体・・話の展開が気になるのに余計な描写ばっかりで全然進まない。その点、テスカトリポカの方が長かったはずなのにグイグイ引き込まれたので・・日本人やるじゃない!
 肝心のお話も序盤は聞いてられない。中盤一気に面白くなって最後もなるほど・・の面白さではあるんだけど・・。いや、面白かったですけどね。やっぱり小説のAudible良いな!
 あと、白人の猟奇的性欲恐ろしいなぁ・・いやフィクション・・でしょうけど「あるある!」ってリアリティがある(か、ありそう!と思う人が多い)からこそ賞をもらうほどヒットしてるんだろうからなぁ・・日本でも知らないだけでこんな酷い話が発生してるんだろうか。
 とりあえず犯罪小説で美女・美少女が出てくると決まってひどい目に遭わされるのがキツイので、誰かここは一発、中年男性・老年男性が出てきたら毎回性的にひどい目に遭う!という作風の人が出てバランスを取ってくれないかなぁ。不公平過ぎる!



2022/07/09 「テスカトリポカ」
 もともとアステカとか好きなんですが(子供の頃にやってた人形劇「紅孔雀」とか)・・それを差し引いてもビビるほど面白かった・・。ダークヒーロー、残虐性、宗教、裏社会、クソ人類なんかの好みの要素がごった煮にされて出来上がった作品が神性に溢れてるってそんなんアリ?
 描写がいちいちすごいんですけどキャラの立ち方も凄まじい・・時空を超えてさまざまな人物の視点で話が進むんだけど、脇役にいたるまでほぼ全員がそれぞれスピンオフで小説の主人公になっても通用する連中ばっかりの豪華過ぎるメンツなのでした。いや、凄かったなぁ・・
 実はAudibleの音声で聞いてたんですけど、ちょうど清掃バイトの移動時間で四條畷の狭っ苦しい商店街の裏路地を移動してた時にメキシコの雑踏の描写が重なって一瞬危険な外国の雑踏にいるような感覚を覚えてしまったw。

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