【翻訳会社】インターブックスの翻訳外注ノウハウ

外国語の対応にお困りの方のために、「翻訳を外注する」上で役立つことを語っています。

人命か経済か

2020-04-30 09:37:18 | 日記
こんにちは
【翻訳商社】マンです

自粛が長いこともあり
曜日や休祝日に対する感覚
鈍ってきています

昨日の祝日も
一昨日の朝に気付いたというか
思い出したというか

世間では昨日から
大型連休に入られたところも
少なくないのでしょうか

とりあえず今は
5月07日以降(の自粛)がどうなるのか
気になります

自粛解除自粛延長
つまり
経済人命

経済なくして人命もなく
人命なくして経済なく

下品なたとえですがまさに
鶏が先かたまごが先か
です

あちらを立てればこちらが立たず
こちらを立てればあちらが立たず

今この瞬間もお困りの人には
自粛の解除
による早急な経済の回復つまり
収入経路の確保が最優先であり
期間の別なく猶予がある人には
自粛の延長
による人命の確保と生活環境の回復つまり
ウイルスの封じ込めが急務であり

忖度抜きの実態に即した
為政者の決断が求められますが
いずれにせよ為政者は
有権者である私自身が選んだものであり
その決断には素直に従おう
と思います

たとえ投票した候補者と
違う為政者であっても
多数決を制度としている以上
大人しくその決断に従うのが
ルールを以てはじめて維持される
理性ある人間社会なのではないかと

どうしても納得いかなければ
次の選挙でその旨を
投票というかたちで意思表示すればよいかと

「お前(【翻訳商社】マン)自身はどうなんだ?」
「解除でも延長でもどっちでもよいということか?」

「それではあまりにも他力本願でありり」
「国民として無責任なのではないか」

そう思われる人も
世の中には少なからずおられることと思います
しかし
自粛を解除すべきか延長すべきか
恥ずかしながら個人的には
公的な判断が付きません
(捨て鉢かイチバチでBETするなら簡単ですが)
(私的な判断は自己責任で簡単にできますが)

経済(自粛解除)も人命(自粛延長)も
終局的には「種の保存」に
集約されるものです

解除して罹患者が増加に転じ
医療崩壊を起こしてふたたび就業が抑制され
治安が悪化して人口も減少したら
結局は経済が収縮します

自粛の延長は罹患者の減少につながりますが
さらなる廃業、倒産により
失業者や一家離散、自ら命を絶つ人が増加し
不幸の連鎖が加速します

人命を「家族ひとりひとりの命」
経済を「家計または収入」
に置き換えてみると主体性が増すというか
わが身のこととして考えられますが
それでもどちらを採るのかと言われれば
逡巡するのが正直なところです

ただ
経済的にジリ貧というか
真綿で首を絞められつつある身としては
自粛が解除され各種経済活動が再開されることに
少なからず期待しています

それにより自身の経済が
回り始めることそして
一年後の生活が想像できるようになることに
やはり期待してしまいます
(もちろんそうなった場合の感染防止管理は完全に自己責任とした上でですが)

しかし延長となった場合は引き続き
粛々と生きるための新しいかたち
模索し続けるほかありません

やはり小市民です
あまねく民(たみ)のことを鑑みた判断
全員の幸福につながるような判断をすることは
どうにも難しそうです

とりあえず不確実な情報に惑わされず
流言蜚語に心証を害さず
政策の批評や他者批判を行なわず
人の愚かさに世を儚むことをせず
今日明日
今月来月
三か月、四か月後
半年一年
どうやって生き延びるか
今は一生懸命考え
アクションし続けるのみです


翻訳業とはですねぇ…

2020-04-28 09:11:51 | 日記
こんにちは
【翻訳商社】マンです

「翻訳(業)とは珍しいですね」
「どんなお仕事が多いんですか?」

よく聞かれます
そしていつも一瞬
なんとお答えしようか迷います

迷うのは

"なにを"
"どういった順番でお答えすれば"
"理解していただき易いか"

つい考えてしまうからです

ご質問者の頭のなかにはおそらく

"外国語の書類を前に"
"うんうん唸りながら翻訳している"
"私【翻訳商社】マンの姿"

浮かんでらっしゃるんだと思います

なぜかと言うと

「英語以外の言葉もお出来になるんですか?」

なんて聞かれたりすることもあるからです

つまり私

"私【翻訳商社】マン自身が翻訳をするのだ"

と思われているフシがあるからです

いやいや
私自身が翻訳するわけではないですよ
契約している1000名以上の
翻訳者さんにお願いするんです

まずはやはりそこから
やんわりと訂正すべきか

いや私【翻訳商社】マンが作業をしようがしまいが
それはおそらくご質問者にとってはどうでもよいことで
お聞きになりたいのはたぶん仕事の内容だろうし
ここはひとつ堅苦しく真面目に

・産業分類(金融、法律、IT、工業、医薬、その他など)

・ドキュメント分類(契約書、マニュアル、プレゼン資料、WEBサイトなど)

・発注機関(民間企業、官公庁、特殊法人、個人など)

・部門(法務部、広報宣伝部、経営企画部、営業部技術部など)

・言語情報(日本語から英語、中国語から日本語など)

のうちのどれかひとつを選んで
わかり易く答えたほうがよいのか

いやでもそれでは
冗長過ぎるのではなかろうか

そんなことが瞬間的に
頭のなかをぐるぐる回っているというか
回しているというか
とりあえずそんな変なことに
労力と時間を使っているからです

もしかしたらご質問者は
話を膨らませたり深掘りする気は毛頭なく
挨拶程度にお聞きになっただけかもしれません

いやぁ
翻訳会社は取引の間口が広くてですねぇ
お客様も取り扱うドキュメントも
多岐に渡っていてですねぇ

そんなお決まりの口上のあとに続く
長ったらしい回答は
1mmも期待されていないのかもしれません
(おそらく8割方そうだと思いますが)

そんなことを頭のなかで
ぐるぐると回しているがために
いつも一瞬
回答に迷ってしまうのです

「翻訳(業)とは珍しいですね」
「どんなお仕事が多いんですか?」

いやぁ、いろいろありますよ
いろいろ、です
(詳しくお聞きになりたいですか?)

いつかそんな風に
余裕と風格をもった回答
できるようになりたいものです


社会貢献としての翻訳

2020-04-27 12:22:40 | 日記
こんにちは
【翻訳商社】マンです

予定が次々と中止になり始めて早2か月
自粛、完全テレワークを始めてからも早1か月が
経とうとしています

「勝ちパターンとまでは行かずとも」
「従来の営業手法からの脱却を進め」
「新しいかたちを早く見つけないと」

焦り気味でPDCAを回すというか
トライ&エラーを繰り返す毎日です

そんななか
こんな記事を見かけました


「コミュニケーションはインフラ(社会基盤)であり」
「そこで障壁となる言語の問題を解決するもの」
「つまり翻訳とは本来」
「非営利であるべきものなのかもしれない」

読んでふと思いました

つまり
同じ人類が意思の疎通を果たすための
「言語障壁の撤廃」というものは本来
国が成すべきことなのではないのか

この記事の主体である
国際SIL(※)というキリスト教系の非営利団体
その活動というところに
ただ触発されただけかもしれませんが
我ながら興味深い気付き(思いつき)です

※国際SILとは

しかしながら同時に

「民間企業など営利団体が」
「己の利益のために行なうものである以上」
「国がその経済活動の面倒をみるというのもなぁ」

なんてこれまたおかしなこと
ボンヤリ考えていると今度は
こんな記事を見かけました

「ホリエモン×ひろゆきが話題の翻訳ツール「DeepL」に「今後は『医療系専門』とか『市場専門』の翻訳とかで分かれていく可能性はある」

こちらを読むかぎりでは翻訳を商業つまり
営利目的のサービスとして扱うことは自然である
と賢者も考えているようにも思われ

「ああ、よかった」
「己の活動(事業)は背徳ではないのだ」

と朝から変なことを勝手に考え
勝手に胸を撫で下ろした次第です

「コロナ関連の翻訳は無料で行ないます」

対応件数に上限を設けつつも
そんな対応を始めた同業他社のリリース
ときどき目にするようにもなりました

それ以外にもさまざまな企業や組織、団体が
それぞれに新たな試みを始めています

こんなニュースや記事が次々に舞い込み
己の目に付くということはもしかしたら

社会貢献

というものをこれまでよりも強く
意識し始めたのかもしれない
そういえば今朝見た夢も…

なんてなんだか
おかしなことを頭のなかでぐるぐると
ひたすら考え続けるという奇妙な
新しい週のスタートになりました

でもせっかくの機会なので
よくよく考えたいと思います


AI翻訳を徹底的に使ってみて…

2020-04-24 09:37:43 | 日記
こんにちは
【翻訳商社】マンです

プロの翻訳者による
「高品質な翻訳」を売りにしている
私のような業者からすれば
最近のAI翻訳(ニューラル機械翻訳)の
著しい精度向上と隆盛は脅威です

「翻訳者の仕事が奪われるのでは…」

AIが侵食しつつある他の業界同様
界隈もかまびすしいです

「これはまずい…」
「向こう◯年は大丈夫」
「とたかをくくっていたけれど」
「思っていたより短命かもしれない…」

なんてこと
思ったりしたのも事実です

しかし
己が体感したことのない
海のものとも山のものとも知れぬもの
ただ恐れているだけというのもなぁ

徹底的に幾つかのソフト
使い込んでみることにしました
昨年あたりから


気付きました

「これはすごい!」
「己の仕事に大いに使える(活用できる)!」



さらに気付きました

「これは残念…」
「このままでは到底使い物にならない…」



己の書いた機密性の低い
(要はどうでもいいような内容の)
駄文をひたすら「英訳」したり
WEBに公開されていて
自分でも内容のわかるもの
(当然一定レベル以下の難易度のものですが)
いくつもいくつも「和訳」したりしてみて
気付いたのです

「これ」
「ちゃんと翻訳されてるかどうか」
「わからない人はどうすんだろ…」

って

母国語に加え
第二言語がある程度できる人なら
多少の良し悪しはわかります

しかしたとえば私の場合
私の書いた日本語の文章が正しく
アラビア語に翻訳されているかなんて
わからないわけです

逆も然りです
ロシア語の文章
正しく和訳されているかなんて
私にはわからないのです

※機械翻訳の名誉のために言うと、和訳の場合は「ざっと内容を俯瞰する程度」には十分使えます

※そして「ざっと内容を俯瞰できる程度」にまで進歩したことの功績は著しく大きいと思います

つまりこの画期的なソフトは品質面で
完全に信頼がおけるようになるまでは
不完全なのです

己が書いた文章をざっと翻訳してみる
業界ではこれを
「下訳(したやく)」とか「荒訳(あらやく)」
と言いますがその作業には使えます
そして無茶苦茶便利です

この最初の言語転換作業って
ネイティブまたは
相当外国語に長けてる人じゃないと
まあまあ負荷のかかることなんですが
それを考えずに済むこと
そして

「こんなの出来ましたけどどうでしょう?」

と機械翻訳が提案してくれること
繰り返しますが
これは本当に助かるし
滅茶苦茶ラクです

少なくとも私の感想はそうです

料理で言うと
下ごしらえを機械がしてくれて
あとはそれをざっと調理して
味を整えるだけで済む
大袈裟に言うとそんなイメージです

ただし
出してきてくれるのは
あくまでも下ごしらえです
調理の仕方を知らないと
なんともしようがありません

「AI翻訳」
というキャッチーな表現でクローズアップされ
その先進性だけが独り歩きしている
ニューラル機械翻訳の精度は残念ながら
今はまだそんな感じなのです

少なくとも私の感想はそうです

そしてもっとも怖いのは
この良し悪しの判断が付かないまま

「これで良いのだろう」

とその結果を信じてそのまま
使ってしまう人や会社や組織が
世の中にたくさんあるということです

これはかなり怖いです
先のたとえで言えば
機械が作ってくれた下ごしらえ
(焼く前のハンバーグなんかを)
そのまま食べるようなものです
(お腹をこわしてしまいます)

変な文章
思わず笑ってしまう文章
程度(の被害)ならよいですが
「A」を「B」と言ってたり
「使わないで」を「使え」と
翻訳されてたりすることもあるわけですから

しかしこれは同時に
ビジネスチャンスでもあります
良し悪しが判断できず
良し悪しを判断しないまま使われてるってことは
それらを補完するニーズがあるはずですから

※実際、翻訳者が機械翻訳の良し悪しを判断して手直し(校正)するという「ポストエディティング(MTPE、機械翻訳ポストエディット)」という仕事は拡大しつつあります

※ポストエディティングについては以下の記事で詳しく触れていますのでよろしければ
「ポストエディティング」は翻訳コスト削減と納期短縮の救世主となりうるか - 【翻訳商社】マンが言うには…

私【翻訳商社】マンのミッションは

翻訳に於ける最良の選択肢をお客様にご提案する

ことですが今回の試行により
そのミッションに厚みが増したというか
それが持つ可能性や重要性に改めて気付けたのは
こういったことに取り組んだおかげかな

何でもやってみないと
わからないものですね

https://www.novanexus.co.jp/

営業部門 vs 制作部門

2020-04-23 09:22:40 | 日記
こんにちは
【翻訳商社】マンです

翻訳会社内を
大きく分けると
営業部門と制作部門の二つがあります
※趣旨にあまり関係ないので、マネジメントとバックオフィスは省きます

営業部門は
お客様と制作部門のあいだに立ちます

制作部門は
営業部門と翻訳者のあいだに立ちます

※翻訳者は協力先であり社外(業務委託先である)場合がほとんどです
※チェッカー、QAは制作部門に含めています

お客様⇔営業部門⇔制作部門⇔翻訳者

という構図ですね

営業部門の仕事は
営業活動によってご注文を増やすことと
お客様のご要望を制作部門に伝えることです

制作部門の仕事は
翻訳という成果物によってご注文を増やすことと
営業部門の要望を翻訳者に伝えることです

※既存顧客担当の(見積対応から行なう)制作部門スタッフが居たりもしますが、ややこしいので省きます

営業部門は商人です
制作部門は職人です

営業部門は柔軟な対応が必要になります
制作部門は品質へのこだわりが必要になります

さてここで問題です

営業部門と制作部門は
仲が良いでしょうか
それともそうではないでしょうか

※趣旨に関係ないのでマネジメントとバックオフィスは省きます

メーカーや
社内に同様の二部門または類似する部門
おありの会社にお勤めの方は
よくおわかりかと思います

答えは申しません

ひとつ言えるのは
営業部門でどうしてもフォーカスされる
「価格」
制作部門でどうしてもフォーカスされる
「品質」
この二つのバランスなくして
事業の拡大や会社の発展はあり得ません

つまり営業部門と制作部門の
両輪が正しく動かずして
仕事はまっすぐ前に進みません

営業部門は
安易な受注(安売り、短納期)を繰り返すと
制作部門が
言うことを聞いてくれなくなります

制作部門は
必要以上に頑固(融通が利かない)なままだと
営業部門が
仕事を獲れなくなります

双方にそれぞれの主張があり
その主張に正誤はありません

しかし翻訳会社にかぎらず良い会社は
この両部門の風通しが良い(※)ものです

※仲良しクラブ(なあなあ)ではなく、互いに刺激し合って切磋琢磨する、という意味です

ゆえに双方が
「事業の発展」
という大きな目的に向かい
お互いに努力すべきはし
歩み寄るべきところはそうして
"ニコイチ"
であることを正しく認識して
相互扶助の精神で臨む必要があります

「あいつ(営業)の(仕事の)投げ方は雑で嫌だ」
「あいつ(営業)はラクして注文獲りやがって」
「あいつ(営業)は見積もりするだけだからいいよな」

「あいつ(制作)は何様のつもりなんだ」
「あいつ(制作)は誰のおかげで飯が食えてると思ってるんだ」
「あいつ(制作)は人前で話もできないくせに」

翻訳会社内だけでなく
巷の組織内でもよく聞く暴言です

左足があるから右足が踏み出せるのであり
右足があるから左足も踏み出せるのです

人は反対勢力(仮想敵国)を設定し
相対的な判断を勝手に行ない
批評、批判、否定することによって
己もしくは己の種族のアイデンティティ
その輪郭を見極めながら
比較優位に立とうとしがちです

毎日ニュースを賑わしているのも
ほとんどがそういった内容です

人間の本質がそうである以上
社内部門や社員間で対立が起こるのは
致し方ないことかもしれません

しかし万物の根源とされる
太極(タイチー)をみてわかるとおり
自然界、人間界、性質、位置や動きなど
世の中のあらゆるものは
二極で成り立っています

つまり相手なくして己はあり得ない
ということであり
営業部門なくして制作部門はあり得ず
その逆も然りです

他部門や他者にばかり目をやるのではなく
常に己を見つめ己の内側と向き合い
自己研鑽し続けること
営業部門、制作部門のあいだだけでなく
今の世間では特に
必要とされている気がします