「沈黙のパレード」
東野圭吾氏著、CX系で福山雅治さん主演の大ヒットドラマ「探偵ガリレオ」シリーズの同名タイトル小説を実写映画化。映画化はシリーズ3作目。
ほとんどの場合「原作小説未読です」と書くトコロですが…本作、小説を先に読んでしまいました!だってさーガリレオシリーズってもうずーっとドラマもやってなかったよね?
自分調べだけど確かガリレオシリーズ本作が実に9年振りとか。9年も映像化しなかったら「本作もいつ映像化するか分かったもんぢゃねーよな」って思うやん?
個人的に福山さんの湯川のキャラ大好きだし、ドラマもずっと観てたよ!だけどさ…原点はやっぱ東野圭吾氏の書いた文章じゃんね。やっぱ内容知りたくなるやんな^^;
あらすじ
数年前から行方不明になっていた女性の死体遺棄事件を捜査する、警視庁捜査一課の刑事・内海薫(柴咲コウ)。先輩の草薙俊平(北村一輝)がかつて担当した少女殺害事件で無罪となった男が容疑者となるが、今回も証拠不十分で釈放される。やがて男は女性の遺族たちが暮らす町に現れて彼らを挑発した後に、何者かに殺されてしまう。男の殺害への関与が疑われる人物にはアリバイがあり、その死因も特定できない。捜査に行き詰まった内海は、アメリカ帰りの物理学者・湯川学(福山雅治)に助けを求める(Yahoo!Movieから丸パク)
…という訳で、上に書きましたが自分オチも犯人もトリックも全て分かった上での鑑賞ですので、なるべく核心には触れないようにレビュー書きたいですが、いきなりオチバレする可能性もありますので以降は本作の内容を知りたくない人は絶賛スルーでオナシャス!
とりあえず映画全部観終わって先ず思ったのは「あの原作をよく130分程度に詰め込んだよな」でしたかね。
ぶっちゃけ原作小説を読んでいた当時は「コレはー、もし映像化するなら11回ワンクールのTVドラマ化かな?それか…前後編のスペシャルドラマ枠かな」と思ってました。
だから原作読んだ後で本作が映画化される、しかも二部作ではなく1作で公開すると知って「ええぇぇぇ!?」って結構驚きました。まあだから↑の第一印象なんですが…本作はTVドラマ版のガリレオシリーズから映画化された「容疑者Xの献身」「真夏の方程式」~本作まで監督も脚本家もずっと同じ面子、要するにこのシリーズはTVドラマから映画まで全てが「チーム・ガリレオ」という一枚岩で制作されているという事なんですね。だからこそのこのクオリティなんだろうな…と妙に納得がいきました。
原作小説を先に読んでからの鑑賞なので、多分映像見ながら勝手に脳内補完しちゃってると思うのですが…映画化するに当たり原作とは見せ方の視点を変えていたりエピソードをいくつか省く事で本筋の「蓮沼殺害事件」だけにフィーチャーした作りになっている訳ですが…もうコレは原作未読の方には本当に申し訳ないんですが、自分は本作の原作小説に描かれていたエピソードの中で一番胸に響いた(ガチ泣きした)エピソードが全部ずっぽりカットされていて「うえぇぇぁぁマジかー」というのが一番の感想orz
うん、まあ、そーだよな…いやでもさ、あのエピがなかったら何故「増村」が種違いの妹の為にアソコまでしてやったのか、観客にはピンと来ないよね?きっと…
いかんいかん、映画のレビューじゃなくなってるな(反省)
映像(演技)面という部分で自分が本作で一番思った事、それは…本作の主役は草薙刑事!
いやぁ~、草薙さん演じた北村一輝さんは凄かった!シビれた!彼は今年度の日本アカデミー賞最優秀助演男優賞をあげてやって下さいマジで!
ドラマ版からの長い付き合いで、ずっと湯川の親友で刑事という立ち位置で、正義感が強くてストイックな「よくドラマにありがちな刑事」ってイメージで、今まで特に彼にそこまで刮目した記憶はなかったんだけど、本作の彼の「目の表情の凄み」とでも言うのかな…とにかく北村一輝さんの演技に惹き込まれて彼が全部持ってっちゃったなー!という印象。
正直主役の湯川が霞んで見えたよ…草薙刑事の悔しさ、やるせなさ、憤り、悲しみ、苦しみ、色んな感情が彼の表情から心に染み入って来る…途中でマジ泣けてきた。
今作、TVドラマ版みたいな湯川教授が(あ、本作で遂に湯川氏は教授に昇格しました!おめでとうございます🎉)物理学者らしいパフォーマンス(黒板やホワイトボードに数式書き殴る例のヤツな)を全くしなかったので、ただの探偵さんみたいな感じに見えたのはきっとガリレオファンには物足らなかったのではなかろうかw
まあ一応「ヘリウムガス?いやヘリウムよりももっと効率のいいのは…液体窒素ガスか!」みたいなくだりはあるし、実証実験のシーン等も丁寧に見せていたのでとりあえず物理学者としての面子は保ったのか?とも思いますが、インパクトに欠けた嫌いがあるのは否めない。
後、本作の一番のトリックのキモは【容疑者全員にアリバイが成立している中、どうやってお祭りで交通規制の掛かった町の中を液体窒素ガスを運び犯行に及んだのか】という部分になるだろうと思うのですが…コレは上映時間の関係で仕方なかったけど容疑者サイドからの視点描写がなく警察側の捜査上で浮かんできた事実からのアプローチしかなかったので、かなり手の込んだトリックだったにも関わらずなんか結構あっけなくトリックを見破られてしまった、という印象が否めなかった。
それからコレも上映時間の関係で本作が「並木佐織失踪・死体遺棄事件」にフォーカスされてたから仕方ないのかもしれないけど、15年前の未解決事件に関して決着を付けなかったのが個人的には少し寂しい気持ちになりましたね…まあ要するに自分原作小説読んだ時に「増村」に一番気持ちが入っちゃった、て事なんだろうなきっと(苦笑)
ただ、事件が一旦収束した後で湯川が事件の真相に迫るくだりはほぼ小説の通りで満足度は高かったかな。本作キャスティングが良かったですね。
並木家の面子も(ずんの飯尾さんはいい役者さんになって来ましたね!)、友人の戸島も、増村の様子も、新倉夫妻の複雑な心の機微も…小説で沢山文章を重ねて描いていた部分を役者さんの演技で上手くカバー出来ていたと思います。
まーでもやっぱ北村一輝さんが全部持ってった印象強いなぁー!その内ガリレオのスピンオフで「刑事・草薙シリーズ」とか作りそうじゃない?CXってそういうの好きだよね^^;
東野圭吾氏著、CX系で福山雅治さん主演の大ヒットドラマ「探偵ガリレオ」シリーズの同名タイトル小説を実写映画化。映画化はシリーズ3作目。
ほとんどの場合「原作小説未読です」と書くトコロですが…本作、小説を先に読んでしまいました!だってさーガリレオシリーズってもうずーっとドラマもやってなかったよね?
自分調べだけど確かガリレオシリーズ本作が実に9年振りとか。9年も映像化しなかったら「本作もいつ映像化するか分かったもんぢゃねーよな」って思うやん?
個人的に福山さんの湯川のキャラ大好きだし、ドラマもずっと観てたよ!だけどさ…原点はやっぱ東野圭吾氏の書いた文章じゃんね。やっぱ内容知りたくなるやんな^^;
あらすじ
数年前から行方不明になっていた女性の死体遺棄事件を捜査する、警視庁捜査一課の刑事・内海薫(柴咲コウ)。先輩の草薙俊平(北村一輝)がかつて担当した少女殺害事件で無罪となった男が容疑者となるが、今回も証拠不十分で釈放される。やがて男は女性の遺族たちが暮らす町に現れて彼らを挑発した後に、何者かに殺されてしまう。男の殺害への関与が疑われる人物にはアリバイがあり、その死因も特定できない。捜査に行き詰まった内海は、アメリカ帰りの物理学者・湯川学(福山雅治)に助けを求める(Yahoo!Movieから丸パク)
…という訳で、上に書きましたが自分オチも犯人もトリックも全て分かった上での鑑賞ですので、なるべく核心には触れないようにレビュー書きたいですが、いきなりオチバレする可能性もありますので以降は本作の内容を知りたくない人は絶賛スルーでオナシャス!
とりあえず映画全部観終わって先ず思ったのは「あの原作をよく130分程度に詰め込んだよな」でしたかね。
ぶっちゃけ原作小説を読んでいた当時は「コレはー、もし映像化するなら11回ワンクールのTVドラマ化かな?それか…前後編のスペシャルドラマ枠かな」と思ってました。
だから原作読んだ後で本作が映画化される、しかも二部作ではなく1作で公開すると知って「ええぇぇぇ!?」って結構驚きました。まあだから↑の第一印象なんですが…本作はTVドラマ版のガリレオシリーズから映画化された「容疑者Xの献身」「真夏の方程式」~本作まで監督も脚本家もずっと同じ面子、要するにこのシリーズはTVドラマから映画まで全てが「チーム・ガリレオ」という一枚岩で制作されているという事なんですね。だからこそのこのクオリティなんだろうな…と妙に納得がいきました。
原作小説を先に読んでからの鑑賞なので、多分映像見ながら勝手に脳内補完しちゃってると思うのですが…映画化するに当たり原作とは見せ方の視点を変えていたりエピソードをいくつか省く事で本筋の「蓮沼殺害事件」だけにフィーチャーした作りになっている訳ですが…もうコレは原作未読の方には本当に申し訳ないんですが、自分は本作の原作小説に描かれていたエピソードの中で一番胸に響いた(ガチ泣きした)エピソードが全部ずっぽりカットされていて「うえぇぇぁぁマジかー」というのが一番の感想orz
うん、まあ、そーだよな…いやでもさ、あのエピがなかったら何故「増村」が種違いの妹の為にアソコまでしてやったのか、観客にはピンと来ないよね?きっと…
いかんいかん、映画のレビューじゃなくなってるな(反省)
映像(演技)面という部分で自分が本作で一番思った事、それは…本作の主役は草薙刑事!
いやぁ~、草薙さん演じた北村一輝さんは凄かった!シビれた!彼は今年度の日本アカデミー賞最優秀助演男優賞をあげてやって下さいマジで!
ドラマ版からの長い付き合いで、ずっと湯川の親友で刑事という立ち位置で、正義感が強くてストイックな「よくドラマにありがちな刑事」ってイメージで、今まで特に彼にそこまで刮目した記憶はなかったんだけど、本作の彼の「目の表情の凄み」とでも言うのかな…とにかく北村一輝さんの演技に惹き込まれて彼が全部持ってっちゃったなー!という印象。
正直主役の湯川が霞んで見えたよ…草薙刑事の悔しさ、やるせなさ、憤り、悲しみ、苦しみ、色んな感情が彼の表情から心に染み入って来る…途中でマジ泣けてきた。
今作、TVドラマ版みたいな湯川教授が(あ、本作で遂に湯川氏は教授に昇格しました!おめでとうございます🎉)物理学者らしいパフォーマンス(黒板やホワイトボードに数式書き殴る例のヤツな)を全くしなかったので、ただの探偵さんみたいな感じに見えたのはきっとガリレオファンには物足らなかったのではなかろうかw
まあ一応「ヘリウムガス?いやヘリウムよりももっと効率のいいのは…液体窒素ガスか!」みたいなくだりはあるし、実証実験のシーン等も丁寧に見せていたのでとりあえず物理学者としての面子は保ったのか?とも思いますが、インパクトに欠けた嫌いがあるのは否めない。
後、本作の一番のトリックのキモは【容疑者全員にアリバイが成立している中、どうやってお祭りで交通規制の掛かった町の中を液体窒素ガスを運び犯行に及んだのか】という部分になるだろうと思うのですが…コレは上映時間の関係で仕方なかったけど容疑者サイドからの視点描写がなく警察側の捜査上で浮かんできた事実からのアプローチしかなかったので、かなり手の込んだトリックだったにも関わらずなんか結構あっけなくトリックを見破られてしまった、という印象が否めなかった。
それからコレも上映時間の関係で本作が「並木佐織失踪・死体遺棄事件」にフォーカスされてたから仕方ないのかもしれないけど、15年前の未解決事件に関して決着を付けなかったのが個人的には少し寂しい気持ちになりましたね…まあ要するに自分原作小説読んだ時に「増村」に一番気持ちが入っちゃった、て事なんだろうなきっと(苦笑)
ただ、事件が一旦収束した後で湯川が事件の真相に迫るくだりはほぼ小説の通りで満足度は高かったかな。本作キャスティングが良かったですね。
並木家の面子も(ずんの飯尾さんはいい役者さんになって来ましたね!)、友人の戸島も、増村の様子も、新倉夫妻の複雑な心の機微も…小説で沢山文章を重ねて描いていた部分を役者さんの演技で上手くカバー出来ていたと思います。
まーでもやっぱ北村一輝さんが全部持ってった印象強いなぁー!その内ガリレオのスピンオフで「刑事・草薙シリーズ」とか作りそうじゃない?CXってそういうの好きだよね^^;