山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

久しぶりのブナハリタケ

2022年10月18日 | キノコ料理

 今回の山業は、結構厳しい天候の中での活動になった。暴風は吹くわ、雨は降り続くわの悪天候。ただ、この天気の『荒れ』がいつ訪れるかで、行動に違いが出るんですよ。

 目的地に着いたときにこの天候だったら、車から外に出る気が失せて、即時撤退もあり。だけど、山を歩き続けて収穫が始まってからだと、全然気にならないんですよ。

 今回は、後者の状況だったので、山遊びを堪能してから車に戻りました。本人達は、そんなに苦労したという感覚はないんだけど、他人が見たら、

「よくもまあ、こんな悪天候の中を・・・。」

と言われそうな山業なのでした。『鹿を追う猟師山を見ず』に近い状況かな。でも、言い訳をすると、『山は見なくても、空と川は見た』から大丈夫だったはずです。

 そんで、収穫物はというと、

       ワサビが3本と

       ブナハリタケが少々と

       雀の涙ほどのナメコとモダシ(ナラタケ)

あ~あ、これは苦労に見合わない収穫ですね。

 ワサビの根っこが、この時期美味しくなることが分かったので、これは良し。ただ、キノコがねえ。

 たったこれだけなら、一緒に使ってキノコ汁かなと考えていたところに妻が来て言う。

「あら、ブナカノコ(ブナハリタケの別名)!すごい!!久しぶり!!!」

え?そうだっけ??

 言われてみれば、去年は全く収穫していないかも。一昨年は、収穫した記憶があるんだけど。まあ、久しぶりであることは間違いない。(ちなみに、妻が口にした『ブナカノコ』は漢字を当てると、『山毛欅鹿の子』になるはずです。木に生えている様子が、まさに『鹿の子模様』なので、この名が付いたと思われます。概観すると『鹿の子』で、詳しく見ると『針茸』。キノコの名前って面白いです。)

「牛肉あるわよ!」

ああ、そういうことね。では、久しぶりに作ってみますか。

   ≪ブナハリタケと牛肉のしぐれ煮≫

 実のところ、このキノコ、見た目は白くて清らかなんだけど、香りが強くて、他のキノコ達を圧倒してしまう個性の持ち主なんです。だから、ナメコやモダシと一緒に調理するのは、少々気が退けていたところだったんです。

 そうだよね。君については、君の個性を味わう料理にして楽しませてもらいましょう。早速始めます。

 下ごしらえ・調理の部

 ・キノコは、軽く洗って汚れを落としたら、30分ぐらい塩水に浸けて虫出し。

 ・洗って取れない汚れは、削いだり切ったりして落とします。

 ・牛肉薄切り200g強を食べやすい大きさに切ります

 ・糸コンを食べやすい長さに切ったら

 ・湯がいてざるに移し、冷水で冷まします

 ・ショウガの薄切り3枚分ぐらいを千切りにして

       これが、今回の材料

 ・酒醤油みりん各50mlに、砂糖大さじ2で味付けします

 ・薄く油を敷いた中華鍋で糸コンを炒めて

 ・牛肉とブナハリタケを加えて火を通します

 ・牛肉の色が変わったら砂糖を加えて和えました

 ※ブナハリタケから水分が出るので、煮る感じになります

 ・ここに残りの調味料を入れて、中火で煮詰めていきます

       6分後。もう一息

 ・水分があらかた飛んだら、焦げ付く前に消火

       出来上がり!

 これは、旨いっす。このブナハリタケというキノコ、用途は幅広いんですけど、牛肉との相性が非常に良いのです。香りはもちろんのこと、味と食感が秀逸です。おかずとしても常備菜としても、文句なく喜ばれます。

       本日の夕食にも加えました

 やっぱり、すごく美味しいです。去年、なんで持ち帰らなかったのかと考えたんだけど、このキノコに出会っても、ちょっと早すぎたり、ちょっと遅かったり、ちょっと手が届かなかったりしたことを思い出してきました。

 これは、反省点ですね。贅沢を言ったり、怠けたりしないで連れて帰るべきキノコです。

 去年はゴメンなさいね。今年は、選り好みせずに戴くことにします。

 では、次回、また山で会いましょう!!

 山の神様、こんなマタギですが、よろしくお願いいたします。



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