県内各地の峠道が冬季閉鎖になり始めている。
マタギのキノコ採り場に続く道も何か所か閉ざされてしまった。
当地も、いよいよ冬支度が本格化してきた感じ。
マタギの愛車も、本日、冬用タイヤに交換することにしている。
以前、書いたような気がするが、最近はタイヤ交換は、予約を取ってディーラーにやってもらうようにしている。
自分でもできるのだが、ディーラーにやってもらった方が明らかに燃費がよくなる。つまり、空気圧とかバランス調整みたいな細やかなところまで診て、調整してくれているということだ。
少々お金が掛かったり、時間の制約が生じても、こちらの方がいいと考えるようになった。
変な話だけど、『タイヤ交換と包丁の手入れは男の甲斐性』みたいな考え方が、当地には根深くある(よそはどうなのかなあ?)。この呪縛からのがれるのは、容易なことではなかったが、一度解き放たれてしまうと心が軽いってもんだ(刃物の手入れは、マタギの趣味というか必要感から継続して鍛錬中ですけど)。
前置きが長くなってしまったけれど、無事にタイヤ交換が済んだのが午前10時過ぎ。まだまだ日が高いので、ちょっと山の様子見に出かけてみることにした。
行き先は、キノコ採り場としては最も近場の『O』。片道1時間もかからないだろう。気になるのは、最近のクマ騒動。今シーズン初めて入山する山域なので、熊鈴や鉈はしっかり身に付けて行動することにしましょう。気温も上がってくるだろうから、スズメバチ対策もしっかり準備してから出発する。
よし、準備万端!
近場なのに用心を怠らなくて、なかなかいいぞと思ったんだけど、目的地で冷や汗をかくことになってしまった。
去年まで車を止めていたポイントに着いたまでは良かったんだけど、車を頭から入れようとしたら、泥沼みたいなところに落ちてしまい、スタックして動かなくなってしまったのだ。
アクセルを踏んでもタイヤは空回りするばかり。前にも後ろにも動かない。
車から出てみると、やっぱり深い泥沼状態だ。車体のうちでも重たい方の駆動輪側を落としてしまったのが致命傷になっている。
普通ならバックで止めるのに、心のどこかに焦りがあったのかもしれない。
最悪の場合、ロードサービスに助けを求めることになるだろうが、そうなると何時間かかるか分からない。
いろいろ考えたんだけど、やっぱり雪道脱出法でしょうか。つまり、雪(この場合は泥)に喧嘩を売らないこと。
そうっとアクセルを踏むと、僅かにグリップが戻り、少しだけ車体が浮くことが分かった。ここでブレーキをかけてギアをバックに入れ直す。ブレーキを離して車体が戻る勢いに合わせて、また、そうっとアクセルを踏むと、さっきより高い場所まで戻った。これを何回も繰り返すうちに、徐々に動けるようになり泥沼からの脱出成功!
はあああああ、よかった! でも・・・、疲れた。
これ、考えてみると、溝の深いスタッドレスタイヤだったからできた離れ業ですね。
さっきタイヤ交換しておいて良かったと、心の底から思う。
さて、思いがけないタイムロスがあったけど、気を取り直して森に入る。すると、
おおっ、高品質のナメコ
さらに、
このムキタケは極上品ですね
左半分が怪しい色なので手を出しませんでした
そうして、
ナメコタワーじゃないか
今年のキノコは、発生が遅れていると思っていたんだけど、
すごくいいタイミング
つまり、この地のキノコは遅れていない。
思いがけない大収穫になってしまいました。
見渡せば
秋真っ盛り
錦秋の世界
すごくいい時に当たったんですね。ラッキーでした。
そして何より、
交換したばかりなのに泥だらけ
タイヤ君、よく頑張ってくれたね。おかげで命拾いしたよ。
秋の恵みと、冬タイヤ君にひたすら感謝の昼下がりになりました。
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