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山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

海のち山の日

2023年04月11日 | 釣り

 全く自由に使える明日の一日。深慮遠謀をめぐらせた結果、アジ釣りに出かけることにした。

 決めたのは、仕事と定期診察を終えて帰宅した夜のことだったのだが、何とかなるはずという気がしたのだ。

 理由は、昨年使ったアジ釣りのアイテムとエサとがそのまま残っているから。一応、リールにオイルを吹き付けて点検。こちらも問題なし。

 天気予報を見ても、明日行かなければ何時行くの?というぐらいの好条件。夜明けの時刻は、日に日に早くなっているから、午前2時には出発しなければ、ピークの時合いに間に合わないだろう。夕食を済ませたら、明日に備えて、さっさと布団に潜り込んだ。

 そして、翌朝、予定通りに夜明け前の釣り場に着いた。

       ほぼ、真っ暗闇

 仕掛けを飛ばし、コマセを撒いて時合いが訪れるのを待つ。これまでの経験から考えると、日の出の30分前あたりにピークが来るはず。

 しかしですな、その時が来ても全くアタリなし。そのまま日の出時刻を迎えても、魚の反応は全くなかった。

       非常に穏やかな海 ひねもすのたりかな

 先週末の釣り情報では、「アタリが出始めた。」みたいな記述があった。そして、タコ釣りに行った酒田港では、確かにアジが釣れ始まっていた。

 期待していたんだけど、撃沈

 釣りは、相手のご機嫌次第なんで、こういうこともある。仕方あるまい。

 と言いつつ、このまま手ぶらでは帰りたくない

 釣り道具を仕舞いながら次の行動を考える。

 ピーン!!

 帰り道の近くに、T川があるじゃない。今年の陽気なら、少なくとも早春の山菜たちは顔を出しているんじゃないかな。

 心の切り替え完了

 山用のシューズもハケゴもないけど、ナイフとビニール袋はある。それで、十分でしょう。

       結構勢いのあるT川の流れ

 この川は、米どころの庄内平野を潤すための水源にあたる川の一つである。そのために、遥かな上流の別の水系から水を引いている。田植えのシーズンが近づくと、この水が庄内平野の田に満たされることになる。

 さて、春の進み具合は、どんなものでしょうね。

       取水口管理用の道にツバキ

       ネコヤナギも咲いてますね

 これは、大丈夫でしょう。奥に進むと、

       フキノトウの花畑が広がっていました

 ここで、『フキノトウ味噌』に使う分を収穫。

 ちょっと日当たりの良いところで、

       『炒め煮』用も追加

 あっという間に、予定量達成です。

 魚は逃げるけど、山菜は逃げないからありがたい。ちょっと散策。

       ここにもヤブカンゾウがいっぱい(今日は採りません)

       キクザキイチゲも花盛り

 この雰囲気だと、この流域での山菜採り本番も、もう間もなくですね。

 散策をしているうちに、天気予報通り、雨がぱらつき始めたので、引き返すことにした。

 T川の山の神様、ありがとうございました。

 海の神様、釣れなかった原因、いくつか思い当たることがあるので、次回、またチャレンジします。

 どちらも、よろしくお願いいたします。


神様が降りた日

2023年04月02日 | 釣り

 「最後は、お前だ!」

そう言って、日本の主砲を信じ、使い続けた栗山監督。

 そして、どんなに不振が続いても、くさらずに打席に立ち続け、最後に結果を出した日本の若い神様。あの姿に、どれほど感動し、勇気をもらったことか。

 さて、マタギも不振にあえいでいる。

 毎春恒例のタコ釣りなのだが、この2年間釣れていない。

 釣れないとは言っても、去年2回、今年1回の計3回なんだけど、それでも心が折れそうになってくる。

 もうこの釣り場には、タコが寄り付かなくなったんじゃないか?そもそもの原因は、一昨年の護岸工事で、潮の循環が悪くなっているに違いない。

 釣り師が釣れないときって、大抵、妄想の悪循環に陥ってしまう。

 エサが悪いのかも知れない。仕掛けが合わないのかも。いやいや、環境が変わったせいだ。等々、根拠のない想像がどんどん膨らんでいき、這い上がれなくなってしまうのだ。

 今、マタギがその状態。

 明日は休みなんだけど、山菜は、まだまだあるから山菜採りは無しでしょう。では、釣りか?でも・・・。さあ、どうする?マタギ!

 はい、出かけましょう!栗山監督が信じて使い続けた結果、ムラカミサマだって結果を出したじゃないの。マタギだって、信じて通い続ければ、海の神様が答えてくれるはずさ。午前3時に目覚ましをセットし眠りに就く。

 そして、翌朝。気温はかなり低く、氷点下の峠道を超えて日本海へ。

       印象、日の出

 本日は、気温が低いが、その分快晴。山の端から朝日が昇る。

       ああ、やっぱり美しい

 いつも通りの場所から仕掛けをセットして釣りを開始する。

 海底に探りと誘いを入れながらゆっくりと進んでいく。普通は、これでいいんですけど、本日は、今年初めてのライバル登場。マタギの脇をスルっと抜かしていき、100mぐらい先で釣りを開始した。

 ここで慌ててはいけない。『タコ釣りは、ゆっくり』が大原則。海底で無敵のタコを相手にするとき、釣り人が勝手なペースで動いては勝負にならない。のんびり暮らしているタコのペースに合わせるのだ。まあ、先行者がいても何とかなるでしょう。

 しかし、ラスト1/3まで来たところで先行者にアタリが来た。格闘の末釣り上げたのは、

       ミズダコですね

 マジで、2年ぶりに見ました。

「来ましたねえ!」

「いやあ、初めて釣れた!!」

「これだと、しばらく、おかずに困りませんね。」

「ふふふ、そうだのう。」

楽しそうに会話を交わしているが、内心は穏やかでない。これで、『環境が悪い』とか『タコがいない』というような言い訳は成り立たなくなったわけだ。

 さあ、後は結果を出すしかありませんよ。残り数百mの釣り場を、心は大焦り、行動はのんびりと釣り進む。

       先端部=終点が近づく(この方たちはアジ釣り)

 ああ、ダメかな?と思っていたところで、ガチッでもズルッでもない、ムニュッという感触。数秒間間を空けて、大アワセ。

 仕掛けが動く。と言うことは、何かがかかっていますね。仕掛けへのテンションをかけ続けながら巻き上げていくと、おおっ、海面に八本足のパラソル。肩にかけたタモを伸ばし、頭を枠に入れる。

       マタギにも来ました

 釣り上げるまではドキドキ。釣り上げるとホッとひと安心。これは、山菜採りでは味わえない感動ですね。

 2年ぶりの獲物に心が震える。しかし、身体は完全に覚えています。ポケットから袋を取り出してタコを入れると、袋の口を閉めてリュックに入れました。そして、釣り再開。

 間もなく、先端の釣り人たちのエリアに辿り着いたので仕掛けを仕舞って雑談。聞けば、大型のアジが釣れるようになったとのこと。早いですねえ。もうアジ釣りか。山菜採りの隙間を使ってこちらも楽しみたいものですね。

       長い長い最後の直線を戻る

       対岸の灯台と鳥海山

 ああ、いい釣りができた。

 やっぱり諦めずに通い続けてよかった。

 海の神様、ありがとうございました。

 そして、勇気を分けてくれた栗山監督とムラカミサマ、ありがとうございました。

 これで、今年の打率は、5割。2年間通算で2割5分です。

 今シーズン、チャンスがあったらもう1回ぐらい来てみようかな。

 なんだか、気力が湧いてきたみたい。


釣りもやめられません!

2022年05月31日 | 釣り

 今年は、面白いように山菜が採れている。『大雪の年は豊作』。これは間違いなさそうなんだけど、我が家の台所は、豊作すぎて飽和状態。美味しい山菜料理を毎日食べられて幸せなのだが、冷蔵庫だけでなく、冷凍庫と塩漬けの桶の保存食も増え続けている。

 この調子でいくと、これから、瓶詰めや乾燥品も増えるだろうな。そんな予想が立つ中、明日は休みだ。どうするかって、これは決まりですよ。釣りです!山が飽和状態なら、海で目先を変えてしまいましょう!

 で、早速、情報収集を開始すると、嬉しいことに、良いことずくめです。

 波、0.5m = 危険無しの釣り日和

 最低気温、17℃ = 寒くない = 陸風の吹き下ろしがない

 海水面温度 = 18℃ = 回遊魚が来てるはず

 降水確率 = 0% = ばんざあい!!

 釣り仲間でもあるA氏に連絡を入れるが、貰い物の魚が一杯で身動きがとれないそうだ。彼もこの時期、山海の幸を相手に苦労が絶えないようだ。

 ま、しゃあねえべ。単独行で遊ぶことにしましょう。

 夏至が近づいてきてるので、日の出時刻も早まってきている。朝のトワイライトタイムが時合いになるだろうからと、出発時刻を計算してみる。

  ポクポクポクポク チ~ン

   午前1時発!

 早すぎと言えば早すぎる時刻だが、計算上はこうなるんだから仕方がない。必要と思われる荷物をまとめると、早々に眠りについた。

 そして翌朝。さすがに目覚ましの音に起こされて出発。峠を越えて目的の港に着いたのが、午前3時少し過ぎ。既に、アジングの釣り人が1人いる。

「おはようございます。隣で釣らせて下さい。」

「はい、どうぞ。」

「今日は、波が穏やかですねえ。」

「ええ、風も弱いから釣り日和ですね。」

「釣れると良いですねえ。」

こうして、ある程度仲良くなってから釣りを開始していくのだが、『欲タガリ』は心の奥底で、さもしい思いを止めきれずにいる。

「これで、隣の人だけが釣れたら面白くないよなあ。」

「でも、俺だけ釣れても、ちょっとかける言葉に困ってしまうよなあ。」

「・・・まあ、なったなりに行くしかあるまい。」

更に、釣れていないうちは、このぐらいで良いんだけど、どちらかが釣れ始まると穏やかな気持ちでいられなくなるんだよねえ。胸の高鳴りを鎮めて、釣り開始。

 早々にトラブル発生。愛用のリールに巻いたPEラインが、手元で絡んだと思ったら切れてしまったのだ。「やばい!」超大慌てで切れたラインを掴んだ。風がないとはいっても、海水の流れはある。一瞬遅れたら、仕掛けが丸ごと流されてしまうところだった。

 ますます高鳴るドキドキを鎮めて、糸をつなぎ直す。なんとかなったみたい。

       下弦を過ぎた月が昇ってきた

 そろそろ時合いがやって来ますよ。そう思っていると、沖に浮かんでいたウキがキュッと沈んだ。アワセ。

 引き寄せて抜き上げると20㎝ほどの小アジ。

 そこから徐々にアタリの頻度が増していった。

 幸いなことに、仕掛けの大きなトラブルはなし。隣のアジングのお方にもアタリが来ているので、気兼ねの必要も無い。内心、すごくホッとした。

       鳥海山の輪郭が分かるようになってきた

       ここまで明るくなると、ヘッドランプは不要

 結構大きいサイズも釣れてくるようになった。お互いに、大物が上がると拍手を送りあう。なかなか心地の良い一時だった。

 しかし、日の出の時刻になると、アタリがピタリと止まってしまった。

 マタギの釣り方は投げサビキなので、明るくなると極端に食いが落ちてしまう。違う釣り方にしないと、もう楽しめないだろう。釣りを切り替える準備をしていないわけでもないんだけど、既に十分釣れているんだから、本日は終わりにしておきましょう。隣のアジングマンにエールを贈って釣り場をあとにした。

       凪ぎの日本海

 山菜採りとは違った楽しい一時を、久しぶりに過ごすことが出来ました。

 やっぱり、釣りは面白いよ!なんてったって、マタギのアウトドアの原点は、ここなんだから。

 帰宅して釣果を確認。

       久しぶりの獲物

 初回としては、十分です。海の神様、今年もありがとうございます。

 さあ、次は料理です。どうやっていただきましょうかね、この海の幸を。

 胸の高鳴りは収まったけど、今度は代わりに、腕が鳴るぜ!


二試合連続パーフェクトゲーム

2022年04月24日 | 釣り

 海は広いな大きいな

       月が沈むし

       日が昇る

       夜明けとともに

       次々と漁に出かける船達

 日が昇るにつれて、

         海を照らし、港の風物を照らし

       出羽冨士にも日が当たり始め

       朝日に包まれました

 爽やかな夜明けの景色を楽しむことができました!

 だけどさあ、タコの反応は全く無し。

 仕掛けが、伸びてきた海藻に引っ掛かったりはするんだけど、タコ独特のムニョッと重たい当たりは皆無でした。かすりもせず、ただ歩いただけという感じ。手も足も出ないって状況です。

 これで、二試合連続のパーフェクトゲーム(マタギは打つ方ね)。

 春の海、その景色の変化を眺めながら散歩するのは楽しいよ。でも、本来の目的は、あくまでもマタギとタコの対決ですからねえ。

 ホームランとは言わないけど、せめてヒットぐらいは打ちたいものです。

 次の対戦は、・・・今年のスケジュールだと難しいかなあ。

 ま、そん時は来年勝負だ!


天気晴朗なれど・・・

2022年04月01日 | 釣り

 良い散歩が出来ました!

       穏やかな海

       日が昇り始め

       海面を照らす一条の光

       光の海を進む船

 ああ、なんという美しき景色、大きな自然。

 って、釣りはどうなったの?

 それはね、

       毎年、ここで会う地元のじっちゃん

じっちゃんいわく、

「ミズダコ、まだ寄ってきてねえみってだのお。」

だそうです。

 一応、解説しておくと、ミズダコは、普段、深い海底に住んでいるんだけど、春を感じると産卵のために浅い沿岸部に移動してくるのだそうです。それが、今日なのか明日なのか、はたまた1週間後なのかは、タコに聞いてみないと分からないということなんです。

 もう3月も末日。釣れる年には釣れるんだけど、釣れない年には釣れない。ま、「賭け」みたいなところがあるんだよな、タコ釣りって。

 もう一つ釣れるかどうかの要因として考えているのが『水温』。水温が下がりすぎると、無敵のタコといえど活性が落ちてしまうんです。マタギの釣り場は、山形県内の水を一手に集める最上川の河口近くなんで、その影響を強く受けてしまうんですね。

 で、今年は大雪だったから、雪代水がまだまだ続いているんです。

       冷水が滔々と押し寄せる河口

 これも大きな原因じゃないかと思う。『天気晴朗なれど、水冷たし』と言ったところか。

 ま、しょうがねえワイ。

 いい景色に、いい空気、そして、御来光まで拝めたんだから、ありがたく思わなくてはなるまい。

    荷物は増えなかったけど、気持ちの良い散歩になった

 あと、1週間後ぐらいかな。また訪れることにしましょう。

 その時には、よろしくお願いします、海の神様。