山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

神様が降りた日

2023年04月02日 | 釣り

 「最後は、お前だ!」

そう言って、日本の主砲を信じ、使い続けた栗山監督。

 そして、どんなに不振が続いても、くさらずに打席に立ち続け、最後に結果を出した日本の若い神様。あの姿に、どれほど感動し、勇気をもらったことか。

 さて、マタギも不振にあえいでいる。

 毎春恒例のタコ釣りなのだが、この2年間釣れていない。

 釣れないとは言っても、去年2回、今年1回の計3回なんだけど、それでも心が折れそうになってくる。

 もうこの釣り場には、タコが寄り付かなくなったんじゃないか?そもそもの原因は、一昨年の護岸工事で、潮の循環が悪くなっているに違いない。

 釣り師が釣れないときって、大抵、妄想の悪循環に陥ってしまう。

 エサが悪いのかも知れない。仕掛けが合わないのかも。いやいや、環境が変わったせいだ。等々、根拠のない想像がどんどん膨らんでいき、這い上がれなくなってしまうのだ。

 今、マタギがその状態。

 明日は休みなんだけど、山菜は、まだまだあるから山菜採りは無しでしょう。では、釣りか?でも・・・。さあ、どうする?マタギ!

 はい、出かけましょう!栗山監督が信じて使い続けた結果、ムラカミサマだって結果を出したじゃないの。マタギだって、信じて通い続ければ、海の神様が答えてくれるはずさ。午前3時に目覚ましをセットし眠りに就く。

 そして、翌朝。気温はかなり低く、氷点下の峠道を超えて日本海へ。

       印象、日の出

 本日は、気温が低いが、その分快晴。山の端から朝日が昇る。

       ああ、やっぱり美しい

 いつも通りの場所から仕掛けをセットして釣りを開始する。

 海底に探りと誘いを入れながらゆっくりと進んでいく。普通は、これでいいんですけど、本日は、今年初めてのライバル登場。マタギの脇をスルっと抜かしていき、100mぐらい先で釣りを開始した。

 ここで慌ててはいけない。『タコ釣りは、ゆっくり』が大原則。海底で無敵のタコを相手にするとき、釣り人が勝手なペースで動いては勝負にならない。のんびり暮らしているタコのペースに合わせるのだ。まあ、先行者がいても何とかなるでしょう。

 しかし、ラスト1/3まで来たところで先行者にアタリが来た。格闘の末釣り上げたのは、

       ミズダコですね

 マジで、2年ぶりに見ました。

「来ましたねえ!」

「いやあ、初めて釣れた!!」

「これだと、しばらく、おかずに困りませんね。」

「ふふふ、そうだのう。」

楽しそうに会話を交わしているが、内心は穏やかでない。これで、『環境が悪い』とか『タコがいない』というような言い訳は成り立たなくなったわけだ。

 さあ、後は結果を出すしかありませんよ。残り数百mの釣り場を、心は大焦り、行動はのんびりと釣り進む。

       先端部=終点が近づく(この方たちはアジ釣り)

 ああ、ダメかな?と思っていたところで、ガチッでもズルッでもない、ムニュッという感触。数秒間間を空けて、大アワセ。

 仕掛けが動く。と言うことは、何かがかかっていますね。仕掛けへのテンションをかけ続けながら巻き上げていくと、おおっ、海面に八本足のパラソル。肩にかけたタモを伸ばし、頭を枠に入れる。

       マタギにも来ました

 釣り上げるまではドキドキ。釣り上げるとホッとひと安心。これは、山菜採りでは味わえない感動ですね。

 2年ぶりの獲物に心が震える。しかし、身体は完全に覚えています。ポケットから袋を取り出してタコを入れると、袋の口を閉めてリュックに入れました。そして、釣り再開。

 間もなく、先端の釣り人たちのエリアに辿り着いたので仕掛けを仕舞って雑談。聞けば、大型のアジが釣れるようになったとのこと。早いですねえ。もうアジ釣りか。山菜採りの隙間を使ってこちらも楽しみたいものですね。

       長い長い最後の直線を戻る

       対岸の灯台と鳥海山

 ああ、いい釣りができた。

 やっぱり諦めずに通い続けてよかった。

 海の神様、ありがとうございました。

 そして、勇気を分けてくれた栗山監督とムラカミサマ、ありがとうございました。

 これで、今年の打率は、5割。2年間通算で2割5分です。

 今シーズン、チャンスがあったらもう1回ぐらい来てみようかな。

 なんだか、気力が湧いてきたみたい。



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