サロン・風変わりな人材開発の宴 

人の育成について、色々な視点から書いていきます。これは、体験記であると同時に、次の人材開発施策に対するトライアルです。

技術が分からなくても製品に愛着を持てますか? 売り込むことができますか?

2017年02月04日 08時03分17秒 | 事業戦略・技術戦略
文科系出身者の多くは理数系が苦手、嫌いだという人がけっこういます。わかります。中学・高校の数学や理科の授業ですっかり嫌気をさし、大学入試では、英語・国語・社会で受験。最近では、英語・面接とか一芸に秀でた人とか。色々な入試のスタイルが出てきましたね。

理科・数学は苦手だから近寄らないということで困ることはないですか。

製造業の会社で、営業部門の人が、技術の話しになると腰が引けるという話しを聞きます。その多くは、文科系の人。技術は理解できなくても、製品に愛着が無くては売れないだろうと思うのですが。

BtoBの会社の営業職で、お客様も技術系だと、この傾向はさらに顕著になるようで、お客からの電話を、そのまま工場の技術部門にパススルーしてしまう営業もいます。「いいんだ。俺は接待で稼ぐんだ」と豪語する人もいますが、どうなのでしょう。

提案したいと思います。難しい技術理論は不要ですが、起きている現象は、どういうことが引き金になって起きているか。これは知っておいた方が良いのではないでしょうか。

簡単な例を挙げます。製品を小型軽量化するとします。しかし、機能は旧製品の二倍以上のものをもとめられる。電源をオンして、強い電流を流します。すると、小型で密閉した空間しかない製品の場合、熱を外に逃す手段を作ってあげないと、その製品の中で熱が溜まって回路が劣化し、想定した耐用年数よりも早く壊れる可能性があります。この程度でいいのです。

これは失礼を承知でいうのですが、文科系出身で技術系色の濃い製造業に入った人は、技術のことを知らないでその会社で過ごすというのは、実はその会社のことを半分は理解していないのと同じではないかと思っています。

技術を避けて営業職を務めている人。その人が製品に愛着を持って営業しているのか分かりません。もし、製品の魅力を伝えることができず、他社より低い価格で受注し、工場にコストダウンを要求するとしたら、その姿勢は、如何なものかと思うのは言いすぎでしょうか。