サロン・風変わりな人材開発の宴 

人の育成について、色々な視点から書いていきます。これは、体験記であると同時に、次の人材開発施策に対するトライアルです。

「お身内の和」の終わり

2021年01月11日 14時49分25秒 | 組織

緊急事態宣言が出ました。
外に出る人は減るかと思いきや、前回の緊急事態宣言に比べて多く、
これではなかなか減らないのでないか。。。

慣れ、罹患しても大したことない。多くの罹患者を見ている印象ではそうなのでしょう。
しかし、待っている医療従事者はどんな思いか。

前回、奮闘してくれた医療従事者に対する感謝のイベントが数々ありましたが、むなしくなります。

日本人って、昔からこうだったのだろうか。多分、昔からの日本的な「和」は残ってはいるのでしょう。
ひとつの限られた組織の中での「和」という意味で。
忘年会に出ないと「組織の和」を乱したとか言われて、無理矢理参加させられた人もいるでしょう。

そうだとしたら、「お身内の和」ではなく、「広く世の中のための和」を考えてみませんか。

「組織は、それ自体、何も解決しない」について

2017年04月11日 06時22分50秒 | 組織
「組織は、それ自体、何も解決しない」という言葉を聞くことございませんか。

毎年、4月、新体制になって「さぁ、やるぞ」と経営者の皆さんは思っても、時間の経過とともに、「何も変わらなかった」という現象に気づき、そう思うようです。

「形(組織)は作った。魂をいれるのは社員だ」と経営者の方はませんが、それは正しいと思いますが、魂が伝わらないと社員も形だけの仕事をします。

魂を社員に注ぎ込むのは経営者のお仕事とは思うのですが。

さて、どうやって組織に魂を注ぐのでしょうか。
受けた魂を、組織はどのように施策を作って成果を挙げるのでしょうか。
創業者的な経営者でないと難しいかもしれませんね。
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オーケストラは、組織の連携を考えるよいお手本と思います

2017年02月23日 07時42分18秒 | 組織
組織のことを語る事例にオーケストラのことがよく挙がります。ハーモニーとは、調和のことですが、まさにオーケストラに相応しい単語です。

クラシックの作曲家で、楽譜通りに演奏すると、まともに音楽として聴けない曲がよくあるそうです。大作曲家の音楽でも、よくあると聞いたことがあります。当時は、録音技術もないので、作曲家が作った音楽は、演奏会でしか聴くことがことができません。


そこを、どうコントロールするかが指揮者とオーケストラの力です。

例えば、楽譜でティンパニーがフォルテ(強く打つ)と書いてあっても、オームストラの人数が40人の場合と、100人の場合とでは、フォルテで打った音の大きさが違うように。

つまり、指揮者とオーケストラは、絶えず、全体と個々のバランスを考えながら演奏しているのですね。これが2時間のコンサートで続くのですから、大変な気遣いです。

我々企業人は、どこまで経営者の指示に従って、各部門間の連携を意識しながら仕事をしているかというと、指揮者とオーケストラほどの配慮に至っていないのではないかと思うことがあります。

オーケストラは、組織の連携を考えるよいお手本と思います。



「組織は戦略に従う」について

2017年01月21日 07時35分59秒 | 組織
経営学者・チャンドラー(1918~2007)の言葉に『組織は戦略に従う』という名言がございます。
シンプルですが、それ故に忘れられない名言です。

チャンドラーのこの言葉を知らない会社員に、「組織は〇〇に従う」の中に、適切な言葉を入れなさいという問題を出したら、「組織は社長に従う」と回答するのでは?(苦笑)

組織は、それ自体何もするものではありません。よく、どの会社も組織の改定をしますが、社員はどこ吹く風。淀んだ組織に、仮にカンフル剤として組織を改定しても、効果は不透明です。

組織を変えないとマンネリになる? ひとつの真理だとは思いますが、固定観念では?。
容易ではないが、ビジネスを変える。それに伴って人も動く。これはマンネリな組織風土を変える社内活性化の施策より有効かもしれません。

組織と人について、次の四点から考えてみます。
 a.組織改定&人の異動あり  b.組織不変&人の異動なし 
 c.組織不変&人の異動あり  d.祖織改定&人の異動なし

まったく新しい戦略を構築するならa。その状況を見極めるならb。
戦略に変更、テコ入れが必要ならa,c,d。

実際は、こんな単純ではないが、モデルとして考えると上記の4類型があるのかと思います。


組織力という定量的に計れないものでも、仮説レベルで比較検討できるかもしれません。

2017年01月12日 19時25分18秒 | 組織
「1+1=2+α」という数式をよくみます。個人の力を合せることでシナジーとしての力であるαが生まれ、それが組織の力となる。この議論、実はここまでで終わっていますね。

この数式、競合する組織にもいえることです。例えば、「1+1=2+β」とでもしておきましょう。 
もし、個人の力がまったく自社と競合が同じとするならば、(実際は計れませんが)、組織力を決めるものはαとβです。つまり、α>β、α=β、α<βの三種類があり、組織力で勝つには、α>βとなるように対応せねばならないと思います。

個人の力を、自社と競合で比較して計ることはできないので、この議論は不毛だと思います。しかし、ある前提がそろえば可能かもしれません。自社と競合が同一の製品を作っているとします。自社が10人で作り、競合が20人で作る。売上は自社が1億。競合が1.6億。よって、1人当たりの売上は、自社1千万円/人。競合8百万円/人となります。

「これで自社が勝った」は早計です。付加価値、別の表現では利益を稼ぐ力のある会社が勝ち。自社のコストが8千万円なら、売上1億-コスト8千万=利益2千万となり、1人当たりの利益は200万円です。一方で、競合のコストが1.2億なら、売上2億-コスト1.2億=利益8千万となり、1人当たりの利益は400万円です。

利益では、自社200万円/人、競合400万円/人で負けています。ここで前提として、自社と競合の人材に差がないとするならば、利益は競合も200万円/人になるはず。そうすると、競合の一人当たりの利益400万円-個人の力で生み出す利益200万円=残りの200万円=βが「組織力」と考えてよいかもしれません。(設備や仕事の進め方も同じという前提も必要ですが)

所詮、数字の遊びでしかありません。「意味なし」とのご指摘がれば、「そのとおりです」ですが、組織力を考える際、「1+1=2+α」という定量的に計れないものでも、仮説レベルで比較検討できるのではないかと思います。



「組織の壁」よりも「組織の関係性」で考えると、、、。

2017年01月11日 21時16分26秒 | 組織

会社等、組織に在籍している人が、一度や二度、或は常時感じているものに「組織の壁」というものがありますよね。私は、この言葉が好きではありません。むろん、皆さんもそう思っておられるでしょう。

 こんなふうに考えてみてはいかがでしょうか。
「もともと組織には壁はなかった。壁を作ったのは人の心。着目すべきは組織の関係性の濃淡」

プロジェクトマネジメントでは、組織(各種のステークホルダー)について「関係性の構築・維持・発展」という考え方がございます。「壁の有無に関係なく、手を結ばねばならぬ時は手を結ぶ」という視点。

但し、手を結ぶ強さ、言い換えると関係性に濃淡はあります。しかも、濃淡には変化も伴います。

関係性における濃淡の変化は、時間の経過によるものや、事象の違いなどによっても起ります。

ビジネスをはじめとする組織の力が求められる戦いにおいて、利益相反や、好き・嫌い、合う・合わないを超えて、組織の関係性という視点から考えてみるとどうでしょう。  

組織の連鎖が悪ければ、勝てる組織にはならないのですから。

※関係性とは、ひとつの会社が有する内部の組織のことだけをいうのではありません。社外組織も該当します。むろん、社外の組織が社内の組織と一緒になるということではないのですが、関係性というものを社内だけで閉じ込めて考えないということで注記させて頂きました。