13歳~22歳のころ。ちょうど青春期にあたるが、エリクソンは人格形成理論で次のようにまとめている。
13~22歳 忠誠心 アイデンティティー 自己混乱感
自分の主義信条を決め、進学や就職に挑む年齢であるが、私たちの年代も時代に翻弄された。昨日と同じように『自分史年表』で、私の13~22歳の世相を追ってみよう。昭和39年(1964)~48年(1973)にあたる。
主な事件:
ベトナム戦争始まる。新幹線スタート。東京オリンピック。朝永振一郎ノーベル賞。全日空727羽田沖墜落。ビートルズ来日。東京革新都政。イタイイタイ病。羽田闘争。三億円事件。心臓移植(札幌医大)。東大入試中止。安田講堂機動隊導入。月面着陸。三島事件。万博。ドルショック。沖縄施政権返還。日中国交正常化。オイルショック
出版・映画:
愛と死をみつめて、007ゴールドフィンガー、南ヴェトナム従軍記、おれについてこい、サウンド・オブミュージック、東京オリンピック、氷点、白い巨塔、頭の体操、日本の一番長い日、ドクトルマンボー青春期、龍馬がゆく、黒部の太陽、卒業、都市の論理、赤頭巾ちゃん気をつけて、知的生産の技術、橋のない川、ウエストサイド物語、誰のために愛するか、続・猿の惑星、日本人とユダヤ人、ニ十歳の原点、戦争を知らない子供たち、ある愛の詩、日本列島改造論、坂の上の雲、日本沈没、ぐうたら人間学、恍惚の人
何かを信じるということは、心理的に極めて大きなことである。そして、それゆえ何かが見えてきたり、何かが見えなくなるという現象が生じる。逆に、何かが信じられなくなるということも、同様に大きい。
個人的には、宗教の問題、学生紛争の問題、進学や就職と、それこそ何かを信じたり信じなかったりで、あるいは訳が分からない中途半端に陥ったりし、右往左往したように感じる。これも激しい時代の変化だったからかもしれない。
ただ、運が良かったのは、信じて暴力や破壊(自己否定・他者否定)が見えてきたりするような方向に向かわなかったことだろう。これは周りの優しい人たちのお蔭だ。
アイデンティティの問題は、青春期だけでなく生涯の問題だと思う。年相応にいろいろな問題が生じ、常にアイデンティティの統合の問題がある。自分は何のために生きているのか?この問いには自分の地下を掘り下げるしかない。水脈を求め井戸を掘るのだ。
さて、今日の一句。
『青年期 信じる世界 見極めよ そうは言っても 一生の仕事』
みんなの病理学 8/10