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縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

無意識の世界は怖くない!(コミュニケーション 1/10)

2011-05-02 | 第九章「愛」

 最近、人から日常生活の中で無意識の占める割合はどのくらいかと尋ねられた?調べてみると、どのように研究したのか手順が良く判らないが、いろいろ見方があるようで、インターネットで調べると、80%から90%後半まで載っていた。

 確かに、昨日一日を振り返っても、意識に昇る世界もあるが、人との関わりの中で、いろいろふと湧いてくる感情があったりで、無意識の世界は結構大きいかなと実感する。

 暗い感情(ストレス曲線と言う)は不安、怒り、身体症状、鬱、錯乱と生き甲斐の心理学で分類するが、その感情は意識の世界の自分の持つ理想と現実のギャップから生じるだけでなく、無意識の世界の理想と現実のギャップからも生じるとされる。

 初対面の方に会うのはいつも印象深いが、その中で好きか嫌いかという感情は必ず湧くとされる(気がつかないこともあるかもしれないが)。恐らく、過去の成育史の影響から無意識の世界の反応も大きいのだろう。

 さて、そんな何か得体のしれないところがある無意識だが。昔は無意識のことを考えるだけでも、何か不安感を感じたものだ。自分の中の得体のしれないもの、そして他人もしかり。若いころ、実験心理学や計量心理学といった行動科学を勉強したのも、得体のしれない心をブラックボックスとして考えた方が馴染み安かったのだろう。

 そして、それから30年くらい立って、U先生の生き甲斐の心理学に出会う。欧米の正統な心理学がベースで眼を見開かれたが、その中で着実に得体のしれない無意識にたいする不安は減少していった。人の身体は神の神殿といった、聖パウロの思想も大きいが、カール・ロジャースのパースナリティ理論がとても役立った。

 50代で急に福祉の仕事をした時期もあったが、ロジャースのパースナリティ理論を知っているだけで、自分の中のヘンな不安感・恐怖を払しょくしてくれる。

 例えば、パースナリティ理論の3番目の命題がある。≪有機体は、一つの体制化された全体(an organaized whole)として、この現象の場に反応する≫。人は意識、無意識の世界を持つといっても、基本は統合され、安定した存在である。そんな認識だ。

 蛇足だが、この理論、人間を主に扱った理論であるが、有機体というからには動物や植物にもあてはまるのだろう。久しぶりに先日多摩動物公園で狸にあったが、私以外にだれも居ない見物席を二匹の狸が、ちょっと不安げに覗いていた。

 狸達は私に好意を抱いただろうか?じっと見ているとかなり、親しみを感じてくれているようでもあった。