イキイキと生きる!

縄文小説家・森裕行のブログです。身近な縄文を楽しみ生き甲斐としています。「生き甲斐の心理学」の講師もしています!

ちょっと、逃げないで!

2009-01-17 | 第三章「無意識の世界」

 多摩動物公園の昆虫館は、私の好きな場所である。動物園で昆虫館というのは、ちょっと不思議な感じであるが、今では全く違和感がない。温度管理された室内には、様々な蝶が静かに舞い、写真も気楽に撮れる。

 ただ、蝶はなかなか被写体として収まってくれず、逃げたり、あるいは羽ばたいきブレてしまう。動かないで、と願いつつ写真を撮るが、蝶は自由気儘に逃げる。

 危険を感じたり、違和感を感じたり、暗い感情を感じると、そこから逃げるのが動物、あるいは人間の性質かもしれない。こころの仕組みにも、防衛機制というものがあり、逃避したり、感情転移したり、合理化したりして、直面する問題に蓋をする。醜い自分は観たくもない。

 それが悪いというのではなく、いろいろある人生なので、全てに真面目に対応していったらもたないので、嫌なことに蓋をするのは時に必要でさえある。

 ただ、ある問題に対峙して、問題の存在にふと気付き、暗い感情を恐れず意識化していくと、自分の成長、自分を変えていくことに繋がる。これも事実で、時が満ちた時に、恐れず意識化を図ることは良いことではないか。

 しかし、自分を変えるということは、結構辛い。自分の生身の自我では耐えられないこともある。その時、ひたすら謙虚に神仏に祈ると、自分を越えた力の中で、幸運にも変化が起こり、問題がより観えてくるように思う。

 10年近く前になるが、自分の大きな変化の時、「すべて紙一重」と実感したことがあった。あの時の謙虚さを、いつも身につけていたらと思うが、蝶のように逃げてしまう。

<対人関係5/8>

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尚、いつも参考にしていますが、今回は「生き甲斐の心理学」p44を参照させていただきました。