若い頃、過去を懐かしむのは老人のすることと言って、蔑んだものだ。
未来に希望を託す若者は、未来志向であるべきだと言って、粋がったものだ。
己が齢を重ねてみると、友人・知人と話すことは、ツイツイ懐かしい話に花が咲いてしまう。
懐かしい話題は老人にとっては、かつて、歩んできた人生の宝物だからだろう。
天に召されたわが友の想い出は、特に印象深い。二度と彼とは、会って酒を酌み交わすことができないからだ。
過去を懐かしむのは、老人の特権かも知れない。
今は亡き友を偲んでは、懐かしさに浸る私である。
公 園 に 咲 く 桜