「知識と知恵」は、人間にとって最高の栄誉と思って、若き日から研鑽を重ねてきた。
しかしながら、人生の晩年を迎えて、知識は単に知識に過ぎないことを思い知った。
習得した知識が生きる上で、どれほど役に立ったのだろうか。
見えぬところでは役立ったのかもしれないが、自己満足に過ぎなかったのだろうか。
あの知の巨人パスカルによると、「知るべきことが大海ほどにあるとすれば、全人類の知識は大海の一滴にも過ぎない」という。
知識は人を誇らせて、悪用すれば、人を傲慢にする恐れがある。神が創造された自然の前では、風の前にそよぐ葦のようなものだ。
知識が頭を垂れて、教養に昇華すれば、良しとしなければならない。知識は誇ってはならないものだ。
ア ヤ メ の 群 生