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植物越冬メモ

散歩中に見つけた熱帯植物を紹介していきます。。

横須賀・鎌倉海浜 植物

2017年12月21日 | 関東植物

晩秋に咲く皇帝ダリア 2017.11.25

11月ながらまだ湘南は南国ムードを感じた。街中は、ブーゲンビリアやハイビスカスも見られ、
海沿いにはヤシも多かった。また、皇帝ダリアは、メキシコ原産で晩秋に咲く。


庭木のユッカ・ロストラータ 17.11.8

都心から車で2時間あれば、
気軽に南国ムードを楽しめる横須賀・逗子方面に植物を視察しにいってきた。
また、観光地の江の島(藤沢市)など散策場所も多い。




ビロウ 17.11.25


ちょっと海沿いへ行くだけで、黒潮を受ける湘南は温暖なのか、
亜熱帯植物が多く見られる。またお店の植栽の種類も多様化し、気軽に観葉植物
として利用されるようになった事もうれしい事である。



チャメロップスを使った植栽 17.11.8



青年の木とハーブ類の植栽17.11.8



17.11.8



アカベは、初島でも同様にこのように、目立つ位置に植栽に利用されている。

17.11.25



ヒメノウゼンカズラ
これは、亜熱帯原産の種類で無霜地帯なら地植え可能。
北米産のノウゼンカズラは、北海道でも地植えされているらしい。


17.11.25


皇帝ダリア以外にも、南アフリカの植物も、日本の冬に霜が当たらなければ
木立アロエやストレチア・レギネを植栽するのもいいか
も。



17.11.25



17.11.25





シマナンヨウスギ
このシマナンヨウスギは、市指定の天然記念物に指定されている。
古くからあるようで、熱海や伊豆でみた植栽物よりも樹高があった。



17.11.25



17.11.25




ストレチアを利用した寄せ植え
写真左側からニコライ、レギネ、コニファーの仲間のゴールドクレストが植栽されている。

例1

17.11.25 



例2

17.11.25



ストレチア・ノンリーフ
ストレチア・ノンリーフは、葉の面積が少ないので蒸散による水分消失を防ぐ。
サンセベリアと同様に水やりは、よく鉢土が乾いたら行う。






キンメイチク
この地植え例は初めて見た。
流通する数が少ない為か、他の温暖地でもみなかった熱帯のバンブーの仲間。
日本の竹とは違い、密生して生えている。



 17.11.25



 17.11.25



ワシントンヤシ
やはり椰子のワシントンヤシがあると南国を感じさせる。
乾燥を好むので、海岸植栽に向く。海外でも多く利用される亜熱帯原産のヤシ。


17.11.25


逗子マリーナ 17.11.8 




トックリラン
メキシコ原産の乾燥地帯の植物で、耐寒性がある。
しかし、日本では梅雨の高温多湿で成長点が蒸れるケースが多いので
鉢植えにするか、軒下植栽がベストかも。



17.11.25


17.11.8




コルジリネ・ストリクタ
耐寒性が高く種類で、赤ドラセナ(レッドスター)
やコルジリネ・オーストラリスに次いで寒さに強い

17.11.25


モンステラ・デリオサ
耐寒性はあるが、ゴムノキ同様に、霜で一発で葉が黒くなるタイプ
これが、ここまで大きくなるなら湘南も亜熱帯に近いのか。


17.11.25



この斑入りのインドゴムノキも屋外で越冬できる事が分かった!!!!!

インドゴムノキ(斑入り)
この斑入りのゴムノキは、バナナワニ園でも見た。


17.11.25



インドゴムノキ(緑葉)
他にも(黒ゴム・アサヒゴム)も越冬可能である。
アサヒゴムと黒ゴムは自宅の-4℃の地域で、霜よけハウス内に今越冬中。

17.11.8



フェニックスロベレニー
ヤシ科にしては、そこまで大きくならずに、鉢栽培でも長く美しい状態をキープできる。
霜にあてなければ-4~5℃くらい。湘南・逗子でも、インドアグリーンや庭木として、利用されている


17.11.25




お店のシンボルツリー 17.11.25



ハイビスカス
ハイビスカスは、北限となる冬の最低温度(-3~4℃未満)の地域では、
落葉樹化して冬の寒さで葉が落葉する。



屋外で越冬中のミセスユミ 17.11.25


17.11.25


17.11.25



17.11.25


17.11.25


ミキナシサバルヤシ

これは、レア椰子でミキナシサバルヤシ(-20℃)である。
耐寒性は高く、日本の自生するシュロ(-15℃)と同じくらいある。


17.11.25



寒冷地の越冬サボテン in群馬・栃木

2017年12月11日 | 関東植物

 寒冷地でもサボテンが大きく生育して、越冬できていると聞いたので
いってきました。この日は、前日の記録的寒波で霜と霧が発生していた。
北関東は12月でもけっこう冷え込んでいた。

群馬県 17.12.9




しかし、山中の温泉地に自然繁殖したシュロを発見。
さすがに、山岳地帯での寒冷地での、繁殖は厳しいと思ったが・・。

栃木県(佐野市) 17.12.9




視察したところは群馬(桐生市)・栃木(佐野市)のどちらも南部で、北部のみなかみ
(終日氷点下になる
地域と比べれば温暖である。約-5~-6℃くらい




アユの釣り堀もあった。17.12.9



さらに、山の斜面や坂に家がたっている為、日当たりは良い
そこに季節風や北風の影響で、地面が乾燥しやすいので冬期、低温・乾燥下で越冬する
サボテンには向いていると思う。





メセン 群馬県(桐生市)2017 12.9




リトープス 群馬県(桐生市)9.9



花も開花中で、植栽場所は軒下である。
関東南部では、夏の高温多湿なので夏越しが難しいが、
この場所は、冬はしっかり土壌が乾燥し、夏もいくらか涼しいので高山の多肉植物に適しているのかも。




17.12.9

この地が風通しが良く、冷涼気候の示す植物として、ゴールドクレスト
挙げられる。本種は、関東南部では夏の高温多湿で部分的に茶色くなる
この種があちこちで見られる事は、ここが比較的、風通しの良い場だといえる。


栃木県(佐野市)2017・12.9






栃木県(佐野市)17.12.9

ウチワサボテンの大盆丸 群馬県(桐生市)
この株は、日当たりのよい斜面に地植えされてた。大盆丸は耐寒性が強いので
この地でも越冬できるようだ。他にも大盆丸があったようだが大きくなりすぎて
道をふさぐので切り倒したとか。




群馬県(桐生市)17.12.9
北米産のサボテンの1種だと思われる。軒下で地植え。




斜面に植栽されたリュウゼツランとシュロ 群馬県(桐生市)
17.12.9


群馬県(桐生市)17.9.9
アカベにもいろんな種があるが、この株は青白くアオノリュウゼツラン
似た葉色だが、やや小型な種類。品種は調べ中。



トウジュロ 栃木県 (佐野市)17.12.9

 また、シュロはこの寒冷地でも育つと貴重に思われているためか、きれいに古い葉を落として、
幹も黒いひもでまかれていた。

関東南部は温暖なので、自然繁殖して放置した野良ジュロをみるが、きちんと管理すれば
南国植栽には役立つのある。
群馬や栃木でもシュロは多く植栽されていた。


また、シュロ以外にもココスヤシやワシントンヤシなど9aの地域(
約―6~-7℃)の地域なら植栽可能なヤシ科の植物も植えられていた。


斑入りリュウセツラン 群馬県(太田市)
2016.9.27



ワシントンヤシ 群馬県(前橋市)
2016・9.29


ココスヤシ   群馬県(前橋市)
2016.9.29





ウチワサボテンの大盆丸 栃木県(佐野市)
17.12.9



 この群生はなかなかの大株で、茨城のウチワサボテンの群生地と
同じくらいで見事だった。しかし、より大型で、民家の近くに植栽されている。
その為、寒風もある程度防ぎ、乾燥しやすい


 岩肌むきだしの山もあり、乾燥を好むユッカの仲間のキミガヨラン
環境にあっているのか大きく育っていた

キミガヨラン  栃木 (佐野市)
17.12.9


特殊な耐寒能力をもつ這団扇!!

また北米原産の這団扇(オプンチア・フミフサ)
が地植えされていた。この種は、サボテンの中でも特殊な耐寒性の能力があり、
冬はこのようにだらんと枯れた姿になり、しわしわになっている。

栃木県 佐野市 
17.12.9





 調べてみると、カナダの五大湖近くまで生育し、冬期に水分を凝縮するのは凍らないように
する為である。また、凝縮して葉がしわしわになっても春には元に戻るという。
また、他にも超耐寒性のサボテンがいくつかあり、北極圏ちかくまで生育するサボテンがあるとか・・。



 また、東京の八王子(最低温度:約ー6℃)にも群馬・栃木でみた株と、同じ種類と思われる
ウチワサボテンが地植えされて越冬していた。

2017.11.25

その他にも、露地植えされた南国植物があった。
ソテツやバショウも東北地方でも植栽例もあると聞く・・・。


ソテツ 栃木県 (佐野市)12.9



越冬中のバショウ 栃木県 (佐野市) 12.9
約-7℃くらいが限界のだそう。
東北地方くらいまでならシュロ同様に越冬可能な数少ない南国植物。










銚子~茨城(神栖市) 最北の熱帯植物

2017年11月18日 | 関東植物

★今回は銚子と、北関東では、最も温暖だと思われる茨城県の神栖市にいってみました。
気候は、どちらも海沿いなので関東の中では暖かいですが、位置がやや北にあるので、


銚子駅 2017.11


大木のカナリーヤシがひときわ見立つ駅のロータリー前の植栽である。
その他、コルジリネソテツも植えられている。


少し場所を離れると、土浦やつくばでは、-5℃~-6℃くらい気温が下がる事もあります。


しかし、過去の気象庁のデータなどをみても、氷点下になりにくく、積雪はまれなこと。
ゴムノキやブーゲンビリアなど熱帯植物が容易に越冬できる(伊豆や宮崎のように)な場所で
最も北にある地域
だと思われるので視察しにいった。


茨城の神栖市には、ウチワサボテンの群生地があって茨城県指定の天然記念物になっています。
駅から離れているので、タクシーで向かった。

近くには、ワシントンヤシが高くそびえ立っていた。

ワシントンヤシは、耐寒性が約-6℃でここ神栖市でも容易に越冬できるが、場所は北関東
しかし、公園で緑化樹として、海沿いではよく植栽されることを知り驚いた。


これも最北の屋外で越冬しているハイビスカス北関東で最も温暖な神栖市では
ハイビスカスが越冬している事に驚いた。

この店前のペインテッドレデイーは、屋外で越冬しているという。
場所は軒下で、他は月下美人などが置かれていた。



11.15


住宅地と畑から急にウチワサボテンの群生が現れて驚いた。看板から、100年以上ここにあるのだとか。
神栖市は、北関東の中では温暖な為にずっと越冬できているのだと思う。斜面に這うように生育していた。


★神栖市に隣接する銚子も視察しにいった。
冬やはり、温暖のためなのか、(伊豆や宮崎でもみた)露地植えの熱帯植物があちこちで見つかった。


道路沿いではこんもりとアロエの大株が見られた。

まだ時期が早いのか、花は咲いていない株が多かった。
でも、これほどの大きさには数年かかるので、銚子は霜が降りにくく、暖かい場所だという事がわかる。


金の生る木
もあった。

街中では、伊豆や宮崎と比べ、アロエなど多肉植物系の植栽が多かった
理由は、神栖市では風力発電の風車も見らたので、海沿いで+風が強い事で、乾燥しやすい為だろうか。


アカベもあった。これはアオノリュウゼツランで耐寒性が最も強い種類。
日当たりの良い場所で大きく生育している。



町を散策していると、インドゴムノキが地植えされていた。

2017.11.15

(ちなみに、ゴムノキは耐寒性のある熱帯植物の中では弱い分類に入る。)
理由は、霜の耐性がなく、一回に霜で枯れてしまう事があるからである。
これによって銚子でも、ゴムノキが越冬できる事が分かった。


大木のブーゲンビリアを発見した。


おそらく最も北にあるブーゲンビリアだろう。葉はこの時期なので、落葉した枝
多かったが、夏には毎年咲いていると思われる。

幹はたいぶ太く、温暖な伊豆でもここまで大きいサイズは珍しい


フェニックスロベレニーもあった。


コルジリネと南国の雰囲気のある植栽になっている。
八丈島のロベのように、葉を多く茂らしていて元気そうである。

ストレチア・レギネ
シーサーと一緒にストレチアも置かれていた。これは屋外越冬していると思われる

11.15


ソテツは駅前などで植栽されていて、南国ムードを演出していた。
どれもだいぶ年数がたった大株が多かった。

11.15


ガジュマル
 
盆栽風に育ったガジュマル。屋外越冬していると思われる。
接ぎ木された人参ガジュマルで、この種も耐寒性がある。


ユッカラン

この種はユッカの中では、最もおそらく耐寒性があって寒冷地でも地植えを見る事がある。(群馬・北関東など)
日本でもシュロ同様、庭園樹として扱われる種類。



銚子で一番みたのがシャフレラ
これは緑葉だが、斑入りも露地植え例もあって色んな場でみた。

2017.11.15


2017.11.15視察


フェニックスロベレニーの畑&ハイビ

2017年10月28日 | 関東植物

お久しぶりです。前回の八丈島の続きです。

2017.9.28

八丈島では、フェニックス・ロベレニーの切り葉の生産がさかんで、町なかにも
多く植栽されています。下の緑は実はすべて、ロベレニー。あたり一面に畑になっています。

2017 9.29

しかし、ここまで大規模の畑はまれで、大体このくらいの畑が多いです。
どの畑も横一列に隙間なく、同じ草丈の株が植えられているので、同じ時期に一度に植栽されたのだろうか。

2017 9.28

別の畑

2017 9.29

こぼれ種なのか、芽生えもみられた。
東京近郊でも温暖地では植栽されており、冬も屋外越冬しているのを多く
見かけるが、屋外で実生繁殖した例は聞かない。繁殖には最低でも
八丈島のような温暖な気候が必要だという事だろうか。


2017 9.29

この子株は、おそらく3~4年ものだろうか。
ロベレニーは耐陰性があるので、成木の影になりながらも元気そうだ。


2017 9.29

近くにはケンチャヤシが植栽されていた。この種はヤシ中では耐陰性があって、生育はゆっくりで鉢栽培しやすい。
その為、ロベレニーと同様に観葉植物に適している。


2017 9.29

芽生えだしたもの。コンクリートの割れ目でも生育している。
こぼれ種から芽吹いたのだろう。関東では、最近シュロは自然繁殖しているが温暖化が進めば
ロベも実生で繁殖するようになるのだろうか。

実際に宮崎や熱海・伊豆の無霜地帯でも、実生繁殖したワシントンヤシやビロウを見たので。


林床下で生育するビロウの幼樹 八丈島 2017 9.29


自然繁殖したシュロ  東京23区 2017.10.5

シュロの実生繁殖例は、東北地方でも見られるようになってきている。
また、植栽の北限は現在宮城県あたりと思われる。

このように関東でもシュロは増えている。シュロの葉も何か活用できるのだろうか。


こぼれ種から繁殖したワシントンヤシ 熱海 2017.5.29

 また、八丈島でも耐寒性の高いシュロとココスヤシが植えられていた。
八丈の熱帯植物とうまく共存して南国ムードを演出していた。
下の写真はシュロとロベレニーで、下草はストレチアで構成されている。



シュロとロベレニーの植栽    2017 9.28


シンボルツリーのココスヤシ   2017 9.29


背の高いココスヤシとビロウヤシ 2017 9.29


八丈島の植栽のハビスカスは、最も耐寒性の高い赤ハイビがよく見られるが、
他の花色のタイプも植栽されていて、元気に咲いていた。宮崎では、コーラル系統のハイビスカスが
露地越冬していたが、ハワイアン系は確認できなかった
その為、ハワイアン系は、最低温度が約10℃くらい(4℃の記録もある ※2016の寒波では1℃
八丈島のような温暖地のみで越冬ができることが分かった。
※1℃までさがったのは、沖縄でみぞれ・雪を観測した寒波の影響だと思われる

2017.9.29


コーラルハイビスカスのピンク。(5℃以上で越冬可能)9.29


9.29

この株は花も大きく、葉は丸型なのでハワイアン系だと思われる。
ハワイアン系統は、ハイビスカスの中では一番寒さに弱い種類。(できれば10℃で越冬させる)

備考:八丈島 9.28 9.29視察

八丈島 タコノキの北限地

2017年10月21日 | 関東植物
八丈島にいってきた。
八丈島は年平均17℃以上で冬も10℃をしたまわるのはほとんどない。




まず八丈島空港まわりの植物をみてみると。。

背の高いヤシが横に並んでいる。コスラヤシだと思ったのですが、もしかしたらケンチャヤシかもしれません。

八丈島空港

アップ




幹上がりのアロエ 八丈島空港 9.28

このような幹上がりのアロエは伊豆や宮崎では見たことがなかったので驚いた。
これは冬の最低温度が伊豆・宮崎よりも、高いことを示しているのだろうか?


9.28
道路沿いの壁面緑化はこのようにアロエがびっしり。
どのようにして植えたのか気になるくらい植栽されていました。

また、小笠原諸島から持ち込まれたタコノキが定着しており、もっとも北でタコノキが
生育している地域が八丈島だったので、視察しにいった。

まず八丈島植物公園にいった。



八丈島植物園 9.28
このタコノキは小笠原から持ち込まれた株だそう。

園内には、トックリランやケンチャヤシ、オーガスタなど熱帯植物が
自然に近い状態で生育していた。


トックリラン  八丈島植物園 9.28


タコノキ    八丈島植物園   9.28

これは竜血樹・・・。

八丈島植物園 9.28


ガジュマル   八丈島植物園   9.28


オオタニワタリ 八丈島植物園   9.28


街中にはタコノキがたまに見られる。果実がなっていて、十分に生育していた。
北限といっても、八丈島は温度が十分にあるようで、寒害で傷んだような個体は見られない。


街中のタコノキ  9.28 


ヘゴとタコノキ  9.28


八丈島熱帯植物園 9.28


9.29


民宿の株     9.29

 しかしながら、島内くまなく探しても熱帯植物(クロトンやポトス、トックリヤシ、パパイヤは、植栽されている場所はなかった)
また、タコノキは静岡(石廊崎)や鹿児島(指宿)など過去に氷点下に一度もならなかった地域が植栽の北限なので大丈夫である八丈島植物園は温室内でクロトンやトックリヤシを栽培していた。


9.28

園内のひとに聞くと、15℃以上必要の植物は冬傷むので、加温しているのこと。

八丈島植物園 9.28


八丈島植物園 9.28

八丈島では、熱帯植物と亜熱帯植物の生育気温の違いについて詳しく学ぶことができた。
ここでも冬は最低温度が7℃くらいなので、ゴムノキやビロウのような霜にあたらなけらば越冬可能の亜熱帯植物の植栽場には
向いているが、トックリヤシやクロトンのような高温性の熱帯植物にとっては少し寒い場所なのかもしれない。


※高温性の熱帯植物とは?・・・最低7℃、一般的に(10℃以上の温度)が越冬で必要な植物

例 ココヤシ、トックリヤシ、ドラセナ・マッサンゲアナ(幸福の木)、クロトン、サトイモ科(アグラオネマ、ディフェンバキア)など。

これらの植物の植栽は、小笠原(父島)、那覇、西表島、宮古島 、石垣島、与那国島の亜熱帯地域に限られる。

※低温に耐える(耐寒性のある)熱帯植物・・・セローム、インドゴム、モンステラ、ガジュマル、ビロウヤシ

同じく熱帯・亜熱帯が原産ながら、環境の適応性がある為か、東京・伊豆・宮崎、室戸岬、館山など霜が降りなく積雪が少ない温帯の地域でも越冬できる植物。


しかし、町中をよくみると少ないながら、伊豆、宮崎(冬季が最低0℃前後で霜の降りない地域)でも見かけなかった

サンタンカ、プルメリアなど高温性の熱帯植物が植栽されていた。 ※( )内は越冬で必要な最低温度。


サンタンカ(5℃~)9.29


カラテア (10℃~)9.29


プルメリア(5℃~)9.29


ドラセナ・コンシンネ(5℃~)9.29

黒潮の影響を受け、海洋性気候で温暖な八丈島はケンチャヤシやビロウ、コスラヤシの
植栽が多かった。

コスラヤシ 八丈島植物園 (0℃)9.28


ケンチャヤシ(0℃)9.28


ケンチャヤシ  9.28


奇形の2ヘッドケンチャヤシ 9.29


ビロウ (0℃)9.28

街路樹はケンチャヤシやビロウヤシがメインな植栽
で下草に宮崎や伊豆でみる耐寒性の強いハイビスカスの赤が多く扱われていた。しかし、八丈島はより温暖なのでハワイアン系などの耐寒性
が低い種類もみつかった


ハイビスカス赤(0℃)9.28


ケンチャヤシ(0℃~)9.29


ビロウヤシ(0℃) 9.28


ビロウヤシ 9.28

 八丈島の植栽できづいたのが、宮崎や伊豆よりも温暖な気候にかかわらず、街路樹ヤシは(ケンチャヤシ、ビロウ)で、ほとんど耐寒温度が0℃~の植物で、街中の庭の植物も、ストレチアニコライ、やヘゴ、ガジュマル、ゴムノキの半耐寒性の植物(0℃~)の植物がおもに扱われていていた。でも、プルメリア(屋久島以南から植栽可)やサンタンカ(耐寒温度5℃以上)などの植物が露地で越冬できるので、アレカヤシ、旅人の木も可能なはずで、もっとトロピカルな植栽が可能だと思われる。しかし、過去の気象データをみると厳寒期にみぞれが観測されたり、最低気温も時に4℃になる日が続く事もある事が分かった。つまり、その何年かの一度の寒波が関係しているのかもしれない。




ストレチアニコライ(0℃) 八丈島植物園  9.28


インドゴムノキ  (0℃) 八丈島植物園  9・28


モンステラ    (0度) 八丈島植物園   9.28