植物越冬メモ

散歩中に見つけた熱帯植物を紹介していきます。。

最北端・キダチアロエ

2020年12月08日 | 関東植物


茨城県の最北端に位置する北茨城市。東北地方に近いが、海洋性気候の為、比較的市街地や軒下では、寒気をより受けにくい環境の為か、稀にクライメートゾーン9bの環境で生育するはずの植物を見かける場合がある為、調査を行った。



茨城北部でも生育旺盛なココスヤシ


耐寒品種のコリジリネ・オーストラリス。コルジリネの青系なら東北~いわき北部までなら問題なく越冬できる様子。(海沿いまたは内陸の市街地なら壁沿い・軒下に限る



ココヤシ風の人工観葉


最北のキダチアロエとチョウセンアサガオ



メキシコ・ユッカは、耐寒性は-5℃~-8℃程で(落葉無しは-7℃まで)である。乾燥に強いが、霜害には若干弱い為、東北ではいわき周辺が限界な様である。ので南国植栽で用いる場合は注意。



マオラン・(ニューサイラン属)の強耐寒性品種。


モチノキ中心の照葉樹林。関東以北~仙台間・石巻までは海沿いに西日本に多いモチノキ・タブノキが自生している事が多い。しかし、より寒冷地・青森八戸ぐらいになるクロマツやツバキが限界な様で、シュロも難しい場合が多い。しかし、斜面や日当たり具合により可能になる事もあるので、街中の植栽樹を確認する事も必要である。



東北よりの為か、ワシントンヤシは利用せずに、シュロを用いた様だ。風に耐性がよりあり、しっかりと根を若いうちにはる事ができれば、時に寒さにみまわれても大丈夫だろう。


シマトネリコは若木だが、密植して植えてあり生育面においても良好だった。半常緑樹とも表記される事もしばしあり、みなかみや長野関東甲信越・新潟日本海側の積雪の20cm以上の寒冷地ではよしずやわらや建物間に植栽などいくらか注意する必要があり、那須町・函館では枝先にダメージや枯れ込みが見られる氷点下10℃ラインの地域では、室内越冬が無難。



ソテツは状態よく毎年北茨城でも越冬できる様で、生育良好であった。耐寒性は-8℃でわらまきで可)だが、強い霜で-4~5℃で葉の黄ばみがでる。のでしっかり春さきに植えつけて、生育させておく事が重要である。



フェスツカ・グラウカは、ユッカ・ロスタラータに似たブルーの葉が美しくい。那須やみなかみ、北海道の旭川町などの-10℃以下になる寒冷地では、貴重なプランツとなる。多湿に弱いので沿岸域を除き関東以西では半日陰で。西日があまり強くあたる場所はやめておいたほうが良い。


ハマボウは、世界の暖帯~亜熱帯域でマングローブ林内で生育して河口域内で見られる。本来伊豆以西~沖縄が植栽適地だが、意外にも耐寒性がある。枯死限界は-7℃までと思われる。また、霜のおりる多摩西部でも無事越冬したので、実際は関東南部の広い範囲内で植栽できると思われる。



ネムノキは、乾燥した海岸域で多く見られた。耐寒性があり寒い地域でも生育できる。



アカシデの樹液を吸うノコギリクワガタ。オス1. メス2.採集した。)


北茨城県・ノコギリクワガタ オスのみ11月末頃まで活動して。その後落ち葉したでなんと冬眠中!謎である。

茨城 大子町

2020年06月20日 | 関東植物
茨城県の内陸最北部に位置する大子町。

世界的にも低緯度で珍しいシガが見られる地域であり、最低気温も-10℃台を平地でも毎年記録する。しかし、山々が風よけに役立っているためか、平地でも亜熱帯性植物の植栽(ユッカ・グロリオサ・バショウ・サボテン)の植栽が可能な様で、実際に植栽状況の確認を行う為、視察を行った。


発生場所は久慈川(写真とは別)
久慈川の川底の小砂利に凍り付いた氷の子片が、浮き上がって生まれる現象らしい・・。

発生・福島県 塙町付近から茨城県の大田町上小川付近のこと・・。

シュロと桜は、日本ならではの風景である。アメリカ・ロサンゼルスなどでも植栽した本種両方(シュロ)をみたが、なかなか不思議な感じがヤシ好きには感じてしまう。一番はもちろんジャカランタだと思うが・・。


ユッカ・グロリオサ

山間部のふもとの南側斜面に大きく生育した本種を確認した。本種は寒冷地でも平地や北風を考慮すれば植栽可能の種類なので、ユッカ・ロストラータでもダメなら試してみるといいかも。今後その点についても調査していきたい。
寒さが緩やかな東京都心では越冬耐性に逆に入れなかったのか(下葉や葉先が)凍傷が見られた株があった。



桜(左側は咲いてない)品種や風向き・越冬環境によって大きく実は左右されているのかもしれない。


アンティーク・チョークは、特徴ある羽状葉が特徴な多年草。どこか南国調でロックガーデンでサボテン(這団扇)とユッカ・グロリオサと混ぜて利用するといいかも。セダムや虹の玉を混ぜてグランドカバーとして用いるのもおすすめである。


猪苗代湖周辺にも自生した桜と同種と思われる品種の桜。幹にはシマ模様がないものの、蕾や幹立ちが開心樹形だと言う事。開花時期が周囲の桜より遅い点は同じであるが。残念ながら見分けは難しい。しかし、このように開花時期のずれを利用した植栽方法は、斬新でおもしろい。今後にいかしていきたい。






茶畑
霜よけファンなどで、霜を防げる環境さえあれば将来的にはヤシの栽培が可能になっていくと思われる。ココスヤシやサバル・パルメットなどはすでに寒冷地でも-10℃以下にならなければ、植栽可能なヤシなので調べて調査していきたい。


這団扇
北米最北部まで生育・自生する本種は、地を這うようにして生育する事からその名が名図けられたと思われる。トゲはするどくなかなか扱いづらい構造をしている。購入時は一枚葉にして初夏屋外に植栽すればたいていは越冬して翌年しっかりと生育していくだろう。またサボテン科では珍しく強光線によわいのでヤブランや玉竜と組んで排水の良い、石垣斜面に植栽するのがいいだろう。




同じ時期多摩地域のベランダ越冬の強刺類(フェロカクタス属)の北米産が開花。氷点下-4℃まで耐える本種は、クライメートゾーン9aの地域なら軒下なら実は越冬可能である。本種は暖冬ながら屋外・鉢植え・軒下で越冬した株。記録的暖冬な為、いくらか調査してきたい。



ソテツも南国植物だが、強い霜では枯れてしまう。この株はなんとか民家の壁で風よけ効果で越冬してギリ越冬の状態で越冬した様だ。今後もしっかり調べていきたい。また、ソテツの自生地は鹿児島・指宿なのでここまで寒い栃木県北で越冬したのは貴重な記録といっていいだろうか?


ヤマヤブソテツ
オニヤブソテツよりも山間部や丘陵地帯など涼しい気候を好む。クライメートゾーン9aの地域では、オニヤブソテツと混在して生育している本種を見る事ができる。また、霜が直接あたらない環境なら山間部(-18℃)まで生育が可能である。那須地域では標高1.200m程がちょうど北限にあたるだろう。火山地帯の為、それ以外(日照・土壌環境)に左右されがちだが・・・。


シラカシ

ブナ科常緑広葉樹のシラカシは、耐寒性が高く雑木林を中心に生育域を広げている。気候変動が原因の様だがわずかの差でここまで越冬し生育してしまうのかと驚いた。クヌギのようにドングリをつけるが、硬いコンパクトのドングリで渋みが増す為、在来種のリスやサルはあまり好まないかもしれない。



ビワは、耐寒性が比較的あり-10℃までなら生育・結実はなんとか可能。庭木でも寒冷地では平地まで。東北地方では沿岸域なら問題なく栽培可能である。(仙台・石巻・いわき)日照具合も重要で、あまり多量な積雪は、春からの生育を遅くする為に軒下栽培で大きくしてからが無難(群馬・みなかみなど)品種は早生品種よりも、田中が向いている。

実生苗から発芽し、屋外で生育しはじめた様だ。幼木だが市街地の為、温暖なのか越冬していた。


那須 タケカンバ編

2020年03月09日 | 関東植物




<森林限界
日本は、北海道・札幌以北が亜寒帯・温帯となるのは北海道(函館)利尻島以南~が温帯湿潤気候である。
<温帯湿潤気候区>指標となる植物・トウカエデ、モミジ、イヌブナ、イロハモミジ






・<森林限界についてで>は、様々な見解や文献があるが、植物相のみで言えば、タケカンバ直立樹形・水平樹形→這う樹形~ハイマツ帯・→高山植物・山頂
日本アルプス・・・標高2500m~2800mはどである。
東北地方 …青森・秋田・山形・福島の約1600m (蔵王)
北海道・大雪山・日高山脈・・・・約1,000m~1,500m

・山脈の位置が、日本海側・太平洋側の可否はもちろん、周辺の海流・対馬・黒潮、年降水量・一般に2.000ミリを超えた雨量・海水温・温暖化のサンゴ白化・北上の周辺の生態系についてでも、今後植物相が変化していく事はもちろんの事であり、今後しっかりと調査が必要となっていくことだろう。







また、タケカンバは年平均気温が21℃を超える地域では、自生が困難(カミキリムシや生育・冬芽に障害)などで十分に生育する事が難しくなる事が多い。その為、庭木としては、同じく枝や幹全体が白くなるシラカバ・シャスモンティーが栽培に適しており、樹形を低く抑えたければ、ギンドロが栽培されている。(剪定したいで、コンテナ栽培可)



つまり、温暖化で、北海道地方・北陸・東北南部が記録的高温な現象が頻発(2019)以降頻発しており、今後しっかり調査を行い、影響の可否、コメ作りの影響()や、高山植物および南限・北限の亜熱帯性の植物調査を行っていおきたい。












また、ウダイカンバ、カバノキ科カバノキ属の落葉性高木

シラカンバと同じが少し標高の高い地域で、自生生育している種・同じく幹に横縞が入り栽培は、福島以南では場所を考慮して、風通しのよい、特に斜面などで栽培を行えば、問題なく栽培可能だと思われる。しかし、植栽して1.2年は病害虫にさらされやすい為、市販の病害虫スプレーやカメムシ防除は、春先にしっかり行えば大丈夫である。那須平地で、試しに植栽したところ、偶然にも(2020)37℃を3回も記録した年となったが(熱帯夜は)、夏が終わり9月には普段の暑さに戻ったおかげ、下葉が落葉したが、再び芽吹いて復活して、栽培可能と立証できるほどにしっかりとした栽培データをとる事が1年目にしてはできた。


那須のアジサイ

2020年03月09日 | 関東植物
<アジサイの花色の変化>


秋咲アジサイ 10月頃


アジアサイは、6月下旬~7月上旬まで生育・開花をして秋口9月まで摘み取りを行うというのが一般的である。
ドライフラワーとして楽しむのは、西洋アジサイやアナベルなどの品種が向いている。
なぜなら、日本種で一般的な紫陽花は、開花後、花が枯れてきたら(淵が茶色く)なったら摘み取り、神社や寺院では、池や水に浮かべて、花を通して季節の移り変わり、美を観賞する文化を持っているのが特徴である。



・一般家庭での海外種ハイドランジアの普及
また、海外種のように開花後色が大きく変化する事は、非常に稀であり関東北部の山岳地帯や火山地帯のアルカリ土壌や、スギ林など空中湿度が高い(奥多摩・秩父、草津・那須)では、秋口または花芽形成がより促進されて、活発化されて2度または、切り返し剪定を梅雨に行うとまた、開花する事も珍しくない。土壌用分量が極端に少なく、カラマツやヤマハンノキなど著しく生育環境が厳しい場合では、花色が、白くなる場合がある。


アジサイの花色の変化
・酸性・赤色

・アルカリ性・青色


民家の多くが、大型種のハイドランジアの品種を栽培しており、生育旺盛の本種は、冬に新枝が枯れ込むような厳しい地域でも晩春には復活して、八重桜がさくころにはよく茂るほどまでになる。本種は、在来種(日本種)でないが、最も一般的で、栽培管理しやすい品種として多く流通している。




・白・火山地帯の一部(環境厳しい標高900m以上の地域)




厳密には、標高600mほどの季節風や山からの吹きおろしの風が強く当たる、北側や西側の斜面。(アカマツやハンノキ)しか自生していなく、ツバキやツゲでも生育が難しい地域。今後、よりどのような地域で白花になる現象が起きやすいのか、那須やみなかみ以外でもしっかり調査を行っていきたい。


ノリウツギ
<挿し木は、寒冷地でも梅雨挿しが良い。>
・挿し木は、梅雨時に3節程にカットされた挿し木穂を使用する。




葉は半分に切り、蒸散を防ぐ。また、遮光または高木(アカマツ、ケヤキなど)の半日陰下で管理。
発根促進剤をぬると高確率でアジサイの挿し木苗が作れる。
・挿し木苗も翌年、開花するので小苗として残しておくのも手だ。


また、熱帯植物のヤシ(ココスヤシ・ビロウ)のアジアン的なガーデンにも植栽されているので、今後雨に映える数少ない本種としての利用・価値はセイヨウ種の青色ハイドランジアのように高まっていくことだろう。


 しかし、改良品種を重ねると、耐寒性が低下(-5℃)になる事もあり、海岸地域などは一般種の葉の落葉期の遅れが顕著であり、開花に影響がでる懸念がある為。今後は、暖地向きと寒地向きにわけ品種改良を行うのがベストになるだろうか。また弱光にも耐え観葉植物のように楽しめる品種(インドア・ハイビスカス)のような品種がでる事も考えられる為。

・品種ごとの生育サイクル・変化・温度・日照・土壌での花色変化に注目していきたい。


その他。
タマアジサイ
花色は落ち着いた紫色のガク形アジサイ。葉や花も小型で和の雰囲気にあうのも特徴的である。
伊豆半島・静岡東部原産のやや耐潮性のあるアジサイ。耐寒性は-5℃となっておるが、寒さの厳しい寒冷地や東北・北西部でも栽培は可能である。(亜寒帯・北海道・高山2.000m)は不明となっている。ハイドランジアよりも低日照や湿度や湿り気を好む性質さえ注意すれば、基本栽培は容易である。


みなかみ 亜熱帯性植物

2020年02月23日 | 関東植物






群馬県・みなかみ町
日光、那須高原と関東で最も寒さに厳しいトップ3の中でも積雪・風雪・山の吹きおろしと寒さが最も厳しいといわれる群馬県のみなかみ町。周囲は標高2.000m級の山々が連なり盆地に近い地形であり、気温差も激しい。一見、亜熱帯性植物に無縁の場所でどのような植物が生育・越冬できているのか調査を行った。また気候区分では新潟県・越後の日本海側気候の属すため冬の高水量・積雪量が多いのが特徴である。道路にはヒータが付いている地域もある程だ。



寒冷な気候のみなかみ町では、シラカバが良く似合う。暖地では、シラカバ・ジャスモンティーが向いているが生育速度が速いため、定期的な剪定が良い。強剪定には向かない種なのでスペースがある庭先のある場所に向く。樹皮は若木から園芸種・ジャスモンティーは白いので観賞価値が高いのでもっと多く避暑地や観光地で植栽するのもいいと思う。那須にも最適(笑)



バショウ

耐寒性が最大-10℃まで耐えられる本種だが冬の多湿下では越冬に弱いと思われた。しかし、植栽場所は山間部ながら周囲は木に囲まれており寒風を防ぎ温泉地な為、地温も高いのだろうか。草丈4mくらいまで生育しているので、冬場に多湿による地下茎の痛みがなく、健全に越冬している事に驚いた。





ユッカ・グロリオサ

耐寒性-10℃まで。那須でも見たがより寒冷なみなかみ町でも確認する事ができた。生育は問題なく改めて環境適応力の強い本種に驚かされた。周囲は開けており、完全な露地環境で生育していた。また、北限は宮城・岩手気仙沼までだと思われるが、より北の北海道南部函館・青森八戸でも越冬できる可能性がある為、今後も植物調査を続けていきたい。








ユッカ・エレファンティペス

観葉植物で広く広まった、ユッカ・エレファンティペス(青年の木)。冬季は、多湿の環境には向かなく多摩西部(-5℃)で1年目の根づき不足の苗が露地植え下(粘土土壌)下の環境で根腐れした例がある。しかし、みつけた3か所とも鉢植えで軒下の環境なので毎年雪をかぶりながらも越冬していると思われる。今後は新潟方面でも越冬しているのか調査していきたい。





針葉樹

青森県鰺ケ沢町の天然林が北限といわれている。ブナの林の中に大木が点在する北地の北限ならではの景観が楽しめるのが特徴である。花粉症の媒介花であるが、北限では花芽の形成に影響がでて花粉量がへるのかが気になる点である。また、すでに花粉の少ない品種の生産・植林が行っている様だがまだ始めたばかりの様である。スギが真っすぐに伸びるので庭木としてはいいかもしれないが、樹高・生育速度・花粉がミモザと同じなど条件が整う品種であればガーデニングにも利用できる日がくるだろうか。ここまで、大規模に植林され気候に適応した良い樹種はないのだから。


温泉熱

みなかみ温泉郷には多くの熱源があるらしく、周囲よりも若干の蓄熱・などがあり温度・地温が高いと思われる。年間1m以上の積雪がある豪雪地帯であるのにかかわらず常緑広葉樹も多く植栽されているのはこの温泉熱が関係しているのかもしれない。今後は、北関東の温泉町に生息するグッピーや植物がないかなども踏まえ調査していきたい。




シュロ

シュロもみなかみ町で越冬できる事に驚いた。耐寒性は問題ないが、植栽されている場所は少なく2か所どまり。これによって積雪の多い地域ではある程度植栽場所を考慮が必要なようだ。どの株も樹高は2mくらいなのでみなかみでは難しいのかもしれない。このような越冬ケースが北海道・函館にもあるのか調査してきたい。








ビワ

半耐寒性の常緑亜熱帯果樹のビワも越冬できている事に驚いた。しかし、越冬ギリな様で(理由は雪害)軒下で越冬できている株1か所どまりであった。積雪のある地域では軒下栽培が必須だろう。プラス寒冷なみなかみでは南西に植栽する必要があるだろう。福島県西郷村では-7℃で幼株がすべて落葉したという報告がある。




リンゴ
みなかみは冷涼な気候な為、リンゴの栽培環境には適しており周囲にも観光目的とした栽培園や畑が多くあった。また栽培・維持管理を考慮して剪定を行いいかに収量をあげていくかが今後の課題になっている。また温暖化で栽培できる地域が限られてきているので、暖地でも栽培できる種類や栽培方法はないのか調査していきたい。




イチョウ

2019の秋口から気温の高い傾向がある為か霜げていない鉢花も多く見られた。イチョウもみなかみでも完全でない事に驚いた。暖地性のダンチクの栽培も行っていたので関東北部の寒冷地でも温暖化を受けはじめているのは確かだろう。またサルビアの宿根性の品種は市街地や民家周辺でも多く栽培されていたので驚いた。今後宿根性サルビアの耐寒性についても調べていきたい。


サルビア メキシカンセージ


サルビア・スプレンセス
春播き1年草で、冬季太平洋側(冬季)零℃未満の地域なら霜よけ・軒下くらいで越冬できる様だ。メジャーな種だが観賞価値は高く、冬季は室内の南側の室内で日光浴しておけば年中楽しめるのではないか。みなかみ町でも短い夏の高温でも旺盛に生育できトロピカルな演出ができる数少ない鉢花である。北海道地域でもどのように生産しているのかも踏まえ・調査してきたい。


サルビア





アラカシ

なかなかの大木で、ほかにシ・カシ類の栽培例はなかった。やはり積雪量の多い地域では難しいのだろうか。周囲には幼木も点在していたので、生垣目的で多数植栽された事が分かる。温暖化で寒冷地な山間部でも(多摩西部や長野県北部)でも北上し生育しだしているので、今後気候次第では平地ではシラカシの栽培や宿根性サルビアの栽培が広まるのだろうか。





ネムノキ

ネムノキ属は、耐寒性の低い種が多いが北海道南部まで生育・植栽でき、この種が耐寒性が最も強い。庭ガーデンに扱う場合は銅葉ネムノキ(品種:チョコレート)がおすすめである。ただし生育旺盛な為数年で3m程に生育し、強剪定できないのが難点である。庭で長く維持できる管理方法・樹形維持なども調査していきたい。書籍によると、北海道の寒さでは、ギリ越冬となって幹割れが起きて短命な樹木となるらしい。





サトイモ
これは、さすがに露地越冬はしていない様子だと思うが、サトイモを見るとクワズイモを考えてしまう(笑)。冬季長期保存では地温が5℃下回らない環境:ビニール被覆などいくらか方法がある。寒冷地ではサトイモをどのように維持管理・種芋を越冬させているのか調査していきたい。那須高原でも栽培していたので。



タイサンボク

北米原産の本種は、生育旺盛だが耐寒性は園芸種(-7℃程)積雪の多い寒冷地での露地越冬はこれが初の事例なのではないかと思われる。葉の痛みなど異常はなく今後もより大きく生育するのだろうか。周囲は開けているが、市街地の為若干ながら冬場は暖かい地域だと思われる。


ツルニチソウ


軒下の暖地性シダ


コタニワタリ
Asplenium
日本海側に多いオオタニワタリの国内版:コタニワタリが生息していた。越後方面の気候にあうのか多く川辺の石垣に生息していた事に驚いた。寒冷地でも利用できる数少ないAsplenium属なので今後も那須・日光方面にも生息していないか。日本海側の産地
ではどの規模で生息・自生しているのかも調査していきたい。


シャガ
耐寒性のある数すくない常緑プランツ。那須標高800m付近の南側(風避けられる)場所でも元気に越冬しているのでみなかみでも大丈夫であった。他に強耐寒性(ヘデラ・アオキ)などがある。しかし、アオキは水はけの良い環境を好む。また、火山地域なので、水はけの悪い地域な為、耐寒性以外も難点が多いので那須の(火山地域・山間部)では栽培しにくい。