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植物越冬メモ

散歩中に見つけた熱帯植物を紹介していきます。。

那須 露地越冬記録

2019年04月19日 | 関東植物
 栃木那須塩原地域では、様々な植物が自生している。去年2018年に気象丁の各観測地点の最低気温マップを作製し、北関東でも寒冷な那須・みなかみ・日光などの植物についての調査の準備をおこなった。調査を開智して1年が経過して越冬する様子などを観察・記録データがまとまったので報告する。


2019.1.2

 那須は、関東でも冬の低温が低い地域。常緑樹は耐寒性が氷点下10度程度の樹種では、葉にダメージがでる樹種もみられる。今後、越冬状況をさらに詳細に分析し、耐寒性ヤシの植栽(サバルヤシ・ココスヤシ)の可能性の有無なども調べる為、調査を行った。


2019.3.26
寒さに耐えるシャクナゲ。寒い北海道でも、生育可能だが那須高原では寒乾風によって、葉が落葉してしまう。黒磯~低地なら問題なく生育可能なようだ。


開花中のヤナギ 種類調査中

2019.4.2か3.26

那須高原~亜高山帯には、オモトヤナギ、ジャヤナギが自生している。湧き水や湿った場所に大群落をなす場合もあるようで、繁殖力は旺盛なようだ。


2019.1.27
少し前の様子。まだ、冬本番前の、年明け直後の写真で、痛みがみられない。その後積雪5センチ程を記録した日が3回あった。

ユッカ・グロリオサ

2019.3.25
 やや葉先にダメージが見られる。最高気温も2019.2月ごろに那須高原では、氷点下10度を記録している。常緑樹だが、越冬可能な低地黒磯でも毎年氷点下9度を記録している。また、-5℃以下の日が一週間程つづく事もある為ユッカの中でも耐寒性が強い種類でも痛みがでたと思われる。那須高原の寒乾風が、黒磯にも吹き付ける日も時折ある事も関係しているようだ。


パッションフルーツ

シャッターごしで越冬中のパッションフルーツ
耐寒性は、-3℃程だが夜間シャッターをするので冷え込みや霜を防ぐ事ができる為、葉が若干落葉しながらも越冬できている。



フェニックスロベレニーと右アレカヤシその後枯死確認。
2018.12.14??

ユッカ・ロストラータとサボテン類

ユッカロストラータは、2018.10.26??
秋に撮影したもの。初越冬なようだが、周りにバークチップを敷く事で、地温を一定に保ち霜よけにも役立っている。建物際の植栽なので、風も防いでいるのでうまく越冬できるか楽しみだ。


ユッカロストラータ

2018.9.6
左に子苗がみられる。2つとも元気そうであり、最も寒い地域で越冬しているユッカ・ロストラータだろう。最近、おしゃれなカフェなどの植栽に用いられる事多いが、しっかり根付けば那須地域でも越冬できる事が分かった。


コルジリネオーストラリスとバショウ

2018.9.6
コルジリネが越冬できる事に驚いた。同じくバショウもここより寒い地域では見られないだろうか。市街地なので、若干暖かいのか、毎年元気に越冬しているようだ。バショウは、冬季は地上部は枯れるが、5月下旬には生育開始をしている。


ユッカラン・バリエタガ

2018.10.26??

斑入りは、耐寒性がやや劣るようだが、問題なく生育して越冬しているようだ。黒磯でも-9度を記録する日も多いが根付けば越冬可能なようだ。

ユッカ・エレファンティペス ほぼ痛みゼロな様子
ガソリンスタンド近くで建物沿いなので、毎年痛みなしで越冬しているようだ。これにより、ここ黒磯でも霜よけ防寒対策をとれば、アメリカデイゴやワシントンヤシも越冬する可能性もある事が分かった。



2019.1.27
 全部で3株程、露地植えでなく鉢植えでも越冬しているのがすごい。露地で野ざらしの場合、ユッカ・グロリオサ(ユッカラン)もダメージがでる様だが。おそらく那須山からの冷たい風を防げれば越冬できる亜熱帯性植物も増える事がこれにより分かった。

2019.1.27

ツユクサの観葉植物

トラデスカンティア

静岡・焼津市で露地栽培は見かけたくらいなので、耐寒性はあまり無いと思ったが、ここ那須塩原市街でも見かけた。場所は、軒下なので条件次第(霜よけ・乾燥下)では、氷点下10℃程度でも耐える事が分かった。
2019.1.20

バショウ
バショウは、バナナの中では耐寒性は強いが、北関東北部でも屋外で越冬する事が分かった。しかし、見つけたのはやや小ぶりであった。その為、地上部は完全に枯死し、毎年芋(地下茎)から芽吹いて生育しているのかもしれない。

2018.7.14


2018.7.14

エンゼル・トランペット
市街地を中心に、屋外で越冬できているようだ。寒冷地・那須でも晩秋には大きなラッパ状の花をつける。ここ寒冷地でも、慣らせば地上部は完全に枯死しなくなり、2~3mの低木状になる事が分かった。

2018.9.6

ソテツ

2028.11.22
南国原産のソテツが、寒冷地で越冬できている事に驚いた。耐寒性は、-6℃だが那須では軒下で陽だまりで市街地の条件下なら越冬できる様だ。場所を考慮する必要があるが、那須塩原~大田原にかけて屋外栽培例がみられる。


ハマユウ
海岸の暖かい地域原産のハマユウも、越冬可能な事が分かった。亜熱帯性だが、意外にも那須のあちこちにみられる。葉はやはり冬季に落葉してしまうが、春には問題なく生育開始するようだ。

2018.7.20

2018.7.20


2018.7.20

耐寒性 (-10℃)

マホニア・コンフューサー
比較的、近年みられる様になったナンテンの新品種で耐寒性はやや低い。場所は、建物際なのでいくらか風は防ぐ事ができる。葉先が、やや茶色く傷んでいるが無事越冬できた様だ。寒冷地では、場所を考慮した方がいいのかもしれない、

2019.3.10


オリーブ
秋に剪定しても枯れる事は少ないが、寒冷地の那須では痛みがでている。耐寒性は、-8℃程度だが、那須でもあちこちで見られる。春先に開花し、収穫もできるのか生育状況を調べていきたい。

2019.2.11

ココスヤシ
 羽状ヤシで耐寒性は最も高いといわれる。耐寒性は、オリーブと同じくらいだが、那須黒磯では、みられなく大田原などでは植栽で扱われる様だ。越冬は、少し難しいのだろうか。シュロ以外にも植栽で扱える植物はないか、調べていきたい。

2019.3.22


キョウチクトウ
公園内の植栽株。幼株は、耐寒性が低く防寒対策が必要なようだ。葉先が茶色くダメージがでているのが分かる。
耐寒性は、-8℃程で那須高原では、見られない。

2019.3.22

アオキ 自生

2018.5.19

川沿いで、日陰で湿った環境ならたとえ-10℃近く冷え込んでも、繁殖可能な事が分かった。周囲には、ヤマヤブソテツなどの常緑のシダ類やティカズラ・アオキといった暖地に多い樹種も多い。この事から、常緑樹は、空中湿度が高いと越冬・繁殖する可能性がより高まる事が分かった。

ティカズラ 自生

2018.5.19

その他

這団扇
以前から注目をしてきた種類。
北極圏でも見られる、数少ない耐寒性をもつ種類。耐寒性は、-20℃程度でミキナシサバルヤシと同程度。実際に、北海道でも露地植えできている様なので、今後は栽培株を増やして露地越冬に挑戦していきたい。

2019.1.27


2019.1.27

シュロ 


2018.12.30 ?
積雪も、那須山からの寒乾風も、もとのもしない耐寒性ヤシ。欧米では、ノルウェーやデンマークでも植栽される事もあるのだとか。しかし、北海道よりも緯度が高いので防寒対策をしないといけない。那須は、ゴールデンウイーク頃に、黄色い花が咲く。一見和の雰囲気だが、花が開花すれば、エキゾチックである。


幼株・シュロ

2018.12.14
乾燥や、-5℃以下の日が続いた寒さで葉が痛んでいるのが分かる。やはり、シュロでもある程度根づかないと寒冷地では厳しいいのいが分かる。軽井沢や、奥日光などでは防寒対策をとる必要があるだろう。


マテバシイ
暖地はえるシイ類の中でも、葉が明るく光沢があり横に広がる樹形が、南国的。シマトネリコと同様に洋風でありヤシの植栽にも合う。その為、マテバシイも植栽に用いてもいいかmおしれない。しかし、耐寒性はシイ類の中では低く、-8℃程度なので、植栽場所をある程度考慮した方がいいかも。

2019.3.16

ヒメユズリハ

2019.3.16

シラカシ
耐寒性-10℃程度の高い耐寒性で、寒冷地では葉が落葉しても枝の枯れ込みがみられないほど丈夫の種類。那須高原では、最高気温が-4℃程で最低が、-8~10℃日が続く事がある。しかし、葉が落葉しながらも春~5月までには生育開始をするようだ。

黒磯 2019.3.10


黒磯 2019.2.16


那須高原

スダジイ
耐寒性は、マテバシイよりも高く-9度がギリ越冬ライン。しかし、黒磯でも実生繁殖している事から、積雪の少ない寒冷地(最低-8~9℃)までなら問題なく生育できるのだろう。耐寒性の順番としてマテバシイ<スダジイ<シラカシになる。

2019.3.17


2019.3.17

-10℃以下の地域の熱帯植物

2018年04月08日 | 関東植物

 
今年の冬の寒さは厳しいものでしたが、ようやく関東の平野部では、4月に入り気温が上がる日々が続いてきた。すると、春からの復活の早い植物は生育スタートしてきました。しかし、関東でも寒冷地に入る那須では、まだまだ春が始まったばかりで、桜がちょうど4月頃に満開になっている。今回は、2月に八王子を視察したので、今回はより寒さが厳しい那須塩原の植物を観察・視察を行った。



2018.3.16


黒磯や市街地は那須高原よりも温暖である。
平野部黒磯や那須塩原の市街地は、建造物が多く標高が低いので、那須高原と比べると気候は温暖で積雪は年に数回ほどで積る事は少ない。(2018年は寒波の影響で、積雪および回数の頻度が多かったという)しかし、那須岳からの吹きおろしで、寒さは厳しく終日氷点下の日が年に3日程ある。最低気温は氷点下10℃以下を記録している。


2018.4.28
シダレザクラ 那須高原

植栽される植物の中には亜熱帯性の植物も・・。

・シュロ
民家の庭先や植栽には、寒い那須でもシュロは庭木としてよく利用されている。また、本種はより寒さの厳しい那須高原の方面でも植栽されており、どの株も寒さのダメージが見られ無かった。那須で温暖な黒磯や那須市街地では、野生化したと思われるシュロの幼木も見つかっており、本種の耐寒能力の高さが分かる。


2018.4.28



2018.5.6



2018.4.8



2018.4.28

八重桜と棕櫚(シュロ) ヤシと桜の組み合わせは日本ならではの景色である。


2018.4.8

幼株 黒磯(低地)~那須高原SAまで周辺まで見られる。



2018.5.12



・ユッカ(キミガヨラン)
ユッカもシュロ同様に、軒下ではない完全な野ざらし下で露地栽培されていた。当地(那須)は、夏も25℃前後と比較的涼いので、熱帯植物には冬以外も気温が低い。また、本種は自生地が高温になる乾燥地帯に自生しており、生育はゆっくりなので、温度不足になって生育は難しい思われた。

2018.4.6


しかし、植栽株は、株立ちして旺盛に成長しており、どの株も寒さのダメージが見られない事から上手く寒冷地での環境に適応していると思われる。


2018.4.15



・温州ミカン&ビワ
那須はクライメートゾーン8bなので、ビワが北限である。
温州ミカンも庭先で露地植えされていた。寒さに強い品種だった為か、葉や枝にもダメージが見られ無かった。高さは2メートルほどで10年ほどの成木だろうか。長くこの地で越冬しているので、耐寒性は相当ある品種なのが分かる。寒冷地では、ユズやカラタチ以外にも温州ミカンは品種次第で、露地栽培可能なのだろうか。


温州ミカン 2018.4.28


2018.4.15
ビワとシュロ


・オリーブ
オリーブも、市街地では植栽されていた。耐寒性はあるが、栽培地は温暖な地域が中心の為、-10℃以下では厳しいと思われた。しかし、2メートルほどまで生育し、寒さのダメージが見られないので、根ずけば耐寒性が向上して越冬できるのだろうか。また、積雪の多い地域では雪害で枝が折れやすいので、真っ直ぐに円錐形もなる種類が積雪の多い地域での植栽には向いている。


2018.4.15




・ミモザ
本種は、オーストラリア原産で温暖な地域が原産。寒さに強く、-5~6℃になる地域でも容易に越冬しているので、環境適応能力が高く丈夫な為に那須でも越冬できていると思われる。春には黄色の花、シルバーの葉も観賞価値が高いので、場所を選べば寒冷地でも扱える数少ないオーストラリアプランツ

2018.4.15



・キョウチクトウ
キョウチクトウは、インド原産で夏に鮮やか花はトロピカルで、熱帯植物のようである。また、この仲間は熱帯・亜熱帯中心の為か、寒さには比較的弱いグループである。冬に-10℃以下の那須では、温暖な市街地方面を中心に、大きく生育した成木のみ露地栽培が見られた。寒さの影響なのか、葉先が茶色く痛んだ株も見られた為幼木の場合防寒対策が必要だろう。しかし、越冬後は生育旺盛なので復活は早いと思われる。

2018.5.12




・フィカス・プミラ
熱帯・亜熱帯原産のフィカス・プミラも、標高の低い黒磯では市街地のみ越冬可能なようだ。
建物の多い黒磯では、若干のヒートアイランド現象(コンクリートの蓄熱など)の影響で越冬可能になったようだ。


2018.4.15

その他。ツルニチソウ(斑入り)、オモト、マツバギクの仲間、セダム(虹の玉)が見られた。
常緑樹では、シラカシ、ツバキ類、ユズリハ、カクレミノ、アオキ、ヤツデなど。


2018.5.12
マツバギク


センペルビウム 2018.5.6

ゼラニウム・シノブ

2018.5.12


ゼラニウムはは軒下で、越冬できる事が分かった。おそらく最北で屋外越冬しているゼラニウムだろう。


・万年青(オモト)

2018.4.15

ハラン やや葉先に痛みがあるが、春には生育すれば復活可能な程度。

2018.4.8

那須高原の気候

山(那須山)からの吹きおろしで、夏は比較的冷涼しい。冬の寒さが厳しく、終日氷点下になる事もある。(年に3、4回ほどある)
冬季の最低気温は、-10℃を下回る事もある。年中、風が強いので、那須高原では耐寒性があり、日当たりと乾燥を好むカラマツやアカマツ、タケカンパが多い。また、成長が早い樹木が林床を優勢となる。



アカマツ 2018.4.28




2018.4.21


2018.4.22



カラマツ 2018.4.28



林床は笹類で覆われる。2018.4.21



池回りや湧き水では冷涼な気候を好むコゴミが見られる。
2018.5.6



寒冷地でも越冬できる常緑樹(最低-10℃)


ベニカナメ 中国南部原産


2018.4.28



2018.4.28



2018.4.28



2018.4.28

シラカシ



2018.4.8



2018.4.28

マサキ


2018.4.28

ヤツデ
那須では最北のヤツデ(これより標高の高い場所では自然繁殖が見られなかった)周囲は木々がうっそうと茂っているので、冬期は風よけなどの効果があると思われる。


2018.5.12


2018.5.12


5.12

すぐ近くには、植栽されたがヤツデを発見。ここから鳥によって種子散布されたのだろうか。

2018.5.12


ツバキ(園芸種)葉も枝も青々として元気である。那須高原と黒磯(低地)の中間地点といったところ。


2018.5.12

しかし、平地の黒磯・西那須では越冬可能な樹種も、那須高原では越冬しても寒害を受ける種類も多い。那須塩原(黒磯)はクライメートゾーン8bだが那須高原はクライメートゾーン8a(-12.2~-15.0)
で時に-15℃近くまで下がる事もあるという。同じ避暑地の軽井沢は、より寒さが厳しく、クライメートゾーン7a(-15.0~-17.8)でシュロやサルスベリの植栽北限を超えており、越冬できない。



寒害を受けたツバキ(園芸種)
那須高原でみたツバキ枝先が痛んで枯れ込んでいる。葉も茶色く変色している。春になると生育して復活傾向になると思われる。






カクレミノ 黒磯方面 那須低地では植栽されているのを見かけるが・・。
2018.5.6


2018.4.30
アカメガシワは、関東以西~沖縄まで見られる。亜熱帯~熱帯まで見られる。海外では熱帯のマレーシアなど。もともと熱帯の地域の植物なようだが、環境的応力がある為、寒冷地の那須まで生育可能なのだろう。そのような植物は、(ネムノキ、ノウゼンカズラ、キョウチクトウ)がある。




那須は花持ちが良い。長く長期間ゆっくり咲く。

2018.4.28



チュ-リップ 那須フラワーパーク 4.28


シャクナゲ 2018.5.6


芝桜(シバザクラ) 2018.4.28


川口 グリーンセンター

2018年02月23日 | 関東植物
 埼玉県は、場所により気候が大きく異なるのが特徴。夏場はフェーン現象を受け、熊谷市では40℃を超える日も少なくない。冬場では、山沿いの秩父・北部を中心に寒さが厳しいのが特徴である。また、今年の記録的寒波により、さいたま市が1月24日に-8.6℃を記録した。(気象庁の観測より)内陸性の気候の影響も受ける埼玉県の気候を理解するとともに、2018年の寒波の影響がないか視察を行った。

2018.2.15

川口グリーンデンターへいってきました。温室内中央の幸福の木(ドラセナ・フラングラス)が大きく成長している。温室の側面からも、日光と取り入れやすい環境なので、タコノキやトックリヤシも元気に生育していた。


2018.2.15


屋外にもいくつか耐寒ヤシや南国植物が植栽されている。チャメロップスやココスヤシは、耐寒性は約-7℃くらいまで耐えるので、露地でも寒さによるダメージは見られない。また、写真(上)の左側のココスヤシは、1月26日の積雪の影響なのか、葉が垂れている。

2018.2.15

2018.2.15

鬼面角も地植えされていた。温室近くの為か、寒さの影響は見られなかった。写真(下)のアオノリュウゼツランも(Agave)属の中では最も寒さに強い品種なので無傷で越冬している。また、2種とも乾燥下でないと本来の耐寒性を発揮できないので冬場の水管理に注意。

2018.2.15


2018.2.15

温室の壁際で風が当たりにくい為、トックリランも寒さのダメージは無かった。また、鉢栽培されている為、降雨に関係なく、冬季は乾燥した状態を保てる。また、トックリランは写真(下)ユッカ・エレフェンティペスよりも耐寒性が弱いので霜があたらない軒下での越冬が良い。

2018.2.15

ユッカエレフェンティペスは、耐寒性は強い種類。八王子でも露地で越冬しており、根付けば耐寒性が強い品種だと思われる。観葉植物として出回っている時(冬)は、まだ十分に根が育ってない場合があるので、露地植えする場合は状態を確認しておくとよい。


2018.2.15

ユズリハは、冬期のみ葉を丸める性質がある。それは、冬の寒さから芽を守る為だと思われる。冬には貴重な緑になる常緑樹(アオキ、ヤツデなど)は、南国風の植栽に扱われる事が多い。また、夏に鮮やかな花が咲くノウゼンカズラ、キョウチクトウも加えてもいいかも。

2018.2.15

2018 2.15

露地栽培のジャカランタ。本種は、熱海や都心などの温暖地でないと霜害にあうと思われた。しかし、特に枝の枯れ込みも無く元気に越冬していた。その為、埼玉県でも比較的温暖な南部では越冬できる事が分かった。温室近くの、日の当たる斜面に地植えされていたので場所が良いのかも。


2018.2.15
芭蕉(バショウ)

 芭蕉と地湧金蓮とも、耐寒性のあるバナナの中では耐寒性が強いので、容易に越冬できている。写真のように冬に葉が枯れても、春には復活するので大丈夫である。また、2種とも氷点下数度でも大丈夫なので、多くの場所で越冬例がある。


地湧金蓮(チュウキンレン)

2018.2.15

町なかでは、ウチワサボテンが屋外で越冬していた。また、(写真下)の川口グリーンデンター温室内の株は、神栖市のウチワサボテン群生地の株と、同じ品種だと思われる。また、北米の種類(這団扇)や銀世界、大型宝剣、大盆丸などは耐寒性が強い。


川口グリーンセンター温室内 2018.2.15



 唐棕櫚(トウジュロ)が温室前に植栽されていた。こもように、掌状葉のヤシは、何本かまとめて林立させた方が見栄が良くなる。また、耐寒性は-15℃まで耐えるので、日本各地に植栽されている。また、その高い耐寒性が評価されたのか北欧やヨーロッパなど海外でも植栽されている。

2018.2.15

 温室入口付近は、やや冷え込むがストロマンテ・トリオスターはある程度耐寒性があるので容易に越冬できる。その為、氷点下にならない暖地では、屋外で越冬できる事もある。葉色はとても派手でエキゾチックな植物が好きな方に人気。置き場所を選ばずに育てられる植物なので、カラテアやアロカシアが寒くて枯れてしまう場合は、この植物を試してみてはいいかも。

2018.2.15

シダの宝庫 八丈島ヘゴ 

2018年02月23日 | 関東植物
八丈島は、年間を通して、温暖で降水量が多いので多様な亜熱帯のシダ植物が自生している。
また、冬季節の最低が約7℃くらいで氷点下になる事もない。
その為、八丈島は、ヘゴの自生北限地にもなっている。実際、少し散策するだけで石垣や樹木に
様々なシダが着生していて、シダに適した環境が整っているのが分かる。



17.9.29



17.9.29



オオタニワタリは、自然繁殖しているようで石垣や湿った場所に多くの株が着生している。
本州では四国南部にも自生地があるが、園芸目的の採取で生育地が激減をした。また、本州
には、オオタニワタリの小型版のコタニワタリが生えていてる。



17.9.29


亜熱帯~暖温帯に、生育するヒトツバもびっしりと一面に生えていた。
クリハランは、耐寒性があるので関東でも-4℃くらいまで耐えるので露地植えにもできる。
タマシダやビカクシダのように耐寒性があるので、無霜地帯では南国風の植栽に向くシダである。



17.9.28


ヘゴの耐寒性は0℃くらいで、霜にあたると一発で枯死してしまう。
本州にも、長崎や鹿児島にも北限地はあるが、周囲に大きな常緑樹が生えているなど寒さから
まもられていない個体は、時の大寒波で枯死する場合もあるのこと。



17.9.28



また、紀伊半島や四国の南端にも、南から胞子が運ばれていったんは定着する。
しかし、、時の寒波で大きく生育できないようで、ひざ下ほどの大きさの個体が多いようだ。
なので、本州の暖地(9b)で植栽するにはオニヘゴかディクソニア・アンタルクティカが向いているといえる。



17.9.29



八丈島では、自然に近い状態で、亜熱帯植物が植栽されていて、
本州では見られなかった植物(ケンチャヤシ、ヘゴ、タコノキ)が見る事ができた。
また、モンステラが林床一面に植栽されていたり、コスラヤシも見る事ができる。




インドゴムノキ 17.9.29



八丈島植物園  17.9.28 



町なかのにも、植物園でみられるような亜熱帯植物(オーガスター、モンステラ、ビロウヤシ)が多く
植栽されていた。気になったのは、このバナナ。宮崎でみたバナナよりも草丈が高い印象を受ける。
また、美人蕉も露地植えも見つかった。美人蕉は、耐寒温度がそれほど高くなく、
九州南部では屋外越冬をみるのみである。



バナナ 17.9.29



美人蕉 17.9.29



八丈島では、結構いろんな場所でヘゴが植栽されていた。(民宿や植物園など)
視察したときは、雨の日が続いていたのかどの株も元気そうだった。
ヘゴの仲間の種類を同定するのは難しいので品種はわからないが、植栽株の樹高は2マートルくらいの個体が多かった。



17.9.29


ハイビスカスは、道端の植栽に多く扱われていた。近年、道路整備をした場所も多いので、植栽されて間もない苗もあった。
ハイビスカスは生育旺盛で鉢いっぱいに大きくなり、根詰まりしてしまうのだ。。その為、このような小苗を植栽しても、数年で生垣のように
なるので大丈夫である。



17.9.29



17.9.28



林床を歩いていると、コモチシダの群生を発見した。
その名のとおり親株の葉から不定芽が生じて繁殖するシダ植物。
八丈島の林床の斜面の沢山生えていて、不定芽によって世代交代をしながら生育地を広げている様子。



17.9.29



17.9.29

耐寒性椰子の植栽例

2017年12月21日 | 関東植物
耐寒ヤシの植栽例

アメリカの乾燥地域原産で、耐寒性があるので様々な地域で、
街路樹や庭園樹として植栽されて、で南国ムードを演出していますが。

ディズニーシー 2017.7.7



横須賀の椰子並木
横須賀も、比較的温暖な気候な為亜熱帯植物も見られる。
ワシントンヤシも、多く街路樹として利用されている。


17.9.5


ワシントンヤシの幼木
逗子マリーナには、幹の高い成木だけでなく
幼木も植栽されていて、高低差をヤシ並木につける事もヤシ並木の植栽におは効果的である。

逗子マリーナ 17.11.8


逗子マリーナ
やはり、ワシントンヤシは群生するとより雰囲気がでる。
横須賀と同じく逗子にも、ヤシ並木がある。宮崎でみたヤシ並木と同様な量で驚いた。

17.11.8



カナリーやココス、チャメロップスまで植栽されていて、
宮崎でみた椰子並木を思い出す・・。

17.11.8


ビロウも街路樹として利用
背の高いワシントンヤシと比べて、樹高がやや低い。
生育がゆっくりな事が影響しているのだろうか。その為、剪定作業などの
手間コストが軽減される。



横須賀 17.9.5



逗子マリーナ 17.11.8



シュロの新しい植栽例
ヤシ科の中では、耐寒性は、ヤタイヤシ(ブラジル原産)よりも優れていて、
耐寒温度は―15℃程度とされている。
古くから見かけるシュロも、雑木と組み合わせるとナチュラルな雰囲気の植栽になる。



ディズニーシー 17.7.7


カナリーヤシ
大きく生育するので、広場やテーマパークの植栽に利用される事が多い。
暖かい気候を好むが、現在では様々な場所に植栽され、福島のいわき市内でも
露地植え例がある。


17.9.5


国道16号のカナリーヤシ並木
馬堀海岸では、カナリーヤシの並木が知られて
いる。海沿いで、温暖な地域なので亜熱帯植物の植栽も見られた。
ハイビスカス(白)やコーラルタイプのハイビスカス、ブーゲン(赤)の露地植えも確認。


17.9.5


17.9.5


ココスヤシ

逗子マリーナ 17.11.8


カナリーヤシの子株
無霜地帯では、実生繁殖する事もあるカナリ
ーヤシ。今後温暖化か進むと、シュロ以外の椰子植物も繁殖する例もでてくるのだろうか。


17.9.5


フェニックスロベレニー
逗子マリーナでは、3本のフェニックスロベレニーを確認した。
海沿いなので、冬季の平均温度が高いので毎年状態良く越冬できているようだ。


逗子マリーナ 17.11.8



逗子マリーナ 17.11.8



ディズニーシー 2017.7.7


カンノンチク

耐寒性は、シュロチク(-4℃~5℃)
より低い
。シュロチクよりも草丈が低いので室内栽培に向く。
無霜地帯では、露地植えにすると、こんもりと茂る姿になる。


湘南にて 17.11.25



多肉植物・サボテン類の植栽例

比較的、潮風に耐性がある。草姿が独特なものが多いので人気。
海沿いの乾燥しやすい地域では、道路わきにキダチアロエが植栽さている。(下田市)
とげが葉にあるので、注意したい。


ウチワサボテン・ナイアガラ

 横須賀 17.9.5


キダチアロエ

 逗子マリーナ 17.11.8


アロエの一種

  横須賀 17.9.5


斑入りリュウゼツラン

  逗子マリーナ 17.11.8




熱帯花木の植栽例

ヤシを数本、一つの敷地に植栽するだけでも、南国感がでる。
しかし、ヤシ以外のにも花を楽しみたいのなら、以下の植物を南国風の植栽取り入れられる。


ルリマツリ
耐寒性はあり、無霜地帯では低木として利用さきる。
また、霜の降りる地域でも、地上部は枯れ、夏に復活して花も咲かせるケースもある。

横須賀 17.9.13


アメリカデイゴ
生育は早いので、まめな剪定が必要。冬には落葉する。
耐寒性があり、霜の降りる(9aの地域)でも植栽できる数少ない亜熱帯樹木。

ディズニーシー 201.7.7


ハイビスカス
これは、室内で越冬している可能性があるが、
なかなかの大株で、玄関前にこのように数鉢奥だけでも南国感がでる。

横須賀 17.9.13





観葉植物の植栽例  フィロデンドロンの1種!!
品種不明だが、セローム以外にも露地越冬できる品種がある事が分かった。

このサトイモ科の植物の名前を調べ中。
初めて地植え例をみたずっとソテツの幹の着生して露地越冬をしてきたという。

横須賀 17.9.5


クワズイモ
高温性の種類が多い、アロカシア属の中では耐寒性があり、暖地なら屋外越冬可能な種類。
この写真の株は、コンクリートから直接芽生えた物なので、実生で繁殖した株なのだろうか?


横須賀 17.9.13


ストレチア・ニコライ(オーガスター)
 耐寒性があるが、約-1℃で、霜にあたると一発で枯死するタイプ(ゴムノキ、モンステラも含む)
なので気をつけたい。越冬時は乾燥ぎみに管理して耐寒能力をあげると良い。


横須賀 17.9.5


ソテツ
ソテツは、生育がゆっくりなので個人の庭の植栽にも向く。
椰子の仲間は、広い敷地での植栽に有効である。一般家庭の庭に向く亜熱帯植物は、ニューサ
イラン、チャメロップスが向いている。


東京23区 17.7.5


ブラヘアアルマータ
最近出回っている耐寒性ヤシ。メキシコ原産で乾燥にも強い。
暖地では庭植えできる品種なので、日当たりの良い場所で管理すると良い。

鎌倉 17.11.8


<耐寒性ヤシ植物の実生繁殖例と植栽の北限>
・シュロ 
現在のところ仙台(海沿い)まで実生繁殖例のようだ。
植栽北限は八戸(青森)である。

・ココスヤシ
焼津市(静岡)熱海で実生繁殖例を確認。
植栽北限は、福島県いわき市まで。

・ビロウ 
日南市(宮崎で実生繁殖例を確認。
植栽は、関東~沖縄。関東までなら可能
また、冬の最低気温が-4℃以下にならなければ可能である。
 
・ワシントンヤシ
 熱海 で実生繁殖例を確認。       
全国に広く植栽されている種で北関東でも植栽されるが、
植栽北限は、福島県いわき市である。