■さかしげに未來社會を語りゐる人らかならず數字を愛す
■澤庵をふた切れけふの幸として
■この夜のわれの怒りを記憶せるかがみよ汝をいつか碎かむ
■中肉にして中背も著ぶくれて
■噓多き日記なれどもその中のわれはわれより生き生きとあり
■ストウヴにシャントの腕も温めて
■ちちははは天國なりとふ幼年に訊けばま白きあの雲の邊に
■にんげんも餘計なものは枯れておく
■我といふこの一片もいづこにか宇宙の嵌め繪に置く位置あらむ
■短日の釘しつかりと打ちこまれ
■考へてなほかんがへてかんがへて結論として無爲をうべなふ
■生きてゐるあかしに白き息をはく
■凡凡とわが在ることをうべなへばこころざわめく何のいのちと