A Flock Of Seagulls - I Ran (So Far Away) (LIVE from "The Ace" in Brixton, UK, 1983)
A Flock Of Seagulls - I Ran (So Far Away)
言われてみれば、そういうのあったあった!シリーズ。
英国のニュー・ウェイヴ・バンドA Flock Of Seagulls の"I Ran"であります。
わしが洋楽に興味を持つようになり、ベストヒットUSAを見始めたころにヒットした曲。
1982年に発表された彼らのデビュー・アルバム『A Flock Of Seagulls』に収録されている。ビルボードシングルチャートで、最高位9位を記録するスマッシュヒット。オーストラリアでは1位になったとのこと。星の数ほどある80年代ヒット曲の中でも、記憶の底に埋もれてしまいそうなくらいの存在感?かもしれないけれど、個人的にはものすごく印象に残っている。
当時、大好きだったYMOが1981年に発表したアルバムが『BGM』、『Technodelic』とかなりマニアックな路線。人気が大爆発した『SOLID STATE SURVIVOR』の明るく華やかな路線をかなぐり捨て、ダークかつ実験的でまったく妥協のない世界。この大胆なサウンド転換についていけなくなったファンが続出。ついていけたコアなファンももちろんいたが、セールス的には今までのおよそ半分に落ち込んだらしい。わし個人的には『BGM』、『Technodelic』も好きでハマって、当時は毎日のように聴いていたけれど、その一方では、やはり『SOLID STATE SURVIVOR』的な世界にも飢えていたというのが正直なところ。もやもやしていたちょうどそのとき、グッドタイミングで英国から登場したDURAN DURAN、HUMAN LEAGUE、そしてこのA Flock Of Seagullsらの明るいテクノっぽい音楽に飛びついたわけです。同時期に発表された高橋幸宏のソロ・アルバム『WHAT ME WORRY?』の明るい路線もどれだけ救いだったことか。
話を"I Ran"に戻すと、数年前、ハワイの帰りに飛行機の中で見た映画『La La Land』で、この曲が取り上げられていて、ああ、そういうのあった・あったと懐かしさのあまり膝を叩いた次第。ちなみにユナイテッド機だったので日本語字幕なし。その場面が下の動画であります。
La La Land (2016) - I Ran Scene (4/11) | Movieclips
というわけで、とても切ない内容の映画だけど、思いがけないところで80年代にタイムスリップさせてくれたこの場面が、なんだかとても印象に残っている。そのことを言いたくて取り上げてみました。もし、A-HAの"Take On Me"だけだったらなんてことない。右から左へ通り過ぎて、それほど印象に残らなかっただろう。この曲が終わって、エマ・ストーン演じるミアが"I Ran"をリクエストする。いやいやながらライアン・ゴズリング演じるセバスチャンがこの曲を演奏する。これが後の会話の伏線というかフックになっていてニヤリとさせらる。将棋で言うところの「焦点の歩」のように、じわじわとこの”I Ran"が効いているのであります。
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