jurgen's Heurige Blog (ゆるげんのブログ)

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よくひとりぼっちだった/モーリー・ロバートソン

2008年04月13日 | 読書
高校時代のこと。
現国のH先生は、読んで面白かった本をたまに授業で紹介してくれた。
そのH先生の読み方はヒジョーに深くしかも鋭く、
行間のさらに行間の奥に潜む作者・登場人物の心理を暴き出し、
わかりやすく説明したものだった。
一応読書好きな自分だけれど、
より深く踏み込んで読むH先生の領域にはまったく達していない。
今、H先生の授業を聞くことができたら、
さぞ面白いだろうと思う。

当時、どんな本を紹介していたのかほとんど記憶にない。
唯一、一冊だけ覚えていたのがこのモーリー・ロバートソンの『よくひとりぼっちだった』なのだ。
高校を卒業してン十年になるけれども、
ようやっと手に取ることができたわけです。

もっとも多感な10代後半に、
日本とアメリカの教育・文化の違いに翻弄され傷つきつつも、
たくましく立ち向かっていく自伝的作品。
東大とハーバードに合格するまでのストーリー。

実は自分に「なんちゃって帰国子女」になるチャンスが一度高校時代にあった。
当時、父がアメリカで仕事をすることになったのだ。
大学受験と重なる微妙な時期だったし、
聞く・話す英語にはまったく自信がなかったしで、
結局はアメリカに行かず、日本の高校を卒業し日本の大学へ行く道を選んだ。

近年になって一念発起し、英会話を学ぶようになった。
あのときのチャンスをフイにしたことを後悔した。
しかし、今回の作品を読んで、アメリカに行かなくてよかったかもしれないと、
思うようになった。
サンフランシスコで散々いやな目に遭ったモーリーである。
より保守的なアメリカ南部の高校にもし自分が行っていたら??
うーむ。

ちなみにモーリーは現在ミュージシャンとして活躍している。
J-WAVEで日曜日早朝の番組のナビゲーターとしても活躍している。
モーリーの公式サイト
J-WAVEのEARLY MORLEY BIRDのサイト


よくひとりぼっちだった
モーリー・ロバートソン
出版社: 文芸春秋 (1984/01)
ISBN-10: 416338670X
ISBN-13: 978-4163386706
発売日: 1984/01