jurgen's Heurige Blog (ゆるげんのブログ)

I will, I will いっぱい足りないの切なくて
I feel, I feel いっぱい会いたいのボクだって

ロスノフスキ家の娘 上・下/ジェフリー・アーチャー

2009年04月29日 | 読書
『ケインとアベル』の続編にあたる作品。

アベルの娘フロレンティナの誕生から始まり、
前半は彼女の目から見たケインとアベルの物語が展開する。
おかげで、『ケインとアベル』を未読の読者でも、
支障なくこの小説を楽しむことができる。
『ケインとアベル』を読んだことがある人にとっても、
違った目線から見たこの物語はたいへん興味深い。
この辺の気配りはアーチャーの上手さが光る。
もちろん、『ケインとアベル』を事前に読んだほうが、
よりこの小説を理解できるし、楽しむことができる。


やがてフロレンティナはホテルの会長→アメリカ下院議員→上院議員と、
幼少の頃の夢を実現すべく成功への階段を上っていく。
巧妙な政治的罠にはまり、大統領への道は絶たれたかに見えたが!?

最終的に『新版 大統領に知らせますか?』へつながっていくんですね。

アーチャーの作品を読んだ後は、
次にどんな小説を読んだらいいか困ってしまう。
彼の後に下手な小説にあたってしまうと、
穴ぼこだらけに見えてしまうのだ。
それだけ彼の作品はよくできていて完成度が高いという証左なのであった。



ロスノフスキ家の娘 上
著:ジェフリー・アーチャー
翻訳:永井 淳
出版社: 新潮社 (1983/02)
ISBN-10: 4102161058
ISBN-13: 978-4102161050
発売日: 1983/02

ロスノフスキ家の娘 下
出版社: 新潮社 (1983/02)
ISBN-10: 4102161066
ISBN-13: 978-4102161067
発売日: 1983/02

The Prodigal Daughter
by Jeffrey Howard Archer