月刊ウィル2011年5月号ー秋元康の「ヒットの予感」より
普通、スターというのは、ブレイクした時点から、飽きられないように少しずつ露出を控え、
飢餓感を煽りながら延命を図るものだ。
ところが、AKB48は、その手綱を引けなほどの勢いでブレイクしてしまったのである。
TwitterのPerfumeクラスタを見ていると、
「新アルバムはまだか」、「ワンマンライブはまだか」、「新曲GlitterのCD化は?」等の書き込みを見ない日はない。
ファンの飢餓感は頂点に達している。
映画『Cars2』の挿入曲に『ポリリズム』が採用される、
映画『モテキ』に出演決定!!、
夏の屋外フェスにいくつか出演し圧倒的観客動員を誇る、
など話題には事欠かないPerfume。
しかし、今年の新譜リリースは、
5月18日発売の『レーザービーム・微かなカオリ』のみ。
2月9日発売のDVD『Perfume LIVE @東京ドーム 「1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11」』を含めてもたったの2作品。
キリン氷結のコマーシャルに採用されている『Glitter』は未だにCD化未定。
ワンマンライブも今のところ未定とのこと(PTAのMOVIEより)。
ちなみに昨年と比較してみると9月の段階では、
『Perfume Second Tour 2009 『直角二等辺三角形TOUR』』
『不自然なガール/ナチュラルに恋して』
『』VOICE』
がすでに発売され、東京ドーム公演も発表が済んでいた。
11月には『ねぇ』が発売された。
震災の影響でいろいろ遅れが発生してしまったとはいえ、
映画関連の話題が立て続けに出てきたこのチャンスに、
新譜・ライブなど彼女たち自身の次のステップがまったく見えてこないのは実に歯がゆい。
ファンの飢餓感を煽る戦略もわからないではないが、
千載一遇のタイミングを逃してしまうと、とんだ機会損失になってしまうのではないか。
いろいろなアーティストが出演する夏のフェスで、
固定ファン以外の聴衆にもPerfumeのライブ・パフォーマンスは概ね好評だったと聞いている。
せっかく多くの人に彼女たちの素晴らしさをわかってもらえたこの時期こそ、チャンスを逃して欲しくないのであった。