・いはぬをも いふにまさると 知りながら
おしこめたるは 苦しかりけり
・夕霧の はるる景色も まだ見ぬに
いぶせさ(鬱陶しさ)そふる 宵の雨かな
400字詰め原稿用紙にして2300枚にもなる「源氏物語」、その中で恋の冒険談を小説風に描いた「末摘花」: --- この姫君の末摘花は高貴の生まれながら父亡きあと、困窮し荒れ果てた茅屋で侘しく暮らしている。そして恋愛経験もなく、その知識もない彼女は清らかな性格の持ち主。 だが,一方では 気が利かず、真情を表す術を知らない 。
そんな或る日、明石から都に帰った源氏が廃屋で暮らす末摘花を見るが、彼女はまた、恋歌を返歌するには未熟。 だが、無知で美貌にも恵まれない貧しいい姫君に源氏が 生活の面倒をみる気になったのも、ある種の理想化された男の器なのである
***








※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます