Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

平成ゴジラ通信17

2013年03月08日 | ニュース






平成ゴジラ通信Vol.17

 現在発売中の電撃ホビーマガジン(発売/アスキー・メディアワークス)4月号には、弊社がデザイン担当の「平成ゴジラ通信Vol.17」が掲載されています。機会がありましたらぜひご覧下さい。
 次号はワンフェスで情報公開された“あいつ”です!

緑のデスゴジ

2013年03月07日 | お客様のコーナー


デスゴジをグリーンにリペイント!!



 これまで何度か羽沢組ゴジラのリペイントをされた三重県・大村さん。今回は新たに「デスゴジ」に挑戦!!
 グリーンのイメージで他にはないオリジナルの「デスゴジ」となりました。
 以下はご本人のコメントです。

 今回のリペイント・ゴジラは羽沢組デスゴジ(ブラックバージョン)をリペイントいたしました。名付けて… 
 “デスゴジ・グリーン バージョン”です。
 当初はいつも通りと言いますか、本来の平成vsゴジラのイメージ通り、全体ダークグレーなゴジラにするつもりで進めていたんですが、製作途中に何だかな…と思えてきてやり直し…。
 これまでの二体は生みの親である羽沢さんに喜んでもらえるゴジラを!という気持ちで作りましたが、どうせなら、今度は生みの親の羽沢さんが驚いてくれるようなゴジラを作りたい…!という小生意気な気持ちが芽生え、じゃ、どんな色のデスゴジにするかと頭の中で暗中模索する中…
 ある日、会社で仕事してる時に突然…“緑のデスゴジ”はどうかなと頭に浮かびました。僕の中では平成ゴジラは緑というイメージが全く無かったんですが、羽沢さんも緑のデスゴシを作られて無い事だし、今回は自分の中のイメージと全く逆の事にチャレンジしようと思い、緑のデスゴジに決めました。
 イメージの一つとして、過去に発売された、羽沢組キンゴジ(スタンダードカラー)をモデルにさせていただきました。
 僕は実物を持ってませんが、写真や画像を見たときにあのバランスのとれた明るい色がすごく気に入ってたんですよ!
 このデスゴジも試行錯誤が続きましたが、ようやくたどり着いたのが、このカラーです。
 体色がグリーンなので、所々に黄色などの明るい色を吹きつけ、爪や背びれもできるだけ明るい色にしました。
 ちなみにいつもはドライブラシで最終仕上げしますが、今回は徹底して羽沢ゴジラを意識して、ドライブラシはしておりません。
 今回はいつも以上に自分の中で思い切った塗装となりましたが、作っていて、『あ~!この色!こんな色にしたかったんだ!』と思えた瞬間は本当に嬉しかったですね。
 かなりの長文となってしまい申し訳ないですが、羽沢さん、今回のデスゴジはいかかでしょうか?

 大村さん、ありがとうございます。
 昨年、お会いした時から「デスゴジ」のリペイントに挑戦しているというのを聞いていましたが、まさかグリーンにするとは…してやられました。私も「デスゴジ」にグリーンのイメージを持っていなかったので、びっくりです。
 しかも色のチョイスが私好みというか、羽沢組にありそうな色合いというか。このまま羽沢組の商品になりそうな配色です。
 確かにグリーン系では、弊社の3つの平成ゴジラのうち「ビオゴジ」で1度あったきりですから新鮮ですね。そして嬉しいのは大村さんご自身が楽しんで塗装されたのが伝わるし、愛着を持っておられる事。
 大いに刺激になりましたし、私もグリーン系の平成ゴジラが欲しくなってきました(笑)。
 機会があればぜひまたびっくりさせて下さい。



ソフビ制作裏話 その314

2013年03月06日 | 制作裏話




▲左「メガロゴジラ」右「74ゴジラ」各粘土原型

8.発売後

まだまだ多い勘違いされているファンの方々
 このブログで「正義のゴジラ」をアピールした事もあってか、発売後にお求めいただいたチャンピオンまつり世代と思われる方々からは「実は(この頃のゴジラ)好きなんですよ」と何度か言われました。やはり「正義のゴジラ」が好きな人は少なくはないのです。
 特に「メガロゴジラはいくつか(他社さんでのレトロソフビで)あったけど、74はほとんどなかったですからね、待ってたんです」とゴジラソフビに詳しいお客樣方々から言われたのが印象的です。確かにそうですね、「74ゴジラ」は珍しいかもしれません。
 また、比較して見られるから両方同サイズ、同テイストで作った事に感謝して下さった方もいらっしゃいました。
 日頃メカゴジラしか集めていないという方も「つい並べたくなった」と「74ゴジラ」をお求め下さった方もいらっしゃいました。
 これらの感想は本当に嬉しいものです。

 若い世代の方々を中心に多かった「メガロゴジラと74ゴジラが同じ」と勘違いされていた方々が、弊社商品で違いを初めて知ったと言われた事も作って嬉しかった事です。そして今も出店イベント等では若いゴジラファンの方に「どこが違うんですか?」聞かれる事は少なくはありません。自社商品を例にしてその都度説明する私なのですが、まだまだ勘違いされている方々が多いというのを感じています。
 近年では具体的に違いのわかる写真等が掲載されている書籍やムック等は発売されていません。ですから古い本を探してコレクションされているコアな方を除けば、若いファンの方々は映像でしか確認しようがない事も事実で、どこかで聞いた「2つのゴジラは同じ」という誤った情報をそのまま鵜呑みにされてしまっているのかもしれません。
 弊社の2つのゴジラがそういう意味でもお役に立ってくれれば幸いです。

「74ゴジラ ブラックバージョン」は既に完売しておりますが、「メガロゴジラ ブラックバージョン」はあとわずかですが発売中です。ご希望の方はお電話でお申し込み下さい。

ソフビ制作裏話 その313

2013年03月05日 | 制作裏話




▲左「メガロゴジラ ブラックバージョン」右「74ロゴジラ ブラックバージョン」

7.配色のテーマ

正義のゴジラで何が悪い!
 両商品「メガロゴジラ ブラックバージョン」「74ゴジラ ブラックバージョン」共に、配色のテーマは「正義のゴジラ」です。具体的な配色については「こだわり」をご覧下さい。

 実はまだ弊社がゴジラソフビを作って販売する前、いちゴジラファンとしての頃から気になっていた事がありました。
 正義の味方になったゴジラ(映画)を認められないという意見を多く感じていた事です。個人のブログや同人誌等で、個人の好みや主観だけで書くのでしたら構わないと思いますが、書籍や雑誌等でそれを書かれるのはあまりいい気持ちではありませんでした。特に酷評とも言える表現には残念でなりませんでした。
 弊社がゴジラソフビを作るようになって、イベントや電話でお話を聞く時にも、お客樣方から時にそういったゴジラ映画への感想を頂く事があります。
 私も確かにゴジラは「恐怖の存在」であってほしいという気持ちはありますし、その表現をしている作品が特に好きな傾向にあります。が、「正義のゴジラ」も好きですし、そういう作品も楽しんで見ているからです。
 ゴジラファンの多くは、最初に見たゴジラに思い入れを強く持っておられると思います。チャンピオンまつり後半世代の方々にとってのゴジラは「正義の味方」から始まっている訳で、中には正義のゴジラが大好きな方々もたくさんいらっしゃる訳です。
「嫌い」「認めない」「否定」もそれぞれですから、それにとやかく言うつもりはありませんが、意見を強要したり「正義のゴジラ」を好きな人への誹謗や否定はしないでほしいと思うのです。
 私もチャンピオンまつり世代です。「正義のゴジラ」を好きな人を応援したい気持ちもあって、この2つの商品の配色のテーマを「正義のゴジラ」にしたのです。嫌な気持ちを持った事がある方には「正義のゴジラで何が悪い!」と感じていただけるようなものになれば良いなぁという気持ちで決めたテーマなのでした。

ソフビ制作裏話 その312

2013年03月04日 | 制作裏話




▲「74ゴジラ ブラックバージョン」

6.全体のバランス

2つのゴジラを同時制作してわかる事
 ボディを中心に全体のパランスを決めて作っていった訳ですが、高さにも制限を設けました。
 全高は、「74ゴジラ」が先に発売していた「メカゴジラ」と対峙した時にちょうど良く見えるようにするために決めたのです。必然的に「メガロゴジラ」もほぼ同じ全高になります。
 ディフォルメとはいえ、対戦怪獣同士のスケールはなるべく揃えたいですもの。
 粘土原型制作時は、ある程度出来上がるたびに「メカゴジラ」と並べてみて「うーん…」とうなっていました(いろんな意味で…笑)。
 とにかく久しぶりのゴジラソフビ造形だった事もあって楽しい事は楽しいのですが、「カッコかわいく顔の違いを強調」「首は長く見えるように=ボディの作り方を変える」「メカゴジラと並べられるように」などの「自分で作った制限や約束事」が多くあったので、全身のバランスを取るのが難しい2つのゴジラでした。

 以前発売した「ビオゴジ」「ギドゴジ」の時、「モスゴジ」「決戦ゴジラ」の時もそうでしたが、2つ同時制作という事はそれぞれの違いを確認しながらの作業です。理屈や大量にコピーした写真等は事前に用意するものの、作りながらの発見もあります。
 似ているゴジラの造形の差を事前に調べたりしてはいるものの、その後に実際に自分で粘土を盛りつけたり削る事で初めて見つける違いがあったり、その形にするための「理由」や「目的」を見つけたり…。例えばゴジラの顔だけで細かく言うと、頬の部分の肉付けの違いや表面のモールドの流れの差などです。こういうのは比べてみて実際に自分で粘土で形付けしてこそわかる部分、1体だけの制作とはまた違う、そういった面白さがあります。
 得手、不得手はあろうかと思いますが、興味のある方は実際に粘土で形を自分で作ってみれば意外な発見があるかもしれません。「写真や映像だけではわからない部分ってあるよなぁ」と、そんな事も思った造形作業でした。

 背びれの違い等、細かな部分についての造形の詳細は「こだわり」「見聞録」をご覧下さい。

ソフビ制作裏話 その311

2013年03月02日 | 制作裏話




▲「メガロゴジラ ブラックバージョン」

5.ボディの造形

2つのゴジラの造形の肝はボディ!?
 顔の差についても時間と手間はかかりましたが、一番何度もやり直したのが実は共通パーツでもあるボディです。各ゴジラをお求めいただいている皆さんはお気づきかと思いますが、頭部パーツの付け根の位置をいつもより下げたのです。

 可愛さを強調したい顔にするためにほんの少しだけ頭部パーツをいつもより大きめに作っています。造形的にも顔がやや大きめに見えるゴジラたちですから、いつもより頭身が違うのです。
 Gメモリーズセレクションでは最初の「キンゴジ」から「GMKゴジラ」まではほぼ4頭身、その次の「大戦争ゴジラ」からほぼ5頭身になりました。その後、ずっと5頭身を続けてきましたが、「メガロゴジラ」「74ゴジラ」では違いの表現がしにくい事等もあって約4.5頭身にしています。
 そしてさらに劇中スーツを見ると、意外なほど首の長さがあるゴジラなのです。
 ですからある程度の首の長さはディフォルメでも必要と判断し、いつもより頭部パーツとボディの接合箇所の高さを下げる事で調整しました。

 と、理屈ではわかっているものの、これが簡単にはできませんでした。ボディパーツそのものの大きさも、それまで作ってきた他のゴジラソフビと違う訳です。他のゴジラソフビより数ミリ高さだけ小さく作る訳です。横幅は今までと同じくらいで。この数ミリが実は悩ませました。
 頭部パーツとつながりが悪ければやり直しです。当然手足の位置もずれるのでそこも調整です。ボディの高さが1ミリでも変われば、尻尾パーツの角度も変わります。
 つまりボディパーツは怪獣ソフビではかん着の基本ベースとなる部分ですから、これを一つ直すだけで、他の付随するバーツ(頭、手、足、尻尾)も調整しなければならないという事です。

 頭部にも時間はかかりましたが、ボディ一つにそれ以上かかったのは言う間でもありません。
 でも助かったのはずんぐりむっくり体型(笑)のゴジラたちであったことです。平成以降のゴジラたちのようにボディだけでも凹凸が多いボディだったらもっと大変だったでしょう。そういう部分では作りやすい方と言えたのかもしれません。「くびれがほとんどなくてありがとう!!」です(笑)。

ソフビ制作裏話 その310

2013年03月01日 | 制作裏話




▲「74ゴジラ ブラックバージョン」

4.顔の造形

特に注意した2つのゴジラの顔の違い

 2つのゴジラの造形は難しくも楽しいものでした。
 Gメモリーズセレクションでは、どの商品も「カッコかわいく」をテーマに作っています。それは最初から一貫して変わりません。
 ご承知の通り、ゴジラ映画では「メガロゴジラ」から親しみのある愛嬌のある顔に変わりました。それを受け継ぎ、「74ゴジラ」はより可愛さが増しています。人によって印象は違うとは思いますが、全ゴジラシリーズの中でも「可愛さ」という点ではこの2つが一番ではないかと思います。そういう意味では、もっともGメモリーズセレクションのテーマで作りやすいゴジラなのかも知れません。

 その通り、顔を作っている上では作りやすく楽しいものでした。ただ、2つ当時制作でしたので違いを明確にする部分は楽ではありません。
 違いを強調しすぎると、どんどんそれぞれがリアルになっていき、ディフォルメから遠ざかっていくのです。ディフォルメを強調していきすぎると、元々似ている2つがどんどん近づいていってしまうという事に陥ります。(最初に作った芯の部分に大まかに粘土を盛りつけたものはほとんど同じになり、我ながら「あれれ!?」となりました…笑)
 例えば、頭のてっぺん部分のモールドにも違いはあるのですが、より細かく差を表現していくとどんどんリアルに近づき、他の部分とのバランスをも崩してしまいます。ですからそういう細かに所は抑えめにして、はっきりと分かりやすい部分だけ…、目の形や大きさ等は逆に強調して完全に違うものに変えるなどのわかりやすい部分だけを強調する事で調整しました。

 口が「メガロゴジラ」は閉じて、「74ゴジラ」は半開きにしています。これは私の好みです。劇中で敵を睨みつけた時や歩いている時の何とも言えない表情に感じたシーンが印象的だったので、「メガロゴジラ」の口は閉じました。「74ゴジラ」は完全にメカゴジラと対峙した時のイメージです。大きく口を開けている時より半開きで向かい合っている時の方が雰囲気が出ると思ったためです。
 おそらく、どちらか1体だけの制作であればさほど悩まなかった所もあったと思いますし、制作時間も少ないと思うので発売はもっと早かったでしょう。頭部パーツに関しては、「2つ作る=倍の時間」とはやはりなりませんでした。時間も予想以上にはかかってしまいました。