Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その312

2013年03月04日 | 制作裏話




▲「74ゴジラ ブラックバージョン」

6.全体のバランス

2つのゴジラを同時制作してわかる事
 ボディを中心に全体のパランスを決めて作っていった訳ですが、高さにも制限を設けました。
 全高は、「74ゴジラ」が先に発売していた「メカゴジラ」と対峙した時にちょうど良く見えるようにするために決めたのです。必然的に「メガロゴジラ」もほぼ同じ全高になります。
 ディフォルメとはいえ、対戦怪獣同士のスケールはなるべく揃えたいですもの。
 粘土原型制作時は、ある程度出来上がるたびに「メカゴジラ」と並べてみて「うーん…」とうなっていました(いろんな意味で…笑)。
 とにかく久しぶりのゴジラソフビ造形だった事もあって楽しい事は楽しいのですが、「カッコかわいく顔の違いを強調」「首は長く見えるように=ボディの作り方を変える」「メカゴジラと並べられるように」などの「自分で作った制限や約束事」が多くあったので、全身のバランスを取るのが難しい2つのゴジラでした。

 以前発売した「ビオゴジ」「ギドゴジ」の時、「モスゴジ」「決戦ゴジラ」の時もそうでしたが、2つ同時制作という事はそれぞれの違いを確認しながらの作業です。理屈や大量にコピーした写真等は事前に用意するものの、作りながらの発見もあります。
 似ているゴジラの造形の差を事前に調べたりしてはいるものの、その後に実際に自分で粘土を盛りつけたり削る事で初めて見つける違いがあったり、その形にするための「理由」や「目的」を見つけたり…。例えばゴジラの顔だけで細かく言うと、頬の部分の肉付けの違いや表面のモールドの流れの差などです。こういうのは比べてみて実際に自分で粘土で形付けしてこそわかる部分、1体だけの制作とはまた違う、そういった面白さがあります。
 得手、不得手はあろうかと思いますが、興味のある方は実際に粘土で形を自分で作ってみれば意外な発見があるかもしれません。「写真や映像だけではわからない部分ってあるよなぁ」と、そんな事も思った造形作業でした。

 背びれの違い等、細かな部分についての造形の詳細は「こだわり」「見聞録」をご覧下さい。
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