Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

雑誌掲載報告

2008年12月15日 | ニュース
■「デスゴジ カウントダウンバージョン」掲載中!!

 12月21・22日発売の「デスゴジ カウントダウンバージョン」の情報が、雑誌各誌に掲載されましたので報告致します。

 HOBBY JAPAN 12月号(ホビージャパン)
 電撃ホビーマガジン 12月号(アスキー・メディアワークス)
 ハイパーホビー 12月号(徳間書店)
 フィギュア王 129号(ワールドフォトプレス)
 Quanto 12月号(ネコ・パブリッシング)
 ※電撃ホビーマガジンは文字情報のみです。

 各誌担当の皆様ありがとうございました。

デスゴジ カウントダウンバージョンのこだわり その4

2008年12月13日 | 新作商品情報


■「カウントダウン」のポイント

 『ゴジラVSデストロイア』劇中、次第にメルトダウンに向けて暴走し、カウントダウン状態になった時のゴジラは、デストロイアの攻撃を受けて大きなダメージを負っていました。
 左肩と左の腰に大きな傷を付けられてしまいます。その部分は白く変色し、モクモクと煙が立ちこめていました。
 今回の「カウントダウンバージョン」のモチーフとなったゴジラの状態では、その白い傷が2ケ所ついていてもおかしくはありません。
 当初、塗装でその傷を付けようかとも思いましたが、痛々しいので躊躇してしまったのもありますが、傷のないほうがやはりかっこいいので、傷は付けない事にしました。
 もしGメモリーズセレクションがディフォルメタイプではなく、リアルタイプソフビであった場合、このカウントダウン状態のテーマでデスゴジを作っていたら、きっと傷はしっかり表現していたかもしれません。

 この「カウントダウンバージョン」はその名の通り、メルトダウン直前のカウントダウンの状態のゴジラです。この後にゴジラはメルトダウンを起してしまうのですが、その瞬間、つまりカウントゼロの状態を表現したのが今年1月に発売した「メルトダウンバージョン」(福袋在中・完売)です。さらにそのメルトダウン後の光の粒子の状態を表現したのが、6月に発売した「メルトダウンバージョン2」(発売中)。そしてラストシーンの白煙の中から一瞬現れた復活したゴジラが「ブルーバージョン」(完売)なのです。
 こうして劇中シーンの続くデスゴジがまたできました。
 他のバージョンもそれぞれシーンに合わせてつなげようと思えばつなげられます。

 一つの映画のゴジラで、こうしてこれほどの数のたくさんのカラーを展開できるのは、もしかしたらデスゴジだけかもしれません。
 複数の弊社のデスゴジカラバリシリーズをお持ちの方は、シーンの順序に並べてみたりしてぜひ楽しんでみて下さい。
 そのためにも今回の「カウントダウンバージョン」は、キーポイントになるカラーリングと言えるかもしれませんね。

 発売まで後わずかです。
 ぜひたくさんの皆様のお求めをお待ちしております。

(2009.5.8更新)
「デスゴジ カウントダウンバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

デスゴジ カウントダウンバージョンのこだわり その3

2008年12月12日 | 新作商品情報


■細部の彩色について

 今日は「デスゴジ カウントダウンバージョン」の細部の彩色について。

 キバはシルバーです。白系も考えましたが、クリア成型にはシルバー系の方が似合います。
 爪、背びれの先端はライトゴールドです。ちょうどシルバーとゴールドの中間です。全体の配色バランスを考えてこの色にしました。
 劇中でゴジラがメルトダウンへのカウントダウンとなった頃、背びれの先端から溶けはじめるシーンがあります。どちらかと言うと白い発光の表現になっています。それに近い色を塗る事も考えましたが、全体バランスとしては違和感があり、シンプルなシルバーでは軽く見えるし、ゴールドだけでは目立ち過ぎてボディのオレンジの印象を薄めてしまうと言う事でライトゴールドにしました。

 いつものデスゴジのカラバリシリーズと大きく違うのが目です。
 劇中スーツでは、撮影時のライティングのせいか、白目がほとんど見えない場面が多くあります。それまでのゴジラに比べて瞳の部分が赤く発光しているため、球体ですからそのサイドにあたる白目の部分が影になって黒く見えてしまうのでしょう。
 暴走し、カウントダウン状態のゴジラのシーンは、ほとんど白目が見えるシーンはありませんでした。
 だったら今回は、思いきって最初から白目を入れるのはやめようと決めました。
 瞳は朱色とライトオレンジのグラデーションになっています。
 白目一つ入れないだけで、いつもよりちょっぴり怖い表情のゴジラになりました。
 そういう意味では、暴走するカウントダウン状態のゴジラの表現になったと思います。

(2009.5.8更新)
「デスゴジ カウントダウンバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

デスゴジ カウントダウンバージョンのこだわり その2

2008年12月11日 | 新作商品情報

▲「カウントダウンバージョン」の正面と後ろ。
 腹や胸、太もも等で内部のモールが光っている感じに見えるのがおわかりいただけると思います。


■オレンジクリア成型に金モール内蔵!!

 今回の「デスゴジ カウントダウンバージョン」は、劇中メルトダウンに向けて暴走するゴジラをイメージしたものです。
 体内温度がどんどん上がり、背びれは溶け始め、デストロイアへの熱線攻撃も必要以上に強力なエネルギーとなって放射されるほど自らの制御ができないほどの状態のゴジラです。そして迎えるメルトダウンへのカウントダウン。
 そんなゴジラにすべく企画したものです。

 成型色はシンプルなオレンジ色のクリアです。ラメはあえて入れていません。ボディのファイアーパターンの部分を残してブラックで塗装しているためと、そこから見えるモールの効果が薄れるため、ラメを入れると逆に邪魔なのです。
 中に入っているモールは金色のものです。クリアオレンジから見えるそれは、デスゴジのファイアーパターンの部分の発光をイメージさせ、かなりかっこいい効果になっていると思います。
 他の色のモールでも試しましたが、金がベストでした。

 紹介画像で見ると、その内部の金部分は発光しているように見えますが、実際商品の方も光を当てるとこんな感じに見えてしまいます。それがまたデスゴジらしくてイメージに合っていると言えます。
 ぜひ実物を手に取ってその辺を楽しんで下さい。ある意味その部分が今回のこの商品の一番の魅力かもしれません。

(2009.5.8更新)
「デスゴジ カウントダウンバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

デスゴジ カウントダウンバージョンのこだわり その1

2008年12月10日 | 新作商品情報
 今日から何回かに別けて12月21日発売予定の「デスゴジ カウントダウンバージョン」のこだわりについて書きます。

▲画像は彩色サンプルのため、若干商品と違う場合があります。ご了承下さい。

■発売理由はみなさんからのリクエスト!!

 最初の告知の際にも書きましたが、「カウントダウンバージョン」の発売理由は、複数いただいたリクエストによるものでした。
 今年の6月に「デスゴジ メルトダウンバージョン2」を発売し、これでしばらくデスゴジのカラバリは間をあけようと思っていました。すでに多くの種類を作ってきましたから。
 しかし、それでもデスゴジを好きな方は多く、弊社のデスゴジでのカラバリを望まれる方のお声はいくつかいただいております。

 「また赤かオレンジ系の色を」
 「クリア成型の違うパターンの塗装で」
 「またモール入りのデスゴジを作ってほしい」
 「スタンダードカラーの再販か、それに近いものを」
 「黒成型で違う塗装の物を」
 「蓄光で作ってほしい」………etc。
 他にも完売したバージョンの再販を望む声もありました。

 誤解されると困りますが、それぞれのリクエスト内容全てにたくさんいただいているわけではないんです。どれか一つの案にたくさん同じ意見があれば、すぐにそれにあったイメージのカラバリにするのですが、一つ一つはそれぞれいずれも少数です。
 どうやらみなさんのほしいデスゴジは、ひとりひとり違うようなのです。
 それでもこうして複数の皆さんがおっしゃって下さるので、全部は難しいところですが、何らかの形で応えないわけにはいきません。

 元々この「カウントダウンバージョン」の案をひらめいたのは、初のモール入りゴジラとなった「メルトダウンバージョン」がたくさんの好評をいただいてすぐぐらいの頃でした。「メルトダウンバージョン2」発売後、本当はしばらくデスゴジのカラバリはお休みして、1~2年後に「久しぶりに!」という形で発売しようと温めていた企画なのです。
 発売をこの時期に変更したのは、この「カウントダウンバージョン」なら、いただいたリクエストのいくつか複数の要素を取り入れているので、望んで下さる方々に喜んでいただけるだろうと判断したためです。

(2009.5.8更新)
「デスゴジ カウントダウンバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

カウントダウンイメージ

2008年12月09日 | Gフォトギャラリー


 12月21・22日発売予定の「デスゴジ カウントダウンバージョン」のイメージ画像です。
 使用している背景の舞台は、もちろん劇中同様に台場・有明地区です。
 商品はこのように煙は出ませんので(笑)。

 商品についてくるGMSカードのデザインは、この画像を元に作る予定です。

(2009.5.8更新)
「デスゴジ カウントダウンバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

年始年末のスケジュール

2008年12月08日 | 新作商品情報
「新春ゴジラ福袋'09」発売決定!!

 現在、弊社は年末年始のため、ハードなスケジュールでいろいろと企画を進行しております。
 今できるそのいつくかのスケジュールをお知らせ致します。

●デスゴジ カウントダウンバージョン
 現在発売前という事で、いくつかのお問い合わせをいただいております。ありがとうございます。中でも予約できないかというお声を多くいただいておりますが、予約は受付けておりません。ご了承下さい。
 12月21日ホビコンで先行発売し、翌日より通販受付け予定なのですが、ホビコン当日の先行発売分の個数がまだ確定しておりません。塗装作業が遅れておりますので、いつもより少なめになってしまうおそれがあります。確定次第すぐにここでお知らせ致しますが、もしかすると個数の確定が前日になるかもしれません。そして先行発売は少数なるかもしれません。その点はご了承下さい。
 翌日の通販分も含めての「限定50個」というのは変わりませんので、ホビコンでの個数不足によってお求めいただけなかった場合は、恐れ入りますが翌日からの通販電話申し込みの方でお求めいただきますようお願い致します。

●新春ゴジラ福袋'09
 前回好評をいただいた福袋を09年初めにも販売致します。こちらは「リクエストに応えちゃおう企画」で考えていた塗装済ゴジラを含めて、複数の商品が入ったサービス価格のセット商品です。
 少数販売のため、公平に電話による発売前の完全予約制にしたいと考えております。価格、内容、予約開始日等の詳細は決まり次第お知らせ致しますので、もう少しお待ち下さい。

●新作造形商品
 2月に完全新作造形でゴジラソフビを予定しておりますが、いつもより遅れているペースです。遅くとも2月下旬から3月上旬発売を目指しております。こちらの詳細は1月中旬までにここでお知らせできるよう目指しております。

 年末年始も上記3点を中心にがんばりますので、よろしくお願い致します。

(2009.5.8更新)
「デスゴジ カウントダウンバージョン」は完売致しました。ありがとうございました。

ソフビ制作裏話 その91

2008年12月06日 | 制作裏話
制作裏話「デスゴジ メルトダウンバージョン」編 Part.8

■福袋に入れた理由

 この「デスゴジ メルトダウンバージョン」は、今年1月発売の「新春ゴジラ福袋」の在中商品として発売したものです。
 その福袋ですが、複数の種類の商品を入れる事と時期的な部分でのスケジュールの都合、サービスを意図しているため割引価格という事の採算の都合等でいつもより販売個数は少ないものでした。

 その福袋にこの「メルトダウンバージョン」を入れる事にした理由はいくつかあります。
 ぶっちゃけるとクリア成型は少し割高という部分、さらにラメやモールは別に料金が必要ですので、通常の成型品ソフビに比べて経費がかかるのです。これまでと同じ価格でたくさん作るのは厳しい事は確かです。かと言ってできる限り高くはしたくはありません。
 ですからサービス商品のつもりで、販売個数がいつもり少なめの福袋在中にしたのです。

 さらに、もしかしたらゴジラソフビにモールを入れる事に「邪道だ」と、拒否反応を示すお客様もいらっしゃるのではないかという不安があった事も事実です。
 そのため、それらを許容して下さる、もしくは楽しんで下さる方だけがお求めいただければいいのではないかと判断し、生産数もいつもより少なくても構わないのではないかと考えました。
 またモールを入れての組立てですので、いつもより時間もかかるというのも少なからずありました。

 初めての福袋、初めてのモール入りソフビ、長い時間をかけて実現した「メルトダウンバージョン」と言う事で、弊社としても思い入れも不安もたくさんあり、昨年の年末から今年の年始にかけては精神的に落ち着きのない時期でありました。


▲「新春ゴジラ福袋」に在中した塗装済み完成品商品の二つ。
「メルトダウンバージョン」の他に「ブラックバージョン」が入りました。
この他に「GMKゴジラ」の未塗装版が入ったセットでした。


 だいぶ今回の「制作裏話」は長くなってしまいました。
 まだまだこの「メルトダウンバージョン」については、後日談、エピソードがあります。
 簡単にあげますと、以前にも書いたのですが、「メルトダウンバージョン」は弊社の不安とは真逆に発売前から問い合わせが多く、たくさんの好評をいただき、すぐに完売致しました。
 再販を望む声も後を立たず、翌月に別のパターンで「ゴジラ福袋プラス」としても発売。それすらすぐに完売し、購入できなかった方々からのリクエストをたくさんいただきました。
 それらに応えて「メルトダウンバージョン2」も企画し販売しました。
 これらも詳しく書きたいところですが、時間もありませんし、皆さんの「もういいよ」というお声も聞こえるようですので(笑)、続き・詳細はまた時間を作ってここで書きたいと思います。その時は懲りずにおつき合い下さいませ。

 とにかくこの「デスゴジ メルトダウンバージョン」は、エピソードも多く、その後のGメモリーズセレクションを展開する上でも、いろいろ分岐点になるバリエーションになった事は事実です。

ソフビ制作裏話 その90

2008年12月05日 | 制作裏話
制作裏話「デスゴジ メルトダウンバージョン」編 Part.7

■ソフビゴジラにモールを入れる事

 モール入りを前提として企画して、当初の配色のものより新鮮であり、かなりシーンのイメージに近いものになった「メルトダウンバージョン」ですが、Gメモリーズセレクションのゴジラがディフォルメタイプの「かわいい系」だからこそモール入りでもOKなのだと思っております。リアルタイプやサイズの大きいものですと、違和感ありますものね。
 そしてソフビゴジラにモールを入れるアイディアは、後々につながるバリエーションとなったのは言う間でもありません。
 その辺はいずれ、それぞれのモール入りソフビゴジラの「制作裏話」の時に書くとします。
 さらにはアレンジ次第では、他の企画のヒントにもなると思うのです。その辺もまた機会があればゆっくり書きたいと思います。
 
 また、この「メルトダウンバージョン」のサンプルを制作している段階で、他のモールに変えたり、いろいろな方法でカスタマイズできる事も思い付き、やり方次第では購入された方々の「唯一のオリジナルデスゴジ」も作れるわけです。そういう意味でも楽しめるソフビゴジラになりました。

 だいぶ今回の「制作裏話」は、エピソードが多すぎて話が長くなってしまったので、この「デスゴジ メルトダウンバージョン」の細かな配色やカスタマイズのアイディアや詳細については省きます。
 まだまだ知りたいとおっしゃる方は、以前ここで書きました「新春福袋について」(2007年12月14~22日)をお読み下さいませ。そちらでもたっぷり書きましたので。

ソフビ制作裏話 その89

2008年12月04日 | 制作裏話
制作裏話「デスゴジ メルトダウンバージョン」編 Part.6

■初のモール入りゴジラソフビに!!

 商品化を諦められないデスゴジの「メルトダウン」イメージのバージョンについては、しばらくずっと考えていました。
 弊社の考えている商品イメージ、配色はいくら考えても妥協はしたくないし、かと言ってNGになった物に近くしても意味はありません。半年以上決定的なラインは見えませんでした。

 2007年夏から秋にかけて、思い出した事が一つありました。何年か前に他社さんの透明クリア成型のオリジナルソフビのお腹の部分に、金だったか銀だったかは忘れましたが、キラキラのモールを入れて販売していた事を思い出しました。
 当時は「面白いけどゴジラには合わないなぁ」と思っていたのですが、その時になって「もしかしたらやり方次第ではメルトダウンぽくできるかも……」と。
 これが大まかな企画ラインになっていきます。
 そこから形にするまでは、半年以上悩んでいた事が嘘のようでした。

 一番の問題は本体の成型色です。試しにNGになったものにいくつかの色のモールを入れてみました。白が強すぎてほとんど中のモールの色が見えません。個人で持っていた他社さんのシンプルな透明ソフビに入れてみると、モールがはっきり見え過ぎていかにも「モールを入れました」という感じが目立ち過ぎてゴジラのイメージから離れてしまいます。安っぽくなっちゃうんです。
 ぼんやりとモールが見える程度の濃度のクリア成型にすべく、NGだった成型色と透明のほぼ中間を目指して、成型屋さんに相談して作る事が出来ました。当初の予定していた通りのラメも入れ、きれいなイメージの成型ができました。
 いくつかの色のモールを入れてみると、ぼんやりとその中の色がきれいに見えます。その中で一番デスゴジの「メルトダウン」の瞬間のイメージに合ったのが、赤だと判断しました。
 もちろん最初の予定通り塗装も最低限、ツメ、背びれの先端、キバ、目だけです。
 いずれもボディの成型とぼんやり見える内蔵のラメの色を殺さない程度に、強い色を避けました。
 目はシンプルだったNGのものとは変え、モールに合わせるようにグラデーションにしています。

 そして肝心の東宝様の許可も一発OK。
 嬉しかったのは当然でしたが、それ以上にこの「メルトダウンバージョン」(改めてこの時命名)が予想以上にカッコよくできたのが嬉しかったです。
 これまでにないゴジラソフビだと思いましたし、それでいて「メルトダウン」のイメージを損なう事はないと言えるものになったと思いました。

 一番最初の企画からとなれば1年半も何度も何度も考えて発売できた商品です。愛着はいつも以上に深いものです。

ソフビ制作裏話 その88

2008年12月03日 | 制作裏話
制作裏話「デスゴジ メルトダウンバージョン」編 Part.5

■NGになった事でわかった事

 当初2007年1月発売を予定していたデスゴジの「メルトダウン」をイメージしたバージョンはNGになりました。
 そのため、急遽その次に企画していた「デスゴジ ブルーバージョン」(完売)を先にする事にしました。
 この「ブルーバージョン」は『ゴジラVSデストロイア』劇中のラストシーン、ゴジラがメルトダウンで消滅した後の白煙の中から現れる新たなゴジラの一瞬をイメージしたものです。
 ですからストーリー的に続く意味でも「メルトダウン」イメージのバージョンの後に、「ブルーバージョン」を発売したかったのが本音です。

 さて、「メルトダウンゴールド」「メルトダウンシルバー」ですが、NGになった事で少しばかりヘコんでしまったのは確かですが、すぐに気持ちを切り替えて「ブルーバージョン」の制作に取りかかったので落ち込んでいる暇はありませんでした。
 落ち着いて考えてみれば、結果的にNGになって良かったと思っています。

 話し合いの中でわかった事は、東宝様もGメモリーズセレクションのコンセプトを理解して下さっている事、今回の「メルトダウン」のイメージカラー1つでも企画を理解していただいた上でゴジラのイメージに添うものであるかどうかを判断して下さった事です。
 今後の事を考えればそれがはっきりわかった事は収穫なのだと判断し、前向きに捕らえる事にしました。
 これまで許可をいただいた弊社商品は、他社さんのレトロタイプソフビによくある単なる色替えとしてのカラバリ商品としてではなく、東宝様が配色テーマ(劇中シチュエーションだったり、着ぐるみスーツのイメージだったり……等)に理解し、それに合ったものだと判断してた上で許可している物であると考えられるからです。
 その後の弊社商品も堂々と「○○のシチュエーションのイメージの商品です」と言えると言う事です。

 推測ですが、と言う事は、今回に関しては弊社のカラーバリエーションだからこそのNGだったと思われます。
 もし一般にレトロタイプと呼ばれるソフビのように、わざわざ「メルトダウン~」というバージョン名を付けたりせず、カラーバリエーションの意味合いも劇中シーンとリンクさせる事がなければ(単なるラメ入りクリアのデスゴジとしての商品)、すんなり許可は通ったと思われます。
 さらには予定していた成型のボディに、せっかくの半透明+ラメの良さを半減させてしまう事になってもデスゴジのファイアーパターンを赤やオレンジで塗装する等すればまた違っていたでしょう(かなり無理矢理な感じの配色になってしまうと思われます)。

 いくつかの妥協をすれば許可は確かに下りたでしょう。
 しかし、こちらしてはどうしてもどれ一つ諦められません。
 「メルトダウン」のシチュエーションをテーマにする事、「メルトダウン」のバージョン名をつける事、全身白の発光のイメージ、それらの表現のためにボディにファイアーパーターンの塗装はしたくない事。
 この4つのうち1つでも妥協するなら作りたくなかったのです。

 元々諦めの悪い方なので、デスゴジの「メルトダウン」のイメージバージョンそのものを諦めると言う事は考えられません。いつかこちらが考えているポイントを1つも妥協せずに、東宝様にも納得してもらえるものを作るぞ! と時間さえあれば考えるようになりました。

ソフビ制作裏話 その87

2008年12月02日 | 制作裏話
制作裏話「デスゴジ メルトダウンバージョン」編 Part.4

■2つの「メルトダウン」をイメージしたカラーが決まったものの……

 前にも書いた事はあるのですが、当時バンダイ系列のメーカーさん以外でデスゴジソフビを作ったのは弊社が初めてだと思います。バンダイが作るイメージにとらわれずに、シチュエーションのカラーリングをデスゴジで具現化する事の前例はありませんでしたから、デスゴジのカラーリング、バリエーションを考えるのはかなり楽しい作業です。
 視野を狭めてしまう懸念もありますが、それがあえて「デスゴジ・カラバリ計画」という枠を作ったきっかけでもあるのです。
 中でも「メルトダウン」は、ある意味デスゴジの最大の見せ場ですから、より考え企画する楽しさは大きいものです。

 劇中シーンに近くしたいがために考えたのは、白に近いクリア成型に金と銀のラメを細かく入れる事でした。一見全体が白に見えてもラメによってキラキラして見えるように…、そして「カッコかわいく」から外れないように「リアルなゴジラの哀しさ」よりも「せつなくもきれいである事」を重視したいと思いました。
 成型色の白と透明の具合も成型屋さんに相談に乗っていただいて、かなり前からサンプルを用意していただきました。
 塗装に関してはそのボディこそが全体イメージですので、最低限だけを塗る事にしました。身体には基本的に塗らずに、発光を強調すべく背びれの先端とツメのみ、後はキバと目だけです。そしてその目もいつもとは変えてメルトダウンをイメージした色にしたいと思いました。
 その少ない塗装部分の色は最後まで悩みました。銀を中心にと最初は考えたのですが、試しに塗った金を中心にした場合も捨てがたいのです。
 そこで「両方やっちゃえ!!」と言う事で、2種類企画したのです。ネーミングも「メルトダウンゴールド」と「メルトダウンシルバー」として彩色サンプルを両バージョン作成。
 画像で見ると効果はイマイチ伝わらないのかもしれませんが、白に近いクリアとラメの加減がかなりメルトダウンのシーンに近くなっていると思いましたし、今までのゴジラソフビにはないイメージで「カッコかわいくきれいなゴジラ」になったと思います。
 これで2007年1月発売できると楽しみにしていました。

 ところがそううまくはいきません。
 「ゴジラは白くありません。『ゴジラVSデストロイア』でゴジラが白く見えるところはありません。」
 と言う事で東宝様からのNG。
 つまり発売はできなくなったのです。


▲これがNGの2つ。左「メルトダウンシルバー」右「メルトダウンゴールド」として予定していたものです。
NGになったものをお見せするのは本意ではありませんが、説明上今回だけ特別に。
以前にも「メルトダウン」をイメージしたカラーでNGになった事があるとここで書きました。
この2つがそれの事なのですが、その後何人かの方に「見たい」と言われており、
中には「レアなので高くてもいいので売ってほしい」と言う方もいらっしゃいました。
お言葉は嬉しいのですが、丁重ににお断りさせていただいております。
東宝様の許可のないゴジラは売る事はできないと言うのが大前提ではありますが、
生意気ながらもキャリアも短く小規模の弊社でも一応「モノ作り」としてのプライドがありまして、
NGと判断したものを売ってお金に変える事はできません。その点はご了承下さい。


ソフビ制作裏話 その86

2008年12月01日 | 制作裏話
制作裏話「デスゴジ メルトダウンバージョン」編 Part.3

■「メルトダウン」のポイントは「白の発光」

 弊社のデスゴジソフビの第一期カラー発売は2006年8月でした。ちょうどその頃から具体的に「メルトダウン」をイメージしたカラーバリエーションをどうするか考えていました。

 『ゴジラVSデストロイア』劇中クライマックスで、ゴジラはついにメルトダウンを起します。カウントダウンの段階から、体温はどんどん上昇し、体表の発光部分はより熱くより輝き、背びれは限度を越えた発光と熱で溶け始めていきます。
 そしてカウントがゼロになり、ついに限界点に達します。
 人類にとってもゴジラのメルトダウンは最大の脅威であるがために、ありったけの冷凍弾がゴジラに向けられます。ゴジラそのものの発光と数多くの冷凍弾によって、溶けていくゴジラとその周りは一面白く輝いていきます。
 白い発光の中、ゴジラはオレンジの体表発光を残しつつも次第にその中に溶けていくのです。ゴジラのシルエットは次第に骨となり、それすら溶けていきます。冷凍弾と光の粒子だけが白く残され、その様子は神々しくもありました。

 これらのシーンを何度もDVDで見直し、弊社デスゴジの「メルトダウン」をイメージしたカラーリングのポイントとなるのは「白の発光」であると思うようになったのです。
 基本的にゴジラと言えば黒や黒に近い色が主なイメージですが、そこからは大きく違ってしまいますが、白系の成型色でラメによるキラキラ感を出す事で表現しようと企画しました。
 ラメを入れるならやはりクリア成型です。ちょうど2006年秋に弊社初のクリア成型でラメを入れる商品(「キンゴジ クリアグリーン」と「デスゴジ シャイニングオレンジ」)を発売する予定でしたので、弊社のソフビでも「クリア成型+ラメ入り」がどんなものになるのかある程度はこれでわかるのです。
 弊社のゴジラは「かわいい系」ですから、ラメ入りクリア成型にするとイメージはかなり変わって、かわいくもカッコ良くもなります。この2つの商品の成功がある意味、「メルトダウン」をイメージしたバージョンの最終的なG0サインでもありました。