Gメモリーズブログ

有限会社クリエイティブデザイン羽沢組

ソフビ制作裏話 その305

2012年11月21日 | 制作裏話


3.配色の決定



真っ黒とモンスターブルーを避ける
 シーンやカットによって全身の色が違って見えるキドゴジ。そういった中で決めなくてはならない配色の「スタンダードカラー」。

 このギドゴジに限らず、平成ゴジラ(デスゴジ以外の5作)のフィギュアは、ソフビに限らずリアル、ディフォルメ問わずたくさんのメーカーから様々発売されました。塗装済みのものとしての多くは全身が黒、もしくは限りなく黒に近い色で配色されているものが多いのですが、黒以外で一番多いのは青が少し入ったダークグレー。模型塗料等で一般的に言われている「モンスターブルー」です。
 Gメモリーズの「ギドゴジ」では、すでに「ブラックバージョン」(完売)を発売しましたから、真っ黒なものは避けなくてはなりません。さらに「原潜襲撃バージョン」(完売)では濃いめの青をイメージしたものでしたから、他社商品のようにモンスターブルーをイメージしたカラーリングにしてもかぶってしまいますので、それも意識しました。

 結果的に決めた配色は「こだわり」に書きましたのでここでは割愛しますが、他にはないダークグレー系で平成ゴジラらしい色になったと自負しております。色の調合にも悩みながらも時間をかけていくつか試してみましたし、陰影という部分では他のゴジラの「スタンダードカラー」より塗装の手間もかけました。
 特に「きれいなスーツ」の状態ではなく、映像の中の「やや汚れた印象」をも意識していますので、「カッコかわいく」の中でありながらも雰囲気は出せたと思います。
 本来商品を発売する側としては、なるべくすべき事ではないと思うのですが、最初の発売情報時の彩色サンプル公開から、完成商品がかなり違った色になったのは、「もっとベストに色にできないか」と試行錯誤を繰り返していたためです。
 いずれにしてもこれだけ「スタンダードカラー」と名のついた商品でこれだけ悩んだり時間をかけたのは、この「ギドゴジ」が一番かもしれません。
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